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水曜日の担当は、坂田博昭です。
先週は小樽の市街地を訪れ、古くから北海道のひとやものの流れを支えてきた小樽という場所を流れてきた時間と、観光により再興を図ろうとする「いま」の姿を見てきました。
今回は、ホッカイドウ競馬の場外発売所「Aiba小樽」がある「小樽築港エリア」を訪れます。
小樽駅からJR函館本線で札幌方面へ向かって2つ目の駅・ 小樽築港駅
元々は近隣の港湾開発や物流のために設けられた駅で、駅構内には「ヤード」と呼ばれる、貨車や客車のつなぎ合わせや入れ換え、荷物の積み込み積み卸しを行うための何本もの線路を伴ったスペースを伴った駅でした。
先週も見てきたように、この近辺の海や鉄道を使っての物流は徐々にその使命を小さなものにし、港湾の開発も一巡したところで、この駅の役割も変わってきました。
1999年
に、必要なくなった駅構内のヤードの再開発によって出来たのが、 巨大なショッピングモール
。
ウイングベイ小樽
鉄道の線路と海沿いの港湾に挟まれたエリアに、じつに5棟もの商業ビルが細長く連なる、巨大なショッピングモールです。
場外発売所・Aiba小樽はこの巨大なショッピングモールの中にあるのです。
もともとはマイカル小樽として再開発されたものが、マイカルの経営破綻によって変遷し、いまはこのような形。この場所自体、小樽地域の人口の減少に伴って様々な変遷の末、いまの形になってきたそうです。
大規模商業施設が地域の既存の商業地域の存立に重大な打撃を与えてきたケースは日本の至る所で見られ、この稿でこれまで触れてきた地域でもその様子を目の当たりにしてきました。
しかしながら、そうして地域の形を変えるインパクトになった大規模商業施設自体も、ほどなくその存立が揺らぎ、どのようにその場所にあり続けるかということを問われ続けているのです。
このウイングベイ小樽も、経営的には順風満帆とは行かない中ではありますが、このような規模でこの場所にここまであり続けています。
小樽築港駅からウイングベイ小樽までは、自由通路と専用通路で直結しています。
駅から続く通路
ウイングベイ小樽へ向かう入口通路
この駅から続く通路を見ていて、どこかで見た景色だな、と思ったんですよね…。
駅の様子。これ、どこだかわかります?
ドバイのショッピングモール「モールオブドバイ」の入口。
少々古い写真ですが…駅から通路で直結でこのようになっています。
小樽築港の方が通路が暗い感じなのが「すご~く」気になりましたが、雰囲気はドバイのショッピングモールと鉄道駅の繋がり方と同じ。
そう思うとね…小樽築港の方もすごくエキゾチックな感じに思えてきます。
おおげさ?
それはともかく。
ショッピングモールの中へ入ってしまう前に、少し付近を歩いてみることにしましょう。
Aiba小樽があるのも、駅から5棟並んでいるうちの4棟目の建物ですので。少し歩く必要があります。
ショッピングモールの海側から、築港エリアを望む。
港湾部分は、船が着く港の施設のほかに、クルーザーなどが係留されているマリーナがあります。このマリーナも、近辺の再開発の中で整備されてきたとのこと。
ごらんのように、古い倉庫が並ぶ小樽中心部に近い港湾エリアとはかなり違う雰囲気があります。
マリーナの奧の埠頭には、かなり大きな客船が停泊中。
近年では、北海道の道央方面への国内外からの観光需要の高まりなどもあり、こうした客船がやって来ることも多くなってきたそうです。
小樽築港エリアの注目施設と言えば、こちら。

石原裕次郎記念館
幼少の頃を小樽で過ごした俳優の故・石原裕次郎さんを偲び、この場所に設立されました。
記念館の中には、石原裕次郎さんの作品にまつわる様々な品、仕事だけでなくプライベートの様子も垣間見せる所蔵品の数々…。見ていると、彼を偲ぶというよりも、昭和という時代に思いを巡らせるという、そんな気持ちにさせられます。
大変残念ながら、この石原裕次郎記念館、来年の夏までで閉館となることが決まっています。
いまの日本の「文化の礎」と思えば、この石原裕次郎記念館こそ小樽のみならず日本の「これまで」をいまに残し、そして「これから」を考えるヒントを与えるという意味では、本当に貴重な施設。
そういったことを後世に伝える、という時代じゃないのかも知れませんが…先週ご紹介した小樽の中心部にある運河とか古い街並みなんかに修学旅行生を連れて行って、写メ撮ってはしゃがせるぐらいなら、この石原裕次郎記念館を見せる方が余程物事色んなことを考えるヒントになるんじゃないかと思うんですけどね…。
例えば、記念館の展示エリアに入って最初に見るのが、石原映画のダイジェストシーン。要するに、酒とたばこと、女性と、そして暴力で出来ているわけですよね、それらの映画って。
上っ面だけ見ればろくでもないものだけれども、それらの映画に描かれていた物事はまさに「そのとき」の日本そのもの。そこに当時のひとびとのメンタリティがギュッと詰まっているということは、その場に身を置けばむしろ若い人たちなら感じるものもあるんじゃないかと。
この夏なくなってしまった、富良野の「北の国から記念館」と、来年なくなる予定のここ小樽の「石原裕次郎記念館」。単に過去を懐かしむだけでない貴重な文化資産が、次々と失われているような気がしてなりません。
次回はいよいよ、大型商業施設・ウイングベイ小樽の中にある場外発売所・Aiba小樽に出かけてみることにしましょう。
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