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2018年01月17日
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カテゴリ: 坂田 博昭
​​​​​​​​​​​​​ 


 今回は地方競馬の競馬場リポート。
 昨日、2歳の重賞・新春ペガサスカップ(SP1)が行われた名古屋競馬場にお邪魔してきました。



 安定の、パドック内重賞肩掛け展示



 天気予報通り暖かい一日。
 日なたにいるならコートはいらないぐらいの陽気。




 早い時刻に競馬場に到着して朝イチから観戦。
 すると2レースで早くも大波乱が発生!!



 ハイハット
 一昨年の夏のJRA函館でデビューして以来、その後転じてきた名古屋でも1回だけ2着に入った時をを除いて秒単位で敗退してばかりでした。
 この日も単勝100倍を越えるブービー人気だったのですが、それを覆しての大激走。

 もしかしたら、一番驚いたのはこの人だったかも。



 木之前葵ジョッキー
 ゴーグルかけたままでもわかるほどの、喜びの表情。
 上がってきて第一声が「びっくりしました」

 そして、この驚きの勝利がひとつの記録を生みました。



 管理する竹下直人調教師 通算1300勝達成!!

「長い」



「30の時からやっているからね。36年間。コツコツ積み上げてきた、そんな印象しかないね。馬にも人にも恵まれなければ勝てない仕事だから。」

 またここから、新たな勝利に向けての仕事が続きます。
 その「これから」に関しても、至ってシンプルでした。

「こつこつやっていくこと。これしかないね。」

 着々と積み重ねてのこの数字。
 そのことの重みを感じる話でした。


 続いて3Rでは、このひとも区切りの勝利。



 名手・丸野勝虎ジョッキー 地方通算2300勝達成



 思い出に残る馬に、アングロアラブのキジョージャンボの名前をあげた、丸野ジョッキー
 帰ってから調べて思い出しました。
 名古屋杯連覇など黄昏時に入ったアラブ競馬のを盛り上げた馬。サラブレッドとの対戦でもゴールド争覇や梅見月杯など重賞を制覇して大いに名を上げた馬でした。

 いまは故人となった当時の担当厩務員とまさに二人三脚でこの馬を仕上げ、重賞制覇にこぎ着けた思い出を、まるで昨日のことのようにありありと語ってくれました。

「いまでも一戦一戦が勉強。1年にうまく乗れたと思えるレースはいくつもない。」

 こちらもデビューから四半世紀以上が過ぎ、もうベテランの域に達する丸野ジョッキーが、この区切りの勝利で真っ先に話したのがこんな言葉。日々研究と、そして変化を求めて戦っているようです。

 丸野ジョッキーと言えば、私の思い出はマカオで彼が乗っていた頃、そこでの初勝利にたまたま現地で立ち会えたこと。



 2007年11月2日 マカオ・タイパ競馬場
 パドックでの丸野勝虎ジョッキー



 見事初勝利をあげ、ウィナーズサークルでの記念撮影の横顔
 私、でっかい声で「丸野さん!おめでとうございます!!」と叫んで、よろこびを伝えたっけ。

「日本人なんかいない競馬場で、突然日本語の声が聞こえてきた(苦笑)」

 この勝利は2300の中には含まれていません。
 しかし、こうした経験も2300にものぼる勝利の一つひとつを支えていたに違いありません。


 ベテランが頑張る中で、若手も存在感をアピールせねば!



 加藤聡一ジョッキー

 一昨年のデビュー年が56勝。昨年が72勝。
 デビュー年の勝利数を越えるという目標を持って臨んだ昨年。夏辺りまで調子が全く上がらずに「無理かも…」と気勢も上がらぬ感じだったのですが、年の終盤に巻き返して見事目標を達成しました。

「年末にかけて流れが良かったですね。今年に入ってからはいまいちですが。あと、乗っていた馬が同じレースにかち合ってチャンスをものに出来ないことも増えました。」



 勝負の世界。勝てるチャンスで結果を出さないと「もう一回」のチャンスは回ってこない。そういう厳しさを一層身を以て味わっているようです。

 一戦毎にレースを振り返って、ひとよりも深く考えて次につなげようとする姿は相変わらず。そうした姿勢が続く限り、これからも成長し続けていけることでしょう。

「目標は同じ。昨年の勝利数を越えること。」

 と話しつつ、もうひとつの希望が

「JRAにまた行きたいですね。2歳馬でJRA認定競走を勝って、まずはJRAに行って乗る権利を取らないと。」

 年末の中山・ヤングジョッキーズシリーズでの経験は、かなり刺激になったみたいです。

 まずは日々の活躍があっての、そこから先の夢。
 一つひとつのレースで周囲やお客さま方の期待に応えていれば、必ず好機が訪れることでしょう。



 もうひとり、今日も奮闘を見せていたこの人。



 5年目 村上弘樹ジョッキー。
 昨年は61勝。今年も早くも6勝を挙げ、ここに来て急速に結果を出し始めているひとりです。

「以前より積極的なレース運びをすることを心がけています。元々自分はスタートが下手で…それはいまでも課題なんですが、そこからの位置取りで引いてしまって、いい位置を他の先輩たちに取られてしまうことも多かったので、位置取りを意識するようにしました。それが結果にも表れていると思います。」

 名古屋のような小回りのコースで、位置取りは勝つためのまず最初の関門。難しい馬を操りながら他を制してレースの流れに乗っていくことは、口で言うほど簡単ではないはずです。
 いま、その術を身につけ始めて、日々のレースの中でも手応えを感じているに違いありません。
 そもそも、きちんと位置を取ってくれるジョッキーは、馬券を買って楽しむファンの立場としてもとても心強い存在ですしね。

「今年の目標は、リーディング5位以内。いまの自分で達成可能な、現実的な目標だと思っています。」

 上を見れば、年間100勝を越えるトップが4人。更に腕の立つ先輩たち、そして後輩の加藤聡一…
 ここに食い込んでいくのは、これはなかなか、だということもわかったうえの、「現実的な目標」という言葉でしょう。彼から出たこのキーワードが、とても力強く感じられました。



 さて、取材を続けているうちに、メインレースの新春ペガサスカップ。



 もう、勝負どころからは圧倒的でした。



 サムライドライブ
 これで土つかず6戦6勝







 丸野勝虎ジョッキーのインタビューの模様は、​ 名古屋競馬のHP ​からご覧下さい。
 (ページ下の方にYoutubeの映像があります)

​​​​​​​​​​ 管理するのは、名古屋競馬の不動のリーディングトレーナー・角田輝也調教師



「ゲートの入りなど、課題を皆で話しあいながら少しずつクリアしてここまで来ました。強い馬が集まるここは是非使いたいと思っていた。負けるならこのレースかと思い、レースを迎えるまで気持ちが落ち着きませんでした。」

 前回の湾岸ニュースターカップとは明らかに異なるメンバー構成。
 その中で得た勝利が、現時点での力量を見せつけるような圧勝ですから、これは価値あるものと言えるでしょう。

「名古屋の期待の星になれるよう、ゆるめず、これからもチャレンジしていきたい。ここのダービーを取りたいですね。」

 まだジョッキーも「揉まれたことがないから」と話すように、大きな目標に向けて越えていく関門はこれからいくつもあるでしょう。
 サムライドライブがそれらをどのように乗り越えていくのか、注目していきましょう。


 一昨日正式発表されたNAR最優秀勝利回数調教師のタイトルについても伺いました。

「前回(2年前受賞)は数字を取ろうと思って取り組み、結果を出したもの。今回は、自然体で競馬に取り組んでこの結果が出たというのが、前回は違います。成長できたかなと思いますね。ひとに恵まれ力を貸してもらってここまで来た。昨年はついていました。」



 管理馬を迎える角田調教師 後ろ姿


​​​ この日も名古屋には、馬たちと向き合い、競馬に正面から向き合って取り組むひとびとの姿がありました。

 メインのあとの最終レースは、夕焼けに照らされながらのレース



 勝ったのは何と驚きの ブービー人気 単勝60倍を超える ルミノアルマース



 宮下瞳ジョッキーでした。



 こちらも、ゴーグル越しでもわかる素晴らしい笑顔


 2Rの木之前ジョッキーといい、この最終レースの宮下ジョッキーといい、今日は女性陣が頑張る日でしたね。





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最終更新日  2018年01月17日 23時13分02秒
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