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2018年01月22日
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カテゴリ: 大川 充夫

ミツオーです。今週はたいそう寒いのだそうですが…雪が降りませんように。降っても大きな影響を受けませんように。


さて、職種や仕事の環境を変えたりするのは、その職業を選んだ仕事人としても、自身の人生全体を見る上でも、大きな区切りとなる出来事です。仕事を選ぶことは誰もが経験することですが、一度ついたそのポジションから移動するというのは、決断力と行動力を要求されるたいへんなイベントです。




このたび、騎手として大きなターニングポイントをむかえた二人の騎手に話を聞くことができましたので、ご紹介します。




もうひとりは水野翔騎手。このほど、ホッカイドウ競馬から笠松競馬へ移籍しました。




江川騎手は1983年生まれ。01年、山形県上山競馬場所属で騎手としてデビュー。騎手生活はまもなく丸17年になります。






デビュー2年目にはカガリボーイで2歳優駿若駒賞を勝ち、重賞初制覇したものの、直後に事故で大ケガを負い、手術・長期入院を余儀なくされました。
江川騎手のデビュー3年目の03年秋をもって上山競馬は廃止。廃止にともない、江川騎手は船橋に移籍しました。
ケガから復帰してすぐの廃止、移籍でした。




波乱万丈の騎手人生を送ってきた江川騎手に、1月16日、少しだけ話を聞くことができました。


~江川伸幸騎手の話~



現在一番考えてるのは、通算300勝できるのか、の心配ですね(この時点で300勝まであと2つ)。
できると思ってたんですけど、そうカンタンにいかないものだなと。なかなかうまくはいかないなと、今さらですけど、またさらに思いましたね。



17年、ひとことでまとめるなら、楽しかったです。楽しい騎手人生を送れたと思っています。 (大きなケガや、廃止も経験した)色々ありました。…そうですね。
でも別に、そんなに大きなことと思っていないし、一連の出来事がいろいろあったなと。



ケガして手術したあと動けない間は、こんな思いをすることもあるのかなと考えると、一瞬、なえた部分もありましたけど。まだバリバリの、騎手になりたてで、2年目の冬ですね。
重賞勝ったあとですね。2年目の終わりだったんで。11月25日です。


カガリボーイで勝ったあとで、岩手に東北チャンピオン使いに行くってことだったんで、夜中に暴れてたらしいんですね。「調教行かなきゃ!」って。ボクは全然覚えてないんですけど、そのときのことは。ケガして2日目くらいのころじゃないですかね?入院してて。
それで暴れたので、ベッドに両手両足しばられて、それでもバタバタしてたっていう話を、後々、調教師の奥さんから聞きました。



当時ちょうどノリノリになってたころで、「そういうとき気をつけろ」って言われてたんですけどね。
その前日だったかにも7戦5勝だか4勝だかさせてもらったんですよ。やあ、いい馬にたくさん乗せてもらったな~と思ってて、その日も早いレースでポンと勝って…のケガでした。


入院しているころから廃止の話はだいぶん出てて、一回退院してからもう一回入院して手術したんですけど、その間に廃止が決まったんじゃなかったかな。



でもまだ若かったですからね。
南関東に入れるっていうヘンな自信があったんです、入れてもらえるっていう(笑)。当時は希望が9で不安なんか1くらいしかなかったですね。



正直、上山がなくなって若いうちにこっちにこられるっていうのが、こんなこと言うと怒られちゃうけど、楽しみばっかりでしたね。
調教師にも言われてましたし。「南関東行ってがんばってこい!」って。




(引退後は後進の指導に)そういう道に行きたいなっていうことで。今後はそういうことをやっていきたいなと思います。


2・3年前にお声がけいただいたんですよね、地方競馬全国協会の先生から、やってみないか?って。
ちょうどいい馬に乗せてもらってるところでしたし、いつでも常に、いつ突破口が開けるかって思ってやってましたので、まだまだ乗りたい乗りたいって思ってたんですけど。


そうしたら、「後にも先にも誰にも声かけてないし、これから誰にも同じ誘いをかけることもしないから、その気になったら言ってくれ」って先生に言われまして。
そこまで言われちゃうと…とそれも考えながら騎乗してきました。


色んなところを考えて選んでいただけたのかなと考えて、それはうれしく思いましたね。



なかなか思ったような結果は出なかったですけど、それでも勝てる馬にたくさん乗せていただいたので、感謝しています。

これまで応援ありがとうございました。最後までがんばって乗りますので、最後まで応援よろしくお願いします。




~江川騎手の話 ここまで~



(昔のことを思い出して語る際には、少しうるんだような目つきで、しかし終始笑顔で話してくれた江川騎手)


江川騎手は、1月の船橋開催開始前の時点で通算298勝。300勝にぜひ到達してほしいと、ファンからも多くの声援が飛んでいました。


1月の開催で1勝を上積みし、現在、300勝まであと1つ。


残すところ3週間ほどとなった現役生活、江川騎手らしいガッツあふれる騎乗で、区切りの300勝はもちろん、ぜひ一つでも多くの勝ち星を手にしてほしいと思います。





水野翔騎手は1997年生まれ。14年、ホッカイドウ競馬所属で騎手デビュー、まもなくデビュー5年目を迎えます。


今年度は「技術研鑽騎手」として南関東地区での期間限定騎乗をする予定もありましたが、ホッカイドウ競馬のシーズン終了後、笠松への移籍を決心。南関東での騎乗はキャンセルし笠松へ直行するカタチとなりました。


笠松移籍後2回目の開催をむかえた今日、水野騎手にお話を聞くことができました。



(言葉を選びながら、一言ひとこと、しっかり考えて話してくれた水野騎手)




~水野翔騎手の話~




笠松のほうが所属ジョッキーが少ないので、単純にレース数多く乗れるというメリットがありますし、年中開催しているというメリットもあると思うので、それにひかれて移籍しました。



北海道では2歳に数多く乗ってきたのですが、ほかの競馬場ではあんまりできない経験だと思うので、そこらへん、同じ年数乗ってきたひとたちに比べたら、たとえば新人の渡邊くん(=竜也騎手)だったりとか同期の塚本(弘隆騎手=金沢から笠松へ冬季遠征中)に比べたら、ボクのほうが若馬を取り扱ってる経験があるので、ホッカイドウで積んだ経験をそこらへんで生かせると思います。
もちろん、その経験をほかの古馬に乗るときとかにも応用できたらなと思っています。


数ある競馬場の中から笠松を選んだ理由は、去年、短期で来たときに過ごしやすかったですし、ジョッキーの方々や調教師の方々がすごくよく面倒見てくださったので。


(まだ4年目での移籍決断)そうですね、ダラダラ、どうしようどうしようって考えてても仕方ないので思い切って行動して、それに自分の人生ですから後悔があるともったいないと思うので早めに決断しようと。決断が早すぎるということはないと思いました。


思い立つまではいろいろ考えましたけど、そこでダラダラ迷っているうちに年数がたつよりは、パッと決めて動いてやってみるのもアリかなあと思いました。



アピールポイントは、ゲートを出る際に、馬のあたりがやわらかいことです。ゲートを出るときに馬についていくのが上手いと言われます。 他のひとより低い姿勢でスッと出られるので、レスリングやってたときの身体のやわらかさとかが関係しているのかどうか、そこはわからないですけど、ほかのひとよりは低く出られるというのは映像を見ていても他の方から指摘されることなので。
ゲートを出たときに、ひとよりアドバンテージを持ったスタートを切れると思います。自分の準備もそのぶんできると思います。



(笠松のいいところ)ひとが温かいですし、ジョッキーが少ないので騎乗回数が増やせて経験がつめることは騎手にとっては魅力です。

小回りなので、どこで仕掛けて行こうとか、道営とはまた違ったところがあると思いますので、そこも魅力ですね。



笠松は小回りですけど意外と逃げ一辺倒で決まらないところがありますし、ためすぎても直線が短いので届かないですし、馬場が小さいので外を回りすぎても距離ロスしてしまうところがあって、そこはいかにコンパクトに周って、言い方は悪いですけどズルく立ち回って、他の馬にロスさせるかというところがありますね。

レースで実行するのは難しいですけど、自分の馬が一番ラクな状態で進められたらいいなと思いますね。

門別は直線が長いので、息を入れていって後方一気とかいうことも笠松よりは多くありますけど、直線が長いぶん、力の無い馬は最後止まっちゃうんですね。 笠松は直線が短いぶん、粘れるところもありますね。自分のペースだったり位置取りだったりをうまくすれば、力の劣る馬でも持ってくることができると思います。




~水野騎手の話 ここまで~




(以前の勝負服は、元の所属調教師さんの現役時デザインだったため、移籍にともないお返ししたのだとか)



若くして所属場・主戦場の変更を決断した水野騎手。
思えば、話にも出てきた同期(地方競馬教養センター92期)の塚本弘隆騎手も、昨秋、船橋から金沢へ移籍しています。こちらも騎乗機会増加を求めての行動でした。


移籍するというのは大きな変化ですし、賭けに近いような面もあるかと思うのですが、若い騎手の果敢な行動が良い結果をもたらすことを祈らずにはいられません。


金沢へ移籍した塚本騎手も、笠松へ移籍した水野騎手も、非常に明るい表情なのが印象的です。


水野騎手は、


「移籍最初の開催で3つ勝てたのはよかったです。それに甘えないようにがんばります」


と気を引き締めていましたが、話し終わって駆けていく足取りの軽さに、表情どおりの気持ちの明るさがよく現れており、見送るわたしのほうまで気分が軽くなりました。






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最終更新日  2018年01月22日 13時52分45秒
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