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手術室に病室のベットのまま運び込まれる。
手術用ベットの上に右肩を下にして横になるように言われる。
膝を手で抱えて、頭を膝のほうにひきつけるように言われる。
看護師が右手で足を、左手で頭をひきつける。
腰に近い背骨のあたりがチクリとする。
「針が刺さりました。」
「これから麻酔薬を注入します。」
「合図があったらすぐに右腕を抜くようにしてうつぶせになってください。」
事前の説明で合図があったらすぐにうつぶせにならないと麻酔薬の重さの関係で左右均等に麻酔がかからないことがあるとのこどだった。
黒い手術用ベットの腕を置く台の上に手を伸ばす。左手の掌の下に白いメンディングテープのリールのようなものがあった。
看護師が「頭だしができません。」と言っている。
手術用ゴム手袋をしているため粘着テープのはじめの部分が掴めないらしい。「麻酔してみたら痔ろうもあるね。」と医師が言う。
「麻酔したら痔ろうが見えた。」と、もう一人の医師が言う。
バスに酔った時のように気持ちが悪くなってきた。
血の気が引いていくのがわかる。
腕が冷たくなってくる。
「気持ちが悪い。」
「ダイエット ドラゴンさんうつ伏せのまま一晩眠れるって言ってたよね。」
「大丈夫ですか。」
「気をしっかり持って。」
「しっかりしろ。」
だんだん手術室の中の医者や看護師の人数がふえている。手術を始めたときの二倍以上の人数みたいです。この病院のどこに、こんなにたくさんの医者や看護師がかくれていたのでしょうか?
女性の看護師は、なぜか半分泣き声になっている。しゃれになんないよ!しっかりしろ看護師!
右腕に巻かれている血圧計が時々強く締め付ける。
「血圧75です。」
(「いつもなら血圧130ぐらいだっけ。こいつは、らっきぃ!」などと考えていた。)
非常に気持ち悪い。
体が、異常に冷たく感じる。
「□□□□半包投与。」と何か薬品名をどなっている。
「不整脈です。」
脈を打つたびに「ピ」と鳴る。
そういえば、いつのまにか左手の人差し指に脈拍のセンサがついている。
この「ピ」が聞こえなくなったら心臓が止まるのかとおもった。
逆だ。心臓が止まると「ピ」の音が聞こえなくなるはずだ。
『こうして、ダイエットドラゴンは、死んでいくのかな?』などと、冷静に考えている。
しかし、なぜか恐怖感はない。
「ダイエット ドラゴンさん119キロだっけ。」(当時の体重です。)
「今日外来手術した患者さん135キロだったのよ。」
「負けてますね。」(勝ちたくね~よ。)
「手術の体位はこれだけじゃないから無理なようなら言ってね。」
「ダイエット ドラゴンさんいくつ?」
「○○歳です。今年で○○歳です。」
「ダイエット ドラゴンさん子供は何人いるの?」
「子供はいません。」
「退院したらダイエットして子供作らなくっちゃね。」
「半包じゃなくて一包投与。」
「血圧150です。」
「手術はほとんど終わりましたよ。」
「あとは縫うだけですからね。」
「先生が今すごいスピードで縫っていますからね。」(ほんとに、こう言っていました。)
『今日は、いつもより早く縫っておりま~~す』などと思っている、ダイエット ドラゴン。
「この2つが外痔核でこの白いのが痔ろうです。」
「奥さんにも見せましょうかね。」
「気持ち悪がるから見せないで下さい。」
『はずかしながら、生きて帰ってまいりました。』などと、思うダイエット ドラゴンなのであった。
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