裏読書日記

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2008年05月30日
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井上ひさしの日本語相談
このあいだ新刊情報を見ていたら大岡信さんと、丸谷才一さんの日本語相談という本が出ていることに気付きました。「ほう、これは面白そうだ。」と思い楽天ブックスニュースで紹介をさせていただいたのですが、調べてみたところ7月には井上ひさしさんと大野晋さんのものも出ています。さらにたどってみたところ、もともとは既に文庫化されている由緒ある(?)日本語相談であることが判明しました。昨今の日本語ブームで新装刊となったんでしょうか?もっとも、このブームがなければきっと見逃していた気もしますので良いタイミングでした。

で、さっそく『井上ひさしの日本語相談』を読んでみました。
そもそもが週刊朝日誌上の連載に端を発していて、読者から寄せられた日本語に関する疑問に、四人が交互に答えたものだと書いてあります。文法の用い方についての質問が一番多いものの、格言や駄洒落についての話などなかなかバラエティーに富んでいます。「蜂、蟻、蝉、蜻蛉などが虫偏なのは納得できる。でも、蛙、蛇、蝙蝠、田螺、牡蠣なんかに虫偏をつけるのはどうして?」と聞かれて途方にくれているお父さんからの質問にも「なーるほど」と思わず唸ってしまうような答が付いています。答は読んでのお楽しみです。

私は元来へそ曲がりなので、文法とか小難しいことが大っ嫌いなのです。自分の文章・言葉遣いの間違いに今さらですがここでいくつも気付いて打ちのめされています。でも一方で“言葉が生きていて、時代によって成長していくものであること”もちゃんと念頭におかれているので、理屈っぽくなくカラダに染み入りました。ただなんたって井上ひさしさんは作家ですので、どこまでがフィクションなんだかちょっと心配なところはあります。あ、それからついでに雑学知識も付きました。その昔は女性も褌をしてたなんてこと知ってました?

連載開始が1986年だったので、今は昔の懐かしい流行も垣間見えます。本当に言葉って生き物ですね。相談の中では、生活に密着していながらも答を見つけるのが難しそうな質問が多く飛びかっています。それにぽんぽんと答えていく相談員は確かにすごいなぁと感心するのですが、生活の中で当たり前につかっている言葉にこれだけ疑問をおぼえられる読者の皆さんのセンスがたいしたものだと思うのです。
これを読んだからと言って日本語レベルがあがるわけではありません。でも、せっかく日本語を話す文化の中にいるわけだから(日本語しか話せないし)使わない・知らない言葉があるのはもったいないなぁという気持ちになっています。(2002/8/20掲載)





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Last updated  2008年05月30日 08時40分06秒
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