わんころりん☆にゃんころりん

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2013年06月26日

折れてしまった心・・・

カテゴリ：ひとりごと・・呟いちゃう

『基本』
この簡単であり　困難であるもの

１＋１ができないのに　微分・積分をやらなければならない状態に気が付かない人
もっと簡単に言えば　土台を作らずに家をたてる人

世の中にこんな事をする人間はまずいない
ところがスポーツでは往々にして起こり得る現象である

一年程前になるだろうか・・
３０代ぐらいの若い女性が　スポーツクラブのプールにいた
新入会か時間を変えての来場かは　分らないが　初お目見えの彼女は　いきなりバタフライを泳ぎ（？）始めた

３回ぐらい手を廻すと立ち上がる　
２５ｍ進むのにどれほどの時間が経ったのか　水と悪戦苦闘する姿は　そのコース内のほかの会員の迷惑にしかなっていない状態
一人の会員が話しかけたが　答える間も惜しむように無視して練習に励んでいる
それはまるで取り付かれたようにしか見えなかった

来る日も来る日も同じ状態が続いた・・・

その甲斐あって　１０ｍくらいなら進むようになった
この頃から無料のレッスンに入り始めた
ビギナーも初級も通り越していきなり中級に参加
当然ついて行かれる筈もなく・・・・
でも喰らい付いていった
何回立っても　向こう岸まで辿り着こうとする根性は見上げたものだった

先日ふと見ると　上級レッスンに入っていた
何をかいわんやではあるが　本人は大真面目だったらしい

それから数日後　先日行なわれた　マスターズの公認試合にエントリーしたと言う噂が耳に入った
公認試合であるから当然マスターズ登録が必要になる
試合の申し込みも行なわなければならない

泳力のない人間が　試合初出場
事もあろうに　長水路大会にエントリー

この段階で　担当コーチは　手近な短水路大会を奨め　試合経験を積ませてから　長水路を体験させてやるのが親切なのではないだろうか

飛び込みも練習した事もなく　試合の雰囲気すら知らない人間である
ついでながら日本人ではないとの事
何の説明もフォローもないまま大会当日を迎えた

エントリーをしたことを知っている人達は色々心配していた
分り難い場所にある会場へ無事に到着しているだろうか？
召集漏れはしていないだろうか・・・
ちゃんと泳ぎきれただろうか？
事故にはならなかっただろうか？

小さな試合しか経験した事のないオバちゃん族が　それぞれに色々心配をしていた

・・・で今日　『試合　どうだった？』と聞いた人がいた
『行かなかった・・・』

棄権である

『クロールだけでも早くなりたい！』そう言っていたそうである
いつもの様に自己練習しプールを立ち去った
その後　スタジオかジムで汗を流してきたようだが　ロッカールームの椅子に腰掛けたまま　微動だにしない
ついでにその風情は今にも死にそうな感じであった

そうなると生来のお節介ババァは　声をかけずにいられない
『大丈夫？』
『ハイ』

ここからが長かった

『もう水泳はやめようと思う
みんなができてることはできないし　上手くなれないし　・・・』延々嘆く・・・
『嫌だったら一回離れてみるのもいい
またやりたくなったら始めることはできるしね
最初から泳げる人はいないんだし　慌てなくてもプールは逃げていかないから・・
続けるのなら気分転換に　金曜日の朝一のビギナーで基礎をやってみるのも良いし
自分が楽しいと思えるものが見付かれば良いね』と私

とにかく何をそんなに焦ってしまうのだろうか・・・
人と比較ばかりして苦しんでいる
基本が全くないから困難ばかりが起きてしまう
今日の落ち込み方は例えようもなかった

マスターズの参加者は性格が悪いヤツが多い
何を勘違いしているのか　”偉い”らしい
人として子供でもできる挨拶すらしない
自分より上手い人には擦り寄る
元選と親しいことは自分も同じレベルと言うステータスらしい

だから私は疎まれる
その元選達が　必ず挨拶をする
その子達が　小さい頃からの知り合いである
他所の子のおばちゃんと練習に来ている子供達の関係
それが３０年以上の時を経ても　大人として　人として大切な『挨拶』を自然に交わしているだけの事である

それを疎まれてもどうしようもない

話が逸れたが　件の彼女は　試合にエントリーした段階でとやかく言われたのは目に見えてる
頑張って来たことが人のそれ以上だっただけに　心の折れ方も大きかったのだろう
折角楽しく頑張っていた人間が　蹴落とされてしまった
折れた心はそう簡単には元に戻らないだろうが　またいつか水泳が楽しくなる日が来るよう見守っていきたいと思う

同じスポーツを楽しみながら　向上心を持って互いに頑張る事すらできないし　他者を応援することもできない　心の狭い　悲しいスポーツおばちゃん達
このプールの底には　スタッフが種を巻いた『妬み』『嫉み』が渦を巻いて育っているようである

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