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2005/01/23
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カテゴリ: 綾辻行人
この文は,

綾辻行人の「水車館の殺人」

についての, 05/02/17の日記 (-その2-)の続きです。

島田は謎解きを続けていく。
「赤緑色盲か」「そうか,三田村殺しの引き金は嫉妬か」などとてサクサク読んでいたら,「古川消失」に突き当たってしまった。

結局,別館に密室はなかったのか。せっかく大きさの違いに気づいたのに!!
ということで,再検討。古川が10:30に2Fに上がったことを倉本執事に告げたのが正木だったことから,「ウソ」かとも思ったが,三田村も同様の発言をしていたので,この線はボツ。

で,「香がたかれていた」,「死体がばらばら」から,締め切った窓の外に死体をつるすっていうのはどうだろう。「大の大人」は無理でも,その部分部分なら可能だし,「現在」の検証で「大人の頭」は通るようだ。大人の頭って,けっこう幅があって,胴体の前後の幅より広そうだ。そういえば副住職がやせていたという記述もあった。においは香で消せる。ルミノール反応までは無理だが,警察は,殺害現場だなんて思いつきもせず,検査もしなかったということだろう。

倉本が目撃した光はすべての作業が終わったという,正木から由里絵への合図をではないか。
こうやって古川は2階の空間から消え,焼却炉へ移動することになったのだろう。

続きは,今度こそ最後まで通して読むぞ!

と思って,はたと気づいてしまった(まだ本の続きの部分は開いていない)。これでは順序が逆(イメージ→藤沼殺しに古川が巻き込まれた,実際の犯行時間→古川が藤沼より先に殺された)。

藤沼殺し&入れ替わりを大騒ぎにまぎれさすためだけに古川を殺したのか。
いくら強盗殺人未遂の重要参考人でも,それはありそうにない。

古川殺しは突発的なもので,正木が挑発した絵の真実に古川が気づき,問いつめ(10:00~10:30の間),殺された(10:50~01:00,処理も含む)という線はまだ捨てていない。10:30~10:50の間に由里絵を訪ね指示を与えることは可能だったろう。
これだと動機がはっきりする。

となると,藤沼殺しは年1度の機会をねらった計画殺人なのか,古川殺しをきっかけにしたついでの殺人なのか? 動機は恨みと金と絵と女でたくさんあるが…。

で,思い出した(遅い!!)。午後3時ころ根岸家政婦が殺されていた。「計画的犯行」と断定。
では,これに古川殺しがからまなかった場合,どうなるか?

もともとは,単純な計画だったのではないか。
年に1度外来者がくる機会を待つ。
藤沼をよく知る家政婦を殺す。執事の忠誠心は館のほうに向いているので,入れ替わりに気づかないことに賭け,気づいたら殺す。
まず,本人を外来者に会わせ,夜中に正木が絵を盗んで失踪(実は,どこかに隠れる)。
夜中に正木と藤沼の入れ替わり。死体は隠す。
朝になり「正木の失踪」が発覚。警察は正木が逃亡したものとして,手配。外来者がその証人となり,館から去る。
倉本執事の目があるので,死体を遠くに始末するわけにはいかないが,まあだいじょうぶだろう。

しかし,これでは,正木以外の誰かが正木を殺して死体を隠し,絵を盗んだ可能性があると疑われ,捜査が厳しくなるかもしれない。
あるいは正木と藤沼の入れ替わりが疑われるかも。そこで,藤沼本人が失踪した正木を探すというシナリオが加えられた。
進行役は由里絵。

そこに,古川殺害が加わり,正木・由里絵は計画の修正をすることになったのだろう。

古川の死体を窓の外に隠したのは,「不可能状態」を作るためではなく,「行方不明」を全員に確認させるためだったはず。三田村と森がホールにいたことは,正木にとっても計算違いだったろう。
「見落とし」ということでケリがついてほっとしたことだろう


というあたりで,最後の詰めがかなり甘くなった気もするが,読まずに考えたり書いたりするのにもそろそろ疲れてきた。とりあえず続きを読もう。

もちろん,今回のような読み方をいつもしているわけではない。部分的には何となく考えながらさらさらと読み飛ばしている。
前回これほど考えながら,前を見返しつつ読んだのは04年後半の少年マガジンの「金田一」特集で,読者から犯人あてを募集していたとき以来(応募はしなかったけれど……)。

ここまで付き合ってくれた方に感謝。
けっこうおもしろいかったので,またそのうち,こんな線でやってみるつもり。

今回だって,こんなに長くなるとは思いもしなかったのだけれど……
(05/02/18)

一気に最後まで読んだ。
古川殺害の動機は「思いっきり」外してしまったみたいだ。最初から計画に組み込まれていたのか。「赤緑色盲」に気づいていれば「贋作」の線は出てこないのだが,まったく気づかなかったもので……。
正木が隠し部屋のありかを知らず,藤沼紀一が自分で隠れた
というくだりも,気づかなかった。なるほど……。

当たったところ外れたところといろいろあるが,それなりにおもしろかったなあ。
(05/02/19)

シリーズ次作「迷路館」についての日記は →こちら からどうぞ。

時代,場所,登場人物などをフリーページの 綾辻行人メモ(水車館の殺人) に簡単にまとめてありますので,ごらんください。
綾辻行人の他作品についての日記は,フリーページ  読了本(日本)  (綾辻行人)からごらんください。








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Last updated  2007/01/17 05:01:17 PM
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