2008.10.20
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 ラチテュード。 大辞泉によると、「フィルムや印画紙の適正露光より少々の過不足があっても、補正して画像を得ることのできる露光許容範囲。」 と言う事になる。

 カラーのスライドフィルムを常用するような人々は、このラチテュード問題にかなりシビアであったが、ワタシのような白黒プリントフィルム派は、彼等ほどピリピリと神経を尖らせたりはしないものだ。(もしかすると、ワタシだけの横着かも知れないが・・・)

 画面内に、この露光許容範囲を超えて明るい部分が有れば、そこは仕上がりで白く飛んでしまうワケだし、反対に暗ければ、黒く潰れてしまうワケだ。
 であるから、ファインダー越しに被写体を観察する際、被写体の明暗差のどこからどこまでを再現したいのか?を考えつつ、各部の明るさを勘定する事となる。
 そしてその際、特に白黒写真で効果的な技法が、“シャドー及びハイライト基準” での露出決定法であろう。

 これは勿論カラーでも有用だが、色情報を省いた “モノクロームの世界” なら、更に画面内を単純化する結果となり、主題をより強調する効果が得られる事となる。
 つまり、引き算の表現であるが、人間の視覚能力に劣るフィルムの狭いラチテュードを逆手に取った、まことに上手い方法である。

 そこで思い至るのが、デジタル画像の事だ。

 事後の処理でどうとでも操作出来る事なのかも知れないが、やはり撮影時にイメージを固めておく事が肝心であろう。
 それが証拠に、ウェブで見る限り、明暗の平均値で撮影したような写真がほとんどで、フィルムの時代に見られたような “白飛び黒潰れを活かした写真” には、なかなかお目に掛かれないのも事実だからだ。
 そしてそれはまた、デジタル一辺倒で写真を撮って来られたような方に、より顕著である・・・ような気がする。

 明部・暗部をRAW現像ソフトで救済すると言った “足し算的考え方” も時に必要であろうが、たまにはその逆を試されるのも、表現手法の “持ち手” を増やすのに良いのではないだろうか。





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Last updated  2008.10.21 10:35:45
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ラチチュード  
br_skn さん
本件、貴兄の記事に対し、まったく同感ですね~。それよりも、この記事の動画用フィルム缶&紙箱のお写真、ぐっときますね。こちらのブログでは押すところが無いのですが、傑作印ポチです。 (2008.10.21 09:28:12)

ラチチュード  
bk2 さん
フィルム(及び現像)にラチチュードがあり、印画紙焼付けにラチチュードがあり…でしたから、その意味でのフィルム写真の調整範囲は広かったですね。ネガカラー・プリントが一番広かったのではないでしょうか。商業写真のプロがポジを使っていたのは、そのラチチュードを拒絶した…という理由で、カメラマン及びグラフィックデザイナー、クライアントがOKを出した最終画像原稿を、印刷の現場で色校正をするためのリファレンスにする為だったんですね。その意味でポジは、(印刷に対して)作家側の意図を、末端まで通すために必要なモノだった…と言えると思います~。カミヤキならばカラーネガの方が良いんですが、印刷をしないハイアマチュアが、上記の印刷の事情を知っていたのかどうか分かりませんが、プロの真似をしてポジで撮っていましたね。ポジは最高だね~…みたいな。
(2008.10.21 15:36:46)

ラチチュード  
BelAir58 さん
普段ウェブ上で見かけるデジタル写真から受ける不自然さは、なるほど、映像の明暗を均一化しているという理由もあるんですね。
撮った時点で既に補正がかかっているんですから不自然なのは当たり前ですね。
以前ポラロイドをメインにしていた時は、当然「撮った時勝負の補正なし」が当たり前だったので、カラーネガを使い出した時も物凄く露出にシビアに撮っていました。でもラチチュードの広さが逆に撮る時にせっかく細かにやった設定を台無しにしてしまう事が多かったんですよね。
まぁ、自分でプリントすれば済む話なのですが・・・
最近リバーサルフィルムを良く使うようになって、また「撮った時勝負の補正なし」の感覚が戻ってきたのですが、ポラロイドを使っていたせいかリバーサルの方が失敗しても思い通り撮れても全て自分の責任なので逆に気が楽だったりします。 (2008.10.21 20:37:14)

ラテチュード  
BelAir58 さん
そうそう、カラーネガの方も以前は先に書いたようにデジタルプリントの補正がきつくて思い通りに仕上がらなくて(例えばあえて黒潰れさせようとした所が無理やり明るく補正されたり・・・)嫌気が差していたのですが、コダックのメーカー仕上げに変えてからはわりと補正がゆるくて撮った時の設定がちゃんと反映されている気がします。
と言う訳で安心して「人任せ」にも出来るのでカラーネガの使用量も倍増しています(笑)。 (2008.10.21 20:58:29)

brさん、こんにちは  
Dr. Tony  さん
傑作印ポチ、お言葉だけ有り難く頂戴致しま~す。(笑)
100f巻きのフィルム自体、最近では余り見掛けなくなりましたが、これなどは、蓋を開けた途端に中から白い煙がモクモクと・・・と言った連想をかき立てますよねぇ。 (2008.10.22 06:51:48)

ぼんさいさん、こんにちは  
Dr. Tony  さん
おっしゃる事の意味は分かりますが、フィルムに写って居ないモノ(白く飛んだり黒く潰れたモノ)はプリントの段階でも救済のしようが無い(デジタル画像も同様でしょうが・・・)ワケですから、ワタシには例え白黒のプリントフィルムとは言え、デジタルよりもラチテュードが多少狭いように感じます。
それは、使用するカメラによっても差が有るかも知れませんし、そもそも感覚的な思い込みかも知れませんが! あははっ
プロがリバーサルを使うから、自分も!みたいな考え方にはワタシも?マークを付けさせて頂きますねぇ~
プロには必然であってもアマチュアには無用であれば、それをそのまま鵜呑みにして真似るのはいかがなものか?ですよねぇ。
まぁ、そんな考え方が発生した一端には、マスコミによる無責任な報道にも原因が有るような気がするのですが・・・ (2008.10.22 07:05:59)

BelAirさん、こんにちは  
Dr. Tony  さん
ワタシが初めてのDSLRを買う前に、「デジタル一眼レフとは何ぞや?」を理解しようとして購入したムック本があったのですが、その中のテクニック編の記述で、露光ミスのような撮影時の失敗を後処理で救済する方法ばかりが書かれていた事には、かなり違和感を感じました。
その論調は、どことなく「フィルムを使っていた時代と違い、撮っちゃえばこっちのもんだよ! 後から何とでもなるからさぁ~」と言っているように聞こえたもんですから。(笑)
ワタシは、まったくデジタルを誹謗する者ではありませんが、ボケ味云々のみに終始したような評を語るよりも、オーソドックスな技法も見直して貰いたいですねぇ~ (2008.10.22 07:20:13)

Re:【latitude】(10/20)  
cde さん
日本人はプロ仕様に弱いです。自戒も込めてです。
ネックストラップもしかりですがポジの外式は褪色が
少ないという理由でつかっておりました。こちらも
プロ用もありましたがさすがにそこまでは、と言う感じでしたが。 (2008.10.24 13:27:55)

cdeさん、こんにちは  
Dr. Tony  さん
ワタシも自分の一眼レフを購入後、暫くしてからコダクロームを使い始めましたけれども、理由は先達から薦められた事と、あの頃の写真雑誌はどれもこれもKRで撮られた写真ばかりだったもので!(笑)
プロ仕様のリバーサルは温度管理が面倒ですよねぇ~
撮影後も直接ラボへ持ち込まないと、真夏などは特に輸送途中での変質が心配ですもんね。 (2008.10.24 20:36:19)

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