きのう と きょう と あした と

きのう と きょう と あした と

2009/04/24
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カテゴリ: 小説


待ち合わせ場所へは30分早めに来た。
下調べをするためだ。
見回した感じだと何も違和感はない。
そりゃそうだろう。俺を嵌めようとしているなら、巧妙に仕組まれているはず。
俺のような素人にすぐ解るような仕掛けなんかあるはずもない。

それにしても、今回の俺は異常なほど大胆だ。
いままでの俺ならこんな状況でノコノコ出てくるなんてことはしないだろう。
組織に所属していないという開放感からくるのだろうか?


そして現れた謎の女、二見雪乃は以外にも俺よりちょっと若そうな女だった。
深々とお辞儀をしながら挨拶を交わした。

俺から切り出した。

「先日はすいません。どうしても外せない用事。急に思い出しちゃったんで。」

なんかむりくりな言い訳だが、この際致し方ない。

「こちらこそ、お忙しいのに今日わざわざ用事を作って頂いてありがとうございます。
立ち話もなんですから、お時間ございましたら、お気に入りのカフェがあるので
そこへ行きませんか?」

うわ、これは絶対罠だ。
でも断る言い訳が見つからない。

「では、」


カフェは商店街の終わり辺りで山の尾根にあった。小さく素朴な雰囲気が彼女の
お気に入りなんだそうだ。

店内に入ると屋内に4席、テラスに何席かある程度の小さな店で
店員以外の客は見当たらない。
俺はあの男の姿を探すつもりだったが店員をチェックすればいいだけで、


二人は眺めの良い屋内席に案内された。

椅子に腰を落としたあと外に目をやってから俺は言った。

「いい眺めですね。」

ニコリとして彼女は答えた。

「その席が私の特等席なんです。」

彼女は続けた。

「あらためまして、二見雪乃です。」

なるほど名前と雰囲気はぴったりだ。

「素敵な名前ですね。私は小松崎と申します。」

しまった。営業トークになってしまっている。

ウェイターが注文を取りにきたので、俺はコーヒー、雪乃は紅茶を頼んだ。

雪乃が聞いてきた。

「こちらへは?」

「あぁ、僕ね、無職なんですよ。。。正確にはなったばっかりかな。」

「お待たせしました。」

ウェイターが頼んだ注文を持ってきて、紅茶を雪乃の前に置いてから、
コーヒーを俺の前に置いた。

雪乃はちょっと目を丸くしながら

「あら、それは大変ですね。」
と言いながら、ティーカップの縁をスプーンでなぞった。

俺は、コーヒーをすすりながら続けた。

「だから時間はいくらでもあるんですよ。で、ここへ、、、」

それから暫くつまらない世間話にお茶を濁したあと、沈黙になった。












沈黙を破ったのは俺だった。

「あのぅ、」

「ひとつ気になることがあるんですが、」

思いきってあの事を聞いてみた。



つづく





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Last updated  2009/05/18 05:54:47 PM
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