きのう と きょう と あした と

きのう と きょう と あした と

2009/05/15
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カテゴリ: 小説


俺は思い切ってあの事を聞いてみた。

「どうやって俺の実家の電話番号調べたんでしょうか?」

こればっかりは、よほどの調査をしないとわからないはず。
興信所使ったって、私立探偵雇ったとしたって、こんなに直ぐに判明したのなら、
そいつは相当の腕利きということになる。
そもそも、この件(サングラス)の為にそこまでして調べ上げていること事態不自然だ。
やはりかなり前から調査していたと考えるのが自然だろう。
一体いつから調べていたんだろうか。


見覚えのあるサングラスケースを取り出した。
そして、ケースの内側の一部を指差して微笑みながら言った。

「ほら眼鏡ケースのここのところ。」

良く見るとうっすらと小学生っぽい字で名前と住所と電話番号が書いてある。

「あーっ。」

思わず声を上げてしまった。
俺は小学生のころから目が悪く、そういえばこの眼鏡ケースは小学生のころから
ずっと使い続けていたのだった。

雪乃は柔らかい声で言った。

「読み取るの苦労しましたよ。」

そういう事だったのか!


かすれて消えかかった字を見ながら二人は笑った。特に俺は緊張が解けたせいもあって、
必要以上に笑ってしまった。

「いやね、」

笑いが収まらなくて途切れ途切れにしかうまく喋れない。

「実はね、」



「どうしてもそこが分からなくて、
何で家の電話に架かって来たのか不思議で不思議で、、、
……いやぁそうでしたか。書いてありましたか。そりゃ解りますよね~。
いやぁすっきりしました。」

「でも、この名前がなかったら私達こうして逢うことができなかったんですよ」

「たしかに。名前、書いておくもんですね~」

一息ついてから、俺は、

「あともうひとつだけいいですか?」

笑いを飲み込んでついでにあの件も聞いてみることにした。
これがクリアされれば全ては繋がり、何でもなかったということになる。

そもそもこの件が怪しいと感じ初めたのはあの男の存分があったからだ。
これこそどう考えたって不自然極まりない。

しかし俺はこれを聞いてどうするのか。
また、ハッとする理由を聞いてホッとしたいのか、

それとも、何かしらの陰謀(?)を暴いてその後どうするんだ。

今、先の見えない石橋を俺は人生初めて渡ろうとしている。


つづく





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Last updated  2009/05/18 05:54:01 PM
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