☆煩悩注意報☆

☆煩悩注意報☆

2004年03月19日
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  砂に眠る

「忘れなくたって良いことだってある」

自分の心にそう言い聞かせながら
お前を失った空虚な時間に
ただ流されるままに生きてきた

柔らかい髪
弾力のある白い肌
熱く濡れた唇
そして耳元で優しく響く声


忘れたくはない 忘れる必要もない

必ずと言って良いほど
休日は二人で過ごしたこの砂浜で
春の柔らかい日差しを浴びながら
俺は一人砂にまみれている

太陽の日差し
潮の香り
波のざわめき
それに砂の上の暖かさ

何ひとつとしてあの時と変わらないのに
俺の腕の中には何故かお前がいない


人の目があると思いうつ伏せになると
俺の涙の全てを灰色の砂が吸い込んでくれた

今 俺は貝になりたい
そしてそのまま暖かい砂に埋もれていたい

二人の思いでしかないこの場所で


いつかお前が俺の事を思い出す
そんなことがもしもあったならば

思い出のこの場所で
身も心も閉ざし貝になった俺のことを
お前のその手で掘り起こし抱きしめて欲しい

いつの日かこの海の水が枯れ果て
二人の思い出の何もかもが消え去るその時まで
お前のことだけを思いながら
俺は眠り続けるから





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最終更新日  2004年03月19日 21時04分40秒
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