うきよの月 0
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こういう奴ね。……これを何処かの少し遠いスーパーで買って使いよかったんだよ。じゃあここにはあるだろう、と思ったら案外無い。そしてワタシが行ける範囲のスーパーは決して多くは無い。普段使うネットスーパーでは取り扱ってない。……ので、今年はこれのできるだけお得な数とおねだんの奴を探して購入して、アイスミルクコーヒー(コメダ的に言うとこのカフェオレより牛乳が多いの)を作ってふくふくしている訳さ……アイスコーヒー系を飲みたい、という意味ではブレンディの無糖ボトルが入手しやすいんだけど、これを買うと何と言ってもペットボトルが出まくるんだよ! あと冷蔵庫の状況とか。冬ならね!ドリップ系入れればいいんだけど、夏はなー。で、そこまでコーヒーに滅茶苦茶細かい執着がある訳ではないので、味はこのくらいでいいの。ともかく冷たいのが! 欲しかったんだよなあ……おかげでだいたいストックが尽きる頃にちょうど温かいものが飲める程度の気温になると思うぜ……あとこの↓の中の「紅茶」もまとめ買いしたのだけど、甘い。無糖が無いのが残念。アールグレイはネスレので飲んだけど。甘いんだよな……甘みは調節したいから、無糖が欲しいとこ。抹茶はあるんだけどなー。紅茶のほうが難しいのかもしれん。むむむ。単に冷たい無糖アイスティーのポーション求む。
2019.09.14
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ちょーど公式サイトで半額だったので試してみた。生活パタン変わって3ヶ月でどどっと腹が出たので。DHC プロティンダイエット(15袋入)【DHC】【送料無料】ただし「普通のちゃんとしたお食事」をしている人がこれで耐えられるかどうかはわからん。今の自分は起きる時間が遅かったり、食べ方が適当だから置き換えが可能で、栄養的に効くんだと思う。カップスープだのみそ汁をマグカップで飲んでる事態だからな。ここんとこ暖かくなったんでまともにシチューとかも作っていないし、なかなか料理が面倒になっているからな、ベーグルとスープと果物、程度にしか食う手間が面倒なときにはいい。ただ割高かと思うなら【2箱セット】DHCプロティンダイエット ドリンクタイプ15袋入×2箱セット※他商品との同梱不可【沖縄・離島は送料無料対象外】 (6018904)こういう多数のとこもあるらしいけど。あと甘味ではなくスープならというならDHC プロティンダイエット ポタージュ(15袋入(5味*各3袋))【DHC】【送料無料】こういうのもあるらしい。これを高いとみるか安いと見るかはわからん。ただ言えてるのは、「普通の食事の人が置き換え耐えられるか」だな。食うことが好き、という人にダイエットはストレスにしかならねえと思うのだ。体験的に。一人でてきとーな生活をして、ある程度払ってもいいよな、という人にはおすすめだろうと思う。あああと、「きなこドリンク」的な味が好き、という人にはいいと思う。
2018.04.30
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思い切ってどーん。ブラジル産鶏モモ肉2Kg入 からあげ用など 業務用 格安10P03Dec16これと国産鶏むね肉2Kg入 男しゃく 100g当59.9円+税 商品パッケージに変更することはあります。鮮度抜群 から揚げ用【冷凍ではありません】【当注文】【鶏ムネ肉】それに国産若鶏レバー2kg入(心臓ハート付)冷凍発送。訳ありではないけどこの格安【業務用】【鶏肉】【とり肉】【鳥肉】【から揚げ】10P03Dec16を注文。で、来たざんす。……オール冷凍で来たので、まずこの中身をひっぱがせる程度の解凍せんと何もできんわー。今現在部屋気温10度だけどさて夕飯の支度までに溶けるかな。そしたらもも肉どーんと鍋に入れるわ。ともかく住んでる「ここ」で、「欲しい」肉と魚と牛乳とパンをキープすんのが難しいのよ。野菜だけはご町内で安く買えるんだけどね。農家直売の新鮮な!だったらアメリカよろしくどーんと買って冷凍のほうがええやんと開き直り。国産だどーのという話も、どうせスーパーいけばブラジル産アメリカ産買うんだし。まだ仕事行ってるうちは自身で牛乳貯め買いできるんだけどそれも辞めたらまあひた走るしかないな。ご町内だと一本220円とかするから。ともかくライフスタイルが変わるなら考えないといかんことは多々あるぜ。ちなみに今日起きたのが14時半だったのは謎だ。何でこんなに眠れるんだ。いくら昨夜ねたのが2時だったとしてもだ。
2017.12.19
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……やばい。美味い。もちもち、というかちゃんと歯ごたえがあってほんのり甘くて後引く……【値下げ】コストコ ディナーロールパン(36個入り)【COSTCOベーカリーK】【コストコ通販】36個で675円。えー、一番安いと思われるヤマザキのバターロールが8個198円だったかな。それより安い。こいつを2つ買って、ベーグル12個入り888円も2セット。でまとめて送料。全部で4000円くらいかな。これでしばらく主食が保つ。【Costco コストコ】バラエティベーグルパン(6個入り×2袋) ダウニーなどで人気のコストコ商品【COSTCOベーカリーK】【コストコ通販】……いや今日ベーグル&ベーグルのベーグル食べて(しつこいな)、これはこれでいいけど……柔らかすぎないか?と思ってしまい。ハードベーグル、ある程度の歯ごたえのあるパン(フランスパン系ではなく)を好むワシとしては、今ひとつもの足りなかったんだよな。とりゃず36個袋(でかいぞ。そして超適当だwww)の一つは冷凍庫にぶちこみ。ベーグルもできれば突っ込みたいんだが…… 整頓しなくちゃ。
2017.12.12
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さてこれは遠征用に使いたいなあと思って注文したのどすww確かにでかい。……でかすぎるざんす。裾。今なら25%OFF◆実物 チェコ軍 レインポンチョ USED チェコ軍実物放出のレインポンチョ 両サイドから手を通せる 便利な作りになっています ミリタリー レインウェア レインコート 雨合羽 梅雨 防水 メンズ ミリタリー アウトドア WIP-1>モデルは176センチ75キロです。なんだから、当然なんですが!裾はまあ、カットするか曲げて止めるんだな。で、着ると、まじすっぽりつつみこんだ状態。ただし「手が出せる」もとい、「手がそのまま出る」だと自転車の場合どうする?ここんとこはまだ考察必要だよな。うーん。
2017.12.10
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紅茶来ましたwwwわーいww……ええやっぱり買ってしまいましたよー。手の平よりでかい。キーボードとの対比。さあ今呑んでる日東が終わったら呑むぜ。無論ミルクティーだっ!【リプトン公式】 リプトン(LIPTON) エクストラクオリティ セイロン リーフティー 青缶 450g 【送料無料】(紅茶 茶葉 缶)
2017.12.02
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紅茶の450グラム缶! あの「青缶」!【リプトン公式】 リプトン(LIPTON) エクストラクオリティ セイロン リーフティー 青缶 450g 【送料無料】(紅茶 茶葉 缶)つまり↓で並べられてる中にあるような↓で使ってるようなそういうでかい缶ってことじゃないですか!しかもこの↓【リプトン公式】 リプトン(LIPTON) エクストラクオリティ セイロン リーフティー 青缶 450g 【送料無料】(紅茶 茶葉 缶)この缶の模様!アールヌーボー!おいこれワシに買えって言ってるようなものじゃんか!……えーと普段買ってる日東の100パックのやつが500円くらい?これが一回3つ使うから実は半月もたないんだけど…… たっぷりポット一杯のやつを一日2回入れるし?……いやそれでも缶欲しいし……そうなんだよ缶……缶なんだよ……送料無料で3024円……この大きさで送料は普通ゆうパック程度だと……あとこのレビュアの方のおばーちゃんが「これ」と言ってたあたり。趣味的に……買った報告したら笑ってくれい。ちなみにこれ↓は憧れても無理な業務用も業務用、2.26キロ10,260円なんで買いませんが!【リプトン公式】 リプトン(LIPTON) レストランブレンド リーフティー 2.26kg 業務用 【送料無料】(紅茶 茶葉 缶)
2017.11.30
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来たれハードベーグルスキー。噛み応えのあるベーグルが好きなんす。昔ベーグルKをすごく愛してたんだけど、いつの間にか見なくなったなあ、と。何か公式のリンクも切れてるし。あれでベーグルに目覚めたので、……美味しいけどどう考えても普通のパンだねえ、というスーパーで焼いてるパンを形はどうあれベーグルというのは間違ってるわー、となってをるのであった。ソフトベーグルも好きよ。ベーグル&ベーグルとかジェノエスクとか。最近じゃパスコのやつでも結構充分おいしいし。ただあの「ぐわしっ」って感じは……なのでありがてーなー、と思うのであった。【Costco コストコ】バラエティベーグルパン(6個入り×2袋)
2017.11.28
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小さいみかんってむくの面倒は面倒なんだけど甘いんだよね~今年の訳あり系の中では珍しくてしかも安いので出してみる。【熊本、愛媛、和歌山県他西日本産】訳あり激甘みかん2S~Sサイズ約10kg【箱売り商品】【同梱不可】【常温便送料無料】【クール便 送料別途500円】(東北のお客様は送料500円北海道・沖縄県のお客様は送料1000円)【西日本産 無農薬・低農薬・特別栽培農産物】
2017.11.25
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ワタクシ万年肩こり腰痛腱鞘炎なんでなー。できるだけ安く貼るカイロは年がら年中欲しいのさ。……今年も買ったぜ……ネットドラッグストアより安かったんだ……【訳アリ】衣類に貼るカイロ 春魔人 レギュラー 30枚入×8個セット 【ケース販売】
2017.11.21
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[Reservation Only for Overseas Customers][franche lippee]2018 Lucky Bag (2018 福袋)[Credit Card and PayPal Only][Cannot be used coupon]価格 10000円 税込み10800円販売期間 2017年11月21日00時00分~2017年12月27日11時59分海外のお客様限定の2018年福袋 クレジットカードかPayPalのみ利用可クーポンは使用不可
2017.11.20
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「けどその悠木先生が居なくなって、今度のあのクラスの担任、新任だって言うのよ―――院出のエリートって奴?」 あかりはため息をついた。ちっ、とヒカルは舌打ちをする。「何でだよ? あいつが新任のセンセイなんかで何とかなる奴じゃあないことくらい、学校だって、知ってるだろ」「ところが進藤、今度の人事異動では校長も変わるらしいんだ」「あのバーコード頭まで?」「そうあのバーコード校長までよ。でもいくらバーコードでも、悠木先生と気があってたわ。と言うか、ちゃんと悠木先生の意見を尊重してくれたのよ? 主任の岡田先生を抑えてくれたわ。教頭さんは変わらないけど、あのひとが岡田先生に何か言えると思う? …あのひとこそ、異動すれば良かったのに!」 悪態をつくあかりに、ヒカルは仕方が無い、と思う。彼もまた、主任や教頭の態度には、珍しく憤りを覚えたものだった。あかり以上に、珍しく。 正直、進藤ヒカルという男は、権力争いというものに関し、興味は無い。嫌いというより、どうでもいい、と思っている方だった。 自分の職場である棋院内の派閥に関しても「どうでもいい」と思っている彼である。―――とは言え、もし彼に実力とタイトルが存在していなかったら、それはただのたわごとに過ぎないのだろうが――― 双子が通う小学校の主任の岡田は五十代前半の女性教諭だった。そして彼女は「講師」である悠木にいつも頭が上がらなかった。 それは一般の人々の言動に基本的に興味の無いヒカルにすら、判る程に、露骨だった。 悠木は何と言っても、そのキャリアから発言権が大きかった。もっとも、当の本人は決してそれを意識してはいなかっただろうが。 悠木はただ、仕事と、児童や生徒と、学校という場所が好きで、そのためにただ一生懸命やってきただけだった。 独身を貫いてしまったのも、仕事が楽しすぎて結婚が面倒だった、と当人は笑いながら父兄に言ったものだった。 親になったことの無い者に子供の気持ちが判るか、という声には、にっこり笑って「教えて下さい」と意見をうながしたものだった。誰も完全ではないのだから、と。 自分は自分のできることをするから、親の側も親としてできることを、と。 結果、彼女は親側の信頼もあらかた勝ち取ってきた。 だが岡田にしてみれば、彼女は目の上のたんこぶだった。 なまじ悠木に批判すべき所がある訳ではないだけに、彼女の苛立ちは増す様だった。 そして何と言っても、校長が悠木派だった。彼はその昔、彼女の教え子の一人だったのだ。 そしてこの二人は、塔矢家に対し、非常に好意的だった。 元々塔矢家の双子の入学は、出生についてマスコミに取り上げられたこともあり、この学校の教師の大半が嫌がっていた。 父兄の反応を怖がっていたふしもある。 入学自体はマスコミが取り上げた翌年だったから、それなりに人々の記憶からは忘れられてはいた。 だが当の本人が入学する、となれば話は別である。 またそこで話が振り返すかもしれない。面倒が多い、迷惑だ、と思う親達も多かった。 だが校長は快く入学を許可してくれた。そして彼の最も信頼する悠木を担任につけた。 彼女は入学してから、「塔矢家の双子」ではなく、蜜自身の問題が明らかになっても動じなかった。「一度悠木先生に会ってみたかったなあ…」 ヒカルはつぶやく。「それは…」「いや、それはいーんだ。…けど、マジで痛いなあ、そりゃ…たぶん岡田って、俺のすげー嫌いなタイプだと思うぜ」「あたしだって嫌よ」「そうなのか?」 アキラは目をむく。あかりは他人に基本的に興味の無いヒカル程ではないにせよ、特定個人を攻撃する様なことは少ない。彼女が特定のものに怒りを爆発させたのは、それこそマスコミが蜜を取り上げた時以来だった。 それだけに、怒りの深さをアキラは感じる。「昔OLやってた頃、やっぱり居たもの、ああいう『お局様』みたいなひと」「もしかして、今日、そいつから呼び出し食らったのかよ」「もしかしてじゃなくてそれしか考えられないでしょ!」 男達は彼女の剣幕に思わず退く。「特殊学級が隣の学区にあるから、そちらに転校させた方がいいじゃないかって初めっから言いたいのが見え見えなのよね。『だから』新任を四年生に配属させるんじゃないか、って思ったくらい」「隣の学区に―――あったっけ、そういうの」 そういうの、とヒカルは言葉を濁す。 特殊学級の話は聞いたことがある。だが彼にはいまいち曖昧なイメージしか湧かない。「あるわよ。それに、養護学校も。…そりゃあね、私も考えたこと、無い訳じゃあないのよ? でも、今のクラス、この三年で、みんな、蜜のこと、それなりに判ってくれてるじゃない。ああいう子だ、っての」「蜜自身がそれにどう思ってるかは判らないけどな」「そうかもしれないわ」 あかりはぴしりと言う。「でも、それは何処に行っても同じよ。だったら、蜜のこと、三年間で判ってくれている子供達の中の方が、落ち着くと思うの、私、間違ってる?」 ヒカルとアキラは顔を見合わせた。「蜜は学力は別に、普通の子と混じって劣っている訳じゃあないのよ? ただ時々そこが授業中だとか、そういうことを考えないだけで―――それは、確かに、大きいのかも、しれないけど…」 大きいだろう、とアキラは思う。 彼は基本的に、学校は勉強と、集団生活を学ぶ場だと思っている。そして蜜が後者には徹底的に向かない子であることも。「で、お前等、どう返事したんだ?」 ヒカルは二人に問い掛けた。
2005.08.26
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がちゃがちゃ。「あ」 扉を開ける音。声を立てるのは蜜。「おかえりか?」 ひょい、と立ち上がるのは煌。 とてとて、とワンピースのスカートを揺らし、玄関に向かう。「おかえり、おとーさんおかーさん」「ただいま、キラ」 言いながら「おとーさん」塔矢アキラ氏は末娘の頭をわしゃわしゃとかきまわす。 さらさらの髪は、すぐに現状復帰。自分の昔を見ている様で、彼にとってはやや複雑な気分だ。 だが可愛い。可愛い者にには何もかも許せる。それが現在の塔矢アキラだった。 そしてやはり可愛い者の行方を問う。「蜜は? また上?」「居るぜ」 大人の声が、もう一つ混じる。「おやじどの」 「おやじどの」進藤ヒカル氏がひょい、とアキラの脇からキラをすくい取る。 「おかーさん」塔矢あかり夫人は靴を脱ぎ終え。「ヒカル、居たの?」 驚いた様に問い掛ける。「居たの、は無いだろ」 進藤ヒカルは苦笑する。「だって君、今日は和谷君のところの研究会に出かけたんじゃ? 言ってただろう? 今度のアジア対抗棋戦の選手のデータがどうとか、で」「そのつもりだったさ。けどお前等、蜜のことで学校に行ったって言うじゃないか」「…急だったのよ」 ふう、と一足先にリヴィングに向かっていたあかりは上着をハンガーに掛けながらため息をつく。結い上げていた髪を下ろす。カーディガンを羽織り直す。「昼過ぎだったかしら、急に呼び出しの電話が来たの」「たまたま僕も手が空いていたし、ご両親揃っての方が望ましい、ということだったからな…って、君どうして知ったんだ?」 移動しながら、彼は黙ってぐい、と手の中の煌を突き出す。「…キラが?」「こいつ滅茶苦茶頭いいからな。お前等二人が蜜のことで出かけたこと黙ってたら、俺が怒るの、知ってやんの」 こいつめ、とヒカルもまた、くしゃくしゃと少女の髪をかき回す。ふふん、と煌は得意そうに笑う。「教えてくれて、ありがとな」 アキラは口を歪める。 特別嫌な気分では無いが、何処か腹の中をもやもやとさせるものがあった。「で、どうだったんだ?」 ヒカルは二人を交互に見る。 ―――また、去年と同じ話か?」「…まあね。続きは着替えてから」 疲れたんだ、とアキラはあかりと顔を見合わせる。 ヒカルはその様子を見て、煌を下ろした。そしてつぶやく。「大変だよな、親ってのは…」「おやじどのはたいへんじゃないのか?」 彼は苦笑する。「お前、ホントに頭いいよな。小学校行ったら、絶対優等生だぞ」「あたりまえだ」 煌はあっさりと答える。ヒカルはまたくしゃくしゃと頭をかき回す。 2024年三月末。 この春から、煌は小学校へ行くことになっている。双子のきょうだいが通うところへ。 だがそこから呼び出しが来た。―――蜜の件で。「確かに、去年と同じだった」 丸テーブルに正三角形の配置で彼等は茶を手にする。「…って言うと、やっぱり、アレか? 蜜は別学級に入れろ、とか転校させろとか施設に、とか―――」「アレよ」 とん、とカップを置きながらあかりは吐き出す様に言う。「けど三年間、それでもあいつ、何とかやってきたんだろ?」「まあね。…でも、今年度末で、悠木先生が定年退職されるでしょう?」「ああ…あのおばーちゃん先生、か」 そう、とあかりはうなづく。 「悠木先生」は蜜と洋の在籍する学級の担任を三年勤めた講師だった。 小柄だがたっぷりしたその体格、決して愛想は良く無い。だが落ち着いた、長い目を持った女性だった。 四十年以上の学校生活を、正規教諭ではなく、臨時講師という立場で、現場でひたすら続けてきた女性だった。 教諭と講師。児童生徒からしたら、どっちも同じ「先生」である。 だがそれは、正社員とパート社員の違いと似たものがある。 同じ年月続けたとしても、講師の待遇は正規教諭より低い。給料も違う。昇進も無い。 そして現場で講師を続けば続ける程、机上知識と若さが必要とされる「採用試験」に通る確率は低くなる。 だがその経験値は高い。 皮肉なことに、キャリアのある講師は、それ故にどんどん難易度の高い場所に回される。 悠木講師は蜜が居るからこそ、配属されていた。そしてそれは当たった。 三年前、小学校に通う様になった塔矢家の洋と蜜は、同じ学級で机を並べる様になった。「双子が同じクラスって言うのは私達の頃にはあまりありませんでしたねえ」と入学当時、悠木はころころと笑い飛ばしたものだった。 少子化。一学年が二十八名。ひとクラスにしかならない。「昔も色んな子が居ました。今だからどうってことじゃあありません」 そう言って彼女は、いつも慌てず騒がず、不意に授業中飛び出す蜜をあっさりと捕まえては、楽しそうに戻って来たものだった。年齢もあり、彼女は走り回って蜜を探すことはできない。だがどういう訳か、彼女には蜜の居場所は予想がついたらしい。 おかげで三年の後期には、かなり大人しくなった、と周囲にも思われたものだった。
2005.08.25
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どういうことだろう。 煌はカップを手にする。飲む素振りをしながら考える。 埒のない話。飛びに飛ぶ、意味ありげな言葉達。 からかっているのか? それとも、惑わすつもりなのだろうか? 煌は考える。ただ考える。 その可能性は無くも無い。 だがその一方で、そんなことをしてどうする、と冷静に考える自分も居る。 自分に対してその様なことをすることでメリットがあるのか。 冷静に考える。あくまで相手を他人と見なして。 他人。そう他人なのだ。 ふんわりとした明るい、長い髪。大きな目。柔らかそうな頬、飾り気一つ無くともほの赤い唇。 記憶の中の面差しは、確かにその中にある。これは蜜だ。煌の全身がわめいている。まだスモック姿でとことこと歩いていた頃から追いかけ、手をつなぎ、抱き締め、一緒のクッションで寄り添って眠った相手だ。 だが。 その一方で頭は、心は叫んでいる。これは違うこれは違うこれは違う。 蜜じゃない。この女は蜜じゃあない。 彼女にとってこの目の前に居る女性は、姉の姿をした別の人物なのだ。 別の人格が、姉の身体を動かしている。そんな違和感が煌を何処か苛立たせていた。 姉は―――塔矢蜜、という名を持つ少女は、多重人格者だった。 誰もそのことを、五年前「峰野羽」と名乗っていた彼女に知らされるまで、知らなかった。 多重人格と言っても様々である。 研究され、判明している部分は確かにある。 だが人の脳の中、心の中、肉体に囲われたブラックボックスは、そう簡単にその秘密をあかしはしない。 蜜/羽の場合もそうだった。 だから。「花がどうしたというんだ」 煌はダイレクトに問い掛けた。「もう少し判る様に話して欲しい。あなたはアゲハなんだろう? だったら、少なくとも、あのひとよりは、そうできるはずじゃあないのか?」「ええ確かに」 アゲハはうなづいた。「ただ、私にも判らないことはあるのです」「あなたでも、か?」 はっ、と煌は口元を歪めた。アゲハの表情は変わらない。「ハニイの姿が見えません」「え?」「起きないのです」「…起きない?」「と言うか」 何と言いましょうね、とアゲハは軽く目を伏せ、首を傾げた。「ある朝起きたら、私だったんです」「あなただった? …あなた達は、普段は」「向こうでのこの身体の主導権を握っているのはハニイです。私ではない」「あなたの方が冷静だ。普通だろう。それがたとえ日本じゃなくても、向こうでも、あなたの方が、その場に合わせることができるはずだ」「ええ。でも彼女にその必要は無いですから」「…ああ」 煌は現在の姉の環境を思い出す。 父の友人の一人である元中国棋院の棋士・揚海。現在は上海や香港を基点に電脳中心の産業で名の知れた人物。姉は、その揚海の「養女」となっているはずである。「大事にされているんだな」「ええ」 アゲハはうなづく。「彼は、ハニイのことを非常に大事にしてくれます。それこそ風にも当てぬ程」「風にも! でも、あなたなら、いいんだ」 一人で行く、と手紙にはあった。そして実際、アゲハは一人で来た。 蜜だったら決してそんなことはさせまい。煌の記憶の中の蜜と、今の蜜がつながっている存在だったとしてなら、絶対。 ほんの少しの嫌味を込めて、煌は吐き捨てる様に言う。「ええ。私はそういう役割です」「役割」「元々、誰一人として頼る者の無い場所でも、彼女が生きていくための。それが私です」 ぐっ、と煌は詰まる。真剣なまなざし。そこには姉の持つあの茫洋とした色は無い。むしろ「親父」の持つ勝負時のそれに近いものがある。「だけど私は彼女の為に存在します。彼女が居なくては、私は存在できません。この身体の主は彼女です。あくまでも、ハニイが居るから私は居るのです。ハニイが必要とした時私は表に出る。私は彼女のことわりが無ければ表に出ることはまず最近では無かったはず―――なのに」 どうしたものでしょうね、と彼女は苦笑する。「ある朝起きたら、久しぶりの感覚がありました。私は眠いのです。少しエア・コンディショナが効きすぎたせいで寒かったから、と寝直そうとしていたのです。…うとうとしかけて、気付きました。『私が』寝ようとしているじゃないですか!」「寝ないのか? あなたは」「意識的に眠るのはハニイです。私ではありません」「私は彼女に引きずられる形で眠りにつきます。起きるのも同様です。私が既に意識を覚醒させていたとしても、身体が起きようとはしないのです」「なのにその朝、起きて眠かったのは、あなただと」「ええ。そして、夢が残ってました」「夢が」「その夢の中に、花が」「花が」「あれは、記憶だ、と私は思いました。ひどく生々しかった。うねうねと」「…うねうね?」 煌はますます判らなくなる。「それじゃ何だ、動く花でも、昔、見つけたとでも、言うのか?」「キラさん…」 苦笑。それにはアゲハは答えなかった。 そして代わりに口にしたのは。「お願いがあります」「何」「小学校へ」「…小学校?」「ハニイの居た、―――あなたも通ってましたね、小学校へ、行きたいのです」
2005.08.24
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「何ででしょうね」 アゲハ、と呼ばれた相手は彼女ににっこりとほほえみかける。「どうして私なんでしょうね。彼女ではなく」「それは私が聞いていることだ」 鋭い声が、相手に真っ直ぐ放たれる。ふふ、と相手は笑う。「遠く離れた妹にはるばる会いに来た、ではいけませんか?」 だって私達姉妹でしょう?「キラさん」 相手はそう続けた。「…間違ってはいない」 塔矢煌は、しぶしぶそう答えた。 そう、間違ってはいない。間違ってはいないのだ。 だけど。「それとも」 相手は首を軽く傾げる。その拍子に、柔らかそうな明るい色の髪がふわりと揺れる。「ハニイ以外は、あなたのお姉さんにはなれないのですか?」「…その言い方は好きではない」「けどその言い方の方が安全でしょう? キラさん」「少なくとも、―――は、私のことを、そう呼んだりはしなかった」 そうだ。煌は記憶をひっくり返す。姉は、蜜は、自分を―――「でもあなたの知っている彼女は、十二かそこらまででしょう?」「それは」 煌ははっとして顔を上げる。 名前を呼んでくれた。とことこと着いてきた。ぼんやりと遠くを見つめていた。雨を眺めていた。自分を呼んだ。キラ。 その音が、とても、柔らかくて。 だがそれは子供の―――ほんの、子供の頃の話だ。そして煌は、姉の―――蜜の、少女の頃しか知らない。 十二の歳に、消えてしまった姉。 十六の時に再会した時には、この目の前の相手が姉に代わって自分の相手をした。 同じ身体を持ちながら、中身は違う。名前も違う。 十六の時には、鳥の翼の名前を持っていた。 そして海を渡り、鳥は蝶に変わった。「…おじ様はお元気か?」 煌は話を変える。元気ですよ、とひらりと相手は答える。「そうでなければ、私をわざわざ日本へ送りはしませんからね」 一度国から逃げた少女は、彼女の父母の古い知り合いのもとに身を寄せた。 そしてそこで新しい籍と、名を手に入れた。 一つはハニイ・揚。甘い蜜の名前。 そしてもう一つは。 羽という名をかつて目の前の元少女は持っていた。蜜の身体の中に生まれた、別の人格の総合した名前。 それにちなみ、彼女は「揚羽」ヤン・ウーと呼ばれている。 そして日本語に堪能な彼女の保護者は、こう呼んだ。 「アゲハ」と。「蝶は花に呼ばれるんですよ」「…私は冗談が通じない性格だぞ」「いえいえ」 ひらひら、とアゲハは手を振る。「とりあえず、お茶を如何ですか? 走ってきたなら喉が乾きませんか?」「私は話をしに来たんだ。それどころじゃあない」「ここのスコーンは美味しいでしょうに」 皿に盛られた幾つかのかたまりをアゲハは指す。カレンズの粒が見えるもの、レーズンが顔をのぞかせているもの、そして。「確かに私はここのスコーンは好きだ。それに今日はかぼちゃのスコーンもある」 山吹色の焼き菓子に、彼女は視線を移す。「ぱっくり割ると鮮やかな黄色が美味しそうで、大好きだ。好物だ。ハロウィンの頃なんて、食べ過ぎてお母さんに叱られたこともある」「そうらしいですね」「そうだった、んだ。だけど、今日の私は、貴女と話をしに来たんだ」 顔を上げる。 ふふ、とアゲハは笑う。「無粋ですね」「ああ、無粋、大いに結構」 ぴしゃり、と煌は言い放つ。両手を大げさに広げる。「私はあいにく、貴女も知っているとおり、お父さんそっくりなんだ。相も変わらず! 誰もが知ってる通り!」「その様ですね」「うちの事情に、海の向こうからでも詳しい貴女なら、知っているだろう? あの朴念仁、唐変木、それでいて、誰かさんだけ一途にアイし続けている、あのお父さんそっくりだとね」「らしいですね」 「誰もが言う。言われてきた。塔矢さんちのキラさんは、まるで名人の子供の頃そっくりだ、いつも言われてきた」「ええ」「アゲハさん、貴女は知らないかもしれないが、私はずっとそうだった」「―――そう」 アゲハはゆっくりとうなづく。「確かに、私は直接その頃のあなたの姿を見た訳ではないですね。見たのはハニイの方。そんなあなたの姿はハニイの記憶の中にしかないですから」 残念ですけど、と彼女はポットを手にする。 こぽこぽ。言葉と共に、お茶が煌の前に置かれたカップ注がれて行く。 思わず煌はその金色の液体に目が引き寄せられる。ぐるぐる、と液体はカップの中で渦を巻く。「でも私は、別に冗談を言っている訳じゃあないのですよ」「どうして」 煌は苦笑する。「花に引き寄せられた、なんて。比喩だったとしても妙だ。からかってるとしか思えない」「それではあなたには、やっぱりあれは、見てなかった―――いえ、見えなかったんですね」 え、と煌は眉を寄せた。父親譲りの、濃い黒い、眉。「あの、『花』を」
2005.08.23
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たったった。 アスファルトの上を駆ける。 はあはあはあ。 息を切らして走る。急ぐ。何故に――― 急ぎたいからだ。 誰にともなく内心、答える。 どうしても。 どうしても早く、会いたいから。 だから彼女は急ぐのだ。 たったった。たったった。 短い濃い色のスカートの裾を乱して。 同じ色のスカーフをなびかせて。 かっちりした靴で、その地を蹴り付けて。 ストップ。 足を止める。 息が上がる。 運動不足だ情けない。 汗がどっと額から吹き出る。 彼女は髪をかき上げる。 眉のあたり、真っ直ぐに切られた前髪を。 風に髪が揺れる。 耳の下、肩にはつかない長さで、真っ直ぐに切られた黒い真っ直ぐな髪が。 ここだ。 ポケットから手紙を取り出す。 電脳世界で世界を一瞬にして繋ぐ端末からではなく、封筒に入れられ、海を渡った、一通の手紙。 薄いレターペーパー。トリコロールの枠。 差出人の名前。住所。知らないものだ。 だけど。 吹き出す汗。それはただ単に運動したからだけではなく。「何で…」 つぶやく。何で。どうして。 目の前の店の名は「ラ・マン」。 行きつけの、イートインできるケーキ屋だった。 そこに「午後二時ちょうど。お茶の時間を一緒にしましょう」。 その日は全くもってオフで。 対局も無ければ、イヴェントにかり出されることもなく。 誰かしらの家に出張碁に行く必要もなく。 はたまた何処かに講師として招かれることもなく。 本当に―――全くの、オフだった。 何をしようか、なんて、考えるべくもなく。ただただ暇を持て余すだろう、と思っていた矢先に。 その手紙は届いた。 海を越えて、届いた。 「きっと暇を持て余していることでしょう」とご丁寧に書かれ。 ああ全くだ。 彼女はあまりの図星に皮肉気に目を伏せた。 おそらくその表情は、端から見ればとても美しく。 大きな黒い目、濃い眉、くっきりした顔立ちに、色づけなくても赤い唇。白い肌。 いまどきの十八歳としてはやや古風ではないかと周囲からは言われるけれど。 そんなことは、どうでもよくて。 ただ、もう、目の前の扉を開けまいか否か、と。 迷っていた。―――彼女にしては。 だが迷っていても仕方が無い。切り替えが早いのが彼女の美点の一つだ。 からん、と音を立てて、扉が開く。「あら」 ギャルソン風の黒いエプロンをかけた女主人が笑顔で迎えてくれる。「お母様かどなたがが忘れ物でも?」「え? 母が?」「あら、違って?」「いえ、待ち合わせで…」 つぶやく様に答えながら、辺りを、いや、奥に視線を送る。 と。 一つの背中が目に飛び込む。 ふわりとした布。あの長さは滅多に無い。―――日本では。 だがかと言って、何処か中東の国ふうでもなく。「今、お客様は、あちらの方だけだけど…」 女主人は首を傾げる。 彼女はありがとう、と一言、するりと女主人の横をすり抜ける。肩から全身を覆うくらいの、ゆったりした布。やわらかな織りの、風通しの良さげな。 ―――そう、確か、これは。 同居している兄の婚約者が、幼なじみのお姉サマ方とファッション雑誌を見て騒いでいた。環境問題も関わってくるのねえ、とため息をついていた。 テーブルの上には、アフタヌーンティの用意。 二人分の、用意。 さらさら。 重なる布の、揺れる、音。「二分、遅刻ですよ」 斜め下から、そのひとは、彼女を見上げた。 少し淡い色の瞳。 明るい色の髪。 化粧気の無い、つるりとした肌。 ―――笑顔。「二分だけで、遅刻ですか?」「たとえ一秒だって、遅刻は遅刻ですよ。そう字が示しています。漢字というものは便利です」 ふふ、と相手は笑った。「立ち話をするつもりですか?」「…お茶でしょう?」「ええそうです。きっと暇を持て余してると思いまして」「私が暇だと、どうして?」 相手は軽く首を傾げる。緩やかなウエーヴを描く前髪が、一房こぼれた。「あなたのスケジュールは外部からでも、簡単に調べられるでしょう?」「…それはそうだが」「そしてあなたは基本的に暇が嫌い―――少なくとも、昔は。ねえ一体、何を警戒してますか?」「警戒―――そう、警戒しているな。何で」 彼女は重々しくうなづいた。「何で、あんたなんだ? アゲハさん」
2005.08.22
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