中村晃一ブログ Koichi NAKAMURA

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2008年09月06日
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最近身の回りのことばかり書いてマーケティング系のお話がお留守になっていたので、今日はちょっとその手の話を。

家計の引き締めなどが今話題でもありますし、個人消費の総額は簡単に変化するものではありませんが、商売をやるうえでは「誰に何を売るか」のひと工夫が商機を作り出すことがあると思います。

最近ショッピングモールなどにテナント出店しているある子供服ブランドが売上を伸ばしているといいます。
このお店は誰に何を売っているのでしょう?

子供服ブランドだから「子供に洋服を売っている」んでしょ、という答えではちょっとつまらないですね。

このブランドがターゲットにしているのは、その子の両親・両祖父母であります。いわゆる6ポケットですね(最近では叔父叔母まで含め10ポケットともいうらしいですが)。
つまり例えばおじいちゃんが、孫に“ありがとうおじいちゃん、大好き。”と言ってもらいたいがために洋服を買うわけです。
おじいちゃんは別に洋服が欲しいわけではありません。孫の笑顔や可愛い姿が見たいのです。
この場合、つまりこのお店は「おじいちゃんに孫の笑顔を売っている」という言い方ができるでしょう。



例えばここにいる40歳のビジネスマンは会社では課長という肩書きですが、家庭においては小学3年生の息子の父親だとします。
業務においては出張をします。なるべく交通の便がよい宿泊施設を望むでしょうし、経費の許す範囲でグレードの高い部屋に泊まりたいと思うかもしれません。
ところが休みになるとこの課長は、父親として小学3年生の息子とバーベキューのできるペンションに泊まりたいと思います。
近くに虫採りのできるようなクヌギ林があるといいし、一緒にボートに乗れる池などがあるのも理想的です。

こんなニーズがあるときに自分の宿泊施設をその対象として欲しければ、「ビジネスマンに、息子がいきいきと活動し成長する姿」を売ることが求められます。
いつもプレミアムホテルに泊まっているビジネスマンだからといって、このようなシーンにおいては必ずしも交通至便だったり設備が豪華だったりアメニティが充実していたりする必要はありません。
誰に何を売るかで訴求するポイントは全く違ってくるのです。(この場合の「誰」とは、一人の人間の様々な側面を想像することによって複数の対象が考えられます。)
しかも、子供が成長する姿を見るのに価格は激安である必要もないのです。しかるべき価値を提供できるとき、価格の過当競争から逃れることができるということも頭に入れておきましょう。

このケースのようにビジネスパーソンを対象にすると、インターネット上で予約されている出張予約たるやものすごい数ですから、商機の対象はかなり大きなマーケットです。
(うちはリゾート施設だから出張予約がなされるサイトには興味がない、などという見解はマーケティング的に言えば大きなチャンスを自ら放棄していることに他なりません。)
でも、待っているだけでビジネスパーソンが自分のペンションのお客さんになってくれるわけではありません。提案して、気づいてもらうことが重要なのです。


いずれにしても、今までのようにスペック重視の商品そのものをステレオタイプな“思い込み顧客”に売り続けるだけでは、他社と差別化を図り厳しい消費環境を打破していくことは困難でしょう。
「誰に何を売るか」の深堀りが、これからのマーケティングを支える大きな要素のひとつになってくると思います。




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最終更新日  2008年09月06日 16時29分16秒
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