ひめじじょう まつぐちげつじょう
姫路城
松口 月城
てんか だいいち そ な あ こんにち とうりん むげん じょう
天下 第一 其の名在り 今日 登臨 無限の情
てんしゅ そうそう くも お ひい るいへき げんぜん ばんぺい はば
天守 層々 雲を帯びて秀で 塁壁 厳然 万兵を 阻む
ぎんあん はくば せきじ ゆめ つえ とど あお み しらさぎじょう
銀鞍 白馬 昔時の夢 杖を停めて仰ぎ看る 白 鷺 城
詩文説明
姫路城は昔から天下第一の名声を誇っている名城である。今日登って下界を見下ろし無限の感慨に浸った。幾層にも重なる天守閣は雲をも突き抜け秀逸である。塁壁は幾万の敵も近づけない程の威厳に充ちている。銀の鞍の白馬にまたがり駆け巡る武将の雄姿の昔時が思いながら、私は杖をとどめてこの崇高で美麗に満ちた白鷺城を仰ぎ眺めている
幾層にも重なる天守閣は雲を突き出て秀麗。(空色は白色で変化なかったので空色と雲は書き込んだものです3枚合わせ)
道路沿いから堀に浮かぶ石垣。
( 大手門は右奥方で此処からでは見えません、かなり歩きます
2枚に移し合成)
1、大手門をくぐり天守閣に行く途中の壁には三角の窓穴が数ヶ所あり昔は鉄砲隊が敵
を撃退する為の窓の様です
。(円
内は鉄砲隊が三角穴から攻めてくる敵を狙い撃ち)
2、天守閣から下を見おろした写真。(3枚を合成)
白亜の要塞全景(右に説明)
1、天守閣6Fには神殿があります
2、横の建物につながる長い廊下を百間廊下と云って途中にある城中からの非常口。部
屋も沢山有ります
(百間の間は門の中の日は月ですが昔の字であり使えません)
3、百間廊下の途中の1室内に、2代将軍徳川秀忠の娘千姫と本田忠正の嫡男忠刻(夫
婦)の写真用の顔穴人形。
4、番町皿屋敷で有名なお菊井戸跡(底はから井戸でなく水がきらきら光って深い)
作者 松口月城
(1887~1981)明治⒛~昭和56年)
明治20年福岡市安徳村今光(現、那珂川町)に生まれる。名は栄太、月城は号。医師、漢詩作詩家、熊本医専(現熊本大学医学部)卒。18歳にして医師となり世人を驚かせた秀才。宮崎来城に漢詩を学び、医師として活躍する傍ら作詞を続け平易で情熱的な漢詩作家として勇名を馳せ、書画共にも巧み。昭和56年㋆16日没せられた。享年95.