ー【バディ・デフランコ】


モダン・クラリネットの最高峰バディ・デフランコ



JAZZ GREATS! Buddy DeFranco
(1923.2.17 - 現役ing)

「音域、テクニック、トーン、きらめき、イマギネーションはいずれも最高、モダンジャズにクラリネットという楽器を持ち込んだ最初のアーティスト」
『エンサイクロペディア・オブ・ジャズ』



モダン・クラリネットというと、私のモスト・フェイヴァリットはバディ・デフランコ。83歳現役!ジャズ史の生き証人ともいえるジャズ・グレイツ!
アルトサックスのアドリブにちょっと疲れを感じたとき、バディ・デフランコのクラリネットのよくスイングする爽快な音色に感動、アドリブの中にもクラシカルでメロウな要素が聴かれとてもリラックスできます。といってもメロウなムードだけではなく、完全にバップのホットな演奏も聴かれます。クラリネットでバップなんて!完全にパーカー・フレーズが出ています。ハーモニーの原理や対位法など音楽理論を研究、精通したバディ・デフランコだからこそ、その完璧なテクニックを駆使した縦横無尽の演奏で、イマジネーションあふれるインプロヴィゼーションを十二分に堪能させてくれます。



バディ・デフランコ/ミスター・クラリネット(紙ジャケット仕様)

モダン・クラリネットの巨匠、バディ・デフランコは23年2月17日、ニュージャージー州キャムデンに生まれる。父親は貧しい盲目のピアノ調律師だったが家庭にはいつも音楽が溢れていたという。最初はクラシックを学び正規の優れた音楽教育を学んでいたが、後にベニー・グッドマンを聴いてジャズに目覚め魅せられる。そして、39年からプロ活動を開始。チャーリー・バーネット、ジーン・クルーパ、トミー・ドーシーなどの有名ビッグ・バンドで腕を磨いた。
40年代の半ばにチャーリー・パーカー、ディジー・ガレスピーらを中心として突如起こったビ・バップ運動は、またたく間に当時のジャズ・シーンを席捲してしまうが、デフランコはデキシーやスウイングのスタイルにしか通用しなかったジャズクラリネットにいち早くこのバップを取り入れた演奏を試み、今までのスウィング・スタイルとは違うクールでモダンなフレーズをちりばめた独自のスタイルを確立、一つの方向を造り出した。チャーリー・パーカーとの出会いは、その後の彼の生涯を決定づける衝撃的な影響を受ける事となった。



その後メトロノーム オールスターズのSP盤で新しい方向を示し、世界中のクラリネット吹きに衝撃を与えた。カウントベイシーのコンボではクラーク テリーやワーデル グレイとのセッションで大活躍をしていた。絶えず前進を続け、高い評価を受け、ダウンビートやメトロノームの人気投票でも「キング オブ スウイング」のベニー グッドマンを抜いてNo.1になり、彼がそれまでのキング・オブ・クラリネットだったベニー・グッドマンを人気、実力ともに超えた唯一の存在として認められた。スウィング時代には花形楽器として君臨したクラリネットも、時代の流れと共にサックスやトランペットにその座を奪われることになったが、デフランコのように進歩的な考えをもったミュージシャンの活躍により、時代に遅れをとったこの楽器に新しい命が吹き込まれることになった。最後のクラリネット・ヒーロー。日本なら間違いなく「人間国宝」ですね。
デフランコのヴァーヴ時代の5タイトルが紙ジャケ仕様で発売されています。内4作品は世界初CD化!。美しいジャケットが秀逸。




バディ・デフランコ/イン・ア・メロウ・ムード(紙ジャケット仕様) バディ・デフランコ/クッキング・ザ・ブルース(紙ジャケット仕様)



バディ・デフランコ/枯葉(紙) バディ・デフランコ/スウィート・アンド・ラヴリー(紙ジャケット仕様)



ekato
49歳にして突然ジャズのトリコになってしまったJ・J氏に捧ぐ





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