70年代前半に「さよならを教えて(Comment Te Dire Adieu)」「もう森へなんか行かない(Ma jeunesse fout l'camp)」で一大ブームを巻き起こしたフランソワーズ・アルディ。「さよならを教えて」は、 言わずと知れたセルジュ・ゲンズブール作。以降、アイドルから脱皮し、シンガー・ソングライターとしてより充実した音楽活動をするようになるが、フォトジェニックなルックスに加えて大人の女としてのカッコよさを体現するようになっていく。
長い期間にわたってコンスタントにアルバムを作り続けていたアルディだが、88年に歌手引退宣言。アルバム『DECALAGES』以降は一線から退くかたちに--。しかし90年代初頭に「プロフィール」「痛くても」の2曲を新作として発表し、94年にはブラーのデーモンからの熱心なラブコールにより、「To The End」でデュエットを実現。この仕上がりに満足してか、96年にはブリット・ロックの色濃いアルバム『ル・ダンジェ~危険な香り』で本格的なカムバックを果たしている。