『最後の晩餐』を見る
ミラノの路面電車
その日は夕方、サンタ・マリア・デレ・グラッツィエ教会にある
ダ・ヴィンチの代表作「最後の晩餐」を見に行くことになっていた。
これも日本から予約をしていたので、午前中はミラノの街を散策し、
ドゥオモの屋上に登ったりしてミラノの市内観光をした。
「最後の晩餐」は修復されてまだ日が浅い。
絵を守るためなのだろうが、食堂の、
絵のある部屋に行くまでの警備が驚くほど厳重だった。
まず、見学は予約がないとできない。
１回の入場は２５人までで１人１５分に限定。
食堂の入り口に集合時間に集まるのだが、
それからガラスの扉の前まで進み、しばらくしてその扉が開き、
中に入れるのだが、さらにまた扉があり、
少しそこで待機してから扉が開く。かなり待ちぼうけを食わされ、
やっとその部屋へ案内される。ずいぶんをもったいぶった感じだ。
その分ありがたみがあるのかもしれないが......。
そのせいもあってか、薄明かりが射すその部屋の中の壁画は
神々しさに満ち満ちていた。
その部屋に入ると、みんなひっそりとしてしまう。
しかし、なにせ１５分間なので、ゆっくりとは鑑賞できず、
すぐに出なければならなかった。
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