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2005年11月24日
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テーマ: 本日の1冊(3748)
カテゴリ:
中沢新一氏の「アースダイバー」という本を読んでいる。
まだ読了していない。読みやすい本なのだが、さらさらと進まないのだ。
なぜかというと、この本の素材である「東京」という街を、余り知らないこ
とが一つ。そしてちょっと読んでは、巻末についている「アースダイバーマ
ップ」を参照して、感慨にふけってしまうということがもう一つ。
原型もそのまた原型についても知識がないので、色んな方面に想像が及び、
そうこうしていると、中々読書というものははかどらない。はかどらないが、
これがまた楽しい。

この本は、東京という土地について考察しているものなのだが、その土台に

られた縄文時代の東京地図である。この古代の地図に現在の東京の姿を重ね
合わせて、フィールドワークしていくと、これまで見えてこなかった東京と
いう街の風貌が、新たな振舞をもって立ち現れてくる。そこを丹念に、地域
ごとに解説・考察している本なのだ。

どこの土地でも、大昔はもっと海は内陸まで来てました、という話はよく耳
にする。しかし、これを実際に地図として見てみると、こんなに入り組んだ
地形(中沢氏はあえて「フィヨルド状」と表現している)だったのかと驚き
を禁じえない。そこには海が干上がった土地である沖積層の触手が、枝分か
れを繰り返した形状で、蠢いている。
言い換えれば、海が満々と水をたたえていた時代、洪積層だけが地面であっ
た頃、ぐぐっと細長く突き出した「岬」だらけだったのである。

人が霊性とか聖性を感受した土地なのだ。
ゆえに。神社や寺、古代遺跡などは、この「岬」たる洪積層と沖積層の境界
上に存在している。古代から連綿と続くスピリチュアル・スポットが点々と
そのサカイを明示しているのだ。
当然といえば当然なのだろうが、このマーキングを一覧で見ると、いにしえの


ここから中沢氏の宗教学者としての本領発揮で、古代の息吹がいかに現在に
まで深く大きく影響を与えているかを縷々と述べている。
中には「そーゆーもんかねー」などと、詳しい根拠を知りたくなってくる場
面もあるが、全体的には不可思議ともいえる都市物語に魅了される。
遠く1万年以上も前の祖先から受け継いだこの土地から、常に響いているであ
ろう命や死や性といったうねりが、きっと自分にも流れていて、知らず知ら
ずに感知しているに違いない。今現在、この世の表面に浮き出ているミーム
と言われるものの正体の一端であることは間違いないだろう。
そんな大きな流れの先端=「岬」に今自分がいることを直観させる一冊である。
なぜヒトは、「岬」にこれほど霊性を見出しているのかを、もう少し考察して
もらえれば、もっと楽しい一冊である。

アースダイバー
アースダイバー





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最終更新日  2005年11月25日 03時43分32秒
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