June 3, 2009
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実質的な価値は生産においてのみ、あるいは有用なサービスによってのみ生じる。しかし、我々は貨幣そのものが貨幣を稼ぐことができるのだと思いたがっている。投機領域で富が成立するというのは幻想である。

金持ちや高所得者のうち、より多くかつ高価値の財を消費する富裕者は、平均的な低所得者よりもはるかに多くの消費税を支払うことになる。多くの金を所有してはいるがそれを支出しない者は、投資するか貯金するか贈与するかになる。しかしながら、これらのケースでは早晩他人が消費することになる。

ベーシック・インカムと消費税によって、我々は社会発展の2つの本質的な力である労働と資本とを解き放つ。ベーシック・インカムによって、人間は安心して働くことが可能になる、つまり生存不安から解放される。他方、消費税によって、我々は資本を存分に働かせることができる、つまり、社会のための価値創造が消費可能な形態を得ないうちに徴税によって干渉されることがなくなる。

生産者の「利益」を減らすのは社会の富を公正に分配するためであるという誤謬が一般に流布しているが、実態は逆である。

結局、企業税は価格形成を歪めることになる。というのは、純粋に技術的に見るならば、企業はなるほど税を支払うが、実際にはこれらの税金を負担してはいない。すべての税は価格の中に隠れて見えなくなり、最終的には消費者が全ての税を負担することになる。
我々は、この消費課税を公然と、素直に、歪めることなく推進すべきであって、隠された、まやかしの、無数の有害な副次的効果をともなう形態で進めるべきではない。

現行の租税法では、機械労働はむしろ助成されるのに対して(例えば累減的控除と直接的な投資補助金助成によって)、人間労働は助成されないばかりか、高い賃金税と社会保険料分担金によってさらに過度な税金が課されている。消費税と無条件のベーシック・インカムを導入し、かつ同時に所得税と賃金税を廃止してはじめて、人間労働は経済全体から見て機械労働と同等に扱われることになる。

いつも最終消費者に回されてくる余計な税金の致命的なたらい回しを、一度限りの高い消費税によってストップすることができれば、我々の輸出製品ははるかに安価になるはずである。これに対して、低賃金かつ低税率の諸国からの輸入品の魅力は乏しくなる。
消費税は、それがうまく機能すれば、国際分業の税になる。というのは、消費税は、所得税、企業税、輸入補助金などの複雑に絡み合ったヴェールをすべて剥ぎ取って事態を明らかにしてくれるからである。所得税は実際には永遠の辻強盗のようなものである。一方消費税は、まさに2つのこと、自国における好都合な生産と世界規模の競争における公正性を促進する。
主に税制上の利点に即して決定される経済政策は生産を組織的に国外に追い出し、そうすることによって国家は税収が失われるのを、手をこまねいて見送る羽目になる。企業家に対する収益課税は、世界規模の新植民地主義の形態に行き着く。

「高収入を得る者は、それ相応の高い税金を支払うべきである」という考え方がある。これは、貧富間の社会的均衡を図るという意味においては、たしかに公正である。消費税においても累進税率(生活必需品の税率は低く、奢侈品は高く)を適用することには決して反対ではない。
消費税の制度は、大金持ちの怠け者や贅沢三昧の暮らしをする者からしっかり税金を巻き上げることが可能になる。これに対して所得税は、それがいかなる形であれ、見か上の公正さを保証するにすぎない。実際には、彼らは金を外国の銀行口座に預けたり、怪しげな節税モデルを利用したりしている。


●ということで、ヴェルナーの「無条件のベーシック・インカム&消費税以外の税の全廃」論は非常に魅力がある。

●もっとも、更に遠い未来のことになるだろうが、私自身は消費税を含めて、この世から税金などといったものはなくなるだろうと考えている。
●貨幣の流れを、消費税を起点にして考えるのではなく、ベーシック・インカムを起点に考えると消費税は配分した貨幣の回収手段になる。財源を通貨発行益のある政府貨幣に求めれば、もはや消費税は「税」ではなくなる。消費税の税率は回収率になる。
●環境税のようなものは税として残るのではないかという疑問はもっともである。高速道路の通行料金は通行税とは言わない。これと同様に環境税は地球の利用料のようなものであって、資源を利用したり環境を汚染したりする人や組織だけが支払うものだからである。

■参考:税金のない社会
ベーシック・インカムと税金の無い社会
ベーシック・インカム、減価貨幣、基本配当の関係
未来の通貨システム(1)
未来の通貨システム(2)





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最終更新日  June 4, 2009 11:53:33 AM
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