February 5, 2012
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●関廣野さんの講演ではじめ「ダグラスの社会信用論」を知った次第であるが、その後「ベーシックインカム・実現を探る会」に掲載されている関さんの論説などを読ませてもらった。下記の本は単行本であり、原発、歴史、世界経済、国家などに関して独自の論を展開している。



関曠野


1.ダグラスの社会信用論に関して

●ここでは、関曠野さんの「ダグラスの社会信用論」に関して疑問に感じていることを書いてみた。

●関さん自身の考えも含めて次のような主旨になっていると思う。

(1) 個人へは国民配当というベーシックインカムが支給される。
(2) 国家信用局が企業に融資する。
(3) 融資された企業は国家信用局に返済しなければならない。
(4) 支給された国民配当(BI)は企業への法人税を通じて回収される。

●上記の点に関して次の2つのことを疑問に思っている。

(1) 国が企業に融資するということが望ましい姿なのであろうか?


●上記の点に関して、未来社会(エポカ)では次のように提案している。

(1) 国が企業に融資するということが望ましい姿なのであろうか?

●星の数ほど存在する企業に対する融資を国が取り仕切ることができるとは思えないし、取り仕切るべきではない。
●この融資作業は、従来は全国津々浦々の銀行などによる直接融資や株式市場等を通じて行っていたものを代行しようということになるので、巨大な官僚機構が必要になるかもしれない。
●こんなことをするのであれば、融資予算を投資配当という形で希望するすべての国民に配分し、投資を行ってもらう方が良い。この方が中央集権的な融資ではなく、民主的な融資が可能になる。もっとも、私が考える国家信用局の中央集権制は社会信用論で想定しているような姿ではないのかもしれないが…。
●希望するすべての国民に配分された投資配当の大半は、実際には投資信託会社のような組織が個人に代わって運用することになるであろう。

(2) ベーシックインカムの回収方法には他の方式が考えられないのか?

●関さんは「減価貨幣は消費の強制になる」と考えておられるようだが、強制になるかどうかは減価率にも依存する。また、無条件のBIが支給されるような社会ではお金が減価していくことがあったとしても「減価しないうちに早く使ってしまおう」という動機は薄れていくように思える。
●支給されるBIの回収方法としては法人税以外に、消費者から回収する消費税のような形もあると思う。私は減価貨幣を使用するのが一番良いと考えている。電子マネーの世界では消費税や付加価値税よりも通貨管理局によって一元的に管理される減価貨幣での回収が最もシンプルであると思うからである。減価率の調整によってインフレやデフレの制御がしやすくなるメリットもある。
●この回収方法であれば、モノに対する貨幣の優位性をなくし、貨幣を交換手段としての機能に留め置くことができるようになる。
●地球税(地価税、資源利用税、環境税)はBIの回収を目的としたものではないが支給したBIの回収手段としても利用できる。

■参考:未来社会の経済システム

未来の経済システム(説明文)
未来からの伝言(三種類の配当)

2.議会制と政党政治に関して

●関さんの『フクシマ以後』には議会制と政党政治に関して次のようなことが書かれている。

そして政党政治の枠内でBIを実現する予算を編成せよと要求することは政治的ポーズに終わるのもでしかない。他方でありえないことだが、議会制国家の枠内で政府通貨が実現したと想定してみよう。その場合、政府通貨は選挙で勝った政党に無制限の経済的権力を与えることになり、これは危険極まりないことである。

●独裁政権であればそのようなことになるのであろうが、選挙によって政権交代が可能な状態が保たれているのであれば、政党の暴走を止めることは可能である。

議会制と政党政治は近代租税国家の一構成要素であり、税収に基づく会計としての国家財政を前提として成立している制度である。政党の主な課題は税の徴収とその配分をめぐって争うことである。ところが公益事業としての政府通貨の発行は、税収に制約された会計としての国家財政の観念と両立しない。 (p238)

●となると政治の仕組みが変わらなければ政府通貨もBIの導入もあきらめなければならないということになるのだろうか?

●私は経済・社会制度などの下部構造が変われば、自ずから政治の仕組みなどの上部構造も変わらざるをえなくなると考えている。現在の貨幣制度のもとでは利潤追求型の経済、働かざる者食うべからずといった社会になるのは当然のことである。
●しかし、政府通貨を用いれば丹羽春喜氏が言うような需要制御型の経済システムに転換していくであろうし、その財源を用いてBIが導入されれば政治家を含めて人々の価値観は歴史的大転換をすることになるであろう。



●問題は社会制度としての民主主義の質にあるのではないかと思う。現代社会の民主主義は虚構であり、持たざる者には形式的自由はあっても実質的自由はない。企業組織などは完全な封建制である。
●少々遠い未来の姿になるかもしれないが、私の考える未来社会は国境や組織に境界の無い姿を想定しており、選挙制度も根本的に異なっている。

■参考:未来社会の政治と選挙制度

未来からの伝言(市長の選挙)





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最終更新日  February 5, 2012 06:35:02 PM
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