April 17, 2014
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関曠野さんが京都の仁和寺で行った講演(『成長幻想から仏教経済学へ』)の中で、私が関さんと意見を異にする点について整理してみた。

●関曠野さんの講演内容は下記のリンクをクリックして下さい
成長幻想から仏教経済学へ
●未来社会での考えは下記の文書に記載されています。
未来からの伝言3種類の配当
未来社会の経済システム

以下で、関曠野さんの考えと未来社会での考えを対比してみました。

1.企業への融資

関曠野さんの考え
●自治体の首長が管轄し、自治体の職員、市民と議会の代表および金融専門家の四者で構成する融資協議会をつくったらどうか。そして企業から申請があった融資条件を四者で審査して、公共的意義が認められた企業に政府通貨を融資する。

未来社会での考え
●一般に言われる「公共性」や「公益性」は現在の資本主義経済・社会で、役所が定義するそれに過ぎないのではなかろうか。企業を公益的な企業とそうでない企業に分類することができるだろうか。大半の企業が社会のためになる有用な仕事をしているのではなかろうか。
●だとすれば膨大な数の企業が融資対象になる筈で、このような膨大な融資検討作業を「融資協議会」のようなものが行えるか甚だ疑問である。また融資協議会が大きな権力を持ってしまう恐れはないのだろうか。

●但し、全ての人が全ての投資対象企業について詳細な情報を調べたりすることは難しいので、投資代行機関のようなものが、人々から委託されて投資活動を代行することになる。もちろん個人が直接投資しても良い。この投資代行業務を行うのは、姿を変えた銀行や投資信託会社、投資コンサルタントなどになる。

2.ベーシックインカムと議会政治

関曠野さんの考え
●政府通貨は経済的には特効薬でも政治的には劇薬なんです。というのは政府通貨を議会制の枠内でやると政権与党の利権のばら撒きに使われて経済は滅茶苦茶なことになるからです。

未来社会での考え
●社会規範は経済システムが変われば大きく変貌する。利子貨幣による資本主義経済システムは人間を利潤追求動機に駆り立て、人間の意識、考え方、社会秩序などを規定する。関廣野さん自身が仰っているように政府通貨とベーシックインカムが一体的に導入されれば社会の在り様が根底から変化することになる。
●政府通貨だけを先行的に行わないことが肝要である。ベーシックインカムが導入されれば社会規範は大きく変貌し、従来の様々な社会階層の利害を代表するような政党はその存立意義がなくなる。政党はベーシックインカムがもたらす社会の変化、人々の心の変化、行動規範の変化に順応せざるをえなくなる。従って従来の議会政治はより人間的なものに変化するので、議会政治それ自身を否定する必要は無いと思う。

3.皇室券としての政府通貨の発行

関曠野さんの考え
●日本には皇室という政治を超越した権威があります。また現行の日本国憲法でも天皇は「国民統合の象徴」とされています。それなら日本国通貨の発行権は皇室にあるとしたらどうか。皇室直属の国家信用局を作って政府通貨を皇室券として発行する。

未来社会での考え
●天皇家は明治維新から第二次大戦の間に薩長、明治政府、軍部などに利用された苦い経験があるだけに、政治や経済に直接関与しないことを旨とした皇室にとって、これに深く関わるような発行権を持つことにはたじろがざるをえないのではないかと思える。
●それはともかくとして、天皇や国王と言われる人が人民の幸福を願う尊敬すべき人物であるかどうかということとは関係なく、人を貴族と平民に分けたりする貴賤の区別に類するようなことは「全ての人は平等である」とする思想と反するように思う。であるからして世界中の国王や皇室に類する人たちは、自ら国民に敬愛されるようにふるまわなければ、存在意義を失うようになっている。そ皇室は歴史的に抹消されずに残った過去の遺物といえる。そのようなものを今一度歴史の表舞台に敢えて引き出すようなことはしない方がよいのではなかろうか。



関曠野さんの考え

●景気の過熱を修正するための臨時措置として企業に利子を付けることもありうるかもしれない。場合によっては一時的にベーシックインカムを減額することもありうるかもしれません。


未来社会での考え
●基本的にはベーシックインカムを減価貨幣として発行し、減価貨幣の減価率を調整することで貨幣流通量を調整する。但し、減価率を上げすぎると消費を促進してしまう面もあるので次のような方法を併用する。
●未来社会では税金は全廃されて、地球資源利用料に置き換わる。これは土地や資源の利用、地球環境への排出量に応じた料金であるが、この利用料を調節する。
●但し、減価貨幣や地球資源利用料などが導入されるまでの経過措置として消費税率の調整も考えられる。

『スモールイズビューティフル』 に描かれるような人間中心のありかたや仏教の中にそれを見出したということなのであろう。





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最終更新日  April 20, 2014 09:01:39 AM
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