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古代のギリシャの面積は、現在の日本の九州程でした。
この小国ギリシャは統一国家ではなく、
およそ200もの都市国家「ポリス」からなっていました。
ポリスはそれぞれ独立国で、
ポリス間の対立・抗争も絶え間せんでした。
最大のポリス、アテネでも、その面積は佐賀県ぐらいで、
最盛期の人口は30万人ほどでした。
しかもアテネはポリスのなかではずば抜けて強大で、
多くのポリスは数百から数千人の市民から成っていました。
ポリスは市民の共同体だったので、
人口・領土ともに小規模なものが理想とされていたのですネ。
ギリシャの土地は山地が多く、
耕地に乏しかったので穀物は常に不足がちでした。
そこで、ギリシャ人たちは早くからエーゲ諸島や小アジアに進出し
活発な商業活動を展開しました。
一方のペルシャ帝国も、急速に地中海貿易にも進出しはじめました。
こうしてギリシャとペルシャの両勢力は地中海の覇権をめざして、
いつかは衝突する運命にあったのです。
ペルシア戦争は、紀元前492年から紀元前449年の三度にわたる
アケメネス朝ペルシア帝国のギリシア遠征をいいます。
ペルシャ軍は三回にわたってギリシャ征服を試みたのですが、
いずれも失敗し、ギリシャは自らの自由を守りました。
では、なぜ200ものポリスに分裂していた小国ギリシャが
強大なペルシャに勝利することができたのでしょうか?
その最大の秘密は、侵略戦争か祖国防衛戦争かの
違いにあったのでしょう。
侵略してきたペルシャ軍の大部分は、ペルシャが支配した
諸民族から徴発した人々によってつくられた軍隊でした。
一方、ギリシャ側にしてみれば、
自分たちの祖国と生活を守るための防衛戦争でした。
ギリシャ人にとってのペルシャ戦争は祖国の自由を守ること、
なによりもわが子、わが妻のために自由を守るという、
実に具体的な目標をもった戦いだったのですネ。
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