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ぼくとしちゃん

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June 18, 2024
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やまさんとやり取りをしていて、電波が届かない地域にいると、

元々電波が弱いせいで入らないのかが分からない場合は、
せっかくちゃんとできているラジオをいじくりまわしてダメにしてしまう可能性があり、
もったいなと思ったので、何とかできないかと考えた、

プロやハイレベルアマチュアならば立派な測定器を持っているので、
それを使えば済むのだが、(と言うかプロやハイレベルアマチュアはラジオなんか作らない?)
低レベルアマチュアには、そんな測定器を持っている人はいない。
そもそも、例えばSG(シグナルジェネレーター:信号発生器)なんて、

学校のクラブ活動なんか、到底買えないレベルの物だった。

でも愛天堂のホームページに良い物が有るのを見つけた。
これです。


何が良いかと言えば、発振回路とデジタル周波数カウンターが初めからついており、
しかも値段が950円(税抜き)である。
100万円のSGに比べると、
1.発振周波数が安定しない。しかもコイルではなく水晶発振子(クリスタル)なので固定。
2.発振出力が安定せず、調整できない。
3.50MHzまでしか使えない。
4.ケースが無く剥き出し。
5.そもそも改造できるのかな?

なので、頑張ってみることにした。

まずは回路図の検討。


画像を右クリックして出るメニューから「新しいタブで画像を開く」を選択すると、
別タブで画像が開き、自由に拡大できるので利用してください。

なお、左のエミッター接地型コルピッツ発振回路と右の回路図をつないでいる緑線は、

矢印にするつもりが矢印を書き忘れただけで、
この部分を置き換えると言う意味で矢印を書いたつもりで失敗しただけです。
その上のコレクター接地型コルピッツ発振回路を置き換える方が赤の矢印なので、
赤じゃまずいと思い緑にしたのですが、位置が適切ではなかったです。

回路図右部分がカウンター、左部分が発振回路で、両者結合コンデンサーで結ばれている・
上の「7550」付近は入力した電源を5Vに変換してPIC12F628(マイコン)を動かしている。
左の発振回路は元々の対象が水晶発振子(クリスタル)なのでインピーダンスとQが高いので、
コレクター接地型発振回路になっている。
右側の9014はLEDのドライブ用。
非常に簡潔で分かりやすい。

まずは元の回路を利用して、なるべくいじくらずにクリスタルをマイクロインダクターに交換。
そしてキモとなる周波数可変用に2つの22pFのコンデンサーを270pFX2のバリコンに交換。
(あと何か所か回路定数を変えて基板パターンをいじくった。
 特にクリスタルをコイルに変えると直流的にはトランジスターのベースがアースと導電位に
 なるので、ベースとコイルの間に結合コンデンサーを入れるのでパターンカットが必要)
やってみた。

一応動作したのだが、バリコンを右側に回すと(つまりmin側抜けきった方)
発振が止まる。まぁでも90%位までは発振する。
何故か?
恐らくバリコンがminの時には周波数が高くなりコンデンサーのインピーダンスが低くなり、
ベースの電位が下がりすぎて、エミッター電位+Vbeが取れなくなるのだと思った。
だって回路図で言えば22pF2個の部分が例えば0Ωになればアースに落ちて、
ベース電圧が0Vになるようなものだから。
なので試しにここに50pFのコンデンサーを並列に入れてみたら、
若干改善するものの、やはりバリコンmin付近では使えなかった。

ではどうするか?
プリント基板を削る必要があるけれども「エミッター接地型」にすれば良いのかなと思い、
さっそく実験してみた。
僕は不器用なので失敗しないように、なるべく基盤を削る箇所を減らすように工夫した。
特に今はコレクター接地型なので、コレクターがVCC直結になっているが、
ここにマイクロインダクターを挿入すると2か所も基板を削ることになるので、
コレクターは基板から浮かして穴に差し込まず、その穴にマイクロインダクターを刺し、
マイクロインダクターの2次側とコレクターを半田付けして、
そこにカウンターへの結合コンデンサーを半田付けした。
(まぁその他にもあるのでどうしても削る箇所は出るが、何とか2か所に抑えた)

その結果何とか動作するようになった。
バリコンMax(つまりラジオならば低い周波数側)の出力の様子。


コレクター側のマイクロインダクターが470µHで小さかったからなのか、
下側が電源をオーバーして切れている。1mHの方が良かった?
逆にバリコンmin側(つまりラジオならば高い周波数側)はこんな感じ。


うーん正弦波とは言い難い。何の影響だろう?
レンジを100nsにすると見た目は多少マシになるけれども、何かの抵抗が邪魔している?
でも、案外と優秀なのは、周波数が2.5倍も変化しているのに出力電圧の変動が少ないこと。
電源が「固定バイアス」でこの程度なら、「電流帰還バイアス」ならばもっと安定する?
まぁでも基盤を削るのは大変なので、
目的がAMラジオ調整用SG「もどき」なので良いかと思って、これで満足した。

ちなみにこのセットの利点はもう一つあり、コイルさえ変えれば50MHzまで使える(はず)。
ちょっと470µHを330µHに変えてみた。
まずはバリコンMax側


やっぱりドライブが大きすぎて、下側がはみ出して切れている。
バリコンmin側を見てみる。


インダクタンスが減ると出力が減るみたい。おかげで下側の切れが少し改善している。
発振周波数は2.46MHzまで上がっている。
コイルを33µHとかにすれば短波帯でも使えそう。

次にこの高周波発振回路に「変調」をかけることにした。
AMラジオでこの電波を受信しても、変調がかかっていないと無音になるからである。
変調用の低周波は最初はウイーンブリッジ等でカッコよく正弦波にしようと思ったが、
面倒くさかったのでタイマーIC555で矩形波を作ることにした。
回路はこんな感じ。標準的な回路である。

発振周波数が分かりやすいのが良い。
僕はRa=Rb=1kΩ、C=1µFにして作った見た。予定では480Hzである。
すると簡単に発振した。


発振周波数は465Hz。誤差は3%。まぁ抵抗の精度およびコンデンサーの精度を考えれば上等。
ただ、矩形波と言うよりも「台形」になっている。
これは多分コンデンサーへの充電にかかる時間のせいだと思うので、
コンデンサーと抵抗の組み合わせを変えると矩形波らしくなるのだと思うのだけれども、
まぁ実験用なので、これで十分。

さて発振回路、カウンター回路、変調波回路ができたので、組み合わせて、
百均で買ったアクリルケースに入れることにした。
これが最大の難関だった。
僕の技術力が未熟なせいである。
1回目はバキバキに割れた。
最初は丸穴で小さかったので、何とかなったのだけれども、
大きな穴を開けようとすると「パキパキ」と音を出して、無残にも割れた。

まぁ百均なのでと思い、また買いに行ったが目的のケースよりも電車賃が高い。
なので、2回目は1回目の失敗を改善して、色々と考えた。
まず一番良いのは、あて木等をして木ごとくりぬけば割れにくいと思うのだが、
目的物よりもあて木の方が値段が高くなるのがしゃくにさわるので却下
(皆さんはあて木使って下さい)
思うに、小さな穴は何とか開くので、最初は小さな穴を開けて、
その穴をガイドにして少しづつ大きな穴にしていけば良いのでは?
やってみると意外にうまくいった。
なお、LED等の角穴は、今回は透明アクリルケースなので、穴を開けなくても良かった。

出来上がったのがこちら。


左側に「記念に」バキバキに割れたアクリルケースを載せた。もうバキバキ!
完成品の方に、「MENU]と書いてるのは、
実はこのカウンターは秋月のカウンターと同様にいくつかのモードを切り替えることが可能で、
例えば原周波数に450kHzや10.7MHzのオフセット周波数を加えたりすることが可能である。
なので、本当は結構優秀なのかも?

ついでにコレクター接地型とエミッター接地型も並べてみた。せっかくなので。


プロやハイレベルアマチュアは100万円のSGを使うのだろうけれども、
低レベルアマチュアがAMラジオの調整をするのに100万円のSGを買うのはナンセンスなので、
総額でも2000円にいかないSG「もどき」で十分遊べて、使えるのかなと思う。
なお、愛天堂には申し訳ありませんが、AMAZONでも同じ950円で「送料無料」なのでお得です。

そうそう、最後の写真に載せましたが、これってアンテナの効果がすごく分かります。
アンテナを付けないと50cMくらいしか電波を受信できませんが、
たかだか50cm位のアンテナを付けるだけで2m離れても聞こえるようになります。
ちなみに奥さんの耳だと10m離れても大丈夫です。(僕は耳が悪い)
また、僕にとって最高にうれしかったのは、
今までどうやっても見られなかった、変調がかかった高周波をオシロスコープで見られたこと。


教科書には載っているけれど、実際に自分で作ったもので、
実際に自分のオシロスコープで見られるのって大変なことだと思う。
何かうれしかった。





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最終更新日  June 21, 2024 10:47:28 AM
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