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2018年01月14日
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カテゴリ: 自己啓発
【自分の気分を眺める】



 ◎今まで生きてきた中には、嫌な日々もあった。
  恵まれない時もあった。

  だがやまない雨はない。明けない夜はない。
  すべては移りゆくものだ。

  『平家物語』の冒頭を覚えている人も多いだろう。
  「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」。

  これは暗い気持ちになれ、という意味ではない。

  この場合の「無常」とは情けがないという意味ではなく、
  常ならずということだ。

  『方丈記』の冒頭でも
  「行く川の流れは絶えずして、しかも元の水にあらず」と言っている。
  あれも無常観を述べている。

  物事はすべて「常ならず」変転していく。

  それを川の流れにたとえると、川の中で溺れてしまうのではなく、
  岸で眺めている気分になればいいのだ。

  川や海など、動いている水を見るのは、心の安定に非常に効果的な
  ことがある。

  これを突きつめていったものが悟りである。
  気分の上下が少なくなり、気分に支配されなくなる。

  悟りの境地まで達するのは大変だとしても、イメージとして描くことは
  できる。移りゆくすべてを俯瞰して眺める視点を持つことだ。

  世阿弥の言う「離見の見」である。役者として演じている自分は確かに
  いるが、それを観客の側から見ている自分もいる。
  すると、冷静になれる。

  「気分」と自分を引き離して、川岸から眺めるように客観的に気分を
  眺めてみる。

  そうすれば「気分」をそれほどたいそうなものとは考えないようになる。
  雲がかかっても、やがて太陽が顔を出す。
  夜になっても太陽がなくなったわけではない。

  だからいやな気分に落ち込んでも、これは一時的なものだと言い聞かせ、
  「気分」という川におぼれず、いったん川の中から出てしまおう。

    (参考文献:齋藤 孝著「前向き力」ちくま文庫)




 *人は感情の生き物である。

  しかし、感情だけで生きるものでもない。

  感情を気分という言葉に置きかえれば、その時々の気分が人生をつくる
  ものではないのである。

  気分は大切だが、その根っこにある意志や考え方、思考、意識、という
  ものが土台にあることを忘れてはいけない。

  自分の中にある心の眼を、広角レンズにグレードアップしてみる。

  そして自分自身を、距離をおいて眺めれば、気分に流されずに生きて
  いけるはずだ。






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最終更新日  2018年01月14日 07時00分07秒
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