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2007年08月01日
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カテゴリ: 蒼鬼
 真済が驚いてまだその炎を見つめているうちに、背後からどよめきが起こった。うーんと一声呻き声を上げて、実恵が目を覚ましたのだ。

 傍らに集まっていた僧たちは、驚いて実恵に取り縋った。そして、息を吹き返した実恵を見て涙を流して喜び、今度は真済の周りに集まって次々に拝礼する。真済を呼びに来た若い侍僧が、両手で溢れる涙を拭いながら言った。

「やはり、真済様の法力はたいしたものじゃ。並の僧では、きっと実恵様をお助けすることは叶わなかったでしょう。さすがは、当代一の名僧でござりまする」

 真済は鷹揚に笑顔を見せて弟子の拝礼を受けながら、心の中で思っていた。

 あの鬼火の夜に授かったこの力には、面白い使い道がある。

 真済は僧にもいろいろな種類と役割があることを知っていた。かつて真済が目指していたように学僧として仏教の奥義を極める者もいれば、法力を磨き加持祈祷の技で名声を得る者もいる。

 真済は今までそのようなたいした学識もない祈祷僧を軽蔑していた。だが、今の世の中では、むしろ法力の強い者の方が、誰からも高く評価されていたのである。

 それもそうだろう。誰しも、この世で幸せになるのを望む。祈祷の力で、あらゆる欲望を叶えることはおろか、死さえ免れることができるのなら、そんなことの出来る者を重んじないことがあろうか。

 だから、強い呪力を持つ祈祷僧として名が売れれば、あらゆる権門から引く手あまたになる。それだけではない。いずれは、帝のための加持祈祷を行う護持僧にだってなることが出来るのだ。



 真済は唇を歪めて薄く微笑んだ。

 この力を、せいぜい利用してやろう……。





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最終更新日  2007年08月01日 10時51分47秒
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