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2007年10月06日
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カテゴリ: 蒼鬼
「惟喬には、それだけの力はないと?」

「惟喬親王の外戚たる静子妃の父は、紀名虎。主上も御存知のように、あの男は宰相の器ではございませぬ。人柄、能力、財力、何を取っても良いところはない。あのような男が権力を握ることになれば、この世が乱れるのは避けられませぬ」

 文徳帝はそれ以上言葉を続けることが出来ず、俯いてしまった。確かに、良房の言う通り、名虎には問題があることは、帝自身も良く承知しているはずだ。良房はあと一押しと、さらに言葉を続けた。

「わが娘明子の生んだ惟仁親王ならば、不肖この私が命に替えてもお守りいたします。そして、次の帝の御世も今まで通りつつがなく平和に続くよう、我が一族が全力を挙げてお仕えすることでしょう。そのことに異存を申す朝臣はおりますまい」

「だが、名虎は大声をあげて反対するであろうな」

「名虎のことなど、お気になさいますな。あのような者の言うことに乗せられる朝臣などほんの僅か。それに、あの者の大声が主上の耳障りであれば、いつでも封じてご覧に入れまするよ」

 良房は鷹揚に笑いながら、それでいてひどく冷たい光を帯びた目で、文徳帝を見据えた。確かに、良房の実力を持ってすれば、名虎の命運など風前の灯。文徳帝は微かに溜め息をつきつつも、それでも諦めがつかないのか、俯いた頭を振い起こして言った。

「名虎のことは、確かにそなたの言う通りだ。私もそのことを考えなかったわけではない。だが、私は静子を悲しませたくはないのだ。先ほども、静子はずっと私に惟喬の立太子を訴えていった。それに、私も人の親だ。惟喬が可愛い。いや、そなたの惟仁が可愛くないわけではない。ただ、惟喬はずっと私の側近くに置いて、その成長を見守ってきた。その分、私には惟喬が大事に思えるのだ」





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最終更新日  2007年10月06日 11時20分13秒
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