佐遊李葉  -さゆりば-

佐遊李葉 -さゆりば-

PR

×

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

vyゆりyv

vyゆりyv

カレンダー

カテゴリ

カテゴリ未分類

(0)

露野

(129)

心あひの風

(63)

孤舟

(59)

かるかや

(68)

蒼鬼

(253)

光明遍照

(53)

山吹の井戸

(52)

きりぎりす

(217)

遠き波音

(50)

羅刹

(193)

コメント新着

vyゆりyv @ Re[1]:羅刹 -193-(10/05) 千菊丸2151さん いつもお読みいただいて…
千菊丸2151 @ Re:羅刹 -193-(10/05) 是非このブログを残してください。 ゆり様…
vyゆりyv @ Re[1]:羅刹 -192-(09/14) 千菊丸2151さん だらだら更新に最後まで…
千菊丸2151 @ Re:羅刹 -192-(09/14) 漸く完結しましたね。 ちょっと後味が悪い…
vyゆりyv @ Re[1]:羅刹 -190-(09/08) 千菊丸2151さん 花山院皇女は惚れた弱み(…

サイド自由欄

QLOOKアクセス解析
2008年06月02日
XML
カテゴリ: 蒼鬼
 鬼が去った後も、相応は真言を唱え続け、良房も基経も呆然として身動き一つ出来なかった。明子はいつの間にか簀子にまたぐったりと伏している。

 相応は長い間真言を呟き続けていたが、ようやく鬼が遠くへ去ったことを見極めたらしく、俄かに唱えるのを止めた。そして、終日立ち続けの祈祷に疲れ果てたのか、音を立ててその場に座り込んだ。

 その音に、ようやく良房らも我に返った。良房はとにかく倒れ伏している明子に取り縋って、その身を抱き起こした。明子は気を失っているようだったが、息遣いも安らかで頬にも紅色が戻っていた。側で乳母の継子が、袖で目を覆って泣いている。

 良房は自ら明子を抱き上げて御簾の内に入り、帳台の中へ寝かせて綿入れの衾で身体を覆ってやった。髪を撫でながらその顔を見ると、幼い頃のあどけない面影が甦るようで思わず涙が込み上げてくる。良房は幼女を寝かせつけるようにしばらくその額髪を撫でていたが、やがて明子の世話を継子に任せると帳台を出た。

 明子の寝間から出ると、何事にも如才ない基経が、疲れた相応を助け起こして庇の間に招き入れ、すでに懇ろに労をねぎらっていた。良房は相応の前に腰を下ろすと、深々と頭を下げて言った。

「明子は安らかに眠っておる。明子に取り憑いていた鬼も、今度こそ明子から離れてどこかへ行ってしまったようだ。すべてはそなたのおかげ。心から感謝しておる。望みがあれば、何なりと聞き届けよう。遠慮なく申すが良い」


にほんブログ村 小説ブログ 歴史・時代小説へ
↑よろしかったら、ぽちっとお願いしますm(__)m





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2008年06月02日 13時33分50秒
コメントを書く
[蒼鬼] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: