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2012年02月15日
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カテゴリ: きりぎりす
 獅子王は答えなかった。

 堀河は少し身を起こし、獅子王の顔を見た。

 獅子王は眠ってはいなかった。目を開いたまま、じっと帳台の天井を見つめている。

 その態度は、堀河が以前何度も体験したものだった。

 堀河は唇を噛むと、俄かに起き上がった。側にあった単を乱暴に身に着けて帳台を出る。

 獅子王は当惑したような表情で身を起こすと言った。

「どうかしたのか?」

 堀河は獅子王の方を見ずに、吐き捨てるように言った。

「もうよい。わたくしが愚かだった」



「男などにまた心惹かれ、信じようとするなど、愚かなことじゃ。今まで散々痛い想いをして、ようやくそれを悟ったつもりだったのに。結局、そなたも他の男たちと同じ。女が夢中になったと思った途端、すぐに逃げようとする」


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最終更新日  2012年02月15日 14時29分15秒
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