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2014年01月27日
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カテゴリ: 遠き波音
 その晩、夜半になってようやく、京乃が近江守の寝所へやってきた。

 酒宴の時と違って、小袖の上に袴をつけ、袿も羽織っている。髪も梳(くしけず)って背に流し、浅黒かった顔には白粉と紅が塗られていた。

 だが、せっかくのその装いも、近江守の心にさらなる哀れをもよおさせただけだった。

 おそらく、郡司の娘か誰かの借り着なのだろう。派手な朱鷺(とき)色の小袖に、胡蝶を織り出した緋色の袿。若い娘ならば愛らしくもあろうその装いは、四十を過ぎた女には少し酷だった。厚く塗りすぎた白粉は田舎臭く、紅は品のない色合いだ。

 ただ、梳(と)き流した黒髪だけは長く艶やかで、ひどく痩せていることをのぞけば顔立ちは悪くない。近江守の前で手をつく仕草も優雅だった。

 おそらく、若い頃は相当に美しく、しっかりとした行儀を身につけられるほどの裕福な暮らしをしていたのだろう。それなのに、今はこんなところで、下人の如く落魄(おちぶ)れ果てようとは。

 近江守はこの京乃という女がひどく哀れになり、労わるように笑顔を見せながら優しく言った。

「今日は一日中馬に乗ってきて疲れた。腰を揉んでくれぬか」

 京乃は静かに頷くと、横になった近江守の背や腰を揉み始める。郡司の言った通り、確かに上手い。近江守は心地良げな溜め息をつきながら、背後の京乃に尋ねた。



「いいえ」

「それにしては物慣れた風情だ。元は身分のある者か?」


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最終更新日  2014年01月27日 15時56分12秒
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Re:遠き波音 -33-(01/27)  
千菊丸2151  さん
京乃の正体は、吉祥かも?

Re[1]:遠き波音 -33-(01/27)  
千菊丸2151さん

ネタばれになっちゃうので、これ以上書けませんが(笑)
やっぱりそう思っちゃいますよね~(~_~;)

もっと文章を工夫しなくちゃいけませんでした(^^ゞ

この作品は、読み直してみると、書きなおしたいところが満載です。反省、反省。。。
(2014年01月27日 16時16分37秒)

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