壮年の森 放浪日記

2005年09月24日
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カテゴリ: 随想
 「せっかく博多まで行くんですから,帰りは湯布院まで足を伸ばしませんか」


 結局提案はすんなり受け入れられた。只野と相方はその日,仕事を終えて「ゆふいんの森号」に乗り込んだ。鉄道マニアによれば,JR九州は派手な列車が多いらしい。「ゆふいんの森号」も例外ではない。しかしこの列車,デザインには節度があってなかなかのレトロ調,いい感じである。女性客がほとんどである。湯布院は女性好みと聞いたことはある。乗務員は「ゆふいんレディー」である。ついつい声をかけることになる。さすがに記念撮影はしない。

 一生に何度もあることではないということで,ちょっと贅沢な温泉宿にした。宿帳に記名をする。ちょっと女将さんの視線が気になったが,いい感じである。部屋に案内される。部屋は離れになっていてプライバシーは保護される。

 草履が並んでいる。黒と赤である。ちょっと気になったがまあよしとする。部屋に入り早速浴衣を合わせる。柄は黒と赤である。どうも只野の予感は的中したようである。

 このときの只野の相方は大男だった。只野も大きいが,それをはるかに超える。宿の側は,予約2人と聞いて男女に違いないと判断したようである。然るに何ぞ,この大男2人は,聞いてないぞというのが内心のようであった。

 部屋を案内した女中さんは,笑顔というより笑いをこらえながら「ただいま用意して参ります。失礼をいたしました」と残し,去っていった。

 服を脱いで,さぁ浴衣をという状態で2人は動きを止めざるを得なかった。「ちょっとひどくないか」と言葉を交わすことになった。

 しかし只野は,湯布院のこの宿で大男2人ということの方がミスマッチかも知れないとちょっとだけ思った。





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最終更新日  2005年09月24日 10時12分43秒
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