「007 スペクター」21世紀のボンドにスペクター
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森林あれこれ6
<森林あれこれ6>
森林についてシリアスな思いや お楽しみアイテムなど
あれこれ集めてみます。
・「宝の山」伐採ラッシュ
・最新 グラウンドカバープランツ
・木肌フェチとでも
藤里のブナ
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<
森林あれこれ5
>
・林業経営はシンドイ
・矢口史靖監督のWOOD JOB!(ウッジョブ)
・漆・柿渋と木工
・文字の文化史
・森林保全の経済学
・斜面緑化について
・白山麓の出作り
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<
森林あれこれ4
>
・ドングリ国の法面緑化
・和紙と暮らす
・都市の木造化を促がすならば
・日本には木が多すぎる
・ミツバチ大量死がもたらすこと
・「外資の森林買収」はお役所の怠慢による!?
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<
森林あれこれ3
>
・中国木材市場ってどうよ?(工事中)
・森林・林業白書(抜粋)(工事中)
・林業振興で真っ向勝負
・土地制度の盲点(工事中)
・土佐の森・救援隊の活動報告(工事中)
・四万十川の環境保全
・環境保全型林業
・街路樹ベストテン
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<
森林あれこれ2
>
・「安全も水も、そして森林もタダで得られない」
・山林疲弊の理由
・クマのためにドングリ集め
・森林は誰のものだろう?
・「トロッコ」に触発されて、司馬さんの「台湾紀行」を
・京都府立植物園にて
・大雑把に見える庭園には
・親子二代の「福田ダム」
・温暖化対策としての「森林の間伐」
・養蜂業者になりたかった
・営林はお荷物か?パート2
・営林はお荷物か?パート1
・森林の治水機能
・木の暦(案)
・ケルトの木の暦
・霞ヶ浦のアサザ
・晩夏の奥入瀬(h18.9.15)
自然に学ぶ「森里海連環学」のすすめ
四万十通信・森の話題
森林・林業再生プランについて/林野庁
「森づくりコミッションポータル:森ナビ」
外資による日本の森林・土地取得、水問題 2011年の動き
よみがえったアファンの森
<「宝の山」伐採ラッシュ>
デジタル朝日・コラム記事によれば、スギなどの人工林が「切り時」で伐採ラッシュなんだそうです。
不振を極めていた日本の林業であるが・・・やっと好機到来のようです♪
(
(けいざい+)「宝の山」伐採ラッシュ
2017.4.07より転記)
宮崎県北東部、日向市にある細島港の隣に、東京ドーム7個分の広大な敷地が広がる。国内製材最大手、中国木材(広島県呉市)の日向工場だ。積み上がった大小の丸太がひっきりなしにベルトコンベヤーで運ばれ、皮をそぎ落とし、建材などに加工されていく。
2014年に稼働し、投資総額は300億円を超える。国内最大の製材工場で、主に宮崎や鹿児島など九州南部から仕入れた原木を加工する。九州は全国のスギ生産量の3割超を占め、中でも宮崎県は25年連続で全国トップ。工場の岡田光弘副部長は話す。「土日も関係なくフル稼働です」
同社は主に国内の住宅向けに木材を製材して出荷するが、原木はもっぱら外国産を輸入してきた。安く大量調達できる一方、為替の影響が頭痛の種で、「血のにじむような効率化も円安で吹っ飛ぶ」と堀川保幸会長。
一方、
国内に実は「宝の山」が広がっている。国土の2割以上を占めるスギなどの人工林の半分以上が、樹齢45年超で「切り時」なのだ。この好機に、同社は国産材シフトに踏み出した。
日向工場で大型化、効率化を追求。欧米産と価格で対抗できるようになった。大小あらゆる木の製材や乾燥を担える設備を備え、切った木を他の業者などを介さず運び込めるようにして費用を抑えた。20年までに製材能力を1.6倍に増やす方針で、「世界と競争できる『日向モデル』だ」(堀川会長)。東アジアへの輸出も見据える。
「国産シフト」は各地で広がりつつある。農林水産省によると、10年以降にできた大型の製材工場は20ヶ所以上ある。同省の担当者は「国産の原木を大量に製材できる体制が整いつつある」。
中国木材の日向工場への原木供給地の一つが鹿児島県曽於(そお)市。面積のほぼ6割が森林で、丸太を山積みしたトラックが市内をひんぱんに行き交う。
「今や市内や周辺の森林は伐採ラッシュ。依頼が多くて正直、追いつかないくらいだ」。市森林組合の富永昭文林産課長は言う。組合によるスギ原木の伐採量は15年までの10年間で33倍に。
所有者に入る代金も1ヘクタール平均で50万円ほど上がった。
国内全体でも原木の生産量は増加に転じており、
木材の自給率も、02年の約19%から15年に約33%まで高まっている。12年からの再生可能エネルギー固定価格買い取り制度も追い風だ。
木質バイオマス発電も電力会社の買い取り対象で、「捨てていた曲がった木、小さい木にも価値が生まれた」と林業関係者は喜ぶ。
伐採でもカギは効率化。曽於市森林組合も、市などの補助を受け、冷暖房付きの運転席から操る「高性能林業機械」を増やしてきた。先についたノコギリで丸太の長さをそろえ、枝をそぎ落とし、向きをそろえて積む。複数の機械が、流れ作業のようにこなしていく。
ただ一方、林業の担い手は減り続けており、新規採用も思うにまかせない。曽於市森林組合でも今年度に新卒5人を募集したが、採用できたのは1人。
また、木を切った後は資源を守るためにまた木を植え直す「再造林」が重要になるが、手入れの費用がかかることや人手不足などから、全国でみれば植え直す比率が2割に満たない地域もある。(柴田秀並)
ウン 朗報には違いないが、樹齢45年超の「切り時」で若干潤っているだけのようです。こういう時こそ、「再造林」による持続可能な林業を目指して改革を進めるべきなんでしょうね。
<最新 グラウンドカバープランツ>
ドングリ国の法面緑化の遷移について、この15年くらい注目しているので、この本にそのあたりが載ってないかと読んでみたが、残念ながら載っていなかった。
でも、グラウンドカバープランツの種類と緑化手法について、ややプロ向けに書かれているが、見て楽しめる内容となっています。
15年ほど前、ドングリ国へ赴任した直後には、裏山の法面を主のような顔で風靡していたクロバナエンジュは今では他の潅木の陰で枯死寸前のありさまです。
クロバナエンジュ
より
でも、今ではこの人口の法面はパッと見には、自然の斜面そのものです。
森林の遷移メカニズムを熟知した造園エンジニアの目論見は達成されたといえるのでしょう♪
この本でコケの魅力が述べられたあたりを紹介します。
何といっても、日本古来のグラウンドカバープランツですもんね。
<グラウンドカバープランツとしてのコケの魅力>
p182より
まさに緑のじゅうたんと呼ぶにふさわしい光り輝く光景をつくり出すコケ。京都に数多くある寺社の日本庭園、コケはつきものである。コケのない日本庭園など想像ができないくらい存在感が大きい。他の植栽や施設の造形がそれほどでなくとも地表一面を見事なコケが覆っているだけで立派な日本庭園と感じてしまう。
デザイン素材としてのコケの魅力は何なのか。他のいかなる植物素材よりもテクスチェアが細かく、地表面を低く蜜に覆う、その生育状態が、その魅力を醸しだすのであろう。 2013年夏の記録的猛暑と渇水状態の影響で完全枯死に至らないまでも各所の日本庭園のコケから瑞々しい緑色が失せ、黒褐色となった。大仰に言えばその途端、日本庭園の魅力は半減した。
普段の京都であれば、空中湿度も高く、霧も発生する機会も多いためコケの生育にとっては最適で、放っておいても自然にコケも生え、コケむす。一方、東京辺りでは、年々乾燥化も進み、空中湿度も低くなり、庭等にコケを植栽しても、なかなか京都の庭園のようにコケの素晴らしい庭とはならない。
このような現状であるにもかかわらず、平成の時代に入り、都市のヒートアイランド対策として屋上や屋根あるいは壁面の緑化が注目されてくると、その好適植物としてコケの導入が期待されるようになった。中でも比較的乾燥に強いとされるエゾスナゴケを緑化基盤材と一体化した製品が開発され、それらを活用した壁面緑化が行われるようになった。
【最新 グラウンドカバープランツ】
近藤三雄著、誠文堂新光社、2014年刊
<「BOOK」データベース>より
ヒートアイランド現象が問題となってから数十年、都市において壁面や屋上緑化による気化熱を利用し急激な温度の上昇を抑える点で、グラウンドカバープランツの有用性がますます高まっています。
また最近は、葉の色や形状、花が付くものなど新しい園芸品種もより豊富になったため景観デザインの面でも幅が広がり、新たな緑化手法が開発されています。
本書は、グラウンドカバープランツの種類と用途、緑化手法について詳しく解説、設計や施工、管理の現場ですぐに役立つ、造園や建築、園芸など都市緑化に関わる専門家必携の一冊です。
<大使寸評>
ドングリ国の法面緑化の遷移について、この15年くらい注目しているので、この本にそのあたりが載ってないかと読んでみたが、残念ながら載っていなかった。
でも、グラウンドカバープランツの種類と緑化手法について、ややプロ向けに書かれているが、見て楽しめる内容となっています。
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最新 グラウンドカバープランツ
<木肌フェチとでも>
東急ハンズの木材売り場に行くと、各種唐木の木片を手にして、けっこう時間をつぶすことになります。
樹木大好きの大使には、つきつめると木肌フェチとでもいう性癖があるんでしょうね。
『工芸の博物誌』という本を図書館で借りて読んでいるところだが・・・・
「杢(モク)」の説明など載っていて、もろに大使のツボを突くわけです♪
玉杢 (たまもく)
如鱗杢 (じょりんもく)
杢の種類
より
<和木、唐木>
よりp82~85
日本では、『日本書記』などに大きな槻(ケヤキ)の木が登場する。蘇我馬子が創建した飛鳥寺の西には大きな槻の木があった。大化の改新後、孝徳天皇と中大兄皇子が、群臣を招集して一心同体の誓訳をさせた「大槻樹下の盟」は、この木の下で行われ、壬申の乱の際に近江方が軍営を設けたのも、蝦夷や隼人などの夷テキの服従儀礼を行わせたのもこの木の下の広場であった。
わが国は温暖湿潤気候の好条件に恵まれ、南北に細長い列島という土地柄のため、世界でもまれにみる多種多様な樹木が生育している。四季の移り変わりがはっきりしているため、春材と秋材の別が生まれて明確な年輪となり、木の表面にはさまざまな模様が現れる。この模様が木目や杢で、これが日本の木材の大きな特徴となっている。それはさまざまな木味を賞玩するという日本人の木に対する独特の感性をも育てることとなった。同時に豊富な樹種は、多種多様な木の利用法を生み出した。
縄文時代には丸木舟・櫂・弓などの用具、椀・高杯などの容器、櫛・腕輪などの装身具など既に多数の木製品が使われていた。弥生時代には鉄製工具が用いられ、さらに各種の生活用具や生産用具が作られた。
<木の工芸的利用>
樹木には針葉樹と広葉樹、また落葉樹と常緑樹という区分がある。工芸的利用の観点からは、国内産の木である[和木]と東南アジア・インドなどの南方産の硬質な輸入材である[唐木]に分かれる。唐木は、もと中国を経て渡来したのでこの名があるが、種類としては、紫檀・黒檀・鉄刀木・花梨などがある。和木は、桑・欅・柿などの硬木と、比較的軟らかい針葉樹の杉・檜、広葉樹の桐などの軟木がある。
<木を挽く人>
よりp92~93
美しい杢を出すためには、どのように木割りをするかが問題となる。木理には、まっすぐな木理(直通木理)、波打つ木理(波状木理)、また特別な奇形の木理(杢)がある。杢には、円形(玉杢)、円が大きな波の中でうねるようになったもの(如鱗杢)、笹の葉のように揺れたもの(笹杢)、鳥の羽の模様のようなもの(鶉杢)などさまざまな杢があり、珍重される。この木割りによってどのような杢が出るかで、挽いた材の値が決まり、木挽きの技量も試される。「自分の木でもないのに、思い通りになれば、よかったなあと思う」と林さんは言う。木のソッポ(外力、全体の姿)を見、木口を観察する。木の癖を見抜いて、節や虫穴を予想し、最もよい木割りの方法を考えて木挽きをする。乞われて鹿児島まで屋久杉を挽きに行ったこともあるというが、将来は100%、チェーンソーで割る時代が来るだろうと予想する。林さんは「もったいないことだ」と言う。そこにある木を大事にして価値のあるものにしていくことがますますできなくなるからだ。
木工芸の材料として杢を狙う場合は、こうした連達の木挽きのような眼と腕が必用となる。わが国において営々として蓄積されてきた、木を育て、木を読み、木の美しさを引き出す技量の総体の伝承によって、木工芸は支えられている。
最近、フリーマーケットで柿渋染めの布を見るが・・・なかなか渋い(まんまやんけ)のだ。
柿渋染めは使い込むとこうなります
より
<柿渋>
よりp50~52
かつて畑の畔をはじめ作物のできないやせた土地などには、小粒の渋柿がたくさん植えられていた。これは食用にするというよりも、柿から渋を取って柿渋を作るのが目的であった。
柿渋の利用は弥生時代まで遡るといわれるが、防水・防腐剤として近年に至るまで日常生活に密着した利用範囲の広い生活必需品だった。
近世、京都・大坂といった大消費地には、型紙、漆器、傘、合羽、ぼて(ざるやかごに紙を貼ったもの)などの需要に応えるため柿渋屋が何軒もあった。もちろん、こうした都市のみならずそれぞれの地域ごとに柿渋屋があり、製造にあたってはその地方特産の柿を使った。渋の産地では、都市を中心とする多くの需要に応えるのに、遠隔地から柿を求めなくても地元で充分供給し得るだけの柿が多く植えられていた。
例えば京都近郊では、京都府南部の相楽郡一帯(木津町、加茂町、和束町など)が昔から柿渋作りが盛んで、こうした地域には最盛期の昭和初期に十数軒の柿渋屋があり、京都のみならず水運を利用して大阪の需要までもまかなっていたといわれている。
現代の柿渋の需要は、大半が清酒やみりんの清澄剤としてである。これらの醸造品は、透明度の高さが求められるため柿渋を利用している。
(中略)
柿渋は小型の渋柿から作られるが、このような柿は山野に自生することが多く、採取に労力がかかる上、量にも限界があるため、原料の入手は年々難しくなっている。
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