曹操注解 孫子の兵法

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Aug 9, 2014
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すでに本書で明らかにしたように、当時、最も日本で普及していた岩波文庫の『孫子』に対する反論であったが。

銀雀山竹簡をみれば、その異同はかなり明らかになっていた。

特に竹簡には《背→背逆》と明記があるのに、「北→逃走」と宋本テキストの字句を変えていない。
テキストを修正しなければ解釈は変更できない。

岩波文庫がやったテキストの修正は唐時代の発音で、韻文のように文字を入れ換えるという、
封建時代の注釈家たちの作業の延長戦だった(笑)

私はこういう文芸家ずれした世間知らずのお馬鹿さん→お偉い文学博士の解釈に義憤をおぼえた。

さらに、私が北京の中国人民大学にいたときのこと。

その一部を北京大学の孫子研究の大家、李零教授に献呈した。

本書の解釈では、当の李教授をこてんぱんにやっつけているが。
まあ、これがキックオフだったわけだ。


人民大学に拠点をもって、孫子の竹簡本に向き合っていたとき、
大学の知人に話題の映画に誘われた。

それがこの謝普監督作品《阿片戦争》だった。
いまでも鮮烈なシーンがラストにある。

阿片戦争の最終決戦、虎門要塞でのイギリス艦隊と清國軍の戦い。
香港島を奪回しようとした広州水軍の関天培提督。
「私の家財をすべて銀に換えた」

銀塊の山をうしろに、居並ぶ兵士たちに、こう演説した。



深くは調べなかったが。
たぶん誇張のない事実なのだろう。

これは《勝兵は血を朱となす》という本書の銀雀山竹簡の解釈以前の、
「将軍は私財をなげうって兵士たちに破格の報奨をすべし」という考え方に基づいている。

だから阿片戦争は負けたのだよ。






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Last updated  Aug 9, 2014 10:56:50 AM


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