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211028:宿野かほる『はるか』がいい■近所の書店は、ここ10年で3店舗撤退しています。最近はできるだけ、書店で本を買ってあげるようにしています。昨日も、百田尚樹『日本国紀』(上下巻、幻冬舎文庫)と百田尚樹『クラッシックを読む』(全3巻、祥伝社新書)を予約注文してきました。書店がなくなると、毎日の楽しみのひとつが消えてしまいます。■千葉県でなければ入手できないと思いますが、生の落花生が大好きです。昨日その落花生の炊き込みご飯を食べました。食べ慣れている栗ご飯よりも、ずっとおいしいと感じました。■宿野かほる『はるか』(新潮文庫)は、前作『ルビンの壷が割れた』(新潮文庫)を越える傑作でした。この覆面作家は、底知れぬ力量の持ち主のようです。もう少し長い作品も読んでみたいので、第3作を楽しみに待ちます。山本藤光
2021年10月28日
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211027:宇山佳佑『桜のようなぼくの恋人』がいい■10月18日、中国海軍のミサイル駆逐艦など5隻とロシア海軍の駆逐艦など5隻のあわせて10隻からなる中露合同艦隊が津軽海峡を通過――このニュースが流れてしばらくたちますが、政府は抗議の声をあげていません。彼らはその後日本の沿岸を南下して、消えました。完璧に日本はなめられています。■宇山佳佑(うやま・けいすけ)『桜のようなぼくの恋人』(集英社文庫)を非常におもしろく読みました。「チックトックで評判」の帯は破り捨てました。個人情報を盗む中国のツールをコピーにするのは、いかがなものかと思います。宇山佳佑はもう少し他の作品を読んでから、推薦作を決めたいと思います。山本藤光
2021年10月27日
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211026:岩城けい『ジャパン・トリップ』がいい■参議院の補欠選挙が山口と静岡で投開票されました。結果は山口が与党、静岡は野党の勝利でした。新聞は衆議院選挙の前哨戦と位置づけていました。しかしそれは違うと思います。2つの県は最初から勝敗はほぼ決まっていました。したがって、安部チルドレンの浮沈を占う、衆議院選挙にはあてはまりません。■庭のミカンの樹が100個ほどの実をつけ、黄色く色づいてきました。妻が味見をしたところ、まだ酸っぱいようです。寒さが厳しくなるにつれ、甘みは増してきます。■岩城けいは、『さようならオレンジ』(ちくま文庫)を高く評価しています。先日から『ジャパン・トリップ』(角川文庫)を読んでいます。これがおもしろい。本書は坪田譲治文学賞受賞後の第1作目です。飛躍的に文章力が向上しています。山本藤光
2021年10月26日
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211025:須賀敦子の本のエッセイ■安いガソリンスタンドに、車は長蛇の列をなしています。立民と共産は脱原発を掲げ、再生エネルギーで代替するといっています。素人が考えてもムリだとわかる政策を、根拠もなく掲げるのですから無責任きわまりない。高橋洋一氏が以前解説してくれた小型の原子炉は、放射能漏れの心配のないもののようです。まだ開発途上ですが、一日も早い完成が待たれます。■須賀敦子は、『ヴェネツィアの宿』(文春文庫)を推薦作として紹介しています。この作品以外で、須賀敦子の書く本の話を読むのが好きです。これまで文庫化された作品は次のとおりです。ぜひ読んでみてください。しみじみと、いいなって思います。――本に読まれて(中公文庫、解説:大竹昭子)――塩一トンの読書(河出文庫、解説:松永美穂)――須賀敦子が選んだ日本の名作(河出文庫)山本藤光
2021年10月25日
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211023:浮穴みみ『小さい予言者』に期待■闇のくまさん動画で大阪14区から出馬の自民党長尾たかし氏がピンチであることを知りました。中国のジェノサイトに抗議し、高市早苗氏を支えてきた人です。公明党に対しても厳しい対応をしてきました。公明党は長尾たかしに対して、推薦見送りを決めています。このままでは、対立候補の維新の会新人に負けそうな雰囲気のようです。毅然とした国会議員を落選させてはならない。そんな動画に胸を打たれました。■浮穴みみは未知の新人作家です。産経新聞広告で、北海道の開拓期を描く短篇集とありました。ネットで注文しました。『小さい予言者』(双葉社)がそれです。未知の新人作家を読むのは、私の楽しみのひとつです。大いに期待しています。山本藤光
2021年10月24日
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211022:大塚ひかり『カラダで感じる源氏物語』がいい■寒い朝がつづいています。いつも2時から3時の間に起きています。室温は19度。それでも窓を開けて、新鮮な空気を入れます。暖房はまだがまんしています。■投開票まであと9日間。国民の命を守る術を明確に語れない立民共産党は、惨敗すると思っていました。しかし各種調査をみると、冷や汗がでてくる結果です。立民共産党では国民の自由や生命や財産を守れません。政策に目を通してください。自衛隊は違憲。日米同盟廃棄。共産は必ず実行します。■大塚ひかりは、『竹取物語・ひかりナビで読む』(文春文庫)を推薦作として紹介しています。昨日『カラダで感じる源氏物語』(ベネッセ)を読み終えました。大塚ひかりの古典解説は、視点が鋭く重宝しています。本書はちくま文庫になっているようです。探してみたいと思います。数ある源氏物語の関連図書のなかで、高い評価をさせていただきました。文庫で再読します。山本藤光
2021年10月23日
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211021:宿野かほる『ルビンの壷が割れた』を読んだ?■産経新聞の昨日朝刊では、「自民は単独で過半数の勢い」とありました。恐らく、朝日や毎日は厳しい見方になっていることでしょう。どうして大手新聞は、一貫して反政府となるのでしょうか。これらの新聞の読者は、なんの迷いもなく立民へ投票するのでしょうね。メディアが中立姿勢をとれないのは、困ったものです。■宿野かほる『ルビンの壷が割れた』(新潮文庫)は、ネット上で大いに話題になりました。以下は新潮社のコメント。――宿野かほるは覆面作家であり、ペンネーム以外の情報は非公開である。 2017年3月に著者から新潮社に作品が送付され、著者が新人であるものの社内での評価が高かったため、販売戦略について議論の結果、無料公開を行うことで話題をつくることとなった。■その作家の自作『はるか』(新潮文庫)が平積みされていました。もちろん買い求めました。どんな作品なのか、楽しみにしています。山本藤光
2021年10月22日
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211020:山本文緒は大好きな作家でした■TBSテレビが番組内で、「虎ノ門ニュース」について「民心をおかしな方向に誘導する」と批判したようです。虎ノ門ニュースから公開質問状を出したと、昨日の番組で語っていました。大手メディアは自らの凋落に危機感を抱き、ネットで大きく支持されている番組やユーチュバーを告訴したりしています。変な方向に誘導しているのは、お前たちだろうといってやりたいと思います。■山本文緒(やまもと・ふみお)さんが亡くなりました。まだ58歳でした。山本文緒作品は『恋愛中毒』(角川文庫)を推薦作として紹介しています。昨日書棚から『プラナリア』(文春文庫)を取り出しました。単行本で読んでいますが、文庫で再読したいと思います。大好きな作家でした。ご冥福をお祈りいたします。山本藤光
2021年10月21日
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211019:朝比奈あすか『君たちは今が世界(すべて)』読むぞ■岸田政権の目玉政策である「国家安全保障戦略」について、やっと理解ができました。「虎ノ門ニュース」での江崎道朗氏の解説は、実にわかりやすいものでした。第2次安倍政権が策定したこの戦略は、「独立国家としての生き残り」を目指すものです。■具体的には、次の3つの柱で構成されています。「必要な抑止力の強化」は、敵基地攻撃能力を見据えたものです。「日米同盟の強化」は、アメリカに加えてインド、オーストラリアやヨーロッパとの連携強化も含まれています。「普遍的な価値の強化」は、価値観を共有しない中国や韓国などへの、毅然とした対応を意味しています。■どうやら高市早苗路線を岸田政権が本気で導入したようです。心強いスタートだと思います。■朝比奈あすかは、『光さす故郷へ・よしちゃんの戦争』(角川ソフィア文庫)しか読んだことがありません。先日、著者の新刊文庫『君たちは今が世界(すべて)』(角川文庫)を「読むぞ」コーナーに移しました。帯に惹かれたのです。――難関中学の入試で出題多数! 教室で渦巻く、悪意と希望の物語。――朝比奈あすかは将来性豊かな作家です。結構懐が深く、本書を読むのを楽しみにしています。山本藤光
2021年10月20日
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211018:堺屋太一『平成三十年・何もしなかった日本』がいい■選挙の神様といわれる久米晃(元自民党事務局長)は、自民党の30~40減と選挙結果の予測をしています。安部人気で当選した魔の3回生を中心に、力のない議員は落選するでしょう。何としてでも立民と共産に議席を与えたくないのですが、非力な若い人民党議員では勝ち目がないようです。■堺屋太一(さかいや・たいち)の『平成三十年・何もしなかった日本』(上下巻、朝日文庫)は、現在の日本を見通した傑作です。ブックオフで時々みかけますので、ぜひ買い求めてください。以下文庫版の案内文です。――インフレと不況、 高齢化と高失業、 大幅赤字に苦しむ平成30年(2018年)の日本はまだ何も変わっていなかった。 衝撃の未来像を緻密な予測で描き、テレビを始め各メディアを騒然とさせた“警告と提言”のベストセラー長編小説を文庫化!山本藤光
2021年10月19日
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211017:小島信夫『アメリカン・スクール』絶品■いわゆる徴用工問題について、韓国与党のナンバー2が次のような提案をしました。韓国が賠償金を代位弁済します。これは日本に代わって、という意味です。相変わらずの上から目線で、国際法無視の姿勢です。自分たちが払うべき賠償金を、日本に代わって支払っておく。これではまったく理屈になりません。本件については、すでに日韓合意ができているのですから。■小島信夫は『抱擁家族』(講談社文芸文庫)を推薦作として紹介しています。必要があって『アメリカン・スクール』(新潮文庫)を読みました。戦後の日本をユーモアわ交えて、見事な筆致で活写していました。本書は入手困難本ですが、古書店で探してみてください。山本藤光
2021年10月18日
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211016:ミラン・クンデラの推薦作検討中■立民と共産の選挙協力がすさまじい。2つの党がタッグを組むのは、自民党へのお灸への受け皿となりえます。自民党支持者のみなさん、お願いだから今回はお灸をすえないでください。それにしても立民が共産党と組んで政権奪取を狙うのは、あまりにも節操がない。こんな連合体に勝たれたら、日本は沈没してしまいます。■中国と毅然と対峙できない自民には、腹が立ちます。それでも、腑抜けな野党よりはまだましです。■ミラン・クンデラは、『存在の耐えられない軽さ』(集英社文庫)の書評を書こうと思っていました。ところが最近読んだ『冗談』(岩波文庫)に感銘を受けました。現在つづけて『不滅』(集英社文庫)を読書中です。この3つのなかから、推薦作を決めることになります。山本藤光
2021年10月17日
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211016:ミラン・クンデラの推薦作検討中■立民と共産の選挙協力がすさまじい。2つの党がタッグを組むのは、自民党へのお灸への受け皿となり得ます。自民党支持者のみなさん、お願いだから今回はお灸をすえないでください。それにしても立民が共産党と組んで政権奪取を狙うのは、あまりにも節操がない。こんな連合体に勝たれたら、日本は沈没してしまいます。■中国と毅然と対峙できない自民には、腹が立ちます。それでも、腑抜けな野党よりはまだましです。■ミラン・クンデラは、『存在の耐えられない軽さ』(集英社文庫)の書評を書こうと思っていました。ところが最近読んだ『冗談』(岩波文庫)に感銘を受けました。現在つづけて『不滅』(集英社文庫)を読書中です。この3つのなかから、推薦作を決めることになります。山本藤光
2021年10月16日
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211015:恩田陸『蜜蜂と遠雷』再読するぞ■虎ノ門ニュースで竹田恒泰氏が、ロンドンブーツの田村淳のネット番組に出演するといっていました。夫婦別姓支持の彼が反対意見を求めていたので、手をあげたとのことです。なりゆきが楽しみでなりません。彼は反対の根拠に、納得してくれるでしょうか。頭はよさそうなので、そうなると思います。■恩田陸(おんだ・りく)は、『六番目の小夜子』(新潮文庫)を推薦作として書評を書いています。『夜のピクニック』(新潮文庫)もすてがたいのですが、直木賞に輝いた『蜜蜂と遠雷』(上下巻、幻冬舎文庫)を再読することにしました。『夜のピクニック』よりも完成度が高いと思ったからです。山本藤光
2021年10月15日
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211014:大岡信『声でたのしむ・美しい日本の詩』音読してみたら■拉致被害者はみんな死んでいる。立民の生方発言は、あってはならないものでした。公認取り消し処分を受けたようですが、まずは辞職しなければなりません。そしていつも任命責任を追及している政党ですから、枝野も辞める必要があります。立民議員の不祥事には、うんざりさせられています。■大岡信『声でたのしむ・美しい日本の詩』(岩波現代文庫別刷)を、大きな声で読んでみました。詩を音読したのは初めてです。早朝の時間だったので、さわやかな気持ちになりました。詩のリズムが朝を整える絶大な効果があると、初めて実感することができました。山本藤光
2021年10月14日
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211013:江坂遊がいい■成長と分配。どちらを優先するのか。立民枝野の質問に、岸田首相は「民主党政権の失敗に学んで、成長を優先します」と答えました。岸田やるな。思わず声をあげたほどです。ばらまきの立民との差別化を、見事な切り返しでやってのけてくれました。■江坂遊(えさか・ゆう)は星新一を師と仰ぎ、作品の研究にいそしみながら執筆を続けています。現代におけるショートショートの名手といっても過言ではありません。最近、次の3冊を読みました。すばらしいできばえで、星新一を彷彿とさせられました。『あやしい遊園地』(講談社文庫)『短い夜の出来事』(講談社文庫)『無用の店』(光文社文庫)山本藤光
2021年10月13日
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211012:中田永一『ダンデライオン』読み始める■以下の記事をみて、不安になりました。――岸田内閣の支持率は58.6%と、内閣発足時の支持率としては麻生内閣以来の低水準となったことが最新のJNNの世論調査でわかりました。■岸田首相の所信表明演説には、心を打たれるものはありませんでした。この人に任せれば、未来は明るいとまったく感じられませんでした。習近平との電話会談でも、毅然とした物言いは認められませんでした。おそらく不人気の理由は、そんなところなのでしょう。■中田永一は、『くちびるに歌を』(小学館文庫)を高く評価しています。(書評欄参照)中田永一が乙一であることは、今や広く知れ渡っています。乙一は他にもいくつかの筆名で作品を書き分けています。その必然性が理解できないまま、『銃とチョコレート』(講談社文庫)など乙一作品を読んでいます。昨日からは中田永一の最新文庫『ダンデライオン』(小学館文庫)を読み始めました。文庫化されるのを楽しみにしていた作品です。乙一でも中田永一でも、いいなと思う作品には食いつきます。山本藤光
2021年10月12日
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211011:畑野智美『家と庭』がいい■日本のコロナ感染者は、奇跡的に激減しています。これに対して韓国マスコミは、政府が数字を改ざんしていると報じています。韓国は一向に減っていないので、そんな報道になったのでしょう。なぜ日本は激減したのか。ワクチン摂取のためなのか、外出自粛のせいなのか。焼き餅やきの韓国に知らせてください。■畑野智美(はたの・ともみ)は、『国道沿いのファミレス』(集英社文庫)を読んで以来のお気に入り作家です。昨日、『家と庭』(角川文庫)を読んで、ほのぼのとした作風に感動しました。そろそろ重厚な長編小説を、読んでみたいと思いました。山本藤光
2021年10月11日
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211010:再度挑むエーコ『薔薇の名前』■岸田首相の所信表明を聞いて、高市早苗『美しく、強く、成長する国へ。』(WAC新書)と大きく違っていないので安心しました。ただし、中国に対して名指しでの批判がないことが心配です。北朝鮮については明確に書いているのに、中国は完全に抜け落ちています。もっと毅然と対峙してもらいたいと思います。■ウンベルト・エーコ『薔薇の名前』(上下巻、東京創元社)の再読を始めました。最初はさっぱり頭に入らず、下記の参考資料を読みあさりました。今は著者の意図や物語の展開を理解しています。――図師宣忠:世界を読み解く一冊の本・薔薇の名前(慶大出版)――100分de名著・薔薇の名前――松岡正剛:本から本へ(角川ソフィア文庫)――ミステリ・ハンドブック(ハヤカワ文庫HM,読者が選ぶ13位)P48――別冊宝島編集部:このミステリーがすごい・傑作選(宝島社)――G・B編:3行でわかる名作&ヒット本250(宝島文庫)――知っ得:幻想文学の手帖(学燈社)――週刊文春編:傑作ミステリーベスト10(文春文庫+α)――杉江松恋:読み出したら止まらない!海外ミステリー(日経文芸文庫)――世界文学101物語(高橋康也・編、新書館)――文藝春秋編:東西ミステリーベスト100第7位(「週刊文春」2013年1月4日臨時増刊号)――丸谷才一:ロンドンで本を読む(光文社知恵の森文庫)――丸谷才一:快楽としての読書・海外篇(ちくま文庫)――丸谷才一:快楽としてのミステリー(ちくま文庫)――津野田興一:世界史読書案内(岩波ジュニア新書)――鷲田小弥太:「本の定番」ブックガイド(東洋経済新報社)山本藤光
2021年10月10日
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211009:R・A・ラファティ「町かどの穴」出た■うれしいニュースがとどきました。以下、ニューヨーク共同の記事です。――米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平が、専門誌ベースボール・ダイジェストの野手部門の最優秀選手に選ばれたと7日、同誌が発表した。長年メジャーに携わる全米野球記者協会の会員ら19人が投票し、16の1位票を集めての受賞となった。18年には同誌のア・リーグ新人王に選出されている。■大谷選手おめでとうございます。夢の舞台で最高の成果。日本人として誇らしくなります。■R・A・ラファティは、異色で難解なSF作家として知られています。デビューは45歳と遅咲きです。これまで『九百人のお祖母さん』(ハヤカワ文庫、浅倉久志・訳)や『つぎの岩につづく』(ハヤカワ文庫SF)などを読んできました。今度ハヤカワ文庫から『ラファティ・ベスト・コレクション1』が刊行されました。タイトルの「町かどの穴」など19篇が所収されています。こんな世界があったのか、と驚かされることを請け合います。山本藤光
2021年10月09日
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211008:椎名誠『さらば国分寺書店のオババ』がやっぱりいい■自民党が次期衆院選で示す公約案の骨格が判明しました。憲法改正について「国民の幅広い理解を得て、今を生きる日本人と次世代への責任を果たす」として、党が策定した自衛隊明記や緊急事態条項新設など改憲4項目の実現を目指すことを明記した。(産経新聞)――画期的なのは、台湾のTPP参加の支持が入りそうなことです。高市早苗氏の強い要望に、岸田首相が承認するか否か。新内閣の今後を占う鍵となりそうです。■椎名誠は『哀愁の町に霧が降るのだ』(上下巻、新潮文庫)を紹介しています。昨日久しぶりにデビュー作『さらば国分寺書店のオババ』(新潮文庫)を読み返しました。懐かしいシイナ節に触れながら、満ち足りた読書時間をすごしました。山本藤光
2021年10月08日
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211007『伊藤比呂美の歎異抄』がいい■田原総一朗は週刊朝日で、安倍イエスマンの岸田新総裁。衆院選の苦戦は必至だと書いているようです。このじいさんはいくつになったのでしょう。河野太郎をごり押ししていたくらいですから、頭のなかは左に傾いているはずです。世の中は彼の主張とは反対に動きます。■伊藤比呂美(いとう・ひろみ)は、『ラニーニャ』(岩波現代文庫)を読んで魅力を発見した作家です。伊藤比呂美は詩人としてデビューし、その後『ラニーニャ』などの小説を執筆しました。現在は再び詩人として活躍しています。最近『伊藤比呂美の歎異抄』(河出文庫)が刊行されました。詩人らしく言葉に力があり、数々読んだ『歎異抄』のなかでも、指折りの一冊になっています。山本藤光
2021年10月07日
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211006:真藤順丈『宝島』やっぱりいい■米国民と日本国民に夢と希望を与えつづけた、大谷選手の1年が終わりました。見事な成績はMVPの呼び声が高く、ベーブルース越えの快挙は賞賛されています。すごい日本人が現れたものです。■岸田内閣がスタートしました。昨日の産経には「無味無臭」内閣とありました。しかし高市早苗氏の政策立案能力があれば、事態をどんどん前に進めてくれると信じています。まずは「ウイズコロナ」の時代に向き合い、第6波への備えを強烈に打ち出してもらいたいものです。2類分類を5類にするのが第一歩です。■真藤順丈(しんどう・じゅんじょう)『宝島』(上下巻、講談社文庫)を再読しました。本書は単行本で読んで深く感銘しています。すでに書評はアップしております。未読の方は書評欄を読んで、興味がわいたらご一読ください。まれにみる力作です。山本藤光
2021年10月06日
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211005:プレイディみかこ『ぼくはイエローでホワイトで。ちょっとブルー』がいい■産経新聞に、なるほどと思った記事がありました。「自民の立民化。立民の共産化。今回の総裁選挙で河野太郎の腹の中は、まさに立憲民主党そのものでした。女系天皇容認、脱原発、敵基地攻撃力不保持、親中など、どれをとっても枝野と重なります。■つまり河野になっていたら、自民は下野したと同じありさまになっていたのです。今月号の月刊誌「正論」の特集は「民主党政治の悪夢」を特集にしています。タイムリーな企画だと感心しました。■プレイディみかこ『ぼくはイエローでホワイトで。ちょっとブルー』(新潮文庫)は、月刊誌「波」で読んでいました。今度文庫でまとめ読みし、共感できる考えが満載で再び感動させられました。こんなピュアな物語があるんだ、と感心しました。山本藤光
2021年10月05日
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211004:米澤穂信『本と鍵の季節』読み始める■岸田新内閣の経済対策の目玉は、「分配と成長」です。看護士、介護士、保育士などの賃金を増額し、それらをベースに経済の底上げを図るというものです。この政策は民主党時代に実現できず、頓挫した苦い歴史があります。どのような形にするのか注目です。■米澤穂信(よねざわ・ほのぶ)は『ボトルネック』(新潮文庫)を推薦作として紹介しています。昨日から『本と鍵の季節』(集英社文庫)を読み始めました。本を題材にしたミステリーは、好みのジャンルです。さて評判の本書は、どんな展開が待ち受けているのでしょうか。三上延(みかみ・えん)『ビブリア古書堂の事件手帖』(MW文庫)のような世界を期待しています。山本藤光
2021年10月04日
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211003:三浦雅士『考える身体』文庫に■以下、Newsweekからの引用です。――このところ中国各地で停電が頻発している。特に製造業が盛んな地域では、当局の指示により最長で1週間も電力供給がストップし、工場が軒並み操業停止に陥る事態になっている。――豪州からワインや石炭の輸入を止めたことが原因だよ。闇のくまさんは動画で、そう説明しています。中国の電力の7割は石炭に依存しています。自分で自分の首を絞めたのが、真相なのでしょう。■三浦雅士(みうら・まさし)は『メランコリーの水脈』(福武文庫)を読んで、深く感銘を受けた評論家です。「ユリイカ」や「現代思想」の編集長として活躍していました。今度『考える身体』(河出文庫)が刊行されました。本書は、丸谷才一・池澤夏樹『怖い本と楽しい本』(毎日新聞社)で取り上げられていて、読みたいと思っていました。山本藤光
2021年10月03日
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211002:西條奈加『せき越えぬ』文庫に■ちょっと引用が長くなります。デイリー新潮の記事です。――石破氏は「党員票は、ほとんどの地域で1位だからありがたかった」とした上で、「これと議員票がなんでこんなに離れていたのかというのは、やはり自民党の根本の問題かもしれない。このズレを直していかないと、いつまでたっても『自民党は国民の意思と違うよ』ということを引きずってしまうので、ここはなんとかしないといけない」――これってとんでもない誤解です。地方の自民党員・党友の顔を思い浮かべるがいい。多くは政策に大きな関心はなく、地上波テレビばかり観ている人たちです。一方ネットは、国会議員に近い目線で、政策に注視している人たちです。ネットの調査では9割ほどが高市さんを支持していました。これが国会議員に近い目線の評価なのです。■西條奈加『せき越えぬ』(新潮文庫)が出ました。『金春屋ゴメス』(新潮文庫)の書評を書こうとしていました。しかし直木賞を受賞したので、もう少し多くの作品を読むことにしました。『せき越えぬ』は、直木賞受賞作『心淋し川』(集英社)と同様の高い評価を得ています。まずは2作品を読み比べてみます。山本藤光
2021年10月02日
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211001:飯嶋和一『星夜航行』文庫に■10月になりました。まずはうれしいニュースです。――政府は28日、新型コロナウイルスに関する対策本部会合を開き、19都道府県に発令中の緊急事態宣言を今月末の期限で全面解除すると正式決定した。(毎日新聞を引用)■河野太郎の大敗を受けて、現役の菅首相は自らの花道に泥を塗ったことになります。支持表明はすべきではなかった。風見鶏石破とポリ袋進次郎とともに在庫一掃セールに巻き込まれてしまいました。実績を再評価されていただけに、菅首相の最後はみじめでなりません。■飯嶋和一『星夜航行』(上下巻、新潮文庫)がやっと刊行されました。飯嶋和一はほぼ1年に1冊の発信をしている、寡作の作家です。練りに練っている作品は、どれもみごとな完成度です。本書もお薦めです。私は推薦作『始祖鳥記』(小学館文庫)が大好きです。もう一冊書評を書けといわれれば、間違いなく本書を紹介します。山本藤光
2021年10月01日
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210930:高市早苗『美しく、強く、成長する国へ』読了■昨日は午後1時から5時まで、テレビに釘付けでした。自民党の総裁誕生ドラマを、じっくりと見ました。最悪のシナリオは回避しましたが、高市ではなく岸田新総理となりました。ちょっと残念です。ただし日本は、間違った方向にはいかないと安堵しました。■高市早苗『美しく、強く、成長する国へ。私の日本経済強靱化計画』(WAC新書)読了。すべて討論会で語られていた内容でした。新総裁になれませんでしたが、この輪を広げていってもらいたいと思います。山本藤光
2021年09月30日
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210929:江藤淳『小林秀雄の眼』がいい■自民党総裁が決まる日です。絶対に避けなければならないのは、河野が勝つことです。これでは中国に対抗できない、日本没落の始まりとなります。高市さんに勝ってもらいたいのですが、岸田さんでもまだ良しというのが今の心境です。自民党国会議員の見識を、楽しみにすることにします。■江藤淳には、まだこんな名著があったのかと感動しました。江藤淳については、『成熟と喪失』(講談社文芸文庫)を推薦作として紹介しています。昨日読み終えた『小林秀雄の眼』(中央公論新社)は、既読の『小林秀雄』(講談社文庫)と違い、剛速球の文章というよりは変化球が冴え渡っていました。人を認めるって、とてつもなく高次元の作法になるんだなと痛感しました。江藤淳のさわやかな眼差しにも感銘しました。山本藤光
2021年09月29日
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210928:クノー『地下鉄のザジ』新版文庫に■総裁選挙まであと1日となりました。下馬評では1位河野、2位岸田、3位高市となりそうです。この形なら、決選投票で高市票がスムースに岸田に流れます。どうしても河野だけは阻止したい私にとって、少しだけ安堵しています。■ミヤネ屋を観ていて驚きました。木村太郎は胸を張って、総裁選は高市早苗が勝つといいきりました。選挙予想の神様といわれる人の発言です。本日で本当に、高市に大風が吹くかもしれません。勝負の28日です。■レーモン・クノー『地下鉄のザジ』(中公文庫、生田耕作訳)の新版が出ました。フランスの前衛文学の名作として評価が高く、とにかくハチャメチャです。若いころに読みましたが、これを機会に再読します。山本藤光
2021年09月28日
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210927:佐藤亜紀『ミノタウロス』復刊文庫に■動画「台湾チャンネル」で、高市早苗と蔡英文総統との対談模様が大きく取り上げられていました。対談の様子はすでに動画で視聴できます。台湾人の多くは、二人の対談に感激しています。高市早苗は中国への当てつけで、台湾の国旗まで掲げて対談に臨んでいます。スジの通った立派な政治家だと思います。■佐藤亜紀『ミノタウロス』(講談社文庫)は絶版で、読むことができませんでした。今度、角川文庫として復刊されました。戦争と革命に翻弄される人々を、ウクライナを舞台に描いた力作です。これを機会に、ぜひ読んでいただきたいと思います。山本藤光
2021年09月27日
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210926:ホロヴィッツ『ヨルガオ殺人事件』出た■河野候補は、自民党で政策を議論する部会について「ギャーギャーやっている」と発言し、まっとうな自民党議員から猛反発されています。どうやら謝罪したようですが、これでも自民党員・党友からの支持は減ることはないのでしょうか。私は致命的な発言だと思うのですが。■アンソニー・ホロヴィッツは、『カササギ殺人事件』(上下巻、創元推理文庫)でカツンとやられた作家です。本書は推薦作として紹介しています。今度、『ヨルガオ殺人事件』(上下巻、創元推理文庫)が刊行されました。これは『メインテーマは殺人』『その裁きは死』(いずれも創元推理文庫)に続く4作目となります。新刊を待ち望む外国人の推理小説では、R・D・ウィングフィールド(紹介作『クリスマスのフロスト』創元推理文庫)以来のことです。早く読みたい。山本藤光
2021年09月26日
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210925:朝井まかて『草々不一』文庫に■台湾が環太平洋連携協定(TPP)への、加入申請をしてきました。中国に続くこの申請は、台湾の必死さをうかがわせるものです。TPPからアメリカが離脱し、中国はその間隙をぬってきました。しかしTPPルールから、国営企業の多い中国の参加は絶望的でしょう。議長国の日本は現在、アメリカの復帰を促し、参加希望のイギリスを取り込もうとしています。そこに、やっかいな火種が舞い込んできました。安部前首相はツイッターで、台湾歓迎と発信しています。高市首相になったら、台湾参加が実現するでしょう。■待望の朝井まかての短篇集が文庫化されました。『草々不一』(講談社文庫)がそれです。江戸の人情劇や風習がてんこもりの一冊は、朝井まかての読者なら素通りできません。山本藤光
2021年09月25日
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210924:カミュ『ペスト』新訳出た■米国は東京電力福島第1原発事故後に実施してきた、日本産食品の輸入規制を撤廃しました。これはビッグニュースで、菅政権の大きな成果です。これで台湾や韓国などが続いてくれるか、注視したいと思います。■カミュ『ペスト』は、新潮文庫(宮崎嶺雄訳)でしか読むことができませんでした。それが今度、中条省平訳で光文社古典新訳文庫として発刊されました。中条省平の訳文は大好きで、大いに期待しています、待機本コーナーに収納しました。山本藤光
2021年09月24日
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210923:百田尚樹『アホか。』がいい■自民党員の半数近くは河野支持。最新の調査結果に、愕然としました。本当に河野の政策を、支持しているのかと疑いたくなります。信念を簡単にねじまげ、中国には及び腰。こんな人がトップに立ったら、衆議院選挙は惨敗になります。■百田尚樹『アホか。』(新潮新書)のほとんどは、知っていることばかりあつめられています。しかし、百田の筆にかかると、背筋が寒くなったり笑えたりします。あるいは、こんなとらえ方もできるのか、と感心させられます。世の中には、アホがたくさんいるんですね。山本藤光
2021年09月23日
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210922:高市早苗『美しく、強く、成長する国へ』届く■高市早苗さんと台湾の蔡英文総統は、オンライン会談を行ったことを産経新聞が報じていました。まだ会談の模様はアップされていません。ここからも高市早苗さんの中国に対する毅然とした立ち位置が確認できます。それでも親中派・河野を支持しますか。■注文してあった高市早苗『美しく、強く、成長する国へ。ー私の「日本経済強靱化計画』(WAC 新書)が届きました。初版ではなくすでに2刷でした。Amazonで第1位なのがわかります。拡大鏡を使って本日から熟読します。山本藤光
2021年09月22日
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210921:松田青子『女が死ぬ』がいい■河野太郎の弟の会社が中国で、太陽光パネルの部品を提供していることがネットで話題になっています。小泉進次郎家族が同じく、太陽光パネルの利権と深く結びついていることも、以前報道されていました。何かきな臭い。小石河(こいしかわ)トリオは大丈夫なのでしょうか。■松田青子『女が死ぬ』(中公文庫)は、風変わりな短篇集で味わいがあります。毒があり、キャンディもあります。帯には米シャーリイ・ジャクスン賞短篇部門候補作とあります。どんな賞で、受賞したのか否かはわかりません。本書には53の掌編が所収されています。いつでもどこからでも、短時間で読破できます。山本藤光
2021年09月21日
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210920:江藤淳『石原慎太郎・大江健三郎』がいい■昨日の産経新聞に、注目すべき記事が2つありました。論説委員の阿比留瑠比は、記者クラブ主催の総裁候補者討論会で、意図的に高市早苗の発言を抑止したことに疑問を呈していました。岸田、河野にばかり発言を求めた朝日、毎日の記者に、私も腹を立てました。あまりにも不公平なこのやり方には、今後あちこちから、非難が集中するでしょう。■もうひとつは、桜井よしこ氏らが総裁候補者に、「日本を守る覚悟を示せ」と7つの質問を掲載したことです。各候補はこれにどう答えるのか。桜井さんからのメッセージを、楽しみにしています。■高市早苗のビジョンを知るために、ぜひアクセスしてほしい番組があります。以下は桜井よしこ氏との対談です。――「令和3年9月18日・総裁選CafeSta 高市早苗候補者編」――すばらしい内容です。■江藤淳『石原慎太郎・大江健三郎』(中公文庫)は、盟友でもありライバルでもある2人について書かれた力作です。昨日から2回目の読書を初めています。2回目はポストイットをつけた箇所の深読みになります。これを読み終えたら、石原慎太郎『太陽の季節』の書評を書きたいと思います。新しい気づきがたくさんありました。■個人連絡。西嶋さんご指摘ありがとうございます。メールの送信ができない状態にあります。キンモクセイの間違いでした。山本藤光
2021年09月20日
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210919:中川右介『手塚治虫とトキワ荘』読み始める■中朝からのミサイルに対抗して、敵基地攻撃能力を備えなければなりません。河野太郎はそんな議論は「昭和の時代の概念だ」と一蹴しました。防衛大臣を務めたことのある人が、古い考えだと述べたのです。しかし彼は、新しい防御策には触れていません。こんな人が首相になったら、日本は破滅してしまいます。■中川右介『手塚治虫とトキワ荘』(集英社文庫)を読み始めました。手塚治虫、藤子不二雄、石ノ森章太郎、赤塚不二夫などの若き日がいかなるものだったのか。楽しみながら読み進めることにします。山本藤光
2021年09月19日
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210918:呉勝浩『バッドビート』読むぞ■ネット番組「虎ノ門ニュース」「桜テレビ」「文化人放送」の3つは、総裁選候補として高市早苗の一択でほぼ足並みを揃えています。ヤフーアンケートでも、ほぼ半分の人が高市早苗を支持しています。ところが地上波では、河野太郎がダントツです。これが日本のメディアの色なのです。自分の主義主張を封印してまで選挙人をごまかす河野だけは、当選させたくありません。■呉勝浩(ご・かつひろ)は『道徳の時間』(講談社文庫)に共感しました。もう一冊と思い、『バッドビート』(講談社文庫)をとり出しました。直木賞に最も近い作家として注目しています。山本藤光
2021年09月18日
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210917:青柳碧人『むかしむかしあるところに、死体がありました』文庫に■久しぶりに「笑話(しょうわ)の時代」を書きます。タイトルは「バカ売れしているテレビ」。ある弱小家電メーカーの企画会議。上司「スマホに最初にカメラを搭載した会社がトップに躍り出ている。我が社のテレビに付加価値をつけたら同じような現象は起こる。考えてみてくれ」平社員「つける、という発想ではなく、なくす、というアイデアでもかまいませんか?」上司「かまわん」平社員「NHKのチャンネルをなくしてしまうんです。そうすると毎月の受信料はいらなくなります」■青柳碧人(あおやぎ・あいと)『むかしむかしあるところに、死体がありました』(双葉文庫)が刊行されました。近いうちに紹介文を書きたいと思います。本屋大賞は逃しましたが、それに匹敵する作品だと高評価しています。山本藤光
2021年09月17日
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210916:新井素子『グリーン・レクイエム』新装版で再読■石破は総裁選に出馬せず、河野の支援に回りました。こうなると麻生と安部は、石破憎しから、河野を支援することはありません。決選投票に出たとしても、河野の敗北は決定的です。自滅の道を選んだ河野は、とんだ貧乏くじを引いたようです。■新井素子(あらい・もとこ)『グリーン・レクイエム』(講談社文庫)を新装版で再読しました。味わい深い展開は、細部を忘れていたので刺激的でした。書棚から同書の第2巻を取り出しました。続けて読むつもりです。山本藤光
2021年09月16日
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210915:中山可穂『白い薔薇の淵まで』復刻文庫に■日テレが自民党員・自民党友におこなったアンケート結果です(9月9日~11日)。総裁として誰がふさわしいですか。河野25%、岸田19%、高市16%。河野、岸田は8月調査と大きな違いはありません。ところが高市は4%でしたので、大幅に支持を伸ばしています。風はどんどん強くなっています。■中山可穂(なかやま・かほ)は、『猫背の王子』(集英社文庫)を推薦作として紹介しています。私の一押しは、『白い薔薇の淵まで』(集英社文庫)でしたが、入手困難本でしたので避けていました。しかし、今度河出文庫から復刊されました。最高級品の恋愛小説です。これを機会にぜひ読んでみてください。山本藤光
2021年09月15日
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210914:ギャリコ『ほんものの魔法使』を読んで■外へ出たら沈丁花(ジンチョウゲ)の強い香りがただよっていました。季節は夏から秋へと移ろいはじめているようです。ジンチョウゲの花言葉は、栄光、不滅、勝利などです。由来を調べると「ジンチョウゲが一年を通じて緑の葉をつける常緑植物であること」とありました。■ギャリコ『ほんものの魔法使』は、ちくま文庫から矢川澄子訳で刊行されていました。ところが入手困難になっていました。本年、宝塚雪組の公演と併行して、創元推理文庫(矢川澄子訳)から復刊されています。これを機会にぜひ読んでみてください。おもしろいですよ。山本藤光
2021年09月14日
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瀬尾まいこ『そして、バトンは渡された』(文春文庫)幼い頃に母親を亡くし、父とも海外赴任を機に別れ、継母を選んだ優子。その後も大人の都合に振り回され、高校生の今は二十歳しか離れていない“父”と暮らす。血の繋がらない親の間をリレーされながらも出逢う家族皆に愛情をいっぱい注がれてきた彼女自身が伴侶を持つとき―。大絶賛の本屋大賞受賞作。(「BOOK」データベースより)◎父親辞めたが崩壊のきっかけ瀬尾まいこは、『卵の緒』(新潮文庫)で2001年坊ちゃん文学賞を受賞し、文壇デビューしています。そのころは中学校の国語の講師をしており、教員試験に挑みつづけています。しかし大きな資格や経験がないため、なかなか二次試験に通りませんでした。そんなこともあり、坊ちゃん文学賞は教員への道をぐっとたぐりよせた資格となったようです。そのことをインタビュー記事で知り、著者が愛おしくなった記憶があります。小説家への道が拓けたという感想ではなく、先生の道が拓けたというのですから、なんとも愛らしいかぎりです。その後教師となりますが、身体を壊して退職します。そして結婚。途中育児に追われ、一時は休筆したこともありました。そんな経緯から生まれたのが、『幸福な食卓』(講談社文庫)でした。本書は、2005年吉川英治文学新人賞に輝きました。『幸福な食卓』は、普通の家族をテーマにした物語です。家族団らんの朝食の席で、当然父親が「父親辞めた」と宣言します。それをきっかけに、薄皮で包まれていた家族が崩壊し始めます。『そして、バトンは渡された』は崩壊した家族のなかの優子という子どもの、「その後」を描いた作品です。本書は圧倒的な支持で、2011年本屋大賞を受賞しています。◎ほっこりとした物語主人公・優子の母親は、彼女が3歳のときに事故死しています。物語は優子17歳のときから滑り出します。優子は37歳の森宮という、3人目の父親とくらしています。この間までのことは、回想として紹介されています。最初の優子は水戸という姓でした。その後、姓は田中と変わります。父親の水戸が外国赴任となり。新しい母親・梨花は日本に残ることになります。水戸と梨花は事実上離婚となり、優子は梨花のもとに残ります。この時点で優子の姓は、田中となったわけです。その後、梨花は泉ヶ原と再婚します。当然連れ子の優子の姓も泉ヶ原と変わります。やがて梨花は泉ヶ原と別れ、森宮と結婚することになります。こう紹介すると、梨花のことを尻軽女と錯覚してしまうかもしれません。それは違います。梨花が優子に注ぐ愛情は、とてつもなく深いものです。ここではあえて紹介しません。本文をご堪能ください。優子には3人の父親と2人の母親が存在します。しかし優子は一度たりとも、自分のことを不幸だと思ったことはありません。――困った。全然不幸ではないのだ。少しでも厄介なことや困難を抱えていればいいのだけど、適当なものは見当たらない。いつものことながら、この状況に申し訳なくなってしまう。(第1章冒頭より)本書の登場人物は誰もが善人であり、優子を特上の愛で包み込みます。本屋大賞に推した書店員たちのほとんどは、本書を「ほっこりとさせられた物語だった」とコメントしています。◎はるかに大きな未来『そして、バトンは渡された』の執筆動機となった、教師仲間とのやりとりです。著者のインタビュー記事をご覧ください。――中学校の教師時代、担任した生徒をわが子同様に可愛いと思っていました。でも周囲からは「わが子が生まれるともっと可愛いよ」と言われたんです。そして、わが子が生まれてみると「一緒だな」って。手のかかり方は当然違いますが、血がつながったわが子も、担任していた生徒も、同じくらい愛情を注げる相手だなと。(「私の時間デザイン」第27回)この言葉にあるように、瀬尾まいこはやさしく暖かい筆遣いで、優子とそれを取り巻く人間模様を書きつづってみせました。それは新しい父や母だけではなく、定食屋の主人にまでおよんでいます。新しい父や母は、一様に次のように思っています。次のインタビュー記事と同じ心境が吐露される場面が本文中にでてきます。――子どもが過ごす明日には、大人の自分の明日より、はるかに大きな未来があります。一緒にウキウキ、ワクワクするし、ドキドキできる。自分1人の明日にはそんなに特別なことがないけれど、子どもがいると、2倍、3倍の時間を一緒に過ごせている気がします。(「私の時間デザイン」第27回)ほっこりとした物語は、優子の結婚式で幕を閉じます。最終章は文体が変わり、嫁いだ娘を思う気持ちが噴き出ています。大きな事件がまったくない本書には、ポジティブな心遣いが満ちあふれています。山本藤光2021.09.13
2021年09月13日
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210913:山口謡司『文豪の凄い語彙力』がいい■イグ・ノーベル賞は、笑える研究に与えられるノーベル賞のパロディです。今年も日本人が7部門のなかの1つで、受賞しました。これで15年連続の受賞となります。今年の受賞研究は以下のとおりです。――(以下ネット検索。出所不明)京都工芸繊維大学の村上久助教らの研究グループによる、歩行者がほかの人にぶつからずに歩ける仕組みを調べた研究が「動力学賞」を受賞しました。■興味のある方は、ぜひ「歩きスマホ」で検索してみてください。動画も見ることができます。■山口謡司(やまぐち・ようじ)『文豪の凄い語彙力』(新潮文庫)を文庫で再読しました。斎藤茂吉の「恬然としている」など様々な単語を深掘りしています。若いころに、三島由紀夫の単語帳を作成して勉強したことがありました。本書は一服の清涼剤のようでした。日本語って奥深いなと感銘しました。山本藤光
2021年09月13日
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210912:小野寺史宣『ひと』(祥伝社文庫)読むぞ■河野太郎の総裁選出馬会見を聞いて、あきれかえりました。脱原発と女系天皇容認の2つの信念を、封印してしまったのです。これでは政治家としての中味は、もぬけの殻です。情けない男です。こんな軽い奴に総裁は務まりません。■小野寺史宣(おのでら・ふみのり)は、『みつばの郵便屋さん』(ポプラ文庫)を読んだだけで、なかなかこれはという新作に出逢いませんでした。今度文庫化された『ひと』(祥伝社文庫)は、本屋大賞2位の作品で期待ができそうです。いま待機本コーナーにあります。もうすぐ出番となります。山本藤光
2021年09月12日
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210911:佐藤正午『書くインタビュー』第4巻出た■立民の初閣議で、選挙向け公約がまとめられました。愕然とし、最後は吹き出してしまいました。吹き出したのは次のくだりです。・菅政権で拒否された日本学術会議の会員候補6人の任命・出入国管理施設で収容中に死亡したスリランカ人女性の監視カメラ映像公開・森友・加計の真相究明こんなものを胸を張って出してくるお粗末ぶりは、もはや政党のテイをなしていません。■佐藤正午『書くインタビュー』(小学館文庫)の第4巻が刊行されました。小説家に失礼かもしれませんが、小説よりもおもしろい。これが素直な感想です。山本藤光
2021年09月11日
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210910:津野海太郎『最後の読書』文庫に■韓国経済が大変なことになっています。物価は上がり、国民の借金はすさまじい状態です。日本との通貨スワップで難局をしのぎたいようですが、強烈な反日が裏目になって申し入れできないでしょう。文大統領の政策失敗が、露呈してきました。またもやデフォルトの危機です。■津野海太郎(つの・かいたろう)は、『花森安治伝』(新潮文庫)や『新・本とつきあう法』(中公新書)などで馴染みのある作家です。今度新しい文庫ができました。『最後の読書』(新潮文庫)がそれです。1938年生まれの著者ですから、今度のタイトルは納得です。早く読んであげたいと思います。山本藤光
2021年09月10日
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