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午後,突然,にぎやかに鳥がさえずりました。空き地のヒバリらしい。窓を開けるといつの間にか日が差していて,青空が広がっていきます。 「羽いて雲雀の空になっている」(坪内稔典)といったところでしょうか。 しかし,浮かれ気分はすぐ消えました。NHK「昭和の日」特集で,元兵士の話を聞いたからです。 84歳の元兵士は,先の大戦で南方へいき,BC級戦犯の裁判で有罪の判決をうけました。異郷で果てた,おびただしい戦死者を思い出しながらいいます。 「(昭和天皇が)国民に一言,私に責任がある,申しわけなかった,といってくれていたら…」,「国家の元首がけじめをつけないことによる腐敗は,おそろしい」。 一言,一言,かみしめて放つ言葉の重みにうたれ,やがて,いまの指導者たちの顔が浮かんできました。 埼玉県議選や上越市議選,山口県の衆議院補欠選挙が終わったばかりですが,選挙では75歳以上の人を差別する後期高齢者医療制度に対する抗議が噴き出しました。 ところが自民党・公明党連立与党の面々は,「説明不定だった」の一点ばりです。 説明すればするほど真実が知られ,憤りを招いているのに。 あるいは道路特定財源。一般財源にするといいつつ,ガソリン税を上げて10年間も特定財源をまもろうとします。矛盾をつかれ,こちろは説明のしようもありませんけれど,けじめをつけられない人たち。 支持率が20%台まで急降下した内閣の低空飛行の暴走に,ヒバリまで怒り出すかもしれません。↑お手数ですが,宜しければ『応援クリック』をお願いします。
2008年04月30日
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上映中止が相次いだ映画「靖国 YASUKUNI」が憲法記念日の5月3目,東京の渋谷シネ・アミューズを最初に順次,全国で公開されます。 封切られる前に,これほど政治家の間で話題になった映画は珍しいでしょう。 7年前,やはり放送前に一部の政治家の間で話題になった番組がありました。最高裁で係争中のNHK番組「問われる戦時性暴力」です。「公平公正に」という言葉で横やりを入れたのは,当時,内閣官房副長官だった安倍晋三氏でした。 日本軍「慰安婦」の問題をとりあげた番組は,NHK幹部が安倍氏と面会した後,核心部分が削られました。NHK現場スタッフの告発で,政治介入が明らかになるまで4年の月日が流れました。 映画「靖国」の試写を要望した自民党の稲田朋美議員も,安倍氏につながる人物でした。2005年の「郵政」選挙で,弁護士だった稲田氏に出馬を促したのは安倍氏。 「表現の自由」への圧力は「靖国」派議員のDNAのようです。 番組で消されたのは,元加害兵士の証言や「慰安婦」とされた女性の告発でした。NHKが検証番組を作らない限り,国民の「知る権利」は奪わねたままです。 その意味で今回,「靖国」の上映に踏み切る映画館の出現は尊い。 広島サロンシネマ・シネツインには200件近くの激励が寄せろれました。館主の蔵本順子さんは,「作られた映画はお客さんが見て初めて完成します。正規の配給ルートを通った作品を上映しないなら映画館の存在理由はない」。 至言です。↑お手数ですが,宜しければ『応援クリック』をお願いします。
2008年04月29日
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ベトナム侵略戦争中にアメリカ軍が散布した枯れ葉剤に起因するとされる二重胎児で生まれたベト・ドク兄弟のベトさんが昨年10月初めに亡くなりました。 私が兄弟のことを最初に知ったのは1981年7月のことです。 ベトナムの「枯れ葉剤被害者の会」は,補償を求め,枯れ葉剤を生産したアメリカの製薬会社を訴えています。枯れ葉剤は除草剤として開発され,軍の発注で“兵器”に変容しました。 その結果,戦闘員以外に世代を超えて被害を出しています。『責任』は企業にないのでしょうか。 日本の大企業は,政治買収の献金の口実に,「企業も社会的存在だ」と主張します。「社会的存在」は自明のことです。 それをいうなら,製品の安全や雇用の確保,税と社会保障の応分の負担でこそ,「社会的責任」を果たしてもらいたいものです。 権利(儲け)ばかりを主張して責任(負担)をとらないようでは困ります。↑お手数ですが,宜しければ『応援クリック』をお願いします。
2008年04月28日
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1908 年4月28日。神戸港を出る笠戸丸に,791人の日本人が乗り込みました。ブラジル・サシパウロ州との契約にもとづく158家族781人,自由移民の10人…日本のブラジル移民の始まりでした。 いまブラジルに住む日系人は,150万を数えます。100年の移民史に,先人たちの苦闘が刻まれています。 荒地の開拓,コーヒー園での奴隷のような仕事,老後の暮らし・健康の不安…。 第二次大戦後に渡った向井春治さんも,例外ではありません。 向井さんは,15歳のときに広島で原爆にあっています。父母をなくしきょうだい6人で両親の郷里へ。向井さんは3年も生死の境をさまよい,米ぬか,野車,ネズミやヘビまで食べました。 1955年,“ブラジルに4年もいけば大金持ちになれる”という移民の勧めを信じ,きょうだいそろって移り住みます。 過酷な農作業。なんとか生きのびましたが,体調を崩しても公的保険がなく,まともに医者にかかれません。日本政府は通達で,国外に出た被爆者は援護しない,と決めていました。 向井さんたちブラジルの被爆者は,国内なみの援護を求め,祖国の政府を裁判に訴えざるをえませんでした。最高裁が政府の通達は違法と認めたのは,昨年2月です。 「国策に従って移住したのに,(政府は)いまになって“お前たちは日本に関係ない”という」と語っていた向井さん。 いまも75歳以上の人を差別する「後期高齢者医療制度」などにあらわな,『棄民』の言葉があてはまるわが国の思想です。↑お手数ですが,宜しければ『応援クリック』をお願いします。
2008年04月27日
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いまの日本で,会社の仕事は儲けの追求にあると決まっています。ところが,あえて営利に反する行いに熱中する大企業も少なくありません。 鈴木登美夫さんの仕事は,製品検査です。「職場は鈴木らでもっている」といわれるほど。部長や課長が取引先からの質問に答えらつれないとよびだされ,代わりに説明します。上司に仕事を教え,講師もつとめました。 しかし会社は,能力がないからと管理職にしません。 羽田和人さんも昇進を阻まれました。羽田さんは,ワープロの大ヒット商品「RUPO(ルポ)」の設計者の1人。会社が表彰したとき,羽田さんだけ授賞式からはずされました。 2人とも,電機大手の東芝の社員です。 「仕事ができる」人の力を生かさないだけではありません。会社は,鈴木さんや羽田さんを尾行したり職場のつきあいから排除するため秘密組織をつくったり,警察出身者を多く雇い入れたりしました。 経歴が分かっている神奈川県警の元警察官だけでも8人。 リストラに走る会社が,わざわざ警察の天下り先のような組織をつくり,余計に人件費をつぎこんだのです。 鈴木さんや本田さんは,まともな賃上げ,過労死や事故のない安全な職場づくりを求めてきました。 それを会社は,『問題者』とよんで差別しました。 会社の利益を見失って…。 労働者への差別をやめるよう求めていた96人がべ会社と和解を結びました。公正処遇や再発の防止をうたう協定。40年越しの差別とのたたかいが,いま実りました。↑お手数ですが,宜しければ『応援クリック』をお願いします。
2008年04月26日
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「…水道,ガス,電気,電話,食費と節約し,子どもには寒い中,暖房も入れてあげられない生活が続いています。食べ盛りの子どもたちに満足に食べさせてあげられない辛さ…」 長崎県に住む病気遺児の母の嘆きです。彼女は39歳。「(月)10万円程のささやかな生活さえも奪われてしまいました」といいます。 「病気・災害・自死遺児に高校進学の夢を!」と訴える,あしなが育英会の冊子が紹介していました。 見出しに,「物価高で遺児家庭は『どん底』」。電気・ガス,みそ,しようゆ,うどん,パンや乳製品,ビール類まで,せきをきったように値上がりしました。電力・ガス会社は,いちだんの引き上げを計画しています。 鋼材値上げのあおりで,物価高は電器製品,耐久財におよびそうです。 保険料の天引きが始まった75歳以上の高齢者も,「この物価高のときに…」と憤りがつのるばかり。しかし,人ごとのようにのんきに構える人もいます。 福田首相が,桜を見る会で語りました。「そりゃいろいろありますよ。物価があがるとかね。これは,しょがないことはしょうがないんで,耐えて工夫し切り抜けていくことが大事。まあ,みなさま方のお幸せを申し上げ…」 福田首相は,たとえば遺児の母にどんな「工夫」を説教できるのでしょう。商品の安全対策などをつかさどる「消費者庁」づくりへ,意気込む首相。 しかし,物価高を放ったらかしておいてなにが「消費者」か。 いくらつくっても魂が入るとは思えません。↑お手数ですが,宜しければ『応援クリック』をお願いします。
2008年04月25日
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札幌の円山公園のソメイヨシノが,平年より2週間早く花を開きました。東京より暖かい日もあるという陽気で,一気に咲きました。 サクラの名所,青森の弘前公園はもう満開です。平年より8日ばかり早い。北の国から,花の便りが次々届いています。 はなやいだ雰囲気をかもしだす夕暮れ時かち,サクラの下をそぞろ歩き。「春宵一刻値千金」の気分でしょう。 東京あたりの地面は,夏の花への衣替えの最中です。家の近くをひとめぐりしました。大きなマンションの前庭に,群れ咲くシャガ。 山の日陰をあやしくいろどる花が,いまはコンクリートの街なみでひときわ目立ちます。オオイヌノフグリと入れ替わり,空き地はタチイヌノフグリが盛りを迎えています。 目をぱっちり開いたようなオオイヌノフグリと違い,葉に隠れて咲く小ぶりの青い花。名のとおり背丈があるので,よけい花が控えめに映ります。花のいのちの短い代表がサクラなら,長さを誇るひとつがカタバミです。 10月ごろまで,花期は半年におよびます。 別のマンションのツツジの植え込みを埋めつくしていました。長く咲くばかりか,ひいてもひいてもまた出てくる野草の強さ。ハート形の葉や黄色い花がかわいくて,生えるがままにしている人もいます。 カタバミの仲間は多く,世界中に分布しているそうです。そんなカタバミに,そっと話しかみました。“近ごろ春が短く夏が早いと感じられて気になるけれど,カタバミさん,地球はどうなっているんだい?”↑お手数ですが,宜しければ『応援クリック』をお願いします。
2008年04月24日
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罪と罰,あるいは生と死。その重さについて,多くの人が考え込んだ1日だったでしょう。 広島高裁は,他人の住まいに上がり込んで母子を殺したとして男性に死刑をいい渡しました。山口県光市で事件が起きた9年前,男性は18歳の少年でした。1審,2審の無期懲役から,最高裁の差し戻しをうけての死刑判決です。 「9年は長かった」と,被害者の夫であり父だった遺族。加害者が手紙をよこしても一度も封をあけなかった,といいます。殺された妻は死体に暴行をうけ,生後11ヶ月の娘の命まで奪われました。 テレビなどで「死刑」を求め続けた遺族の感情を察せない人は,まずいないでしょう。 そこから,人々の受けとめは分かれます。遺族の苦しみと怒り,事件のむごたらしさを考えると,少年であっても死刑は当然,という人。 裁判の前に報道機関が,あたかも“が死刑でなければおかしい”ような雰囲気をつくってしまっていいのか,と危ぶむ人。 やはり,死刑に対する考えの違いがからんできます。 是か非か。死刑制度のつづく日本で,「廃止を」の声もおこっています。重い罪を犯した人は生きる権利,生きる値打ちをもたない人間なのか,と。死刑を廃止または事実上なくした国は,135あります。 日本では,死刑は犯罪の発生を抑えると期待するも多い。国民も裁判に参加して人を裁く裁判員制度が、来年から始まります。 死刑判決は裁判のあり方を考えさせる機会にとなりましたが,事件の悲しみは容易に癒えません。↑お手数ですが,宜しければ『応援クリック』をお願いします。
2008年04月23日
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坂東眞理子著『女性の品格』(PHP新書)が,270万部超のベストセラーになっています。著者は内閣府の初代男女共同参画局長。子どもを育てながら高級官僚としてキャリアを極めました。 女性も社会で活躍することが必要と考えて書いた社会・職業生活上のアドバイス集が本書です。 言うべきことは勇気をもって言う,困っている人に手を差し伸べる,悪口やうわさ話をしない,礼状を書く,落ち着いた声で話す,などから服装のことまで丁寧に指南します。 主に働く女性,それも,ある程度,自分の裁量で仕事ができる職業を念頭に書かれているのがこの本がこれだけ売れるのは,少し不思議ですが,やはり時代の進歩でしょうか。 編集者によれば,購入者の約80%は女性。20代が30%とやや多く,育児本を読んで子育てするように,社会常識も本で学ぶじだいかもしれません。 書いてあることはどれももっともで,実践すれば,好感度抜群になるのは間違いありません。ただし,一冊丸ごと心得集なので,読みながら「そういえば,あのときああしとくんだった」などと日常のあれこれにとりとめもなく頭の中は飛んでいき,なかなか先へ進みません。 読み通した忍耐と努力の分だけ品格が高まったと思いたい,などと書くと,また自らの品格をおとしめてしまうのかな…。↑お手数ですが,宜しければ『応援クリック』をお願いします。
2008年04月22日
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若い力の台頭は社会や組織を活性化させます。新鮮な息吹が刺激をあたえ,熱いエネルギーは全体を奮い立たせます.。 先週の男子ゴルフツアー開幕戦は盛りあがりました。16歳の石川遼選手が,大会を引っ張ったからです。悪天候のプロデビュー戦で,序盤から首位を走りました。優勝がかかった最終日は緊張から崩れましたが,「すごく大きな経験だった」。 高校生プロの活躍に先輩も意地をみせました。逆転で勝利を手にした35歳の宮本勝昌プ口は新選手会長。 昨年,アマだった石川遼選手が最年少優勝を果たした大会で2位に甘んじていました。周りから「プロが何をしている」と叱られたそうです。 今回は雪辱した形でしたが,本人は「石川くんのおかげもあって,これだけ盛りあがった」。実際,大会史上最多の観客が集まる盛況ぶり。マスコミもこぞってとりあげ,関係者も低迷してきた男子ツアーに明るい兆しがみえたといいます。 ただし,テレビの中継には不満がのこりました。石川遼選手に偏り,最終日も優勝者や競っている選手のプレーが脇に追いやられていました。 ゴルフにかぎらず,若さや容姿だけに注目し,スポーツ選手をアイドルのように扱うのが最近のマスコミの特徴です。 興味本位で表面をなぞった過熱報道は,若芽をつぶすことにもつながります。若い力を育てていくためには,周りの温かいまなざしとともに将来をみすえた助言や援助が欠かせないでしょう。 若さを生かせない社会や組織に未来はありません。 ↑更新が遅れておりますが,宜しければ「応援クリック」をお願いします
2008年04月21日
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坂東眞理子著『親の品格』(PHP新書)が発売1ヶ月で50万部売れ,話題になっています。 本書は販売数270万部超で昨年のベストセラーとなった『女性の品格』の著者の「品格本」第二弾。 読者層は女性70%,男性30%で各年代に広がっています。編集担当者(30代,二児の父親)は「みんなで読んで家族関係を良くしたい,親となる娘に贈りたいなど『家族へのプレゼント本』として人気があるよう」といいます。 著者は内閣府の初代男女共同参画局長で,現在は昭和女子大学の学長。想像を絶する子育ての提言を予想しましたが男性も視野に入れたシンプルなないようです。 最終目標を「親から自立した人間にすること」と説き,対象も赤ん坊から結婚世代に及びます。締めくくりは「遺言状の品格」…。 「約束は必ず守る」の項では,政治家を信用できない理由を「公約を守らないから」とばっさり。手伝いをさせる,挨拶をする,差別しないなどは,その通りと思えるのですが,自立に一番大切な「親が世話を焼きすぎない」は何でも口と手を出してしまう世話好きな私には耳の痛い話でした。 本来,親から子へ受け継がれるはずの子育ての本質を本で読むというのも少し寂しい気もしますが,これが現実なのでしょう。 伝授されたからには,直接子どもに示していきたいものです。↑坂東眞理子著の「品格シリーズ」を読んだことのある方,『クリック』をお願いします。
2008年04月20日
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自分で定めたきまりさえ守れない国。残念ですが,わが国政府の行いは,そうみられでも仕方ありません。 アメリカ軍と武装勢力の戦闘がつづき,多くの市民が犠牲になっているイラク・パグダッド。空港までアメリカ軍などの兵士や武器を運ぶ自衛隊。 政府はいいます。バグダッド空港は法律にいう「戦闘地域」でないから自衛隊がいって当然。積んでいった兵隊がなにをしょうが,武器がどう使われようが,知ったことか。 名古屋高裁が判断しました。 パグダッドは戦闘地域である。自衛隊の空輸は戦闘と「一体化」していて,武力を行使したと評価されてもおかしくない。自衛隊の空輸は,憲法九条にも法律(イラク特措法)にも違反している。 無理のない判決です。 兵士や武器を戦地まで運んだ責任は免れません。ところが,「裁判のためどうこうする考えはない」と福田首相。 また防衛省の田母神俊雄航空幕僚長は4月18日の定例会見で,航空自衛隊のイラク空輸活動を違憲とした名古屋高裁判決が現地で活動する隊員に与える影響を問われ,「純真な隊員には心を傷つけられた人もいるかもしれないが,私が心境を代弁すれば大多数は『そんなの関係ねえ』という状況だ」と…,これには正直驚きました。 法律を守らず,裁判所かちとがめちれ,こんどは法の裁きにも従わないのでは,無法の徒です。これが先の戦争が拡大した軍隊の精神なのか,と考えるとぞっとします。 もとをたどれば,憲法をふみ破ったところから始まります。 憲法で,戦争はしない,武器はもたないと誓った,世界への約束。同盟国だからイラクヘ自衛隊を送るという,アメリカへの約束。政府は世界への約束を忘れ,わが国のよって立つ土台を傷つけました。 しかし,名古屋高裁の判決は,平和憲法の国に生きる人々の誇りをよびさましました。憲法九条は,たしかに生きています。 戦乱のイラクに,憲法九条が放つ一条の希望の光がさしこんだようにさえ思われたのですから。 ↑更新が遅れておりますが,宜しければ「応援クリック」をお願いします
2008年04月19日
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「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」(川端康成『雪国』)ではありませんが,旅の途中でぱっと視界が開けると気分も浮き立ちます。 しかし世の中には,ぞっとする出口も少なくありません。 いまの政治の世界など,入り口で油断すると出口でどんな景色をみせつけられることやら。自民党・公明党連立与党の提案で始まる道路財源をめぐる与野党の協議も,よくよく気をつけないとあぶない。 入り口は,道路づくりにしか使えない財源をほかの分野に回せるようにする「一般財源化」です。ところが自民党は,民主党を抱き込んで税制の「抜本改革」も話し合いたくてたまりません。 消費税増税を,出口で打ち上げる企てです。 消費税とり始めの入り口では,さんざん聞かされました。「福祉のため」,「高齢化社会のため」…,実はどうだったのか。 消費税をなくす全国の会の新しい冊子「年金・社会保障のため消費税増税!?」が,導入以来の20年を振り返っています。 健保本人の医療費の自己負担率=1割→3割 老人医療の自己負担=400円→毎回1割または3割(外来) 国民年金の保険料7,700月円→14,410円 厚生年金の支給開始の年齢=60歳→65歳 介護保険料0円→4,300円(全国平均) 障害者福祉の自己負担=9割の人は無料→定率1割 そしていま,「後期高齢者医療制度」… しかし,出口はまだです。またもや「社会保障のため」といって増税をめざす人たち。 出口は晴れやかに「増税止めた」といきたい。 ↑更新が遅れておりますが,宜しければ「応援クリック」をお願いします
2008年04月18日
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テレビのサッカー番組を眺めていたときです。解説者が,おもしろい話をし始めました。 彼は,全員が攻めて全員が守るスピード感あふれるフットボールを,「サッカー共産主義」とよびます。すべての選手がどんな場面にも対応でき,個人技とチームプレーが統一するサッカーをさします。 ということは,一人ひとりが指令で動くのではなく,判断力と技量をもちあわせていなければなりたちません。自由な人間の統合が生みだす美しいまとまり。 解説者は,そんなサッカーの理想形を「共産主義」にたとえました。 後日,フランスのジャン=リュック・ゴダール監督の映画「アワーミュージック」をみていました。ユーゴ内戦後のサラエボに,欧州諸国の人々,ユダヤ系,パレスチナ系やアメリカ先住民が現れ,世界について述べあう。 映像で哲学を語るような作品です。映画「アワーミュージック」関連サイト 突然,次のセリフが出てきました。「共産主義が一度だけ存在した。あのときだけだ…。ウェンブリー・サッカースタジアムでハンガリーがイギリスを6対3で破ったときだ。イギリスの個人プレーに対し,ハンガリーは全員でたたかった」。 ウェンブリーはロンドンの競技場で,「サッカーの聖地」とうたわれます。 かつてハンガリーに,“共産主義”とよばれた時代がありました。しかし映画のセリフは,現実にはソ連・東欧に共産主義などなく人々もバラバラにされた,といいたいのでしょう。 共産主義とはなにか。万人のスポーツにもヒントがありました。 ↑更新が遅れておりますが,宜しければ「応援クリック」をお願いします
2008年04月17日
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「4・15日ショック」という言葉もきかれます。 政府が「後期高齢者」とよぶ75歳以上の人からの,医療保険料の天引きが始まりました。わずかな年金からも,有無を言わさずとりたてる。 列島中のお年寄りから,「財布に手を突っ込んでくるようなやり方だ」,「なんてことを…」といった声があがりました。 対して,舛添厚生労働労働大臣が述べました。「支払い窓口にきていただく手間が省ける」と。まるで,お年寄りに気をつかって便宜をはかったかのようないい方です。 しかし,政府の思惑がそんなところにない事実は,厚生労働省みずからまとめた後期高齢者医療制度の「概要」をみれば,はっきりします。つまり,次の本音を明ちかにしています。 国・都道府県の,「財政リスク」を軽くするための天引きである。 天引きで,保険料の取りっぱぐれの危険(リスク)を確実に減らそうというわけです。 住民税や保険料の天引きは,専門の用語では「特別徴収」といわれます。本人がじかに納めると「普通徴収」といわれます。所得税の天引きが源泉徴収ですが,国が源泉徴収を取り入れたのは1940年でした。 ときの政府は,戦費の調達へ大増税にふみきるとともに,取りっぱぐれのないようにしました。ナチス・ドイツにならったしくみ,といわれます。 税の天引きは,痛みを感じさせず負担させる方法です。しかし,後期高齢者医療制度の場合は,痛い!どうやら,政府は「虎の尾」を踏んでしまったようです。 ↑更新が遅れておりますが,宜しければ「応援クリック」をお願いします
2008年04月16日
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木々の緑がたくましさを増してきました。満開の時期には多くの人が訪れた国立ハンセン病療養所「多磨全生園」の桜並木も,“緑のトンネル”さながらです。 見上げながら,国本衛さんのことを思いました。 ハンセン病違憲国賠訴訟全国原告団協議会事務局長。先月,81歳の生涯を閉じました。 その翌日,たくさんの桜が斉に咲き始めたさまを,忘れることはできません。亡くなる直前まで,5月に開かれる「ハンセン病市民学会第4回交流集会 in 東京」の準備に奔走していました。 「裁判後も原告団を解散しないのは,療養所の開放など,解決していない問題があるからだ」と。 全国に13ある国立療養所は,ハンセン病元患者しか入所できず,地域社会に開放することができません。約2,800人の入所者の平均年齢は79.5歳。療養所を地域に開放して活用しでもらい,自らも社会の一員として暮らしたい…。 そのために必要な「ハンセン病基本法」の制定を求め,署名運動が取り組まれています。半年あまりで620,000人分を超えました。 小さな封筒に手紙を添えて,全国各地から届いています。国本さんにつながる署名も数多くあるはずです。 5月13日に多磨全生園で開かれた集会には,約80人が集いました。 かつて高さ3メートルものヒイラギの垣根で遮断された療養所。垣根を越えた交流が広がっています。「地元の人たちとこそ,手をつなぎたい」と話していた国本さん。 思いを引き継ぐ人たちが,しっかりと足を踏み出しています。 ↑更新が遅れておりますが,宜しければ「応援クリック」をお願いします
2008年04月15日
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春,農作業のたよりが届き始めました。ことしが初めての営農,というところもあります。 諌早湾の干拓農地もそうです。 堤防を閉め切ってつくった干拓震地は,約700ヘクタール。もっとも向いている作物は,タマネギだそうです。しかし,干拓地で栽培したタマネギは質が落ちるとみなされ売値が安い,と心配されています。 バター焼きやかき揚げにするとタマネギと相性が抜群にいい,とされる貝がタイラギです。“ホタテよりうまいがと評す人もいます。しかし,主な産地だった有明海で,いまはほとんどとれません。有明海の魚の水揚げも,2006年までの10年間に55%減りました。 忘れもしない,あのギロチンによる湾閉め切りの影響です。 閉め切りで失われた面積は,有明海の2%にすぎません。けれど,多様な生物がすむ海を痛めつけました。有明海の干潟は,生き物をはぐくむとともに,海を浄化しています。 閉め切られた諌早湾の干潟だけで,海水中の有機物などを浄化する能力は「1,000億円規模の下水道処理場に匹敵する」そうです。 以上の多くは,『宝の海を取り戻せ』(松橋隆司著)から学びました。 漁業を危うくし,農業の見通しもたたず,天然の浄化装置をこわす事業に,巨額の税金をつぎ込んだ国家の大罪。ギロチンが宝の海を切り裂いたのは,10年前の1997年4月14日です。 今日,4月14日は「干潟・湿地を守る日」。今年も全国各地で行事が開かれます。 どうして,国はどんでもない大きな過ちをしたのだろうか…。 ↑更新が遅れておりますが,宜しければ「応援クリック」をお願いします
2008年04月14日
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歩く先々で,サクラの花びらがふりかかってきます。週末,サクラの木のあるところ,散る花を惜しむ人々がいきかいました。 ひとつ,またひとつ,音もなく落ちてくる。一陣の風にさちわれ,渦をまいて飛び去っていく。雪のように降りしきって刻々と地面を敷きつめる。空高く,陽光にきらめきながら虫の群れのように舞う。 散るようすもさまざまです。 花のさかずきでほろ酔い機嫌のおとなたち。かたわらで,降る花びらをつかまえようと,袋をかざしながら走り回る子どもたち。花の下の昼寝をきめこむ,おつかれさまの若い人。 昼下がりの公園に集う人々の姿も,さまざまでした。 散る花になにを感じ,なにを思うのか。やはり一様ではないでしょう。 わびしさ。いさぎよさ。 かつて戦時には,花と散る「散華」という言葉で,戦死を美化しました。しかし,サクラは散っても年が変わればまた咲きます。死んだ兵士は,もう帰ってきません。 サクラに恋した花狂いの西行は,散り敷く花を踏むのが惜しくて道中を前にすすめないほどでした。サクラを詠んだたくさんの彼の歌で,不思議にひかれるのが次の一首です。 「散る花を惜しむ心やとどまりてまた来ん春のたねになるべき」 花を惜しむ心がわが身にずっととどまり,また巡りくる春の花を咲かせ,花に焦がれる心の種になるのだろうか-生きて来年も花をみたいという願いが,込められているようです。 花を惜しむ心は命を惜しむ心でもあるのだろうと,あらためて思いいたります。 ↑更新が遅れておりますが,宜しければ「応援クリック」をお願いします
2008年04月13日
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3年前の2005年,靖国神社で開かれた終戦60周年を記念する集いで,一人の女性が壇上で語ります。 「私たちは誇りある日本,首相が堂々と靖国に参拝できる国を再建するため力をつくします」。 アメリカ誌『ニューズウィーク』日本版が,映画「靖国YASUKUNI」の中で「最も生々しい」,と紹介する場面です(4月16日号)。 女性は,稲田朋美氏。当時は弁護士でした。いま,自民党の衆議院議員です。 彼女が会長の自民党議員の集まり,「伝統と創造の会」は2月,文化庁に「靖国」の事前の上映を求めます。彼らはにらんでいました。政府も金をだしている芸術文化振興基金が「靖国」の製作を助成したのは不当,と。 全国会議員向けの異例の試写会となり,映画館が4月に予定していた上映を中止しました。 『ニューズウィーク』で,ある映画監督が日本の事情を話しています。 「政治家が,政治的に偏った作品だと言い立てたいときは,『問題作』というレッテルを張れば驚くほど効果がある。『後は右翼に任せておけばいい』からだ」。 どんな映画なのか,人々が判断するすべもないまま,右翼団体の脅しを誘いだす一部の議員の主張がまかり通る。国会議員の気に入らない映画は日の目をみない社会になれば,と考えるとぞっとします。 稲田議員は,「表現の自由を誰よりも大切に考えている」(ホームページ)とか。 空々しく響きますが,もしそうなら,事前の検閲まがいの動きが何を引き起こすか,想像できたのではないでしょうか…。 ↑更新が遅れておりますが,宜しければ「応援クリック」をお願いします
2008年04月12日
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宮崎の都城市は,中国の重慶・江津市と友好交流都市の間柄です。 これは,一人の将軍と一人の少女の出会いにちなみます。 1940年,中国共産児の指導する八路軍が戦場に置き去りの幼い日本人姉妹をみつけます。轟栄臻将軍は,手をつくして姉妹を日本軍のもとへ送り届けます。 40年後,都城に住む姉の栫美穂子さんは,中国で轟栄臻将軍と再会しました。栫美穂子さんは,「実の父親に会っているような錯覚に陥った」といいます。 轟栄臻将軍の出身地が重慶・江津市でした。 4歳だった美穂子さんと将軍の,手をつなぐ写真が残っています。 撮った人は,八路軍初の従軍真家,沙飛。東京で,その写真を携え「悲劇の従軍写真家 沙飛の日中戦争」展が始まりました(品川区大崎,O美術館) 死の床の作家・魯迅。万里の長城でたたかう兵士。水浴するカナダ人八路軍医師ノーマン・ベチューン。野球に興じる捕虜の日本兵。従軍していたから記録できた抗日戦争の素顔に,興味はつきません。 沙飛は,新中国ができた1949年,日本人の主治医,津沢勝医師を射殺します。翌年,銃殺刑に。 「悲劇の従軍写真家」とよばれるいわれです。1986年,遺族の再審申し立てで彼は精神病だったと証明され,名誉回復します。 八路軍に加わった津沢勝医師の遺族にも昨年,中国から栄誉賞証が贈られます。 救われた少女と落命した医師の国,日本。 沙飛の二女の王雁さんは写真展で,「家族が長い間願ってきた日本での写真展が実現した」と涙ながらにあいさつしていました。 ↑更新が遅れておりますが,宜しければ「応援クリック」をお願いします
2008年04月11日
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将棋の名人戦が始まりました。 森内俊之名人が史上4人目の5連覇をめざし,挑戦する羽生善治王将は通算5期の「永世名人」の座にいどみます。人々の関心をよんでいる対局に,福田首相が祝辞をよせました。 「お二人の大局観がしのぎを削る勝負となることでしょう」。 「政治の世界も局地的な目と同時に大局観が求められる」と前置きして。 大局を辞書で確かめると,「物事全体の成り行き。全体の状況・動き」とあります(『大辞林』)。 福田首相のいうとおりでしょう。政治も大局観がないと目先にとらわれ,海図が失われ,かじ取りもままならず,漂流しはじめます。 福田首相も漂流の域に入ったようです。 道路財源,日銀の人事…。思い通りにいかない当面の事柄に手いっぱいです。国会での小沢民主党代表との党首討論で「ほんろうされました」と愚痴をこぼすあたり,着地点を見失っています。 いや,へたをすれば日本の政治そのものが漂流しかねません。 道路財源にしろ,日銀の金融政策にしろ,年金にしろ,一大事ばかりです。ところが,ともすれば人々の目には,いずれも二大政党間の政争の具と化しているように映りがちです。 国の行く手をめぐる大局が忘れ去られていないか,と。 ↑更新が遅れておりますが,宜しければ「応援クリック」をお願いします
2008年04月10日
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道端に,白いビニール傘が無残な姿をさちしていました。ほとんど折れてしまった骨。前夜から吹き荒れた風に,ひとたまりもなかったようです。 青森の陸奥湾で突然姿を消したホタテ漁船「日光丸」も,やはり突風にあおられたのでしょうか。5トンあまりの「日光丸」は,深さ約25メートルの海底に,ひっくり返ったかっこうで沈んでいました。 事故から3日が経ちました。行方不明の8人のうち,6人の死亡が確かめられています。 ホタテ漁解禁の日に,港から目と鼻の先の1.5キロ沖で起こった惨事。船長の川村春光さん(74)は,物事を冷静に判断するベテランだった,といいます。 陸奥湾は,昔からホタテの天然の好漁場でした。八甲田山やブナ林の白神山地から流れ出した栄養分が,湾の穏やかさとあいまって,ホタテを育てました。 しかし,好不漁の波が大きく,人々は安定した漁を願って養殖にのりだします。 養殖が盛んになったのは1960年代から1970年代,といいます。しかし,大量死や価格の下落など困難はたえません。「日光丸」が港をでたのは午前2時ごろ。 流通・加工の都合から逆算すると,危ない夜の漁になってしまいます。きつい仕事。漁師の高齢化。「日光丸」も,8人のうちの6人はアルバイトでした。 養殖技術がすすんでも,働き手がいないと漁はなりたちません。 いま,養殖のおかげでいつでもホタテが食べられます。恥ずかしいながら,そのホタテを命の危険をおかして働く人たちがとっているとは,考えもしませんでした。 ↑更新が遅れておりますが,宜しければ「応援クリック」をお願いします
2008年04月09日
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文部科学省というところはよほど調査がお好きらしい。 昨年から始めた全国いっせいの学力テストに加えて,今年から体力テストも実施するといいます。上体起こし,反復横とびなどを小学5年生と中学2年生全員を対象に実施。 今度は「体力競争」が起きるのではという不安の声も出ています。体力向上のためなら,各学校で独自にテストをして,その結果に応じた対策を立てるほうが早いはずです。 なぜ全国調査なのか。 全国学力テストでは生活環境まで調査しています。先日,新日本婦人の会がまとめた子どもたちからの声にも「プライバシーの侵害です」という意見が出ていました。 体力テストによって,学力や生活環境ばかりか身体能力まで,国が把握できるようになります。 堤未果さんの『ルポ貧困大国アメリカ』によると,アメリカでは「落ちこぼれゼロ法」なるものによって全国学力テストを行うのと同時に,高校が軍に生徒の個人情報を提供しているそうです。 それをもとに入隊の勧誘が行われるのです。ひょっとしたら,文部科学省の調査もいずれそういうことに利用されるのでは…。 想像すると寒けがします。 昨年の学力テストでは調査用紙に実名を書かされることが大問題になりました。 「プライバシーが侵される」という不安と批判が広がり,文部科学省も希望する白治体は実名を書かない「番号方式」で実施することを認めました。 知らない間に人権が侵されていく。 そんなことがないように声を上げることの大事さを教えてくれます。 ↑更新が遅れておりますが,宜しければ「応援クリック」をお願いします
2008年04月08日
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わが福田内閣の支持率は,どこまで落ちるのやら…。 20%台前半という数字もでできました。一方,地球の裏側のブラジルでは左派の大統領を支持する人が増えている,といいます。 ルラ大統領の3月の支持率は,55%を記録しました。5年前の就任以来,もっとも高い。「飢餓ゼロ計画」など貧困を少なくする対策への国民の期待が大きい,と伝えられます。 知られる対策が,ボルサ・ファミリアです。 子どもを学校ヘ通わせるという条件つきで,貧しい家庭に生活物資が買える券を配ります。教育水準の向上と家計への支援。二つの効果をくみあわせました。 最低賃金も引き上げ,労働者の暮らしを底上げしました。 自治体のとりくみでは,「住民参加型予算」が世界から注目されています。南部の都市ポルト・アレグレで始まった試みです。 『地球白書』(2007年-2008年版)によると,市長が地区ごとの予算の配分を公表し,各地区の住民,あるいは地区間で話し合って財源をどう使うか優先順位を決めます。 ガラス張りだから,汚職の心配はなし。貧しい人たちのいちばんの要求だった水・トイレの衛生から,まず予算がつきました。 貧困地区むけの予算もふえました。2006年までに,200を超える自治体がこの方式を採用したそうです。 「住民民参加型予算」は,さらに中南米の各国ばかりかヨーロッパにまで広がってといます。 ブラジルから,貧困とのたたかいの新しい風が吹いているのは間違いなさそうです。 ↑更新が遅れておりますが,宜しければ「応援クリック」をお願いします
2008年04月07日
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「カウペンス」。どこかで名前を聞いたアメリカの軍艦と思ったら,やはりそうでした。 5年前にイラク戦争が始まった直後,アメリカ横須賀基地の機関紙「シーホーク」が報じたのでした。「カウペンス。イラクの自由作戦で最初のミサイルを発射」。 巡航ミサイル・トマホークを撃ち込み,イラクに対する先制の第一撃を加えたイージス巡洋艦です。 イージス巡洋艦「カウペンス」の水兵が,横須賀でタクシー運転手の高橋正昭さんを刺し殺した疑いで捕まりました。アメリカに永住権をもつナイジェリア国籍の22歳。昨年2月に入隊し,甲板の掃除や機械の修理にあたっていました。 脱走兵でした。横須賀が母港のミサイル巡洋艦 『カウペンス』 「『誰でもいいから人を刺せ』という声をきいた」と話している,といいます。「誰でもよかった」。先日も,殺人の疑いで捕まった日本の青少年の口から相次いでききました。 しかし水兵の場合,より謎めいています。 「『声』は高校生のころからきこえていた」,「船の上で悪魔をみた。悪魔とたたかった」。もし水兵の話がほんとうなら,人手不足のアメリカ軍は,心を病んだ青年までも戦争にかりたてているのか,と疑わせます。 ただでさえ,アメリカ軍兵士は,泥沼の戦争が長びいて精神の緊張を強いられています。 アメリカの戦争に日本をいちだんと深く組み入れる道を急ぐ,日米の政府と軍。基地の町は,占領意識の根深いアメリカ軍の病弊や,兵士たちの巨大なストレスを抱え込まされます。 高橋さんのようにむごたらしい目に遭う人を,もうこれ以上みたくありません。 ↑更新が遅れておりますが,宜しければ「応援クリック」をお願いします
2008年04月06日
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1968年4月7日,ニューヨーク。アフリカ系歌手ニーナ・シモンが,ピアノを弾きながら演奏会場の人々に語りかけます。「今日この時のため,マーティン・ルーサー・キング先生のために書かれた曲を歌いたい」。 黒人解放運動の指導者,キング牧師がテネシー州メンフィスで殺されてから,まだ3日後でした。 彼女は,仲間が急いでつくった覚えたての曲,「なぜ?」を歌い始めます。 「彼は山の頂をみた / 止めるわけにはいかなかった / つねに死と向き合って生きてきた…」(若月眞人・狩野ハイディ 訳)。 指導者を失った悲しみ。「彼がいない今 / なにが起こるかわからない」不安。残された録音をきくと,当時の空気が生々しく伝わってきます。「彼は山の頂をみた」の詞は,キング氏の暗殺直前の,次の演説を思いおこさせます。 「私は山の頂に登ってきた。ぐるっと見渡し約束の地を見たのです」。 1963年のワシントン大行進で,「私には夢がある」と人の平等を説いたキング氏。のちに,ベトナム戦争反対の行進に加わり,「貧者の行進」も呼びかけます。 「約束の地」とは,人々が貧しさからも解放され平和にくらす世界だったのでしょう。彼はすでに,黒人だけでなく人類の「夢」を語っていました。 「貧者の行進」の計画は,暗殺で断たれました。しかし,今も彼の言葉が人々に行進を促します。 「社会的向上の計画よりも,軍事防衛により多くの金を使い続ける国家は,精神的な死に近づいている」(『黒人の進む道』) ↑更新が遅れておりますが,宜しければ「応援クリック」をお願いします
2008年04月05日
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縦ほぼ15センチ,横幅30センチほど。戦時中の赤紙です。 召集状。受け取ったら受領証の部分にはんこを押して切り離し,役場の兵役場の兵事係に渡しました。兵士は残る本体をもって隊へ。 届ける係も,穏やかではいられません。 富山のある村の兵事係だった人が,のちに胸中を明かしています。「赤紙は:・とにかく酷い」「命の引き換えだと思った」(小澤眞人+NHK取材班『赤紙』)。 赤紙は,“お国のための死”をつきつけました。いま,生き残った人たちに別の酷い紙が届けられています。「後期高齢者医療被保険者証」です。 医療費を削るため,75歳以上を差別します。 若者に“お国のための死”を迫り,老いるともう一度“国のために早く死んでもらいたい”と突き放す。保険料が「命の引き換え証」です。国といっても,昔もいまも一部の利益代表ですが…。 もちろん,突き放すのは男性だけではありません。 保険料を受け取った近所に住む女性が涙声で話します。「情けなくて悲しくて…。もう用はないよ,死んでもいいんだよと,通告されてるような気がして」。 彼女は87歳。やはり戦争を体験した世代です。若い頃は看護婦として頑張り,定年後は人に迷惑をかけまいと健康にきづかって暮らしてきました。それを「後期」だなんて…。 政府は,通称「長寿医療制度」だといい始めましたが,実は長寿を懲らしめる『懲寿』でしょう。 ↑更新が遅れておりますが,宜しければ「応援クリック」をお願いします
2008年04月04日
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歌劇「セビリアの理髪師」は,イタリアの作曲家ロッシーニの代表作として知られています。理髪師フィガロが,若い二人の恋を実らせるため,妨害する者とたたかいます。 原作者は,フランスの劇作家ボーマルシェです。劇の初演は,ロッシ―ニの作曲に41年先立つ1775年でした。フィガロは,権威をかさに女性をわがものにしようとたくら者に,機知だけを武器に挑みます。 フィガロの登場は,自由な精神の市民の誕生を告げました。 理髪師は,作家の意欲をそそるのでしょうか。床屋チャーリーが民主主義の勝利ヘ大演説をぶつ,チャプリンの映画「独裁者」。大統領のお付きとなった床屋が,独裁政治の狂気にまきこまれる韓国映画,「大統領の理髪師」…。 東京ホールで上映中の「胡同の理髪師」は,中国映画です。 主人公の靖奎さんは,実在の理髪師です。淡々とした日々の仕事と暮らしの記録から,物語がたちのぼります。北京の胡同は,塀に固まれた古い家並みの,庶民が住む街。 靖奎さんは,見事な腕前の散髪で,住人に至福のときをもたらしてきました。しかし一帯は,北京オリンピックをめざす開発で取り壊されようとしています。 中華民国ができた翌年に生まれ,90歳を超える靖奎さん。フィガロやチャーリーと違い,気骨はあっても現実を黙って見守っているようです。 「いいも井出を回想して」と促され,答えます。「思い出すのは疲れる」。 その一言が,中国の多難の近・現代史を振り返らせました。↑「胡同の理髪師」お薦めです,宜しければ観てください。
2008年04月03日
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福田首相への不満は多いようです。知人の男性は,ふんまんやるかたない様子でした。 「きのう,福田首相が記者会見で,“ガソリンの値段を安くすれば消費がふえて困る”みたいな話をしていたが,なにを言っているんだと言いたい」。 知人はなにより,自分は石油を気前よく使っている政府に,我慢なりません。 「インド洋でアメリカ軍にじゃぶじゃぶ給油していながら,よくも…」 福田首相は,ガソリン値下げは地球の温暖化をとめる努力に反する,といいたかったのでしょう。しかし,「なにをいっているんだ」とかえって反発を招いています。日頃の行いが情けないからです。 二酸化炭素などのガスを減らす計画も,財界まかせで,企業ごと,事業所ごとの目標づくりを義務づけようとしません。 野党は,ガソリンの上乗せ税率はなくして環境税を設けるよう提案しています。 ヨーロッパはガスの排出量に応じた環境税を導入ずみですが,政府はおよび腰です。本気でガソリン消費を減ちしたければ,“車をもっと通せ”の道路建設計画を,すっぱりやめればいい。 4月1日,絶好の機会が訪れました。 ガソリン税上乗せの期限が切れ,税収を道路づくりだけに使うしくみもなくなりました。なのに,福田首相が税率上乗せと道路計画をやめようとしないから,話がややこしくなります。 油は油でも,アブラギリやエゴマ種の油をしみこませたのが,ぺらぺら燃える油紙です。重みのない言葉を連ねる福田首相の会見は,「油紙に火がついたよう」でした。↑更新が遅れておりますが,宜しければ「応援クリック」をお願いします
2008年04月02日
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博物館や科学館の役割はますます大きくなっています。 内閣府が今年発表した「科学技術と社会に関する世論調査」によると,科学技術のニュースや話題に関心がある人の割合が増えて60%を超えています。一方で,それを知る機会や情報提供は十分でないと思う人が約65.1%もいるからです。 雨の目,星を見に行きました。 全国でも珍しい百貨店の屋上にある民間のプラネタリウムです。ほぼ満席。 直径12メートルのドームに夜8時台の3,000個の星々が輝き,座席の後方で女性の解説者が国際宇宙ステーションの話題も取り入れて,観客を星の世界にいざないます。 年間約40,000人が来館したというプラネタリウムは昨日,光学系投影機の老朽化などによって28年の幕を閉じました。写真は昨年の東京タワーでの七夕イベント 「施設は閉じるけれど,夜空の星を見るときは思い出して」と解説者が語っていました。 夜が明けて終了するとドーム内は拍手に包まれました。投影機をカメラに収め名残を惜しむ天文愛好家の姿も少なくありませんでした。 先週聞かれた日本天文学会百周年の記念公開講演会で,天文学は,研究者だけでなく,天文愛好者の貢献が大きな学問領域だと講演者が話しました。 プラネタリウムに来たことで研究の道に進んだ人もいるでしょう。 内閣府の同じ調査に戻ると,「科学者や技術者の話を聞いてみたいとは思わない」と答えた人が,その理由に「科学技術を身近に感じる機会がないから」を理由に挙げる割合が増えています。 先の閉館とともに気になります。 ↑更新が遅れておりますが,宜しければ「応援クリック」をお願いします
2008年04月01日
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