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あけましてオメデトウございます。 年がまたがってしまっても、空気読まずに重いネタを続けます。そもそも、空気読むって、そんなに大事なんだろかと思うこの頃です。先日、毎日新聞で小栗旬君が、「空気読むってことば、嫌い」というような発言をしていました。なかなか、いい奴かも(笑)。
昨年はこのブログがきっかけになって、雑誌やテレビに出ることができました。こうしてたいへん偏って書いているのも、学校の惨状を世の中に伝える(=病識を共有する)のが目的です。今年も懲りずに書いていきます。
さてーーーー。
香山リカさんは、「なぜ日本人は劣化したか」の中で、
まず、「劣化している」という病識を持った上で、
たとえすべての「劣化」は食い止められないにしても、どの「劣化」はよしとし、どれはなんとしてでも阻止しなければならないのか。その選別だけでも、明日にではなく今日いますぐに、私たちは始めなければならないのだ。
と述べられています。
本当にそうだと思います。
私の小学校教師という仕事の中で、とにかく選別しているのは「漢字」です。
このブログに詳しく私の一教師としての実践を載せるつもりはあまりないのですが、前回のエントリーからの流れもあるので書きます。
学力もひどい劣化です。高学年にもなれば子供たちはまさに多臓器不全状態、教科書に書いてあることがろくに分からない状態で、ひどい学校ではまず教科書の漢字にルビを打つことから授業を始めなければなりません。
2・3年の訓読みができないわけですから、たとえば
「車が横転した」
と書かれていても(3年レベル)、それがどういう状態なのか、わからないわけです。つまり、「車が横転した」が「車が**した」に見えているわけです。しかし、もし、とりあえず「よこ」「ころぶ」と、訓読みができれば、「おうてん」とは読めなくても、なんとか意味はつかめるわけです。
それが可能になるためにも、 「さかのぼり学習」 が必要になってきます。
「さかのぼり学習」を進めるには
(1)まず、子供がどこでつまづいているのか、を把握する。
(2)そして、そのつまづきにどういう教材(方法)が効果的なのかを考える。
(3)その上で、その教材(方法)を実施していく時間や労力を捻出する。
というような手順が必要です。
しかし、これが、なかなかできないのです。香山さんの言葉を借りると、漢字の読みができないなどという劣化は、 「なんとしてでも阻止しなければならない劣化」 であるはずです。ところが漢字の力さえつけられていない教師(学校)は少なくないのではないでしょうか。
私も若い頃はなかなかできませんでした。たかが漢字であるはずなのに、できない。(3)を確保するすることが難しいため、(1)(2)もあきらめてしまいがちです。
それをここ数年、こだわってやってみた結果、なんとかできるようになってきました。1年も経たずに、前年度のテストの 正答率を45%から82% にまで上昇させることに成功しました。前の担任の積み残しを相当解消することができたのです。漢字ができるようになってくると、不思議と国語や社会の学力にも、上昇気流が生まれてきました。
できることは、やる(選別)。 できることから、やる(効率化)。できるまで、やる(努力と継続)。そして、できたことを上手に人に伝える(情報の共有)。
この姿勢をどれだけ個々のポジションで、グランドビジョンをしっかり持って進めていく人が増えてくれば、クラス・学校・教育界もずいぶん違ったものになってくると思います。
今年は、どこまで、いけるのでしょうか?
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