秋山巌の小さな美術館 ギャラリー馬美 の町田珠実です。
鶴岡での山頭火は、昨日のブログの通り大爆発でした。
層雲同人、秋兎死こと和田光利さんのようなまねは、私など到底出来ませんが、それだけ山頭火は愛されていたのでしょうね。
では、山頭火の日記に戻ります。浴衣と手拭い一本で、何処へ逃げ出したかというと、仙台です。
~山頭火の日記~(昭和11年)
六月十六日~廿二日
酒、女、むちゃくちゃだった。
秋君よ、驚いてはいけない、すまなかった。
かういふ人間として、許してくれたまへ。
湯田川温泉行。
六月廿三日 曇
梅雨らしく降る。
私は遂に自己を失った。さうらうとしてどこへ行く。ーーー
抱壷君にだけは是非逢ひたい、幸いにして澄太君の温情が仙台までの切符を買ってくれた、十時半の汽車に乗る。
青い山、青い野、私は慰まない、あゝこの憂欝、この苦悩、ーーーくづれゆく心身。
六時過ぎて仙台着、抱壷君としんみり話す、予期したよりも元気がよいのがうれしい、どちらが果たして病人か!
歩々生死、刻々去来。
あたゝかな家庭に落ちついて、病みながらも平安を楽しみつゝある抱壷君、生きてゐられるかぎり生きてゐたまへ。
六月廿四日 快晴
令弟に案内されて市内見物。
仙台はよい都会だ、品格のある都会である、市内で郭公が啼き、河鹿が鳴く。
広瀬川、青葉城。
東北学院に青城子を訪ねる、君は温厚な紳士である、寂しい人でもある(その事情は後で君の口から聞いた)。
午後、青衣子君来訪、抱壷君父子と共に会飲、しめやかな酒であった。
~~~日記ここまで~~~
抱壷君とは、海藤抱壷(かいどうほうこ)のこと。仙台市生まれで、「層雲」同人。肺結核のため長期療養生活の後、39歳の若さで亡くなっています。
春陽堂の本では、「東北学院に青城子を訪ねる」とありますが、青城子は、飯尾星城子(本名由多加、星城子から青城子に改号)の事ですが、北九州八幡の人なので、東北学院に訪ねたのなら「青衣子」だと思います。
青衣子は菊地青衣子。私は詳細わかりませんので、ご存じの方いらしたら、教えて下さい。
みちのくの旅は、まだ続きます。
◆~俳人・種田山頭火 70回忌によせて~◆
平成21年 10月9日(金)~13日(火) 10時~18時
会場:秋山巌の小さな美術館 ギャラリー馬美
秋山巌の山頭火の世界を、お楽しみに!
山頭火 みちのくまで その6 2009.10.07
山頭火 みちのくまで その5 2009.10.06
山頭火 みちのくまで その4 2009.10.05
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