秋山巌の小さな美術館 ギャラリーMami の「まみだより」

秋山巌の小さな美術館 ギャラリーMami の「まみだより」

2020.09.24
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ギャラリーMami ​ の町田珠実です。

秋山巌の作品「花ざかり」1980年

馬がふみにじる草は花ざかり  山頭火

昭和5年9月24日 行乞記 都城での句

以下、山頭火の日記 行乞記より

九月廿四日 晴、宿は同前。

藷焼酎のたゝりで出かけたくないのを無理に草鞋を穿く、何といふウソの生活だ、こんなウソをくりかへすために行乞してゐるのか、行乞してゐて、この程度のウソからさへ脱離しえないのか。
昼食の代りにお豆腐をいたゞく、そして幾度も水を飲んだ、そのおかげで、だいぶ身心が軽くなつた。


・投げ与へられた一銭のひかりだ
・馬がふみにじる草は花ざかり

朝一杯、昼一杯、晩一杯、一杯一杯また一杯で一杯になつてしまふのだらう。
心境はうつりかはつてゆく、しかしなか/\ひらけない、水は流れるまゝに流れてゆけ。
けふも旅のヱピソード――行乞漫談の材料が二つあつた、或るカフヱーに立つ、女給二三人ふざけてゐてとりあはない、いつもならばすぐ去るのだけれど、こゝで一つ根くらべをやるつもりで、まあユーモラスな気分で観音経を読誦しつゞけた、半分ばかり読誦したとき、彼女の一人が出て来て一銭銅貨を鉄鉢に入れやうとするのを『ありがたう』といつて受けないで『もういたゞいたもおなじですから、それは君にチツプとしてあげませう』といつたら、笑つてくれた、私も笑つた、少々嫌味だけれど、ナンセンスの一シーンとしてはどうだらうか、もう一つの話は、お寺詣りのおばあさんが、行きずりに二銭下さつた、見るとその一つは黒つぽくなつた五銭の旧白銅貨である、呼びとめてお返しするとおばあさん喜んで外の一銭銅貨を二つ下さつた、彼女も嬉しさうだつたが、私も嬉しかつた。

今晩は特別の下好物として鰯と茗荷とを買つた、焼鰯五尾で弐銭、茗荷三つで一銭、そして醤油代が一銭、合計四銭の御馳走也。


#秋山巌 #akiyamaiwao
#山頭火 #santoka
#馬 #Horse





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最終更新日  2020.09.24 23:59:08
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