GOAL通信

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2006.11.17
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カテゴリ: 生徒たち



 すでに塾ブログでも取り上げられているが、改めて読み返してみると、著者の深い洞察力と広大な海のような温かい心が伝わってくる。

 文章は平易ではないが、この凛とした透明感は何なんだろう。

 自然を愛し、そこに芽生え刻まれた人間の歴史を尊び、常に未来を見据えるように文字を刻んできた、著者の深い慈愛が、まるで碑文のようにここにある。




 君たちは、いつの時代もそうであったように、自己を確立せねばならない。

 ・・・自分に厳しく、相手にはやさしく。

 という自己を。




 人間は、助け合って生きているのである。

 このため、助け合う、ということが、人間にとって、大きな道徳になっている。

 助け合うという気持ちや行動のもとのもとは。いたわりという感情である。

 他人の痛みを感じることと言ってもいい。 

 やさしさと言いかえてもいい。

 「いたわり」

 「他人の痛みを感じること」

 「やさしさ」

 みな似たような言葉である。

 この三つの言葉は、もともと根から出ているものである。

 根といっても、本能ではない。だから、私たちは訓練をしてそれを身につけねばならないのである。


 その訓練とは、簡単なことである。例えば、友達がころぶ。ああ痛かったろうな、と感じる気持ちを、そのつど自分の中でつくりあげていきさえすればよい。

 この根っこの感情が、自己の中でしっかり根づいていけば、他民族へのいたわりという気持ちもわき出てくる。

 きみたちさえ、そういう自己をつくっていけば、二十一世紀は人類が仲よしで暮らせる時代になるのにちがいない。


 もう一度くり返そう。さきに私は自己を確立せよ、と言った。自分に厳しく、相手にはやさしく、とも言った。いたわりという言葉も使った。それらを訓練せよ、とも言った。それらを訓練することで、自己が確立されていくのである。そして、“たのもしい君たち”になっていくのである。




 君たち。君たちはつねに晴れあがった空のように、たかだかとした心を持たねばはらない。

 同時に、ずっしりとたくましい足どりで、大地をふみしめつつ歩かねばならない。

 私は、君たちの心の中の最も美しいものを見続けながら、以上のことを書いた。

 書き終わって、君たちの未来が、真夏の太陽のようにかがやいているように感じた。

                     (原文より)



 ああ痛かったろうな・・・・という、いたわりの感情が、そして自分に厳しくする自律の心が、自己を確立していく・・・・。

 著者の説く 「たのもしい君たち」 が、力強く大地を踏みしめ歩いている姿。

 人と人の繋がりを自覚し、堂々と、野性的にみなが共生していく未来。

 自己を追いつめ、子供たちが救いと愛と言葉を求める現代に、

 ささくれた、この硬質な現代に、

 何と優しい響きだろう。



 今日もニュースは悲しい知らせを報じる。

 こんな気持ちがどこかにあれば、君は小さな光を見つけたかも知れない。


 せめて身近な我が生徒たちに、この素晴らしい言葉を伝えたい。

 自分の明日を、未来を考えてみることは価値のあること。

 そして、もし忘れかけているものが探せたら、君は雄飛する夢に向けて一歩進めるかも知れない。


 そう思い、生徒たちへ原文を添えた手紙を贈った。









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最終更新日  2006.11.18 02:19:13
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