GOAL通信

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2006.12.03
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カテゴリ: 生徒たち




 浮き沈みを繰り返しながら、徐々に手応えとなって表れて来る。

 努力が少しずつ形を作り、やがてある時、大きな成果が訪れる。

 その期間には個人差があるが、諦めてはいけない。

 じっくり取り組み、時には辛抱し、待ち続けることも大切なことだ。



 結果が出ないと焦る。

 焦りはリズムを狂わせ、悪循環を生み、科目ごとの諦めへと繋がっていく。

 いつ、どのように歯止めを掛けるか。



 もういいやと投げてしまった者。

 自分を信じ、こらえ続けた者。

 見返りがどう転ぶかは、ほんの少しの辛抱で決まるものだ。




 今月で塾をやめる生徒がいる。

 中学入学前からもう2年近く一緒にやってきた、中2の女子である。

 もともと高い資質を持った子で、塾の模試などでも常に上位の成績。

 だが定期テストになると、本当に詰まらないミスを続け、なかなか満足のいく結果が残せないでいた。



 塾では完璧に理解しているのに、本番で点が取れない。

 100点を取り、力を見せてくれたこともあったが、1年を通じて見るとなかなか安定しない。

 その、もどかしさは本人が一番知っているのだろうが、それでもコツコツと学ぶ行為は崩さず頑張っていた。

 ややのんびりした性格なので、緊張感が伝わらず損をする方かも知れない。






 お母さんから何度か成績の相談を受けたが、先月とうとう退塾の申し出があった。

 私はきっと努力の成果が出るのでせめて期末まで猶予をと話したが、だめだった。

 期待された成績を残せないのは、塾の責任である。

 学習の組み立ても、お母さんの感覚と大きくずれているのだろう。

 本人はやっていると言うが、それでも納得のいく結果が出ない。



 ならば塾環境を変え、組み立てを見直したいというのが大きな理由だった。



 子供の頑張りと、親の期待。

 面談においてよくそのズレを感じるが、家庭と塾との意識の差はなかなか埋められない。

 辛抱し、最後に結果を出した生徒を何人も見てきただけに、その説明はする。

 親としてはすぐに、あるいはゆっくりでも確実に伸びるものだと思うのだろう。

 だが人の行為は機械のようにいかない難しさがある。

 何度も上下を繰り返し、一歩ずつ価値と力を蓄えていく。

 手応えを感じた時の意識が、また次の意識を形成していく。

 じっくりと取り組むことで、自分の中にその過程を記録していくのである。

 一歩一歩階段を上るように。



 この生徒は、もうじきその階段を上り終えようとしていた。

 親御さんの理解が頂けなかったのは、正直残念ではある。

 彼女はこの教室の中では明るく、そしていつも真剣に頑張っていただけに。

 だがそれも塾の責任。

 家庭の求める《かたち》をしっかり示せてこそ、信頼の関係は作れるのだろう。



 塾をやめれば、生活環境と学習リズムが変わる。

 せめて、今までの努力の流れを壊さないで歩み続けて欲しい。

 もし悩んだら、ここで学び係わってきたことを思い出し、励みにして欲しい。


 辛抱するんだぞ。

 君ならできる。

 塾長はそう思っている。





 週末に期末の結果報告が届いた。



 90点台が2科目、80点台が2科目、5科で405点。



 迷いながら自力で積み上げてきた結果。





 花開く自己ベストだった・・・・





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最終更新日  2006.12.03 14:09:26
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