GOAL通信

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2007.07.16
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カテゴリ: 教室の運営



 緊張の中、みな前を見据える生徒たち。

 私語はもちろん、咳払いさえも許されない。

 合格者の栄光の記録がずらっと並んでいる壁。

 その脇には、「集中」「必勝」などの大活字が睨んでいる。

 張り詰めた空気に反響する、先生の声、チョークの音。

 制限時間で縛られたペーパーテスト。

 終了の合図を無言で挙手する、鉢巻をした生徒たち。



 時の刻みと不協和音を描く、硬質の空間。

 勝利のために封印された心が、表情の奥で泣いている。

 その環境を望む生徒だけが集まる聖域。

 安楽と引き換えに、見えない明日に賭けた聖域。



 わが教室とまったく対極にある、こんな風景。

 子供が望み、そして親が選んだのなら、否定はしない。

 目的を持ち今に賭けようとする姿勢は、立派であろう。

 やるからには、頑張っていただきたい。


 学びには様々なルートがあるものだ。

 目的や照準を定め、細部を確かめ、

 利用する側がその用途を使い分ければいいこと。





 一律ではくくれない生徒の歩調。

 ばらばらだからこそ、素敵なのだと思っている。

 だからその歩みを見守り、そこを原点としていたい。


 列車ならば、わが教室は各駅停車。

 一歩ずつ足元を確認しながら進んでいく、ローカル線。



 写真を撮り、絵日記を書き、思いっきり語らせてあげたい。

 生き生きとした表情とともに。



 近道のルートは険しく単調なもの。

 私はそんな人工的な匂いのするものよりも、もっと刺激のある過程が好きだ。

 脇道に逸れ、戯れ、観察してみる。


 うんと寄り道すればいい。


 そこで感じたもの、発見し、得たもの。

 しっかり掴んでおこう。

 何かを成し遂げようとする時、それらは不思議と役立つものだ。



 慌てることはない。

 自分の歩みを大切にし、視野を広く持てばいい。

 しゃにむに頑張るときのエネルギーは、そんな習慣から育ってくるもの。


 既成のルートに乗る前に、自分でルートを見つけてみよう。

 学びにおける本物の喜びは、そこに渦巻いている。

 苦労し、悩み、考え、そして喜びを感じてみる。

 そんな体験を重ね、人は強くなっていく。

 学ぶ時のパワーが根付いてくる。


 強さを知った後の本物の発見は、素敵だ。

 寄り道は、その近道であると思う。

 日暮れまでは、まだ時間がある。





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最終更新日  2007.07.16 04:17:38
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