GOAL通信

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2008.11.12
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カテゴリ: 生徒たち




 私語をしていれば、黙れとたしなめる。

 姿勢が悪ければ、直せと指示する。

 足がだらしなければ、蹴る。

 やる気がなければ、帰れと言う。




 私は立ったまま、生徒たちの解く手元を目で追っていく。

 みな目の前の問いにのめり込んでいる。


 問題を見落とし、誤答している生徒がいる。



 語らずに、そこだけに線を引く。

 生徒が反射し、問題を自分で確認する前に答えを消す。


 ここをよく見ろと、再度ペンで記す。

 生徒が気付き、うなずく。

 正解が導かれた時に、無言で頭を軽く撫でてあげる。



 生徒が悩んでいる。

 動きが止まれば、ポイント部分を指摘する。

 それに対し的外れなことを言えば、

 首を振り、ボードに重点のサインを記す。


 答えは書かない。

 サインをヒントに必ず考えさせる。





 日周運動と答えている。

 無言で「地球の」の部分にペンで線を引く。


 生徒が気付く。

 消しゴムで消し、「公転」と書き換える。

 問いの番号に丸を描き、頭を軽く押さえる。






 割り算の桁がずれている。

 その計算で導かれた答えは明らかに間違えている。


 私はペンで軽く頭を叩き、

 答えではなく、計算の間違い部分に線を引く。

 私の指摘があるということは、誤答のサイン。

 生徒は計算をすべて消し、再度やり直す。


 出てきた答えと先ほど書いた答えの違いに納得し、

 生徒がうなずき、笑う。


 正しい答えにペンで丸を与え、

 注意せよと無言で指示する。



 小問をすべて正解している生徒には、

 少し間を置いてから小問の番号に丸を与える。

 間違えている生徒がいれば、その問いの番号に×を記し、

 見直しを促す。


 決して本人が書いた答えに、上書きの×は記さない。

 解答欄は生徒本人が埋めるもの。

 生徒が悩み、考え、正解を導き、自信をもって記すべき部分。

 だから私は、問題の方に再考の指示を与えていく。


 ×をもらった生徒は、作業を中断し、

 もう一度解き始める。

 答えを消し、問題文に線を引きながら悩んでいる。



 解法のキーになる部分に、私が印を付ける。

 まだ分からない。

 ボードに無言でポイントを書く。

 生徒が悩み、やがて正解を導き出す。

 私は微笑み、グッドのサインを与える。




 このように、私はほとんど語らない授業をよくする。


 授業は語ればいいというものではない。

 本質は、取り組ませ、理解させることにある。

 だから私は解かせ、肌に染み込ませるために、

 徹底して語らずに、生徒に 「疑似体験」 を与える。


 私の指導理念だ。



 「しょうがないなぁ~」などと言い、

 得々と説明することは一切しない。

 学ぶのは生徒たち。

 余計な説明もいらない。


 お前ならこのポイントが分かれば解ける、

 この見落としに気付けば正解を導くことができる。

 ならば、その指摘だけで十分。


 そして正解したら、誉めてあげればいい。

 正解までの工程に、徹底して本人の力を注がせる。

 実力練成の根本は、そのこだわりの置き方にあると思っている。




 無言の空気は、生徒を集中させ、

 正解であってもミスであっても、強い印象を刻む。


 重点は生徒の手元にある。


 師はそれを明確にし、叩きつける存在。

 生徒にシュミレーションさせる存在。


 私は立ち、ペンを持ち、

 いつも生徒を睨んでいる。





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最終更新日  2008.11.12 03:13:35
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