GOAL通信

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2010.05.27
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カテゴリ: 未分類




 子どもたちとともに歩み、メッセージを記してきた4年と少し。

 多くの方の訪問に、そして幾多の出会いや交流が得られたことに、

 改めて感謝しています。



 教室には子どもたちがいて、いつも素敵なストーリーを描いてくれます。

 言葉を交わし、表情を探り、

 いつしかそこは温かい、類いのない君たちの記録の場になっていきます。


 随分メッセージを重ねてきました。

 2150の記事には、費やした時間を超えた思いがあります。




 でも、伝えたいことがある限り、

 きっと深夜に文字を送っている自分がいるでしょう。

 そんな気がします。



 ここにどんなメッセージを残してきたのか、

 50万という区切りを迎えた今、

 初期の頃の文章を辿りながら、振り返ってみたいと思っています。


 教室のこと、子どもたちのこと、学びのこと。

 すべてが今でも進行形であり続ける、

 この教室の原点です。



 何か忘れかけていないか。


 その確認を込めつつ、今の子どもたちのために活かせるものを、



 そう思っています。


 ・・・・・・・・







 私は自分の塾をいつも「教室」と呼んでいます。


 「塾」という言葉には、

 何か管理され閉鎖された負のイメージを感じるからです。



 子供たちが出入りするスペースは、

 温か味の流れている自由な空間でありたい。

 そのため、扉は常に半開き。外界との境をなるべくなくし、

 夕方からは灯りを外に向けています。


 夜帰宅した時に家の玄関ドアが開いていて、

 家族の笑い声と灯りがもれている。

 疲れている時にはなぜか優しい“ぬくもり”に感じます。


 つまらないこだわりですが、

 カベのないそんな空気を、頑張っている子供たちにも分けてあげたい。

 そう思い、2年以上も続けています。



 「教室」という呼び方には、

 仲間が集い語り合うコミュニティーの場としての印象があります。


 規模は小さくてもかまいません。

 「こんにちは」と大きな温もりで迎えてあげる。

 そこには違和感のある境界線もわずらわしい言葉もいりません。

 ただオープンであればいいのです。


 教室はやがて子供たちの笑顔で埋まるでしょう。

 そして一人一人素晴らしい「何か」を探し始めます。



 これは半分がイメージですが、

 私はしばらく前からこういった教室の姿を模索しています。


 開放的なサロンに近い教室。


 学びの場である以上、知識を提供し、

 子供たちの学力を育てていかなくてはなりません。

 自ら取り組める活気のある教室とはいっても、個人差があります。

 イメージは描けるのですが、

 仕事を終え消灯の時には、現実との溝を毎日感じます。


 生徒が主役ならば、生徒の視点に合わせてみる。

 何かヒントがありそうです。



 大人の常識をかざしている限り、

 いつまでたっても平凡な塾の出来上がりでしょう。

 童心に帰ってみる。

 思考も視野も感覚も一度リセットしてみる。


 子供たちが夢中に通い、楽しめる、学べる刺激的な空間。

 色々と実験を重ねていますが、

 近いうちに何とか実現させるつもりです。



 その時、

 「塾か教室か」という発想自体、

 きっと意味がなくなるでしょう。


 子供たちが動き出した時、

 器は世界になり、言葉でなくなるからです。



 ・・・・・・・・



 『サロンという名の教室 2』  2006.01.24



 今日も子供たちがやって来る。


 すり減った靴を引きずり、

 ジャラジャラと飾りを付けた荷物をぶら提げ、

 携帯を握りしめた様々な表情の子供たち。


 次々と会話が弾み、ざわめきを歓迎しながら、

 制服とも私服とも付かぬアンバランスな格好が教室を埋めていく。



 いつも定時に起きる不思議な空間。


 硬い椅子に腰掛け、さっそく交換ノートを広げては爆笑している。

 今日の事件を大声で講師に語っては、

 ボードに自慢のイラストを描き始める。


 どこで覚えてきたのか、わけの分からないポーズを繰り返す者。

 仲間とヘッドロックを始める者。

 目の輝きとともに生き生きとした生き様があちこちに溢れ返る。

 それは沈んだ者をも巻き込む不思議な力だ。


 始業前後に演じられるこの感覚。


 私は教室の方向を決めるヒントとして、

 彼らの動きをいつもそっと見守っている。



 彼らがここに来る目的は何なのだろう。

 私の目には、学習のほかに、

 何か大きな力の塊に吸い寄せられているように映る。


 子供たちにとっての社交場。

 くつろげる場所。

 ここで花開く笑顔を明日への活力にしてほしい。



 「サロンという名の教室」は、私がたどり着こうとする最後の姿。


 子供たちを包みこみ、子供の時勢へと進化していく。


 例えば下駄箱の上にそっと置いた一輪の花。

 たった一人でも心の傷を癒し、和んでくれたらと思う。

 流行りの歌もお笑いも漫画も、

 彼らの波長にシンクロするならば悪ではない。



 教室の中心にそびえる巨大な樹。

 壁や天井に溢れるアート絵画。

 ただ今演奏中の展示とBGM。

 大工道具の陳列。

 今日の新聞の掲示と解説。

 アクアリウム。

 落書きボード。

 のぞき穴。


 塾らしくない、冒険的で刺激的な塾。

 私は色々な実験を試してみたい。



 そんなものは塾ではないと言うならば、

 一体どんなものが塾なのか。


 塾は学ぶ空間であると同時に、

 その内部に魅力のある空気が必要だと思う。



 空気は私が創る。

 そして常に進行形で変化していく。


 沈黙の中で苦悶で取り組む塾よりも、

 明日も明後日も行ってみたいと思う塾を私は選ぶ。


 学びの根本は、自らの能動的な姿勢にあると信じる。


 今、教室に集まる子供たちが見せる表情。

 魅力ある仕草。

 その一つ一つを生きた形のまま教室に描いていきたい。


 みんなの心の中の色に合わせながら。



 そんな馬鹿げたことを考えながら毎日が過ぎていく。

 2年後、3年後もきっと、

 夜中に独りで腕を組んでいる私がいるだろう。

 でも、

 子供たちが演じきれる受け皿を真剣に考える今の気持ちは忘れたくない。


 そう思いながら、また壁や床を眺めている。



 旧い少年時代の記憶。

 ワクワクするという言葉が好きだった。


 今の子供たちを見ていると。

 何故かその感覚を伝えてあげたくなるのです。


 世の中にひとつぐらい。

 こんな塾があってもいいじゃないですか。






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最終更新日  2010.05.27 02:38:22


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