GOAL通信

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2010.10.05
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カテゴリ: 教育全般



 どこまでも続く、際限のない可能性だ。


 それをどう拾い、どう開花させるかは、

 結局のところ環境によって決められた「流れ」だと感じる。


 数百人の子どもたちと接してきて、そう感じる。



 環境とは、小さい頃から受け止めてきたリズム。

 子どもたちはみな、そのリズムを纏い、精一杯生きている。

 その当たり前の空気が、流れとなり、今がある。



 厳格な環境で育った子ども。



 愛情を十分に貰えずに育った子ども。

 スキンシップを大事にして育った子ども。

 いつも家庭に笑顔が溢れている。

 あるいは逆に、笑いのない空気が当たり前で育った。


 そんな様々な経緯を背負った子どもたちが、

 定時になると、自分の流れを確かめるようにこの教室に集まってくる。

 手に何かを握り締め。

 見えない何かを握り締め。



 家庭という精神を育む環境に、どんな流れが描かれているか。

 それはきっと、

 子どもたちに与えるリズムに、とても大きな力を持っている。




 そこにマニュアルはない。




 でも・・・・

 数百万のコミュニケーションに勝るものがある。

 たった数十回でいい。

 感情を共有してあげる言葉をぶつけてあげることだ。




 プレゼントしてあげることだ。



 「よかったね」

 「やったな!」

 「凄いじゃん」

 「残念だったね、でもさ・・・」

 「おめでとう!」

 「よく頑張ったよな」

 「そう、悔しいよね・・・」

 「最高だね」

 「そりゃ誰だって怒るよな」

 「悲しいなら、うんと泣きな」

 「辛かったもんね」

 「格好いー」

 「おまえ、やるなぁ」

 「思った通りにやってごらん」

 「心配すんなよ」

 「そうそう、その調子!」

 「記録じゃん!」

 「おまえはおまえだよ」

 「どうしたらいい?」

 「自分なりに頑張ってみなよ」

 「失敗しちゃったかー」

 「やってみただけあったね」

 「素敵だぞ」

 「よく我慢したよ」

 「すげえな!」



 親としての評価や指導ではない。

 子どもが抱えているその瞬間の感情を、スッと抱えてあげる。

 そんな言葉が、子どもたちには最高のエネルギーになる。



 方法論を得々と語ることだけが会話ではない。

 「おまえ、やるなぁ」

 このたった一言が、子どもの明日の行動に熱を与えていく。

 正のエネルギーを生んでいく。



 子どもたちは自分が未熟だということを知っている。

 未熟ゆえに、どうしらいいかと悩んでいる。

 思い切ってやってみたことが裏目に出たとき、

 あなたは子どもにどんな言葉を掛けているだろう。



 「〇〇ってもんは、こうしなきゃ駄目なんだよ」

 「もう〇〇歳なら、それくらい分かりそうなもんだがな」

 「何事も計画や準備がなけりゃ、上手くいくもんじゃないだろ」

 「失敗? なぜそうなったか教えてあげようか。それはね、おまえがまだ・・・」

 「何、こんなことも出来ないの? 〇〇しないからでしょ」

 「ハハハ、そんなんじゃ、出来るわけないだろ」



 子どもにアドバイスを与えてあげることは悪いことではない。

 でも、その言葉を受け、子どもが自ら考え、

 次の行動に有意に働くものでなければ、ただの評論であろう。


 子どもが失敗を悔やみ、残念がっている。

 ならばその心を、まず受け止めてあげればいい。


 「そう、残念だったね。でもよく頑張ったじゃない」


 そう言って背を押してあげる。

 これで十分なのである。



 こういう会話を重ねていくと、

 どうしたらいいか悩んだときに、子どもの方から親に近寄ってくる。

 子どもの方から訊いてくる。


 ここぞとばかりに指摘を重ねることが全てではない。

 いつも「反省」の空気を作っていると、

 思いっきり前進できずに、子どもの精神は足踏みを始める。

 また評論されると思い、やがて語らなくなる。



 方法論は、ただ翳せばいいというものではない。

 子どもの欲するタイミングで与えるから活きてくる。

 欲するタイミングなら、いくらでも薀蓄してあげればいい。


 子どもが喜んでいる。

 子どもが悲しんでいる。

 子どもが悩んでいる。


 親はそのストレートな成長シーンを、抱いてあげよう。

 心が共鳴する言葉をそっと掛けてあげよう。

 過去を背負った親だからできる空気を選びながら。

 そっと・・・・



 子どもが今どう思っているのか。

 何よりも第一に掴み、包み込んであげたい。

 その行為が、次の自らの可能性を拓く行動の支えとなり、

 子どもが主体で語り、考えていく、強い流れを作っていく。



 言葉というものは素直だ。


 きっと、

 どんなご褒美よりも、どんなご馳走よりも、

 素敵なプレゼントになることがある。




 (以前書いた記事に加筆)






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最終更新日  2010.10.06 01:11:55


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