ぺ天使のつぶやき

ぺ天使のつぶやき

2009年03月26日
XML
カテゴリ: 医療ネタ
 最近、産科関係の人とお話させていただく機会が増えました。

 古い人たちは、『妊娠・出産は体力が必要!』とのことで、妊婦にはいろいろ食べさせてしまうようですね。
 食べすぎて体重が増えすぎると、妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)になってしまうので、産科では妊婦さんの体重管理や栄養指導も大事な仕事の一つになります。

 私も産婦人科にいた頃、お姑さんお舅さんから、食え食えといわれて困っている妊婦さんの相談に乗って、その人たちへのお手紙を何度か書いた覚えがあります。

 本人が食べつわりで、つい食べてしまって……という理由なら、本人に対して指導をすればいいだけですが、周囲の人に対しては、産科で用意しているパンフ(看護師サイドで独自に作成したものや製薬会社が作成したものなどがある)を持って帰ってもらってもスルーされることが多いのですよ。
 なので、個別にお話を聞いて、妊婦さんの向こうにいるお姑さんやお舅さんにお手紙を書くのです。
 パンフを持って帰ってもらうよりも、意外と効果があるのです。
 手間は少しかかりますが、お手紙の冒頭の分と結びの文のテンプレを作っておいたので楽でした(中身なんて普段説明していることを文章に起こすだけなので、10分もあれば書ける)。

 ……と、ここまでが導入部です。

 本題はこれから。

 最近、増えているのが「太らなきゃいいんでしょ」とばかりに、妊娠中だというのに無理なダイエットをする妊婦さんだそうです。



 成長できないと、低体重児になったり奇形児になったりするんですよ。
 お母さんの子宮や胎盤も、出産に対する準備ができなくて、出産そのものもハイリスクになっていくんです。


 野良妊婦(言葉は悪いけど、ちゃんと検診を受けてない妊婦さんのこと。突然のトラブルが起こっても、医療機関に診療記録がないので対応できない)とか、ダイエット妊婦とか、高齢妊婦とか、ホント、産科系の問題は多いです。
 ま、一番の問題は、医療神話のせいで『無事に産まれて当然』と思われていることでしょうかね。

 妊娠中、何の問題のなかった妊婦さんでも、無事に産まれりゃラッキーだっていうのに、問題のあった妊婦さんの周囲の人まで『無事に産まれて当然』と思い込んでいるんですから、医療神話って恐ろしい……。

 医療を受ける人が「全てお任せします」という態度だと、何かあった時に困るものだと世間一般にもわかってきたから、最近は患者さんも勉強するようになったのはすごく良いことだと思います。
 でも、それは産科にはあまり当てはまらないことが多いのが切ないところです。
 ちょっと考えれば、妊娠中にダイエットするとどうなるか、なんて、わかりそうなものだけれど。

 医療崩壊の昨今、崩壊医療に巻き込まれないためには、賢い患者になって、リスクを潰していくしかないのです。
定期的に受診して、診療記録を残しておく (その記録が、治療方針を立てる助けになる)。
少しでも「変だな」と思ったら、受診する (早期発見・早期治療が全ての鍵)。
 そして、 受診の際は、受診時間内 で!(時間外診療が多いと、医師の疲弊に繋がり、医師不足に拍車をかける。待たされる時間が長いのが嫌なら、『病院』ではなく、『診療所』へ。医師や受付の事務員に「ここは待ち時間が長いので、待ち時間の長くないところを紹介しろ」と言うのもアリ。地域や診療科目によっては「待ち時間の短いところなどない!」という答えがあるかもしれませんが、時間外診療は緊急の患者さんのためのものなのだということを忘れないで)

 おっと、話がずれた!
 というわけで、妊婦は太ってはいけない、は正論ではあるんだけど、だからといって、痩せるのもいけない、ということは覚えておいていただけると嬉しいです。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2009年03月26日 14時49分19秒
[医療ネタ] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

カレンダー

バックナンバー

2026年07月
2026年06月
2026年05月
2026年04月
2026年03月
2026年02月
2026年01月
2025年12月
2025年11月
2025年10月

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: