グリーンの息子もジャズギタリストとしてデビューしていることをご存知の方も多いと思います。現在はグラント・グリーンJr.と名乗っているようですが、デビュー当初はグレッグ・グリーンという本名で活動しており、「A TRIBUTE TO GRANT GREEN(グラント・グリーン賛歌)」というトリビュートアルバムにおいて、初めてその演奏を披露しています。同アルバムは今をときめく人気ギタリストがグリーンのオリジナル曲をカバーし、それぞれが自分の解釈で演奏しています。中でも私が気に入っているのが、Jr.の演奏する「A WEE BIT O'GREEN」です。この曲は父親のデビューアルバムに収録されているメロディアスなブルースで、とても良い曲なのですが、Jr.の演奏もなかなかです。ギターの音色は父に比べて上品な感じで、指の動きも父よりスムーズで、上手さという点では、どちらかといえば息子のほうが上をいっているという感じです。 しかしながら、Jr.の演奏は個性に欠けるきらいがあるのもまた事実です。ONE & ONLYな部分がないのです。確かに、昔に比べてギタリストの絶対数が増え、独自の個性を出すことが難しくなっているご時世ですが、父グラント・グリーンが持っている"旨み"というのは、やはり他に秀でたものでした。 もちろん、Jr.の演奏はプロとして高水準の演奏ですが、"旨さ"という点では、やはり、父に軍配が上がるでしょう。