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皆さま、ご無沙汰しています。お元気ですか?私は無事3月10日にドッグトレーナーの学校を卒業しました。通っているときは課題に追われて結構辛かったですが(痩せました。ちょっとうれしいかも)、終わってしまった今なんだかとっても寂しい。インストラクターは本当にすばらしく、いつも辛抱強く指導してくれました。9人のクラスメイトとは6週間毎日毎日いつも一緒で、彼らからも沢山のことを学びました。辞書引いてると単語の意味も説明してくれたし(笑)授業もすばらしかったですが、インストラクターやクラスメイトと出会えたことも大きな財産になったと思います。6週間の間に3頭の犬をトレーニングして、犬ってすごい!と感心させられっぱなしでした。トレーニングの課題をもらうたび「そんなの2週間で無理。。。」って思うのですが、こちらが何をして欲しいかを伝えさえすれば犬はちゃんと学んでくれる。犬をトレーニングするということは犬とコミュニケーションとるということ、その楽しさを満喫した6週間でした。卒業式でのインストラクターの言葉「陽性でトレーニングする方法を選んでくれたことに感謝します」が、今でも耳に残ってます。明日からしばらくSPCAでインターンをする予定ですので、その様子をまたご報告します。
March 15, 2006
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遅ればせながらあけましておめでとうございます。サンフランシスコは相変わらず嵐の年越しでした。毎年この時期になると嵐がきて、近郊の街では浸水がおきたりします。排水が悪いのか、少し強い雨が降るとすぐに道路が川のようになるんですよね。「カリフォルニアの青い空」はここではあまり見られないです。夏は霧だし。そしてこの3連休もまた雨です。。。今は1月末からの学校に向けて、あわあわとあせりつつ勉強しています。そういえば初夢は有名なトレーナーさんと楽しく談笑している夢でした。正夢になるといいなあ。以前、Marin Humane Societyに犬と一緒に本を読むクラスがあると書いたのですが、昨日、朝のニュースでReading Education Assistance Dogs(www.therapyanimals.org/read/index.php)のプログラムについて放送していました。ブログを読んでくださった方からも、以前この情報をいただいていたので、続編を書こうと思いつつ日が過ぎてしまっていました。日本でもNPO団体がこのプログラムに関してのセミナーを開いていたそうです。子供が本を読んでいる横でじっと寝転がって、犬は時折子供が見せる本をみていました。ニュースでは「犬は読み間違えてもからかったりしないし、静かに聞いてくれる。本を読む習慣が身についている子供と身についていない子供には学習能力に大きな差が出てくる。」と話していました。実際このプログラムを取り入れた施設では、子供が本を読むことが好きになり、学習能力も上がったそうです。犬にならリラックスして本を読んであげられるという子供の気持ちが私にはよくわかります。犬は私が訳のわからない英語を話しても嫌な顔をしないで聞いてくれるので、私も散歩で歩いている途中ずっと犬に話しかけてます(笑)3月に学校が終わったら、犬と一緒に本を読むクラスを是非見学してみたいと思っています。
January 14, 2006
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ご無沙汰していてすみません。サンフランシスコは嵐の季節がやってきて、ちょっと憂鬱な毎日です。今年はこのブログでいろいろな方々とお会いできてとても幸せでした。皆様、良い新年を迎えてくださいね。来年も(戌年ですね)またどうぞよろしくお願いします!--------------------------------先日Marin Humane Societyでカウンセリングを見学したときのこと。その日の相談者は10歳のハスキーミックスの飼い主の女性弁護士。相談内容は、飼い主さんが仕事に行っている間の犬の行動。庭に出しておくと、脱走したり庭で吠えて苦情がくるか、もしくは裏庭に来るオポッサムやアライグマを殺してしまうとのこと。10匹は殺したかなあ。。。と飼い主さんは話していました。お昼にDog walkerが来て、散歩に連れ出してくれるけれど、それはあまり助けになっていないとのことでした。だからといって家の中に閉じこめておくとキッチンカウンターや家具に登って部屋や家具をめちゃくちゃにするし、その飼い主さんは1日11時間以上家を空けているとのことで、犬をクレイトに入れておくのもあまり現実的ではありません。昼間はデイケアに犬を預けることも考えたそうですが、社会性があまりないため犬にとってはリラックスできる環境ではなさそうです。かといって牢屋のような犬舎に預けるのも気がひけると話していました。現状が犬によい状況とは言えないし、来年には仕事の都合で都会へ引っ越すことになるため、来年の夏頃には息子さんに犬を託すことに決めたとのこと。今郊外に住んでいる息子さんは、昔実家にいた頃その犬の面倒をみていたため犬もとてもなついているそうです。が、それまでどうやって面倒をみるか悩んでいるそうです。問題を解決するために飼い主さんができることは「管理」と「トレーニング」です。この飼い主さんへのアドバイスは「留守中に犬をとりまく環境の管理方法」でした。できるだけ家の中に犬をいれて、もし窓から外をみて犬が吠えるようなら、カーテンを閉める。そして登っては困るところや入っては困るところにとにかくたくさん段ボール箱を置く。「もっと犬の為に時間を作ってトレーニングしてください」というのが本音ですが、そのためにはこの飼い主さんの生活を変える必要がでてきます。今回の場合、あと約6ヶ月間、犬と飼い主さんの現在の生活を保ちつつ、忙しい飼い主さんが「これなら試してもいい」と思わせる方法を提案することがとても重要でした。段ボールを部屋中に置くという方法は、忙しい飼い主さんにもすぐにできるうえに、お金もかからないので経済的にも負担をかけることはありません。犬にも苦痛を与えないのでためらわずにやってみようと思えます。時間もないしお金がかかるから、と結局ほったらかしになれば飼い主さんも犬も不幸になってしまいます。今回のケースは楽だったわ、とトレーナーさんは話していました。難しいケース(飼い主さんが犬を手放すことを考えている場合)などはとてもきついそうです。トレーナーの仕事は対犬以上に対人、そしてトレーニングで犬の能力レベルに合わせるのと同様、飼い主の可能なレベルも考えて解決案を提示していくことが大切だと痛感しました。
December 26, 2005
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以前、エスティシャンの友人が「エステに来るだけでお肌の調子がよくなると思っている人が多いけど、それは間違い。お店ではお肌の手入れ方法の見本を見せているだけだから、それを家で続けてもらわないとよくなっていかないのに。。。」と話していました。トレーニングクラスも同じです。今日もトレーナーさんが「宿題(家でのトレーニング)をして来てくれない。。。」とちょっと嘆いていましたが、クラスではどのようにやるかを教えているだけなので、あとは家で実践あるのみです。1時間も2時間もトレーニングに時間を割く必要はありません。ご飯をあげる時、トリートをあげる時、散歩に行く前、散歩の途中、日常の中にはトレーニングをするチャンスがいろいろあります。1回に2-3分でもかまいません。少しずつでもかまわないので、継続することがとても大切です。お勉強も同じですね。学校に行くだけでは知識は身に付かない。どきっとする言葉です。こつこつ勉強しなくちゃ。。。(汗)
November 14, 2005
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今Marin Humane Societyというシェルターの学校に通っているのですが、そのシェルターにはいろいろなトレーニングクラスがあります。その1つのMusical Pawという犬と一緒にダンスをするというクラスの発表会があったので、クラスの途中で先生やクラスメートと見に行きました。お揃いの衣装を着た飼い主さんと犬が、音楽に合わせて躍ります。踊りといっても、手を繋いで踊れるわけではないので、リードを持って犬にトリックをさせたり、マテをさせた犬のまわりを飼い主さんが回ったり。犬が全然違う方向に歩き出してしまったりして失敗もするけど、でもそれもまた笑いを誘って終始とてもなごやか。何より、飼い主さんも犬も満面の笑みでダンス(?)していたのが素敵でした。そのシェルターには他にも様々なクラスがあり、「ハイキングトレイルでのマナー」「子供が犬に本を読んであげる」というクラスもあります。「犬と人が一緒に楽しめるクラス」や「犬と人が共同生活を楽しめるようになるためにトレーニングするクラス」、これこそがトレーニングクラスの目標とするところだなあと思いました。
November 5, 2005
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今日のSmall Dog classは卒業式でした。ハロウインということもあってどの犬もかわいいコスチュームで登場。一番すごかったのはトレーナーさんだったんですけどね(苦笑)今日、2つ離して置いたイスの間をドアにみたてて、ドアの前で待てが出来るようになる練習をしていたときのこと。ある飼い主さんの連れたシーズーが急に固まってしまってどうしても歩かない。しばらく飼い主さんがフードで釣ったり、Happy voiceでよんで頑張っていました。で、ふと思ったのが歩く方向。試しに逆方向から歩いてみると、何事もなかったかのように歩きました。最初は部屋の中心から壁へ向かって歩こうとしていたのですが、その逆の壁側だったら問題なく歩いたのです。きっと他の犬や人がいる方へ歩きたかったのだと思います。常に気をきかせて状況にあう対応を、とは思っているのですが、なかなかとっさには思いつかなかった。なんせあまり気がきかないので。。。とほ。これがダメならあれを試す、ともっと臨機応変に動かなればと感じた出来事でした。
October 31, 2005
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今日はダンバー先生の一般向けのレクチャーに行って来ました。テーマは「新しい犬、猫を迎える」でした。その中でとても印象に残ったのが「まずはお付き合いから」という事です。だれかと結婚して一緒に暮らしていこうという時、最初はお付き合いをして相手を知ることから始めます。一緒に出かけていろんな話をして、少しずつ相手の情報を得ていきます。顔は好きだけど、ちょっと性格はイメージとは違っていた、ということもあるかもしれないし、顔はタイプではなかったけど、お互いの好みや生活スタイルがぴったりだった、ということもある。これから一緒に暮らしていく犬を選ぶときにも同じ事をしなければならない、とダンバー先生はおっしゃっていました。新しい犬を選ぶときには、出来ることならその犬と一緒に散歩に行ったり、遊んだりしてみる。最初はよそよそしいかもしれないけれど、次に会ったときにはもっとその犬の良いところがみえるかもしれない。自分の生活スタイルとはちょっとあわない、ということもわかるかもしれません。ペットショップで「一目惚れ」という出会いもよくききます。でもこれからの犬との十何年という長い将来を考えると、もっと慎重になる必要があるんじゃないかなと思うのです。犬はそれぞれに性格が違い、個性を持っています。犬種によっても違うし、また同じ犬種でも、兄弟でも性格は様々です。人がそれぞれ違うように、犬もそれぞれ違うのです。だからこそ犬との楽しい共同生活を長続きさせるとしたら、まずはお付き合いから始めるのが成功の秘訣なのだと思います。
October 27, 2005
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ご無沙汰していてごめんなさい!その間も来てくださった方、ありがとうございます。気がつけば10月ももう終わりで、あと今年も2ヶ月なんですね。恐ろしい。今日はまずうれしいご報告です。Ravenが日曜日にアダプトされました!他にも何頭かの犬がアダプトされて、その日はとてもうれしい日でした。特にRavenはシェルター暮らしが一番長かったので、スタッフもボランティアも大喜びでした。今は子犬たちもハリケーンカトリーナの犬もいて犬の数はかなり増えています。子犬たちはまだ散歩が出来ないのでだっこして別の部屋に移動していたら次の日に筋肉痛になりました。情けないけど次の日でよかった。。。--今、私は週末に別のシェルターにあるドッグトレーニングアカデミーに通っています。先週で前半が終了し、前半は犬のカウンセリングができるようになるべく、犬のボディランゲージや、犬種による性格の違い、カウンセリングの方法などを勉強しました。後半はトレーニングを学びます。今教わっているトレーナーさんは洗練された職人のようでとてもかっこよく、犬を見る目も厳しいし、また犬を取り巻く環境に対しても厳しい意見を持っています。ずっとシェルターで様々な飼い主と犬に関わってきたからこその意見なのだと思います。彼女の授業をきくたび、あまちゃんな私はいろいろなことを考えさせられ、目からうろこが落ちまくっています。自分の無知を恥ずかしく思ったり、新しいことを学んで興奮したり、はたまた、これってどうなの?と疑問を感じて考え込んだり、なぜか落ち込んでみたり、と支離滅裂な人になってますが、今はとにかく勉強です。
October 25, 2005
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今朝歩いていると前に教会のハスキーがオフリーシュで颯爽と走っているのが見えました。土曜日も逃げだしていたところを捕まえたばかりだったのに、また逃げてる~と思いつつ「Cody!」と名前をよぶと、嬉しそうに走ってきました。すると近くにいたおじさんが「捕まえたぞ!」と叫び、後ろから飼い主のおじいさんがリーシュをもって走ってきました。どうやらずっと追いかけていたみたいで、おじいさんはぜいぜいいってました。するとおじいさん「Codyはよっぽど君のことが好きなんだね。。。」と。私はただ毎朝通りすがりにちょっと遊んでいるだけ。もちろんCodyが飼い主のおじいさんよりも私のことが好きなんてことはありえません。ハスキーは活動的でとにかく動き回ることが大好きな犬種なので、彼らにとって自由に走り回れることはきっと何よりも大好きなことです。でも走っているときにおじいさんが捕まえにくるとリーシュにつながれてしまうから、いいこと(走り回れること)はそこで終わってしまう。だから走り回っているときにおじいさんがくると逃げるのです。私の場合はcodyが繋がれて退屈しているときに、いいことをしてくれる(遊んでくれる)人であって、Codyはぶんぶん走り回っているときに私に捕まえられたことはありませんでした。Codyにとっての私は、いいことを終えてしまう(走っているのをやめさせてリーシュにつなぐ)人ではないのです。しかしこれから毎朝逃げ出していたらどうしよう。(おじいさん、皆に注意されているのですが、あまり気にしてません。うーん。)何度も私が捕まえることになったらきっと私の所にもだんだん来なくなると思います。最高級スペシャルトリートを毎朝持ち歩くか、捕まえてもまたぶんぶん走らせてあげるか、あ、でもそれじゃ意味ないしな。。。と悩むところです。まったりCody。 -------------ドッグランなどで犬を捕まえようとすると逃げてしまう、なんてことのないようにするためには、犬が遊んでいる途中で何度も遊びを中断します。名前を呼びながら首輪をつかみに行ってトリート。そして座らせそのご褒美として再び遊ばせてあげる。この繰り返しで「捕まえられてもいいことがあるし(トリートがもらえる)いいこと(遊び)が終わってしまうわけではない」と学びます。
September 28, 2005
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私の職場には人間10人、犬が2匹います。1匹は上司の犬、チョコラブとボーダーコリーの雑種。もう1匹は庶務の男性のロングヘアチワワ。2匹ともコピーをとったり電話に出たり…ということは出来ないけど、職場ではとても大きな役割を果たしています。忙しい時は皆イライラしていてかなり攻撃的になってしまうのですが(ちなみに私はとっても小心者な日本人なので、攻撃的になる方が疲れてしまいます)そんな時、犬がいるといないでは職場のムードが全く違います。あまりに忙しくて殺気立っている時に、犬のいびきが聞こえてきたり、仰向けになって気持ちよさそうに寝ている犬をみると、思わず皆でぷぷぷっと笑ってしまいます。疲れたときは犬のそばにいくだけでなんだかほっとします。同僚の楽しみは朝と夕方に2匹の犬にトリックをさせて、アラスカからお土産に買ってきたサーモンジャーキーをあげることなのですが、そのジャーキーがなくなったと今日アラスカの会社に注文していました。私の楽しみは昼休みの散歩で、犬が職場にいないときは、今日は帰ってしまおうか…と思うほど、仕事に対する意欲も違ってしまいます(笑)
September 22, 2005
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「犬は咬むけれど、風船やスリッパの方がもっと危ない」というタイトルのセミナーを聞きに行ってきました。人が犬に咬まれる事件が起きるとニュースなどで大きく報道されますが、犬に咬まれるよりも私たちの周りにある災難(転倒、交通事故、落下物にあたる、火事などなど)の方が日常的に頻繁に起きていて、怪我もひどいことが多く、ましてや風船の束を首に引っかけた子供が窒息死してしまったり、寝室のスリッパを履いて滑って亡くなってしまう(!)確率の方が高いという統計の結果がでているそうです。「犬が人を咬んだ」というニュースを、メディアは皆が注目するニュースだとわかっているから、大きく騒ぎ立てます。事件は「殺人事件」というような扱いをされて、人々の注目を引いているように思います。そのニュースを聞いた人たちは、人を咬む犬がとても凶暴で殺人鬼のようだと思ってしまっているのではないでしょうか。「人を襲う」という意志を持っているとても怖い犬。。。そして恐怖は伝染していきます。でも犬にしてみれば、恐怖から人を咬んだのかもしれない。でも咬みつきの抑制がされてなかったため、人の命を奪ってしまった。しかし人間がするような「計画的な犯行」というのはないはずです。事件が起きるたびにすごい騒ぎになり咬殺事件が頻繁に起こっているような気になりますが、アメリカで犬に咬み殺される人の数は年間平均15人だそうです。(これはもう少し増えているという意見もあるそうですが。)犬は人間にとってあまりに身近な存在です。人間になついていて当然と思っている。だから犬に咬まれるということはとてもショックなのだと思います。そしてたとえ咬んだ犬が恐怖から攻撃してしまったとしても、そのことには気がつくことはありません。結局咬みつく犬は、咬みつくようになった原因をちゃんとわかってもらえないまま処分されていく。だから咬む犬が減ることはなく、人はなぜ犬が咬むかわからないためどんどん恐怖は拡大していきます。でも犬は咬むから怖い!と大騒ぎする前に、世の中には犬に咬まれるよりももっと可能性の高い危険なことがあふれていること、そして何より、犬は理由もなく「人を襲う犬」にはならないことを人は知る必要があります。
September 11, 2005
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先日読んだ本に「行動を憎んで人を憎まず」とありました。犬の場合「行動を憎んで犬を憎まず!」となります。出かけ際に犬が飛びつき、お気に入りのシャツが泥だらけになってしまった。。。ついつい無邪気な犬が憎らしくなりますが、憎むべきなのは飛びついてしまった「行動」です。その行動を憎んでどうするのか?トレーニング!です。犬が飛びつこうとするときに、飛びつくことと同時にはできないこと、たとえば座ることを教えます。人に挨拶するときは飛びつくのではなく、座る。座るといいことがある。かまってもらえるし、時にはトリートがもらえます。でも飛びつくと、いいことはない。トリートがもらえないどころか、人に背を向けられて無視され、かまってもらえません。飛びつく、吠える、物を噛む、マーキングをするなど、人間が憎らしく思う犬の行動は、犬にとっては自然な行動です。でも人間と一緒に暮らすためには、その犬にとっての自然な行動は、人に憎まれる行動になってしまうので、トレーニングをしてそれらの行動をさせなくする必要があります。トレーニングも受けられずに「この犬は憎たらしい犬だ!」と言われてしまうのは、犬だって納得がいきませんよね。しかし「人を憎まずに行動のみを憎むこと」は犬に対してよりもさらに難しい気がしてます。。。PS.ずっと前の日記に登場していたPandaがとても可愛がってくれるカップルに貰われていったそうです。本当によかった!!
September 6, 2005
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しばらくご無沙汰してしまい、その間も訪問してくださった方、ごめんなさい!これからも少しずつですが更新しますので、こりずに来てください。先々週よりまた新しいパピークラスが始まりました。今のクラスにはマスチフからチワワまで12頭の子犬がいます。1週目はチワワが他の犬に追いかけられるたびに「キャン、キャン」と鳴きながら走り回り、結果マスチフを始め多くの子犬が一斉にチワワを追いかけてじゃれつき、さらにチワワが鳴きながら逃げるという状況になってしまいました。一見「やんちゃな子犬たちに追いかけられるひよわで可愛そうなチワワの図」に見え、他の子犬に追いかけさせるのをやめなければ!とあせったのですが、トレーナーさんは落ち着いて犬たちの様子を見ていました。そして一言「そのチワワに鳴きながら追いかけるのをやめさせなければね」と。よく見ていると、チワワは他の犬に何をされたわけでもないのに、ただ他の犬が自分の方によってくるだけでキャンキャン鳴き出します。その声に他の子犬が反応している様子。「チワワに他の子犬たちは何もしないし、ここは安全な環境だということを教えなければいけない」とトレーナーさんは話していました。そして2週目、チワワは1週目より落ち着き、鳴きながら走り回ることもありませんでした。すると他の子犬たちもチワワを追いかけずに思い思いに遊んでいました。1週間でこうも変わるのかと子犬の成長の早さにとても感心します。犬同士の喧嘩でもそうですが、どうしてそのような状態になってしまうのか、必ずある原因を冷静に見極める目をもたなければ、と思います。でもいつもついついあわあわしてしまいがち。。。とほ。
August 16, 2005
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今日はお楽しみ、ボランティア感謝ディナーの日でした!年に1回、1年で100時間以上ボランティアをした人が招待されます。ボランティアが感謝されて、そして他のボランティアやスタッフと知り合う良い機会でもあります。いつもと変わらないボランティアのTシャツを着ている人もいるし、いつもの毛だらけよだれだらけの格好とはうってかわって、わからないくらいにドレスアップしている人もいます。場所は有名な料理学校California Culinary Academyの大ホール。人数は、おそらくスタッフも含めて250人くらいはいたのではないでしょうか。動物がもらわれて幸せになることがやはり一番のご褒美なので、この席ではどれだけの動物たちがアダプトされていったのか、どれだけの時間ボランティアが奉仕したのか、スタッフが発表してくれます。そしてボランティア継続5年以上の人たちが、名前を呼ばれて記念品を渡されます。全員への記念品のカラビナには(去年はピンバッチでした)"We love our San Francisco SPCA Volunteers"と書いてあって、ずっと感謝されまくりで、すっかり強化されました(笑)褒められたり感謝されれば、だれだって幸せな気持ちになりますよね。私もいつもは犬ボランティアの人たちとしか話す機会がないのですが、Animal Assited Therapyの人たちと同じテーブルになり、お話することができました。私の隣の女性は、以前SPCAでAnimal Assited Therapyのボランティアをしていて、現在はニューヨークに住んでいるのですが、今日そのときの友人がボランティア継続20年(!)で表彰されるので、お祝いに駆けつけたそうです。私はそんなに長くは続けられないだろうけど、もしずっとここサンフランシスコに住むことができるなら、いつまでも続けたいと思うような素敵な場所です。----------------------料理は卵も牛乳もなしのベジタリアンコース。メインはポテトとビーツの重ね焼き。一流の料理学校なので、料理は綺麗でとてもお上品でした。
July 20, 2005
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今日は独立記念日。9時過ぎから花火が始まりました。フィッシャーマンズワーフでの花火と同時にうちの近所では違法で花火をあげる人が沢山います。個人的に花火をあげることはサンフランシスコ市内では禁止されているのですが、あちこちでかなりすごい打ち上げ花火がひっきりなしにあがり、それを取り締まろうとしているのかパトカーも走り回り、すごい音の花火に車のアラームが反応してこれもまた鳴りっぱなし。これでは犬が怖がって当たり前だなあ。。。と思いつつ、近所の花火をぼーっと見ていたら、すごい勢いで逃げていく犬と後から必死に追いかける飼い主さんが1ブロック先に見えました。。。他にもおろおろ逃げ回る犬を散歩をしている人がいます。こんな時に連れ出されてしまった犬は本当に可愛そうです。怖がるものに慣らしていくことは大切ですが、いきなりこんな音の洪水の中にほり込まれたら逆効果で、音に敏感だった子は大きな音にひどく怖がるようになってしまいます。今日お昼すぎにSPCAに行くとロビーでは大きな音で音楽がかかっていて、ちょっと神経質な犬の部屋ではいつもよりも大音量でテレビがついていました。(SPCAでは家と同じ状態を作るためにテレビがある部屋があります。猫の部屋では鳥のビデオが流れていたりするんですよ。)夜の花火対策で、昼からテレビをつけ大きな音に慣らしていたのです。いつもよりも音は大きいけれど、ずっとついているからPandaもRavenも慣れてすっかりリラックスしていました。あれならほとんど花火の音は聞こえないでしょう。聞こえたとしてもそれまでにテレビの大きな音に慣れているので、パニックになることはないと思います。その犬の性質をよく見極めて、起こりうる可能性のあることを考え、先まわりして起こらないようにすることがトレーニングにおいて大切なのだなあとひしひし感じた1日でした。
July 4, 2005
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昨日のパピークラスで、トレーナーさんがそれぞれの犬の首輪がゆるくないかどうかチェックしていました。なぜなら子犬たちにとっては初めての独立記念日が迫っているからです。「独立記念日=花火の日」といっても過言ではないほど、独立記念日にはあちらこちらで花火(爆竹も)が上がります。大きな花火大会もありますが、うちの近所では個人的にあげている人が多く、ほとんど一日中近所でパンパンと鳴っています。人間にとっては楽しくていいですが、この音を初めて聞く子犬には怖いものだと思います。ストレスを感じるでしょうし、びっくりしてパニックになってしまう子もいるかもしれません。実際7月4日の迷い犬の数はとても多いようです。日本でも花火大会の季節。怖がっている犬をなでたり優しい声をかけると、その行為を強化してしまうので、怯えているときは犬をかまうことはしないで、家の中、クレイトなど犬が安全に感じて落ち着ける場所を探してあげてください。テレビなどでうるさい方が音がまぎれてよいかもしれません。びっくりして家の中から飛び出したり、首輪がはずれて逃げ出さないように気を付けてあげてくださいね。-------ちなみにこちらの花火は、日本の花火の美しさには全然かないません!日本の花火が見たいなあ。
June 30, 2005
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ギャンブルでいつも当たっていたら、当たってもそれほど興奮はしません。たまに当たるから「もっとやればまた当たるかも」とどんどんやりたくなります。そう、部分強化はとても強い強化になります。先日友人と釣りに行きました。で、話していたのが「釣りは部分強化だねえ」ということ。「どうやって糸をたらしてもじゃんじゃん魚が釣れる」とわかっているとやる気も半減ですが、試行錯誤しながらたまに釣れるから、ムキになってまた釣りたくなる。犬も同じです。トレーニングの時に全ての行動ごとにトリートをあげると、だんだんトリートをもらうことに慣れてきて最初の興奮は薄れてきます。これがたまにしかトリートをもらえなくなると「なんでくれないんだ!?」と犬は必死にどうやったらもらえるか考えて、頑張るようになります。そしてトリートがもらえたときの状況や行動が強くインプットされ、その行動を繰り返すようになります。人間が食べているものがほしくてわんわん鳴いている犬に根負けして食べ物をあげてしまうのは、ものすごい部分強化になるので、一度くせがつくとこれを取り除くのは大変です。「この前吠え続けたらいいことがあった(ご褒美がもらえた)!」ということを犬はずっと覚えています。人間も「いいことがあった(魚が釣れた)状況」というのをよく覚えていて、友人は最初に釣れた場所にもどり同じ餌をつけ、また釣り糸を垂らしていました(笑)----------しかしまったく釣れないと強化されるチャンスがないので、やる気がどんどんなくなってしまい、私のようにぼけっとしたり、写真とったり、すっかり怠けモードに入ってしまいます。カナダ・グースの一家。餌探しに必死な子供たちと、それを心配そうに見ているお父さんお母さん。
June 21, 2005
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14日の新聞にピットブルの事件の新しい情報が載っていました。咬んだのは雄のピットブル、しかもその事件が起きる日の朝にも男の子はそのピットブルに咬まれていたそうです。母親はその犬の子供に対する攻撃性が増してきているのを知っていながら、子供をおいて出かけたと新聞にはありました。事件後の新聞社の電話インタビューに対して「I'm a good mother」と言ったというその母親は、犬を怖がる息子を地下室にとじこめドアにシャベルを立てかけていたそうですが、近所の人に対して嫌がらせをした罪で訴えられていて、今回も子供を危険な状態においていた罪に問われるかどうか取り調べが続いていると書いてありました。やはり「フレンドリーな犬」が突然子供を咬み殺したわけではなかった。真実はわかりませんが、新聞で読む限りでは、男の子の母親が常識のある人には思えない。自分が助けられたはずの子供を亡くしているのに「I'm a good mother」という言葉は出てこないと思います。2頭のピットブルをきちんと育てていたかも怪しい。昨日また別の新聞の見出しに「ピットブル」と見つけたので購入したら、今度は別の事件で、近郊の街で66歳の女性が飼っていたのピットブルにひどく咬まれたとのことでした。女性が咬まれたとき、その女性の息子達が一緒にいてシャベルを振り回して撃退したとのこと。その犬は過去にも家族を咬んでいて、しかも今年2回脱走したときには近所の人が怖くて家から出られなかったそうです。どちらのケースも私が疑問なのはどうして犬がそのような最悪の状態になるまでほっておいたのか?ということです。ひどくなる前に、家族は専門家やトレーナーに相談できたのではないでしょうか。こうなってしまうと本当にほったらかしにしておいた飼い主の無責任さが原因というしかありません。結局無責任な大人の被害者になってしまうのは子供や犬なんですね。そして本当にピットブルを愛して、きちんと飼っている人までがつらい思いをすることになってしまいます。規制を作るなら、無責任な飼い主を正す規制を作ってほしい。ちゃんとトレーニングする、劣悪な環境で飼わない、家の外で放し飼いにしない、登録(マイクロチッピング)をする、逃げたら報告する、勝手に繁殖しない(去勢避妊をする)、闘犬に使わない。きちんとした飼い主ならきっと喜んで従う規制ばかりだと思います。------------この事件後、サンフランシスコでも近郊の街でも、Animal care & controlやHumane societyなどでピットブルを理解するための無料workshopを開いたり、ピットブルに対しての去勢避妊手術を10ドルでするなどといういろいろな動きがあります。
June 17, 2005
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先日、家の近所の公園でリードをつけていない2頭のピットブルが出会う人と犬を次々と咬んで逃げたという事件を新聞で読みました。そしてまた最近、「2頭のピットブルが12歳の少年をかみ殺す」という衝撃的な事件が起こりました。その少年は飼い主の息子で、2頭のピットブルと1人きりで留守番をしていました。この事件を受けてとうとうサンフランシスコ市長がピットブルを飼うことに対して規制を作るという提案をしているそうです。この事件はかなり大きく取り上げられていて、多くの人がどのような規制が設けられるのか、注目しています。事件後すぐシェルターに数人の人がピットを放棄しにきたそうです。ニュースによれば「その家族が子犬の頃から買っていたフレンドリーなピットブル」。「この犬も今はいいけどいつかは同じことをするのだろう、と言われたので放棄したい」と言った人がいたそうです。飼っている自分の犬が信じられなくなるなんて、なんて悲しいことだと思いました。先日、駅でバスを待っていたときには、ピットを散歩させている人が歩いてきて、その場にいた人たちがじーっと目で追っていました。歩いていたのはとてもかわいいピットの子犬でした。街の人々のピットに対する目がさらに厳しくなっているのがわかります。ピットブルを飼うことを全面的に禁止にするべきだという人もいます。ピットブルに咬まれて家族を失った人は当然そう思うでしょう。でもそれではこっそりと飼う無責任な人も増えるでしょうし、より社会性のない犬が飼われることになり何も変わらないと思うのです。近郊の街でも数ヶ月前に2頭のピットブルが女性を咬殺する事件がおきましたが、そのピットの飼い主は麻薬の密売人だったそうです。私は人を咬んだ犬たちがどのような状況で育てられたのか、咬んだ時にどのような環境におかれていたのかをきちんと知りたい。ピットブルのあごの力が強いのは確かです。2頭だからエスカレートしてしまったということもあるでしょう。でもクラスで小さなテリアととても上手に遊んでいるピットブルを見ていると、こんな子が成犬になって子供をかみ殺したりするはずがない、こんな飼い主さんが自分の犬をそんな状態にさせるはずがないと思えてならないのです。
June 13, 2005
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今日はメモリアルデーの休日で、シェルターはお休み。一般の人が犬を見に来ることはできません。でももちろん犬達にはお休みは関係なし。普段は犬がシェルターにいないと、犬を探しに来た人達の目に触れる時間が減ってアダプトされる可能性も減ってしまう為、あまり長く連れ出すことは出来ませんが、シェルターが休みの日は犬と一緒に海へ行ったりハイキングに行ったり、家に連れて帰ることも出来ます。というわけで、今日はRavenと公園へハイキングに出かけました!(Pandaも他のボランティアに連れ出されていました)車に乗る前はものすごく興奮していて車に飛びついていたRaven。(私の車じゃないのですが。。。汗)乗ってからもしばらくは大興奮でしたが、しばらくするとおとなしくなり、公園につくとまた大興奮。草の中をがしがし歩き回り、あちこち探検しまくってました。 その公園はいつもそれほど人は多くないのですが、連休だったので犬を放して散歩させている人が結構いました。一番心配だった他の犬とのご対面ですが、Ravenはそれほど興奮することもなく、オフリーシュの犬が寄ってきても今日はわりとおとなしくしていました。それでも何かあっては困るので、Ravenとその犬を遊ばせることは出来ませんでした。。。Raven、いつかオフリーシュで他の犬と一緒に遊べる日がくるといいねえ。そのためにもまた帰ったら練習しなければ。今日は暑いくらいの陽気で、丘を駆け上ったりしたRavenはばてばて。帰りの車ではのびちゃってました。しかしよっぽど車が好きみたいで、シェルターに戻って車から降りたあとも、またなんとかして車に乗ろうとしてました。。。きっと昔よく車に乗せてもらっていたんだろうな。また車でRavenを連れ出してあげたいなと思います。
May 30, 2005
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今日はお散歩のボランティアについて少し書きます。お散歩ボランティアはロッカールームに荷物を置いて、着替えて(「SPCA volunteer」とかかれた専用のエプロンかTシャツなどを着ます)バッチをつけたら、ボランティアデスクに行きどの犬が散歩に行く必要があるか確認。そしてまだチェックのついていない散歩にいっていない子を優先で連れて行きます。時間帯は午前、午後、夕方と分けられていて、散歩に行ったらリストにチェックを入れます。ボランティアがチェックする犬用リストは「グリーン」「イエロー」「レッド」「ドッグリアクティブ」と4種類あります。グリーンからレッドになるにつれて難しい犬になります。ドッグボランティアは犬と歩き始める前に最初のトレーニングクラスを取り、まずは「グリーン」の犬の散歩から始めます。グリーンの犬は強く引っ張ることがなかったり、おとなしく扱いやすい犬ばかりです。そしてグリーンリストの犬をしばらく扱ったら、今度は「イエロー」のクラスを取り、イエローリストの犬を散歩する事が出来ます。イエローの犬はジャンプしたり、引っ張ったり、グリーンの犬よりはトレーニングが必要になります。多くの犬がこの「グリーン」もしくは「イエロー」のリストに載っています。「ドッグリアクティブ」は他の犬を見ると興奮したり吠えたりする犬で、「ドッグリアクティブ」の犬を散歩させるためには「ドッグリアクティブ」用の犬のクラスを取り、他の犬とあったときの対処法などを学ぶ必要があります。「レッド」の犬はボランティアが普段散歩が出来るレベルになく、トレーナーさんが主にトレーニングを行っています。アダプト可能な犬を収容する部屋の他に、病気、けが、去勢避妊手術をする/した子や新しく来たばかりでまだアダプトが可能でない子は別の棟にいるので、その子たちも散歩に連れていかなければなりません。別の棟にいる子たちはルームメイトもいないし、あまり人間との接触がないため散歩に行くととても喜びます。散歩の後はトレーニングシートに気づいたことなどを記入します。どこをどのくらい散歩してどのようなトレーニングを行ったか、なにか気づいた点、トレーナーさんへの質問を書く欄もあります。そのシートは後ほどトレーナーさんによってチェックされてからファイルされていきます。---------------今日Ravenの名前がいつもの「イエロー」リストから消されていました。この1週間忙しくてボランティアに行けなかったので、その間にもしかしてアダプトされたの!!!???と喜んだのもつかの間、「ドッグリアクティブ」のリストに名前が移っていただけでした。。。前々から気になっていた行動で、他の犬を見るたびにトリート大作戦を行っていたのだけど、イエローから移ってしまったということはひどくなってるのかな。。。涙これからはもっと他の犬に反応しない為のトレーニングを最優先にして、さらに難しい犬になってしまわないようにRavenと時間を過ごそうと思いました。
May 28, 2005
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子供の頃に犬に追いかけられたまたは噛まれたので犬が怖い、という人をたまに聞きます。同時に犬にとっても子供は怖い存在になることがあるんです。突然後ろから犬をさわったり、大声をだしたり、走り回ったり、突然転んだり。子供の独特な動作によって犬が怯えたり興奮してしまい、犬が子供を追いかけて噛む事件が起こってしまうこともあります。そんな悲しい事件を防ぐためには、社会化が必要な子犬の時期に子供に慣れさせる必要があり、同時に子供に対しても、どうやって犬と接するか教える必要があります。今見学しているパピークラスには毎週数人の子供(4歳くらいの子から12歳くらいの子まで)が家族と一緒に参加しています。トレーナーさんは「この子達が学校に通い始めたらなかなか参加出来なくなってしまうから、今のうちにどんどん来てほしい」と言っていて、クラスを卒業した犬の家族を自由に参加させています。トレーナーさんは積極的に子供達に犬を触らせます。お座り、ふせ、来いの練習。首輪をつかんで捕まえる練習。しっぽをつかんだり、足を引っ張ったり、耳をひっぱったりもさせます。その後には必ず子供の手からトリート。子犬たちはへっちゃらで、ちょっと乱暴にされたくらいでは動じません。それよりも周りの犬や人、もらえるトリートの方が気になってます。子犬たちは「子供に触られたらいいことがある(トリートがもらえる)」ということを学習しています。子供達も最初は自信なさげですが、子犬にお座りをさせることが出来たり、子犬が自分のかけ声で走ってくるたびに、だんだん自信がついてきて、積極的になっていくのがわかります。トレーナーさんに「よくできたね!」ってほめられるととても誇らしそうです。クラスでは自分の子犬だけではなく他人の子犬も扱うので、子供は自分の犬だけでない犬の扱い方や、自分の犬だけでなく犬全体を大切に思う気持ちを学んでいくのです。犬が大きくなってしまうと力も強くなり顎の力も強いので、犬の扱いに慣れていない小さな子供には難しくなってきます。子犬は小さな頃に子供に慣れる必要があります。それに子供や子犬が苦手な成犬は案外多く、子供と子犬は一緒に社会のマナーを学んでいけるいいコンビなのだと思います。_____________________________________そういえばアメリカに来てからは「子供の頃に犬に追いかけられた、または噛まれたので犬が怖い」という人に会う確率は低いような気がします。動物が好きでない人はいますが、怖いという人に会ったことはありません。
May 24, 2005
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ボランティアで散歩をしているときに、よく「犬をアダプトしたいのですが、シェルターはどこですか?」と聞かれてうれしくなります。でも時々犬を連れた人に「犬を手放したいんだけど」と言われることがあります。先日も犬を手放しに来た女性がいました。その女性は、近所にあるもう一つのシェルターに犬を連れて行くところで、間違えてSPCAに来てしまったようでした。もう一つのシェルター場所を教えてあげると、彼女は何も言わずに出ていきました。気になって彼女の姿を追うと、建物から出ていった飼い主を、今からその飼い主に捨てられるはずの犬がうれしそうにしっぽをぐるぐるふって飛びついて出迎えました。でもその人はその犬を見て嫌な顔をし、迷惑そうに飛びついた犬を振り払いました。人にはそれぞれの事情があるということはわかっています。でもその一部始終をみていて、とてもやるせない気持ちになりまいました。犬は変わらず飼い主の事が大好きなのに、飼い主にはもう愛情は感じられない。なぜなら、子犬の時ほど可愛くないから?思ったよりも手間がかかるから?子犬の時はかわいい、で許せていたいたずらが今では手に負えなくて腹が立つから?私の最初の犬は、小学校の通学途中の家で生まれた子犬の売れ残りの子でした。「貰い手がつかないから明日この子を捨てに行くの」という飼い主の言葉をきいて、びっくりして家に帰り、母親を連れてその子をもらいに行ったのを覚えています。その子はその家に長い間他の兄弟と一緒にいたおかげで、学校帰りの子供、その親達に毎日もみくちゃにされ、社会性が備わっていたのだと思います。トレーニングをすることがなくても人や他の犬が大好きないい子で(拾ってきた鳩の子の世話もするとてもおおらかで優しい子でした)、犬にトレーニングが必要だなんて考えもしませんでした。そして次の子は公園をさまよっているところを保護され、引き取り手を募集している子でした。うちに来たときからものすごく臆病で神経質だったのですが、そのときも以前の子がなにもせずしていい子だったので、この子も慣れたら大丈夫だろうと思って特に何もしませんでした。でもそれは本当に大きな間違いで、臆病で神経質な事から生じたいろいろな問題を矯正するのはとても苦労しました。ちゃんとトレーニングを受けていたら、本当はもっとその子は楽しく幸せに暮らせるはずだったのに。捨てられてしまう犬達の中には、受けなければいけないはずのトレーニングを受けないまま「悪い犬」のレッテルを貼られている犬が多くいると思います。犬にトレーニングが必要なことを知らない飼い主は、自分ではなく「犬が悪い」と決めつけてしまう。でも本当は飼い主の責任です。犬にはトレーニングが必要です。犬の、そして飼い主の幸せの為にも。
May 13, 2005
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今日はRavenをトレーニングしました。Ravenは約8歳のシェパードMIX。基本的にはいい子なのですが、食べ物を手から食べるとき歯があたって痛いことと(先週は指に穴があいて血が出ました。。。)、散歩の時強く引っ張ることがとても気になります。歳をとっているし、これでは貰い手がなかなか決まらないのではないかと心配です。新しい飼い主の所に子供がいて、その子供から食べ物をもらうこともあるかもしれないし、人の手から食べ物をそっと取るように教えることはとても大切です。何があっても人に強く歯をあてないように教えなくてはなりません。それにRavenのように大きな子は特に散歩の時に引っ張らないように教えなければ危険ですし、なにより散歩が楽しくありません。そこでLeave itを教えながら歯をあてないようにする(ソフトマウス)練習と、赤信号青信号を教えながら引っ張らないようにする練習をしました。最初は部屋の中でトレーニング。何度かtake itといってトリートを与え、次にトリートを手のひらの中に隠してLeave it!と強い口調で言います。最初はよくわからないので、Ravenはトリートを食べようと勢いよく手に噛みつきます。どんなときでも手に歯があたってしまったら、「あっ!」もしくは「痛い!」と大げさに叫んで、トレーニングは中断。部屋から出ます。Ravenはなんで????と部屋でおろおろしています。20秒位したらまた部屋に戻って、Leave itを再開します。だんだん強く歯をあてなくなってきますが、トリートがほしくてたまらないので(Ravenはドライフードでも大興奮でした)どうしてもトリートをとろうとします。その間はなにも言わずに様子を見ます。そしてRavenがトリートを取ろうとするのをやめた瞬間クリック!で、Take itといってトリートをあげます。繰り返すうちに様子が分かってきたRavenは、だんだん遠慮がちにトリートを手から取るようになってきました。Leave itというと最初はトリートを食べようと体が前に動くのですが、少し思い直して引き下がります。そのときにまたクリックをならし、Take itと言ってトリートをあげます。「Leave itと言われたとき、待てばいいことがある(トリートをもらえる)」と学んできたようです。同時にTake itの時も、トリートを見た瞬間に手から取ろうとするのではなく、一瞬間をおいてTake itの指示を待つようになりました。次は外に出てお散歩です。Ravenが引っ張るたびに赤信号、止まります。止まって進行方向と同じ方向を向いて座らせます。そしてトリート。横を歩いている時や振り向いて私の方を見たときはトリートをあげます。最初は2歩あるいてはトリートをあげていましたが、4歩、8歩、と距離を伸ばしていきます。まだ油断すると引っ張って前を歩くことがあるのですが、それでも立ち止まって振り返る回数が多くなってきました。「振り返るといいことがある(トリートがもらえる)」ということを学んでいます。歩いている間にも歯が強くあたることが2-3度あったので、そのときは「痛い!」と叫んで20秒くらい止まって後ろを向いていました。トリートをもらうことが大好きなRavenは、トリートマシーン(私)からトリートが出てこなくなってしょんぼりしていました。早く「歯を当てるといいことがおこらない(トリートがもらえないし、かまってもらえない)」と学習してくれるといいと思います。いつかRavenの飼い主が見つかって幸せな余生を過ごせるといいなと思います。ちなみにPandaの貰い手もまだ決まってないので、Pandaの飼い主も決まりますように!
May 11, 2005
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今またベーシックトレーニングクラスをお手伝いしています。今日は座れ、ふせ、座れ、立ての練習をするとき、だんだん手の合図をなくしていく方法を練習しました。最初は手の合図で犬を導きますが、最終的には声の合図で出来るようにしていきます。1.手の合図(トリートつき)2.手の合図(トリートなし)3.声の合図&手の合図4.声の合図のみ(手の合図)という順番で1ができるようになったら2と、少しずつ難しい目標を作ります。1.手の合図(トリートつき)手で合図を出します。トリートに犬がひっついてくるような感じです。出来たら手に持っているトリートをあげます。2.手の合図(トリートなし)手の合図だけで犬が従うようにします。従ったらトリートをあげますが、指示を出す手にはトリートは持たないようにします。3.声の合図&手の合図声で合図を出してから、手で合図を出します。出来ればトリートをあげます。これによって犬の頭の中に、声の合図がインプットされていきます。4.声の合図のみ(手の合図)声で合図を出してから、犬が座るまで待ちます。犬に少し考える時間をあげます。もし座らないようだったら、手で合図を出します。このときに手の合図なしに犬が座れたらトリート、手の合図が必要だったら褒めるだけ、と違いをつけ、声の合図だけで出来た時の方がすごいんだよ!と教えて、行動を強化します。このクラスはとてもよく出来るクラスで、トレーナーさんが出す課題を飼い主さんも犬も、どんどん順調にこなしていきます。今日は飛びつかない練習もしたのですが、トレーナーさんが例を見せようとしても、どの子もいい子すぎて全く飛びつかずトレーナーさんが苦笑いしていました。
May 3, 2005
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ダンバー先生は犬にはクレイトに閉じこめること(confinement)が必要だとも話していました。クレイトに閉じこめると「かわいそう」という人がいるけれど、それは違うと。犬には自分だけで落ち着ける場所が必要だし、そのまま犬を好き放題させておいて手に負えなくなったからといって今度は庭に繋ぎっぱなしにし、犬は社会性がなくなるため人をみると吠えるようになる。そして最終的にはうるさいからといって放棄され、シェルターの檻に閉じこめられてしまう。それとどっちがかわいそうかよく考えなさいと。最初は家にいるときに5分、10分と短い時間から、コングを中にいれて始めます。別の部屋での訓練と同様です。だんだん時間を長くしていきます。犬がクレイトでじっと寝ているからといって、人間が静かにする必要はありません。どんなに外が騒がしくてもクレイトの中でじっとする訓練が必要です。クレイトでおとなしくしていられることができれば、犬を安心していろいろな所に連れていけるようになりとても便利です。旅行にも連れていけますね。
May 2, 2005
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最近書いてませんでしたが(ごめんなさい!)、Growly Dog Classはまだ続いています。この日は実質の最終日でした。来週はクラスがなく再来週が卒業式です。残念なことにロットワイラーちゃんがやめてしまい、残っているのは4匹です。ボクサーもシェパードももう囲いは全く必要なくなり、隣同士でおとなしくしています。ジャックラッセルはまだ囲いが必要ですが、それでも前みたいにずっと吠えていることはなくなりました。イスを使ってのすれ違いの練習もボクサーもシェパードも問題なくクリア、外で並んでのお散歩もおとなしく歩いています。本当に初日からは考えられないくらいのいい子ぶりで、皆の顔がほころびます。これも飼い主さんの努力のたまものです。毎回1時間半真剣に取り組み、また宿題もきちんとやって来られていました。飼い主さんの上達ぶりや犬がいい子になっていくことが、トレーナーさんやスタッフにとってのご褒美になり、またがんばろうって思えるんだなと思いました。
May 1, 2005
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ダンバー先生は食事をボウルからあげてはならないと話していました。ボウルから食事を与えてしまうとたったの5分で終わってしまいます。それよりもコングで与えたり、トレーニングをしながら手から食事をあたえたりして、もっと食事の時間を有効に使うべきだと。犬は補食動物です。昔から自力で餌を探して捕らえて生きてきました。でも人間に飼われることによって、何もしなくても餌が手にはいるようになりました。それは犬から本来の生活を奪っているようなものだそうです。コングで餌をあげることはそんな犬の本来の本能を刺激します。コングの中にフードを入れて犬に与えると、犬はそれをなんとかとりだして食べようとなめたり転がしたりします。少しずつ手に入るフードがその犬の行動に対するご褒美になり、その行動が強化されていきます。犬があまり興味を示さないときは1.中に入っている物があまり犬にとって魅力的ではない2.中に入っている物を取り出すのが難しすぎるということが考えられるので、犬があきらめずに取り出そうとするくらい魅力的な物、もしくはころがったらすぐ出てくる物を入れておく必要があります。慣れてきてすぐに中の物を食べてしまうようになったら、工夫が必要です。ドライフードを半分、そのあと缶詰のフードなどで蓋をしたり、ドライフード、缶詰、極めつけはピーナッツバターなどで蓋をしたり。ピーナッツバターはかなりアメリカ的ですが。。。留守番をさせるときは缶詰のフードを詰めて前の晩から凍らせ、それをあげて出かけると40分くらいは長持ちして、その後は犬も疲れて寝てしまうとダンバー先生は話していました。長時間の場合は、コングを数個あたえて出かけるという手もあります。これでもしかしたらお留守番がすごく楽しみになるかも。
April 30, 2005
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今日はダンバー先生のレクチャーに行ってきました。ダンバー先生は奥さんと一緒にOpen Pawという非営利団体を運営されていて、その団体主催で毎月1回、飼い主に捨てられる犬を少しでも減らす為の市民向けのレクチャーを行っています。夜7時半からの先生のお話を聞きに多くの人が来られていました。今日のテーマは”HOME ALONE”。犬が家でひとりでおりこうに留守番できるようにするためにはどうしたらいいのか?というお話でした。お留守番時の問題は1.鳴いてうるさい2.家具などを噛む3.トイレをあちこちにしてしまうが多いですが、これは犬に問題があるのではなくて、トレーニングしていないから、1.1人になってしまいとても不安2.何を噛んでいいのかがわからない3.どこでトイレをしていいのかわからないということなのです。新しい家に来てまだ不安なのに、いきなりほったらかしにされたら犬だってパニックなります。子犬ならなおさら。だから飼い主さんが家にいるときに、予行演習をする必要があるのです。予行演習は、コングをあたえて別の部屋またはクレイトになどに犬を入れてひとりきりにします。最初は5分から。だんだん10分、20分と時間を延ばしていきます。もし犬が鳴いても絶対にかまってはいけません。かまってしまうと犬は「もっと鳴けばまた来てくれる」と考え、かえって鳴く行為をひどくしてしまいます。そして時間がきたら犬を外に出し、トイレに連れて行きます。犬は1.必ず飼い主は帰ってくる2.コングを噛めばよい3.ここ(部屋、クレイト)から出たらトイレにいけると学習します。ダンバー先生が昔飼っていた犬は、ダンバー先生が車のエンジンをかけると不安がってパニックになったそうです。そこで先生は最初のうちは何度も家から出ていっては車のエンジンをかけてまた戻ってを繰り返しました。すると犬は「車のエンジンの音=飼い主がいなくなるというわけではない」と学習して、実際出かけても平気になったそうです。また先生はクレイトトレーニングはなぜ必要か、コングを与えるのがなぜ良いのかについても話していました。続きはまた次回書きます。
April 28, 2005
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今日はシリウスドッグトレーニングクラス見学の日。今日トレーナーさんが「トレーニングクラスを教えるうえでとても大切なことは、犬を上手く扱えるかよりも人とうまくやっていけるかどうかだ」と話していました。どんなに犬が頑張っていていうことをきくようになっても、飼い主さんにトレーナーのいうことをちゃんと信じて聞いてもらえなければ仕方がない、と。彼女はとても素敵な人でクラスの雰囲気も楽しく、飼い主さんも彼女の言うことにきちんと耳を傾けています。彼女のクラスでは、2ー3頭の子犬が遊んでいるときでもフードを1頭犬だけにあげたりして、気にせず使っています。成犬のクラスでは、1粒のフードをめぐって喧嘩になることがあるので、2頭以上の犬がいるときは絶対にフードを使わないようにしています。まだ子犬のうちは大きな喧嘩にはならないし、むしろ子犬たちが成犬になったときフードで他の犬と喧嘩をしないためにも慣らす必要があると話していました。パピークラスは将来の問題行動を予防するためのクラスだから彼女はパピークラスを教えることが好きなのだそうです。彼女は2頭のジャックラッセルを飼っていて、その犬達はよくトレーニングされています。どんなに激しく遊んでいても彼女が呼ぶと彼女のもとに飛ぶようにかけていきます。やっぱり、ジャックラッセルって賢い犬なんだってことを再認識させてくれます。ジャックラッセルの飼い主さんで苦労をされている方をいままでよく見てきましたが、そのことを彼女に聞くと「動きの早い犬だから犬が飽きてしまわないためにスピードが大切」と話していました。目標にしたいトレーナーさんが出来ました。彼女の様なトレーナーをめざして頑張りたいと思います。
April 27, 2005
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この日はシリウスドッグトレーニングクラスの見学に行きました。このクラスは子犬を主に扱っています。その教室がある場所は昼間は犬の保育所になっていて、保育所で犬を預かってもらっている間に犬は他の犬と遊んで社会性を身につける、という一石二鳥なところです。同じ場所で夜には子犬のトレーニング教室が開かれています。ダンバー先生は自分の6ヶ月未満の子犬をトレーニングクラスに通わせようと思ったときに、6ヶ月未満の子犬が通えるクラスがないことに気がついてこのクラスを作ったそうです。なぜなら6ヶ月までの間というのは社会性を身につけなければならない、一番大切な期間だからです。子犬に社会性を身につけさせることは、これから犬と一緒に楽しく生活していくために重要です。人間に対して、他の犬に対して、いろいろな状況に対して。子犬の時期に犬にいろいろな社会体験をさせ、これから暮らしていく環境の中で出会うことになる、様々な人間、他の犬、目の前でおこる出来事、物、場所などに対して慣らしていきます。特に人間の社会で暮らしていく犬にとって、人に対しての社会性は一番大切です。いろいろな人にどのように扱われても平気である必要があります。近所の子供がやってきて急にしっぽをつかんだり、いきなり他の犬に襲われたときに首をつかんでもちあげたり、もしかしたら誰かがつまづいて犬の上に倒れるかもしれません。そのときにどんなにびっくりしても、犬が「こんなことくらいはへっちゃら!」って自信をもっていられるように慣らす必要があります。クラスでは10頭の子犬がいて、飼い主さんが子犬を順番にパスして、飼い主さん以外の人に触られても大丈夫な練習をしていました。その時少し乱暴に扱ってみます。しっぽをぎゅっと引っ張ったり、前足をもってひっぱったり、首の後ろをつかんでもちあげたりします。そしておとなしくしていたら、トリート。もし子犬が少しびっくりするようだったら、もう少し優しく扱います。そしてだんだん手荒に扱っても大丈夫なように慣らしていきます。かなりどの子犬も平然としています。それよりも周りの子犬と早く遊びたいみたいで、全然気にしていませんでした。トレーニングの後はご褒美のプレイグループ。みんな飛び跳ねて上手に遊んでいました。次週は卒業式だそうです。今はいい子なこの子たちもやんちゃだったのかな。
April 20, 2005
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今日はCowboyを散歩しました。この子はかなりジャンプをするので(鼻にぶつかって涙でました。。。)、今日は徹底してジャンプをさせないように練習(Anti-junp training)をしました。Cowboyはボランティアがリードをもって部屋に入ると、うれしくて仕方がないので、興奮して飛びついてきます。これはこれで可愛いーと思ってしがいがちですが、でもいつまでもこのままではなかなか貰い手がつきません。小さな犬が飛びついたとしても、それほど大変なことにはなりません。でも、大きな犬に不意に飛びつかれると、倒れて怪我をするかもしれません。お年寄りや子供だとなおさら大変です。実際鼻血でそうでしたし。。。ドアノブに手をかけドアをすこし開けます。するとCowboyは興奮してドアに飛びつきます。その時点でアウト。「Too bad」と言って、しばらくドアから離れます。そのときにはCowboyには私の姿が見えないようにしないと、なかなか落ち着きません。Cowboyはえっ!?散歩じゃないの?ってがっかりした顔で、だんだんしっぽも下がっていったりして。そしておとなしくなったらまたドアをあけます。また興奮して飛びついてしまったら、ドアから離れます。ドアを少し開けても飛びつかなくなったら、今度はドアを少し開けたときに「おすわり」といってお座りをさせます。部屋に入るまでにお尻があがってしまったら、またドアを閉めて部屋を出ます。繰り返すうちにだんだん座るまでの時間の感覚が短くなってきます。忍耐が必要ですが、これを繰り返せば犬は「飛びつかないといいことがあるけど(散歩にいける。部屋に入ってきてかまってもらえる)飛びつくといいことが起こらない(散歩に連れて行ってもらえない。部屋に入ってきてかまってくれない)」と学習し、ドアを開けたときに「座ればいいんだよね!」と座って待てるようになります。家に帰ったときに興奮して飛びついて出迎える犬も、座っていい子に迎えてくれるようになります。近づこうとした人に犬が飛びついてしまうときには、犬が飛びついてしまったら「Too bad」と言ってくるりを後ろを向き、離れます。そしてまた近づいて犬が飛びつかないときには「いいこだね」と褒めてあげます。犬は「飛びつかないといいことがあるけど(人がかまってくれる)、飛びつくといいことがおこらない(人が近づいてくれない)」と学習しますそしてとても大切なことは、皆が犬に対して同じ対応をとること。家族の中でひとりだけが飛びつかないようにさせて、他の人が飛びついてもそのままにしまうと、「この人に飛びついたらだめだけど、他の人なら大丈夫」と結局飛びつき行為がよくないということを学ぶことができません。今日はPandaに興味がある人が来ていました。とてもよさそうな人たちで、Pandaと一緒に散歩をしていました。どうかPandaをもらってくれますように!
April 18, 2005
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ロットワイラーくんは今日も落ち着きがありませんでした。この子の問題は子犬の頃に社会性を身につけられなかったことが原因だと思います。他の犬に対しての社会性のない小型犬が吠え続けていても、それほど見た目は怖くはありませんが、ロットワイラーくらいの大きさの犬が吠えて興奮すると、かなり迫力がありますし、実際にリードがはずれたりして、他の犬に向かっていってしまうと本当に危険です。飼い主さんも引っ張られて怪我をするかもしれません。他の犬を見ると興奮して手に負えなくなってしまうので、他の犬は扉付きの囲いの中に入ってリラックスする練習です。それでもロットワイラーは気配を感じて時々吠えています。ロットワイラーくんを壁のカラビナに繋ぎ、飼い主さんとスタッフが側に立ちます。そこにシェルターの犬が教室の扉を開けて中に入ってきます。ここでロットワイラーが激しく吠えてしまい、飼い主さんは「Too bad!」と言って出ていきました。このとき振り返ってはいけません。完全に無視をします。飼い主さんがいなくなってもロットワイラーは興奮して暴れて吠えてつづけ、手に負えない状態になってしまったので、スタッフが空気スプレーを犬の顔にかけ驚かせます。しかしこれも最初しか効果がありませんでした。この飼い主さんが出ていってしまう「Time out」は、犬が飼い主さんによくなついていて、飼い主さんが側にいることを喜ぶ場合のみ効果があります。飼い主さんがもどってくるとロットワイラーは嬉しそうでした。このとき飼い主さんはトリートをあげてはいけません。そしてまた犬を興奮させないように静かに犬に声をかけます。なんどか「Time out」を繰り返すと、飼い主さんが部屋を出ていってすぐにおとなしくなるようにはなりましたが、他の犬を見たときの興奮状態は変わりませんでした。これからの大きな課題になりそうです。このトレーニングで一番大切なことは、犬が他の犬を見てから吠えるまでの一瞬を見逃さず強化することです。吠えていない一瞬にhappy talkとトリートで褒めまくります。吠えてしまえばもう褒めることはできません。吠えていないときはいいことが起こる(トリートがもらえる)、吠えてしまえばいいことは起こらない(トリートがもらえない)というメッセージを明確に犬に伝える必要があります。前回吠えっぱなしだったジャックラッセルくんは、今週は他の教室でスタッフと個別授業でした。他の犬がいなくて気が散ることが少ないみたいで、随分吠えずに歩けるようになっていました。この2頭がトレーナーさんの頭を悩ませているみたいですが、最後の日にどのくらいいい子になるのか、楽しみです。
April 11, 2005
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今日は5日目。飼い主さんが自分の犬を連れてきての2日目です。今日は前回大人しかった犬は囲いをL字型にして外が見えるように、まだ気が散ってしまう犬はまた扉付きの囲いです。まずは前回同様、囲いの前をシェルターの犬が通っていきます。扉付きの囲いに入っている子は扉を開けて、犬が他の犬を見ておとなしくしていたらHappy Talkで話しかけ、どんどんトリートをあげます。出来るなら「watch」で飼い主の方を向かせます。「watch」の時は、手にトリートを持ち、自分の顔の前に持ってくると、犬がトリートにつられて人の顔をみます。次はシェルターの犬と向かい合って進んで行く練習。最初は教室の柱を挟み、柱の向こう側とこちら側で、その次は、お互いに柱のこちら側に来て、犬と犬との距離を縮めます。最初は犬が人の外側を歩きますが、戻るときはお互いの犬が内側を歩くので、犬と犬との距離がさらに縮まり難しくなります。すれ違うときに他の犬を見て気にしたら「watch」といって飼い主の方を向かせます。それでも気が散ってしまうときは、「find it」で床にトリートを落とせば、他の犬は犬の視界に入りにくくなり、犬はトリートに集中しやすくなります。これまではおとなしいシェルターの犬とすれ違い、だんだん上手に出来るようになってきましたが、今度は飼い主さんたちの犬だけで練習です。今まで通りすれ違う練習が出来たら、今度は一緒に並んで歩く練習。犬を内側にしてあるき、途中でお互い立ち止まってからお座りをさせて、他の犬から遠ざけるように外側に「タッチ」といって手を出します。次は立ち止まりお座りをさせてから、「watch」でアイコンタクトをとってからまた前に進みます。最後に「leave it」の練習。ボランティアが1列にフードを持った手を差し出してならび、その前を犬を連れた飼い主さんが歩いていきます。犬がフードを取ろうとしたときにleave it!といってやめさせます。この時に大切なのは声調。他のコマンドと区別を付けて、かなり強い低い口調で言う必要があります。言うのは1回だけ。犬がコマンドをきかなければ、リードを引いて犬をフードから引き離しトリートをあげます。ここではフードを拾おうとするといいことは起こらないけど(トリートはもらえない)、フードから離れるといいことが起こる(トリートがもらえる)というメッセージを明確に犬に伝えることが大切です。続きはまた次の日の日記で。
April 10, 2005
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次は1頭ずつ囲いから出てきて、「Turn & Go」の練習。呼び戻し(バックアップリコール)と同様です。危険な状況を回避するために、くるっと向きを変えて引き返す練習です。シェルターの犬が向かって歩いてくるので、飼い主さんもトリートで犬の気をひきながら向かって歩いていきます。その横にはスタッフが付き添っています。お互いの距離が縮まり、犬が歩いてくるシェルターの犬に気がつけば、Turn & Go。そのとき「Find it」といってトリートを戻る方向に投げると、犬がトリートに気を取られ引き返しやすくなります。この時、投げるトリートが向こうから来る犬を超えるくらいそのときの犬にとって魅力がある物でないと効果はありません。ここでもジャックラッセルの飼い主さんがとても困っていました。囲いからでたとたんからずっと吠えっぱなし。ここでトレーナーさんもリードをつけ、2本のリードでコントロールする事になりました。リードを2本つけられると、ジャックラッセルは少しおとなしくなりましたが、シェルターの犬がみえたとたん、ものすごい勢いで吠え始めました。ここで、「time out」。飼い主さんが「Too bad!(あーあ、残念!)」といってリードを離し教室を出ていきます。飼い主さんに去られたら、ジャックラッセルくんは「えっ!?なに??」という表情でだんだん静かになりました。1分くらいしてすっかり静かになったら飼い主さんはまた戻ってきます。このtime outは1分くらいで十分効果があります。吠えるたびに「time out」を繰りかえすうち、ジャックラッセルくんはおとなしくなって、最後には激しく吠えることなく歩くことができ、教室のみんなから拍手があがりました。「Turn & Go」の練習は今日は出来ませんでしたが、まずは吠えることなく歩けるようになることからです。どの犬でもそうですが、いきなり難しいことはなかなかできません。人間もそうです。まずはできそうな目標を設定してそれが出来るようになったら、どんどん難しいことにチャレンジしていきます。そうすることによって、犬も飼い主さんも自信をつけることが出来ます。犬も人間もいきなりとてつもなく難しいいことをやらされても、出来なくてやる気がなくなってしまうだけですから。次は、平和に他の犬とすれ違う練習。まずは教室の真ん中に立っている3本の柱を挟んで向こう側をシェルターの犬が歩き、その反対側を犬を連れて飼い主さんが歩いていきます。最初はまだ距離を保ちつつ。このときも飼い主さんが犬の気をひきながら歩いていきます。犬が柱の向こうを歩く犬を見たときにHappy Talkで話しかけトリートを「find it」と言って床に落とし、吠えなければ褒めてまたトリートをあげます。吠えてしまえばトリートはなしです。つぎはお互い柱のこちら側で、すぐ近くですれ違う練習です。この状況では先ほどまでできていた子もあやしくなってきます。それまでなんとか頑張っていたロットワイラーが唸り、飼い主さんを引きずりそうになったため、横についていたトレーナーさんがこういうときの為に持っていた餌入れを2つ持ってカン!!と打ち付け、犬を驚かせました。この方法はプレイグループなどで犬同士の喧嘩が起こったときにも使います。喧嘩をしていても大きな金属音に一瞬ひるむので、その間に犬同士を引き離します。今週はここまで。今日の写真はPandaです。タレ目がチャームポイント。この前の写真のTeddyは飼い主が見つかってもらわれて行きました!
April 4, 2005
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今日は初めて飼い主さんがそれぞれの犬を連れてきました。ロットワイラー、シェパード、コーギー、ボクサー、ジャックラッセル、今日は5頭。一番小さなジャックラッセルが、世の中全てに怒っているように、ぐるぐる回りながらものすごーく吠えてました。飼い主さんを緊張をさせないよう、犬同士が出会ってしまうことのないよう、スタッフも万全の対策をとります。飼い主さんにはそれぞれ車で待機していてもらい、スタッフが車まで向かえに行き、時間差で飼い主さんと犬を教室にエスコート。教室には犬同士がお互い見えないように、開き戸つきの囲いを作ってあります。まずは離れた場所でシェルターの犬を1頭つれたスタッフがそれぞれの囲いの前を通って行き、ボランティアが開き戸を開けて中の犬に、前を通る犬を見せます。この時に大切なことは「ドアが開いて他の犬が見えたとき、いいことがある(トリートがもらえ、飼い主さんはうれしそう)」ということを教えること。ドアが開いたときに、トリートをどんどん床に落とし、Happy talkで話しかけます。この段階では、犬が吠えてもあまり気にせず、まずは犬の感情を変化させていきます。飼い主さんはいつものお気に入りのトリートを持ってきているのですが、新しい環境で見知らぬ犬が見えたときには、それは新しい環境に負けてしまう場合もあります。その場合はトリートを変える必要があります。SPCAでは瓶入りの離乳食(タマネギなどの入っていない物)を勧めていました。それをそのまま一口犬になめさせます。次は囲いから少し近い場所をシェルターの犬が歩き、そしてまた開き戸をあけます。今度は「犬を見て吠えてしまえばいいことは起こらない(トリートはもらえない)」ということを教えます。犬が吠えそうになれば「watch」で気をひき、それでも吠えてしまえばトリートはなし、戸を閉めます。今日はジャックラッセルがすごいエネルギーで吠えまくって囲いに体当たりしたり、飼い主さんが大変そうでした。今までのクラスで見てきたジャックラッセルの飼い主さんもなかなか苦労をされていました。だからといってジャックラッセルが賢くないというわけではありません。活発で好奇心旺盛なこの犬種は食べ物よりも周りの物や犬に対しての興味が強く、とくにクラスでは長時間じっとしてトレーニングに集中することが難しいみたいです。トレーニングが出来ないというわけではなく、作戦を考えて長期戦でトレーニングにのぞむ必要があります。一番必要なのは飼い主さんの忍耐と愛情ですよね。長くなってしまうので、続きはまた次の日記に書きます。今日は家の近所の教会のこわ顔ハスキーちゃんのサービスショット。よく脱走して走り回ってます。。。
April 3, 2005
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この前終了したクラスの中に、モカというピットブルがいました。その子はSPCAからもらわれた子です。モカはクラスでは1番いい子でおとなしく、よくトレーニングできているように見えました。でも飼い主さんはいつもとてもモカのことを心配していて、あまり他の犬とも遊ばせたがりませんでした。他の人が近くに寄ろうとしてもかなり気にしていました。ピットブルは今アメリカで一番処分されている犬です。ピットブルが人を攻撃した、というニュースが流れるたび「ピットブルは怖い」というイメージがどんどん広がっています。実際ピットブルの飼育を規制している地域もあり、ピットブルを飼っていると家屋保険に加入できないということもあるそうです。危険だと言われているピットブルですが、咬傷、殺傷事件を起こすほとんどの場合、飼い主に責任があります。もともと闘犬として改良されてきた犬なのでとても体力があります。(今でも実際闇で闘犬は行われているそうです。)あごの力もとても強いです。そのエネルギーを発散させるためには相当の運動量が必要ですし、徹底した服従訓練をしなければなりません。もちろんどの犬も運動やトレーニングは必要ですが、ピットブルの飼い主になるのであれば、特に時間を割く必要があります。事件を起こす犬は、闇で闘犬に使われている犬や、ただ強い犬がほしいからとか子犬が可愛いから(ピットブルのパピー、かなりかわいいです)という安易な理由で人に飼われ、正しいトレーニングも社会化もされていない不幸な犬が多いそうです。SPCAにもその様な安易な理由で飼われ放棄されたであろうピットブルが多くいます。モカの飼い主さんは、いろいろな話を今までいろいろな人から聞かされとても気にしていたみたいです。最後のクラスが終わった後、トレーナーさんがモカをよくトレーニングされた犬と遊ばせて、様子を見ることを勧めました。しばらく飼い主さんは迷っていましたが、「トレーナーとボランティアも一緒なら」ということで、モカともう一頭の犬を遊ばせることになりました。今までドッグパークに行ったことがないというモカは、本当に楽しそうにその犬と遊んでいました。プレイバウをして遊びに誘い、うれしそうに口を開けて走り回っていました。じゃれ方もとても友好的で、礼儀をわきまえていました。立っている私たちにも寄ってきて、愛嬌を振りまいていました。飼い主さんはモカが上手に他の犬と遊べたことをすごく喜ばれていて、自信をつけられたようでした。これからもモカのトレーニングは続いていきます。いくら飼い主さんが頑張ってトレーニングしてモカがいい子でも、人々のピットブルに対する偏見はなかなか消えないと思います。でもこの飼い主さんなら大丈夫だろうなと思いました。★「ピットブル」というのは犬種の名前でなく、アメリカン・ピットブル・テリア(APBT)、アメリカン・スタフォードシャー・テリア(アムスタッフ)、スタフォードシャー・テリア(スタッフィ)、これらの雑種犬の総称だそうです。
March 29, 2005
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今日はちょっとの時間でしたがシェルターに寄りました。今日散歩したのはPandaとMarvin。Pandaは7歳のマスチフミックス避妊済みの女の子。もう3ヶ月くらいはシェルターにいるでしょうか。シェルターではどうしても子犬や小型犬の方がもらわれていく可能性が高く、Pandaみたいに大きくて若くない子はなかなか貰い手が見つかりません。私はそんなPandaが気になって仕方がないので、行くたびに散歩に行ったり、トレーニングをしているのですが、そんな私の気持ちに気がつくわけもなく、Pandaはいつもマイペースで私を涎でべろべろにしてくれます。Pandaは随分引っ張らずに歩けるようになってきたし(たまに引っ張ると、ふっとびそうです!)、他の子をみても吠えなくなってきたし、タッチ!も出来るし(かなりかわいい)おおらかでいい子なので、いい貰い手がみつかることを本当に祈るばかりです。ちょっと寂しくなるけど、でもそれが一番うれしい。しかし。。。日本人のちびっ子の私が、でっかい犬を連れているのが恐ろしく見えるのか、すれ違う人からすごく心配そうな視線を浴びているような。死んでもリードを離さない覚悟ですので、大丈夫ですから。。。Marvinはかなりハイパーな子で、ジェントルリーダーをつけたとき少し嫌がりました。でも歩き始めるとそれほど気にはしていませんでした。今日はボランティアが少なく一度も散歩に行っていなかったみたいで、ものすごくはしゃいでいました。2-3歩あるくごとにトリート、そして少しずつ距離を伸ばしていきます。この子はクッキーを細かくしたものでも十分モチベーションを維持出来ました。今日はなんだか気分的に落ち込んでいたのですが、シェルターから出たときにはそんなことすっかり忘れていました。犬を少しでも助ける手伝いが出来たら、なんていいながら、実は私がものすごーく癒されて助けられてます。この前散歩したTeddyのサービスショット。足が鳥の足みたいになっちゃってます。。。
March 28, 2005
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今日は最終日、卒業式です。おさらいでもう一度「赤信号青信号の練習」から。これはかなりハードだったと思うのですが、ボランティアが前でフードの入ったトレーを持ち犬を呼びます。飼い主さんは犬が引っ張ったら「赤信号青信号」で止まりながら、こちらへ向かってきます。が、どの犬もすごい勢いで、子供が真剣に引きずられてしまったり、ちょっとすごいことになってしまいました。。。(笑)あまりにも犬が引っ張り続けてどうにもならなくなったら、前に進むことをやめて、Happy talkで犬の気をひき、ターンしてトレーが見えないように後ろを向いてお座りをさせると、どの子も落ち着きます。トレーニングクラスで囲いを作っているのも同様の理由ですが、犬の視界を遮ることは犬を落ち着かせるのにとても効果があります。また前にトレーが見えると突進してきてしまうのですが。。。そういえば昔みたクイズ番組で、「猛犬が襲ってきたときの一番効果がある対処法は何か?」という問題の答えが、「犬の視界を遮るために大きな布をかぶせる」だったなあ。今日はトレーナーさんがパーティー帽子を持ってきて、それぞれに配り、この帽子をかぶることに慣らせる練習をしました。まずは犬に帽子をみせてトリートを繰り返します。次は帽子の下についているゴムの間からトリートをあげます。そしてすこしずつゴムの間に鼻が通るようにします。次に帽子をかぶせるくらい近づけても逃げなければトリート。最後にかぶせても大丈夫ならトリートをあげます。どの子にとっても帽子はニュートラルでとくに嫌な思い出も(いい思い出も)ないので、わりとすんなりと帽子をかぶることができました。これは歯磨きや、耳掃除、爪切り、シャンプーにも応用出来ます。これらを嫌がる子は多いですよね。爪切りをみるだけで、隠れてしまうとか。うちの子は、昔バケツを見ただけで小屋から出てきませんでした。。。でも爪切りを見せてトリートを繰り返せば、だんだん爪切りをみることに慣れてきます。爪切りを見たときには必ずいいことがあると学習すると、だんだん爪切りを見ることが好きになってきます。嫌な思い出があるので、時間はかかると思いますが、根気よく。最終的にいい子に爪が切れるようになったら、爪を切った後には必ずとびきりのトリートをあげます。クラスの最後は、帽子をかぶった犬と飼い主さんが前に出て、威風堂々の曲が流れる中、修了書の授与。出来るようになったトリックを披露して成長ぶりをお披露目。そして写真大会でした。最後に私たちボランティアもトレーナーさんにトリート(チョコレート)をもらいすっかり「またこの人のクラスを手伝うぞ!」という気にさせられてしまいましたー。
March 23, 2005
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なにげに呼んでいるワンコの名前、いつ呼ぶかというのはとっても大切です。犬がお気に入りの靴を噛んでしまったときに思わず「こら!ぐうぽん!」などと名前を呼んで怒ってしまいますが、そうすると犬は自分の名前を呼ばれることと悪いこと(怒られること)を関係づけて学習してしまいます。あとドッグランなどで遊んでいて、帰る時間になったときも名前を呼ばず「時間だよ~(Time to go home!)」や「つかまえた(got you!)」と言いながら首輪をつかんでください。このときに名前を呼んでしまうと、名前と嫌なこと(遊びの終わり)を関係づけてしまいます。そしてお座りをさせてから必ずトリート。犬にとっては楽しい遊びが終わることはとっても嫌なことなので、楽しい遊びが終わって首輪を捕まれてもいいことがある(トリートをもらえる)と関係づけ、首輪を捕まれることを嫌がらなくなります。名前を呼ぶときは、つねに犬にとって嬉しいことが起きるときです!
March 21, 2005
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今日もシェルターの犬で練習です。まずリードを引っ張らずに歩く練習から。「タッチ」といって犬の前に手のひらを出し、鼻でタッチさせます。これは「こんにちは!(Say hi!)」と同じ要領です。タッチ→クリック→トリート。手を少し離れたところでだしたり、場所を変えて出したり。タッチが出来るようになってきたら、今度はタッチをさせながら歩きます。2~3歩あるいてはタッチ、犬は手のひらに鼻をつけようと、集中して歩いています。次は「呼びもどし(back up recall)」「緊急時の待て(emargency stay)」の練習。「呼びもどし(back up recall)」は前回と同様、散歩をしていて急に引き返す必要があるとき(散歩の途中で他の犬と鉢合わせしたときなど)Happy talkで犬の気を惹きつけながらもどります。急に高い嬉しそうな声で話しかけられると犬は「え?!なになに?」と興味津々でついてきます。「呼びもどし(back up recall)」の時のトリートは、犬が振り返ったときではなく、振り返りもとの場所まで戻ってきた行動の最後にあげます。「緊急時の待て(emargency stay)」は、目の前に凶暴な犬などがやってきて、にっちもさっちも行かなくなってしまったとき、犬を自分の後ろで「待て」といって待たせておいて、飼い主さんが前にでて盾となり、その凶暴な犬などを脅かしたり食べ物を投げたりする、という練習でしたが、これは実際ものすごく怖い犬が目の前にいたら、なかなか難しそうです。そこまで冷静になれるかどうか、しかし、緊急時の為の訓練は必要ですから。。。今まではシェルターの中でもよく訓練された犬で練習していましたが、最後にまだまだトレーニングが必要な犬を連れてきて、もういちど歩く練習。「見つけて(search or find it)」と言ってトリートを前に落としながら歩いていきます。犬が他の犬に気をとられそうになると、トリートをどんどん目の前に落とし、どんどん進みます。犬も忙しくて他の犬に気を取られている余裕がありませんでした。最後にKimがハーネスなどについて話していました。センセーションハーネスは引っ張り防止には効果はあるけれど、他の犬に対して反応する犬にはあまり効果はないそうです。それよりもジェントルリーダー、もしくはホールティーの方が効果があるとのことでした。ジェントルリーダーとホールティーは似ていますが、ホールティーはピットブルやブルドックなど、口が短く太いワンコ用です。みなさんしっかりと家で練習されてきたようで、今日はどの飼い主さんもトレーナーさんみたいに上手でした。来週はイースターでお休み。再来週はいよいよワンコを連れて登場です!
March 20, 2005
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今日はトリートをだんだん減らしていく方法と再び「来い(recall。コマンドはcome)」と「引っ張らせずにリードをゆるめて歩く練習(loose leash walking)」練習をしました。今までおすわり→クリック→トリート、ふせ→クリック→トリート、立て→クリック→トリートと一つの動作ごとにトリートをあげていましたが、今日はおすわり→ふせ→立て→クリック→トリートと動作を連続させます。もし間違えておすわり→クリックとしてしまったら、トリートをあげます。約束ですから。どの子も随分出来るようになってきました。気になるのが、ある犬の飼い主さんが神経質そうで、いつも難しい顔をしています。口調も常に厳しく、あまり楽しそうではありません。と、犬もいつも落ち着きがなくそわそわしていて、なかなかコマンドに従いません。犬はとても敏感だなあと思います。次は「来い」の練習。前回と同様、ボランティアがリードを持ち、飼い主さんにはとびきりのトリートを持ってもらい離れたところから呼んでもらいます。その前に犬にはしっかりと飼い主さんが何を持っているのか見せつけてもらいます。この「来い」がものすごく良くできる子がいたので、何をトリートに使っているかきいてみると、フリーズドライレバートリートでした。フリーズドライレバートリートも犬が大好きなトリートの一つです。この飼い主さんはフリーズドライレバートリートを「来い」の時だけに使っているそうです。トリートを出し惜しみする、これも作戦だと思います。難しいことが出来たときほど、おあずけをしたくらいではなかなかもらえないようなトリートをあげます。次は実際に外に出て「引っ張らせずにリードをゆるめて歩く」練習です。犬が引っ張ったら「赤信号青信号(Red light Green light)」で立ち止まり、お座りをさせてwatch(実際トリートを自分の目のあたりに持ってきて、視線を合わせる(eye contact)とよいです)で犬の注意をひいて、また出発です。歩いている途中で名前を呼び犬が振り返ればトリートをあげます。引っ張るうちは頻繁に。もし何も言わなくても犬が振り返れば、それを「いい子だね」と褒めてあげてください。そうすれば犬は飼い主に注意を払いながらうれしそうに歩くようになります。来週はいよいよ卒業式です!---------------------------生のレバーをレンジでチンして乾燥させたものを小さく刻んだものも、犬にはたまらないトリートになります。
March 16, 2005
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今日は5組の飼い主さんが来られていましたが、ほとんどの人がカップルで来ているので10人くらいいました。犬をトレーニングを受けるというよりもむしろ、犬をどう扱うかというトレーニングを飼い主さんが受けています。家にいる暴れん坊をなんとかしなければならないので、みなさんとても真剣。今日は飼い主さんが、自分の犬ではなくシェルターのトレーニングされた犬を使って、引っ張らせずにリードをゆるめて歩く(loose leash walking)練習です。犬はトレーニングされているので、飼い主さんも犬のことを気にすることなしに基本を学べます。犬は4頭。教室で2列に分かれて歩く練習です。最初は2,3歩あるくごとにトリートをあげます。犬が他のことに興味を持ってよそ見をすれば高い声(Happy talk)や「パパパパッ」というかけ声(これ本当に犬が反応します!)で注意を引きます。次は床にトリートを少し前に落とし「探して!(search)」と言います。犬がトリートを食べたら次のトリートを投げて、どんどん進みます。犬は「飼い主の側にいるといいことがある(トリートが食べられる)」と学習します。このことを学習した犬は、少し遠くにトリートを落としても、次のトリートを期待してゆっくり歩き、飼い主の側に戻るようになります。次は「おあずけ(leave it)」の練習。ここで練習するおあずけは、ご飯の時のおあずけとは少し違います。散歩の途中で、道に落ちている食べ物を拾おうとしたときなどの対処法です。道には犬たちにとってかなり魅力的な物が落ちているので、いつも散歩中には犬に注意をしていなければなりません。これはかなりハード。列の所々で、食べ物を手のひらに乗せた人がしゃがんでいて、その食べ物を食べずに進んでいきます。犬がトリートを食べそうになったら、食べ物を持っている人は食べ物を手のひらの中に隠し、飼い主さんは「おあずけ(leave it)」と言います。食べ物の匂いはとても魅力的でそれだけでは言うことを聞かないワンコが多いので、飼い主さんは高い声(Happy talk)や「パパパパッ」というかけ声で犬の注意を引き、犬が手のひらにあるトリートから注意をそらせば、トリートをあげます。犬は「道に落ちている物を食べなかったらいいことがあった(トリートが食べられる)」と学習します。もし犬が道に落ちている食べ物を口に入れてしまったら、「ダメ」「No」「あっ」という声で叱り、他の食べ物で犬の気をひきます。犬が口に入れている物を放せば、犬は交換条件でトリートがもらえます。犬は拾った食べ物を放したとしても、トリートがもらえると学習します。
March 13, 2005
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今日は2部屋に別れて「来い(recall。コマンドはcome)」と「引っ張らせずにリードをゆるめて歩く(loose leash walking)」の練習。まずは「来い」から。これはとても大切なトレーニングです。そして難しいので、この時に使うトリートは犬のかなり好きな物でなくてはなりません。このことによって「名前を呼ばれて行ったらいいことがある(すごくいいものをもらえる)」と関係づけます。少し離れたところから飼い主さんが嬉しそうな声で犬を呼び、犬が飼い主さんの所に行けばOK。飼い主さんには犬から離れる前に、犬にトリートの匂いをかがせてもらいます。飼い主さんのもとに行った犬は、たくさん褒めてもらってトリートがもらえます。飼い主が呼んでも犬が行かなくなる理由の一つに、叱るときにも犬の名前を呼んでいるということがあります。犬は「名前を呼ばれて行ったら悪いことがあった(叱られた)」と名前と悪いことを関係づけてしまい、結果として呼ばれても飼い主のもとに行きたくなくなってしまいます。だから絶対に叱るときは名前を呼ばないでください。叱るときには「ダメ」「あっ」「NO」など、低く短く、褒めるときとは全く違う声調で言うことがポイントです。「引っ張らせずにリードをゆるめて歩く練習(loose leash walking)」はどの飼い主さんも悪戦苦闘でした。特に他の犬がいる教室では興奮気味でなかなか落ち着いてゆっくり歩けません。引っ張りぐせのある犬にいきなりそばについて歩かせるのは難しいので、まずは「赤信号青信号(Red light Green light)」の練習から。これは犬が引っ張ったら止まる(赤信号)。そして犬を呼び座らせ「見て!(watch)」と言って犬が飼い主をみればトリートをあげ、また歩き始める(青信号)。ぐんぐん飼い主のことを気にせず歩く犬に、「飼い主に注意を向けるといいことがある」と学習させることがポイントです。散歩を続けられること犬にとってはご褒美になります。2,3歩引っ張らずにあるくことが出来たらトリート。犬が引っ張らずに飼い主の隣を歩いているときはトリートをあげ続けます。このことによって犬は「飼い主のそばを歩いているといいことがある(トリートをもらえる)」と学習します。最初のうちは2、3歩から始めてだんだん距離を伸ばしていってください。歩きながら途中で犬の名前を呼んで飼い主の方を向いたら、トリート。トレーニングの初めのうちはたくさんのトリートを使います。一生散歩のときにトリートをあげ続けなければないらない?と考えてしまうかもしれませんが、犬が一度横で歩くことを覚えたら、だんだんトリートをあげる回数を2回に1回、3回に1回。。。と減らしていきます。トリートのかわりに飼い主から褒められること、飼い主からなでてもらうこと、さらに散歩を続けることなど(life time reward)が犬にとってのご褒美になります。-----------------「来い」を練習するとき、初めのうちは「今なら絶対成功する」と確信がもてる時にすることがポイントです。他のことに気を取られているときは呼ばずに、こちらに注意を向けているときに呼んでください。そうでないと人間の方も呼んでも来なくて嫌になってしまうし、犬も成功しない限りご褒美がもらえないので、来ることに対して興味をなくしてしまいます。確実に成功の回数を増やして下さい。あと呼ぶのは必ず1回だけ。何度も呼ぶと犬はそれがコマンドだと思い、何度も呼ばれてからやっと来るようになってしまいます。
March 9, 2005
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今週から「リードに繋がれた状態で他の犬に対して攻撃的な犬を矯正する」クラスを見学しています。このクラスはすでにボランティアが沢山いたので、見学させてもらうことにしました。初日は人間だけのオリエンテーション。このクラスは6人と少人数です。まずは自己紹介とどのような問題があるのか聞いていきます。犬種は様々で、ジャーマンシェパード、ジャックラッセル、ボクサー、コーギーなど。ほとんどの犬がレスキュー団体から引き取られています。問題があったので、飼い主に放棄されてしまったのかもしれません。トレーナーさんが以前、トレーニングクラスを以前受けたことがあるかを聞いていました。なぜなら攻撃的な犬に対しては特に、基本的な服従訓練ができているかということは重要だからです。大切な基本トレーニングは、「loose leash walking (引っ張らせずにリードをゆるめて歩く)」「watch(飼い主を見る)」「leave it(おあずけ)」の3つ。トレーナーさんは、犬にとって「ただ」でもらえる物は何もなくて、食べ物や飼い主からの愛情がほしければ、犬は何かをしなければならない、と繰り返していました。ふせをしたらトリートがもらえる、いい子にしていればなでてもらえる。そして常に飼い主が主導権を握ることが大切だと。遊びも飼い主から始める。ちょっと寂しくも聞こえますが、きちんとルールを覚える前に犬にしたいようにさせてしまうと、後でわがままで手に負えない子もでてきます。犬はリードに繋がれているとき、多かれ少なかれ犬はストレスを感じています。他の犬を見て遊びたくてもそばに寄っていけないストレス、または恐怖を感じているのに逃げられないストレス。そして悲しいことに多くの場合飼い主がストレスを増やしています。散歩の途中、犬が他の犬に向かって吠えたとします。その時飼い主がリードを短くして引っ張り(リードを短くして引っ張ることで、飼い主の感じているストレスや不安感がリードを通じて犬に伝わってしまいます)、興奮して大きな声でどなったり犬を叱れば、犬はさらに興奮して吠えます。このとき犬は1.他の犬を見たときいつも飼い主が怒る → 悪いことが起こる → 他の犬は悪いと理解します。たいていの場合1の関係づけによって叱れば叱るほど状況は悪くなります。逆に2.他の犬を見るたびにトリートをもらえる → いいことが起こる → 他の犬は良いというように犬に理解させることも出来ます。2の関係づけを作り上げるには、日頃から自分の犬のボディランゲージを注意深く観察する必要があります。犬が吠えてしまうとご褒美のトリートはあげられないので、先回りして、犬が吠えそうなしぐさを見せたとき(しっぽをぴんとたてて耳を前に向けるなど)高めの声(Happy Talk)などで犬の気をそらします。吠えなければトリートをあげます。何よりもまずは飼い主が自信を持って落ち着かなければなりません。「犬がまた吠えるんじゃないか」というびくびくした気持ちはリードを通して犬に伝わってしまいます。本当にびっくりするくらいに。なので、気持ちに余裕を持って、いつも堂々とリードをゆるめて歩けるようになることは大切です。来週は実際に「loose leash walking (引っ張らせずにリードをゆるめて歩く)」の練習です。
March 6, 2005
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先日トレーニングクラスで配ったプリントの最後にPS. 自分で機嫌が悪いなと思うときにはトレーニングをしないで下さい。そしてちょっと休憩して、気分が良くなったらまた始めて下さいと書いてあり、その通りだなあと思いました。犬にとって大好きな飼い主とのトレーニングは楽しいものであるべきです。トレーニングが楽しければ、犬はいきいきとしてきます。よろこんでトレーニングをしたがり、自分から率先していろんな事に挑戦するようになります。結果、犬の能力を伸ばすことになります。反対に、もし怒られてばかりで楽しくなければ、トレーニングをするのも飼い主のこともあまり好きではなくなり、消極的でいろんな事に挑戦できなくなります。間違って怒られてしまうことを恐れて、いつも緊張して萎縮してしまうからです。これは人間でも同じことだと思います。頑張ればいいところを見つけて認めてくれる、そういう前向きな状況では人間はとても元気で積極的になり、挑戦しよう、やってみようという気持ちが沸いてきます。でもいつもあらを探されて、文句を言われて怒られてばかり。そんな状態では、どうしたら怒られないかということばかり考えて、消極的になってしまいます。前向きで明るく、いろいろ挑戦してみよう!とはなかなか思えません。罰というのは中毒になってしまうそうです。自分で気がつかないうちにエスカレートしてしまう。幼児虐待などの悲しい事件も、最初はきっと小さな罰から始まるのだと思います。ちょっとだから、と思ったらそれは大きな罰に繋がっていってしまいます。だったら罰を最初から使わなくてもいい。罰を使わなくても、犬にとって罰になりうるものはいろいろあります。飼い主に無視されてしまうこと、触れてもらえないこと、別の部屋で一人にされること、ご褒美にありつけないことなど。これだけで飼い主のことが大好きで、いつも褒めてもらいたいと思っている犬にとっては十分罰になります。トレーニングは楽しく!が基本です。
March 4, 2005
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今日は3日目。今週も4つ囲いを作りました。でもどの子も少し環境に慣れたみたいで、先週よりは落ち着いています。来る前にはまた12時間の絶食と、へとへとになるくらいの運動をしてきてるはずです。今日は前回の宿題、お座り、ふせ、立てのおさらいから。今までのトリートでつるルアー方法をすこし進歩させて、手で合図をします。まずは右手にトリートを持って、手のひらを斜め45度で自分の方に向けます。一昔前のエレベーターガールみたいな感じです(今もエレベーターガールいるんでしょうか?)。これがおすわりの合図。ふせは、手のひらを下に向け地面に近づけます。立たせるには、ふせの体制から、犬の鼻をひもで引っ張るような手つきをします(手のひらは上)。手だけの合図をなんどか繰り返し、ここでようやく言葉の登場です。手での合図プラスお座り(sit)、ふせ(dowm)、立て(stand)など、コマンドをつけます。次は今まで右手に持っていたトリートをもたずに、右手の合図とコマンドで挑戦。中にはトリートが目の前にないと気が散ってしまう子も出てきます。次々とコマンドを出し続けて犬を集中させることが大切です。次は再び人に飛びつかないようにする練習(Anti-jump)。飛びつくかわりに、こんにちは!と挨拶(Say hi!)するよう練習したらかなり可愛いですよね。きっと人気者です。ご飯をもぐもぐと食べながらたばこを吸う人はあまりいないと思います。同じように犬も同時には出来ない動作があります。犬にとびつけなくなるような動作をさせるのです。挨拶は、手のひらに鼻をあてる、それだけなんですが、Say hi!っていうコマンドをつけてあげると動作がとても愛らしく見えます。(日本語だと「こんにちは!」でしょうか?)犬の前に手のひらを出し、鼻がついたらクリックしてトリートをあげます。最初は右手にトリートをもち、ルアーとして使ってもよいです。動作ができるようになったら、コマンドをつけます。で、犬が人に会ったときに、飛びつく前にsay hi!と言うのです。犬は挨拶と飛びつくことは同時にできないし、挨拶すればご褒美がもらえるから、と飛びつくことはやめSay hi!を喜んでするようになります。次は呼び戻し(Back up recall)の練習。散歩の途中で予期せず見知らぬ犬と鉢合わせしてしまった場合など、犬を呼び戻さなければならない緊急事態で訳に立つ方法です。犬を呼び戻すとき、飼い主は犬の注意を引かなければなりません。このときに何よりも大切なことは声のトーンです。犬は高い声に反応するので、犬の名前を思いっきり楽しそうでテンションの高めの声(Happy Voiceとよんでます)でよび続けます。名前をよぶ他、クラスでは「パパパパパー」と高い声を出して犬を呼びます。犬がかなり興奮して寄ってきます。手にトリートを持ちルアーでつってもよいですが、緊急の場合では声だけがたよりだと思います。最後は、タッチ&トリートの練習。人にどこを触られても大丈夫なように、最終的にはで見知らぬ人に触られてもリラックスしていられるようになるのが目的です。耳、しっぽ、手、口元いろんな場所に触ってもじっとおとなしくしていたら、クリックしてトリートをあげます。このことによって犬は「さわられるとトリートがもらえていいことがある」と学習します。自分の犬が逃げてしまい、誰かが首輪をつかんで捕まえてくれるかもしれません。そんなときに、知らない人に首輪を捕まれて咬んだり、唸ったりする犬では困ります。獣医さんでもおとなしく出来る子でないと大変です。これは特に幼犬のころからの訓練が大切だと思います。
March 2, 2005
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今日は2日目。8頭のうち4頭の犬は他の犬に対して吠えるということなので、4つの囲いを作りました。慣れるまではしばらく、囲いの中でそれぞれ練習します。どの犬も大興奮で教室に入ってきます。皆12時間以上なにも食べていないはずで、とてもテンションが高い。飼い主はお気に入りのトリート、コング、お気に入りのマット、お気に入りのおもちゃなどいろいろ持ってきています。今日はクリッカーのおさらいから。クリッカーを慣らしてトリートをあげる、の繰り返し。1分間に何回できるかを競います。どの犬もしっかり自宅でクリッカーの練習をしてきたみたいで、反応はとてもよいです。その後、トリートをルアーとして、犬をついてこさせる練習。鼻先にトリートを持っていき、そのまま上に上げたり、前にひいて歩かせたり。どの犬もお腹がすいているので、ぴたっとトリートにくっついています。そのままルアーの方法で、お座り(sit)、ふせ(down)、立て(stand)の練習。まずはお座り。鼻先にトリートを持ってきて、そのままおでこの方に少しずつあげていくと、犬の鼻先はトリートを追って自然に上を向きお尻が地面につきます。その瞬間クリック。ふせは、トリートを地面につくくらいまで下げ、そのまま前にひくと犬はトリートほしさにふせの体勢になります。またその瞬間クリック。立たせるには、ふせの体制から、トリートで引っ張るようにそのまま少し後ろに下がると、犬は立ち上がります。またその瞬間クリック。現段階ではまだ言葉でのコマンドは必要ありません。まずはルアーで完璧に出来るようにしてからです。ここで大切なことは、のんびりしないこと。次の行動へ素早くうつらないと、犬は他のことに気が散ってしまったり、やる気がなくなってきてしまうので、てきぱきと指示をだすことが大切です。次は人に飛びつかないようにする練習(Anti-jump)。犬を壁に付いているカラビナに繋ぎ、飼い主は少し離れた場所からおもいっきり楽しげに犬によっていきます。すると、たいてい犬は喜んでとびついてしまうのですが、そうすると、飼い主は「残念!(Too bad!)」と言いながら犬に背を向けて立ち去ります。座っていたらべたぼめです。これはなかなか難しく、中には10回目くらいでようやく出来る子もいました。自分の犬だけでなく、他の人の犬でもチャレンジです。その次は、トリートを入れたフードボウルとコングを使って、まての練習。まだここでもコマンドは使いませんが、犬を座らせて、フードボウルとコングが地面に置かれるまで行儀良く座っていられるか、の訓練です。ちゃんと座っていたら、犬はトリートにありつけます。お尻をあげてしまったら、もう一度最初からやりなおしで、フードボウルは地面から離れてしまいます。これも最初はボウルを下ろすスピードを早くして、失敗しないようにします。確実に成功するようになれば、ボウルを下ろすスピードをゆっくりにしていきます。今回の宿題はルアーを使ってのお座り(sit)、ふせ(down)、立て(stand)を確実にすることです。
February 23, 2005
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先日Sue Sternbergという人の「シェルタードッグ」というドキュメンタリー番組を見ました。彼女はニューヨーク州の田舎で非営利のドッグシェルターを運営しています。SternbergさんのシェルターはNo Killシェルターではないので、安楽死のシーンがあったり、みているときついシーンが多々ありました。彼女はシェルターに来た犬に性質テストをして、もし問題のある犬がいたらすぐに「この犬は私の手に負えないから安楽死させた方がいいです」という判断を下していました。この彼女のやり方は論議をよんでいるそうです。判断があまりにも早く冷静に見えます。でも彼女が犬をすごく大切に思っているという気持ちはとても伝わってきます。私がボランティアをしているSPCAはNo Killシェルターです。そういう意味では本当に恵まれているんだと思います。もともとアダプトされる可能性の高い犬を選んでいるので、ほとんどの犬が新しい飼い主に引き取られていきますし、引き取り手がつかなくてもいつまでもシェルターに残ることが出来ます。ですから犬にあまり悲壮感もなく、滅多に辛い場面に出会うこともありません。昔「シェルターでボランティアをしていて辛くならない?」と聞かれたことがありますが、ここではスタッフもボランティアもニコニコしながら働いています。でもほとんどのシェルターは限られたスペースやお金しかなくて、どんな犬でもやってきます。シェルターの中で助けられる犬と助けられない犬を振り分けなければならなりません。そんな中でsternbergさんみたいな決断は必要なのかもしれない。可能性のある犬に時間をかけて助けていく。全ての犬を助けたい、願ってはいても年間莫大な数の犬が安楽死(日本の状況では安楽死と言えないでしょうが。。。)を迫られている。その現実を考えると全てはとても助けられない。いろいろなシェルターを見る必要があると思い知らされました。
February 22, 2005
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クリッカーはもともと、イルカトレーナーが遠くにいるイルカにタイミングを教えるために作られた物でした。毎回大声で叫ぶのは大変ですからね。今ではいろいろな動物のトレーニングに使われています。以前読んだ本によれば、ニワトリにダンスだって教えられるとか。なぜクリッカーを使うのかというと、クリッカーは犬にとっては中立の立場だからです。クリッカーを知らない犬にとってはうれしいものでも嫌な物でもなく、それを飼いフードなどと関係づけることによって、犬にとってのうれしいものに変えていける。人間の声はすでに犬にとってはうれしいものであったり、よく怒られている犬にとっては怖いものであったり、またはお母さんの声は高くて好きだけど、お父さんの声は低くてちょっと苦手、などとばらつきがあります。人間の気分によっても声のトーンは変わってしまいます。でもクリッカーはいつも同じ音、カチンカチンとなるだけです。クリッカーの音を犬にとってうれしいものにかえていくには、クリックしたらフード。まずはそれの繰り返しです。クリックの音が聞こえたらフードがもらえる。この繰り返しで、犬はにとってクリッカーの音がうれしいもの(フード)を予期させる音になり、クリッカーみるだけで犬が喜ぶようになっていきます。1クリック、1フード。これは犬と飼い主との大切な約束です。なので、もし間違ってクリックをしてしまっても必ずフードをあげてください。約束破るとぐれちゃいますから(笑)犬は飼い主がクリッカーをカチンとならしてくれるために、ものすごーく頑張るようになります。
February 18, 2005
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