刹那と永遠 - Moment and eternity -

刹那と永遠 - Moment and eternity -

2005.05.20
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澤田鎌作さん演出ということで

過剰なほどに期待をして 迎えた
「恋におちたら」第6話。

感想。



やっと hakapyonの願う展開
話が進んできた。


高柳を描く方がずっと面白い。

男女の恋愛モードはほどほどにして
ビジネス畑における
男同士の恋(←や、やばい表現^^;)とかけひきを

時に熱く、時に冷徹に
見せて欲しいのだ。

主役二人には
それができる力量がある。

(hakapyonはこのドラマの主役は男二人だと思っている)

前回は大陸が「恋におちた」告白をしたが
今回はついにアイランドが「恋におちた」。


裏切られた。

だから彼はあんなに怒ったのだ。



ストーリーもよかったが

今回は

ちょっと、特別な思い入れをして
見ていた。

ドラマの冒頭で

徹くん、

という呼びかけを聞いた時から

「ピュア」大好きのhakapyonは
「もうひとりの徹さん」の物語を思い出し

冷静ではいられなくなった。

「ピュア」の第9話のラストだったか

「もうひとりの徹さん」こと沢渡徹が
生まれ育った孤児院を何年ぶりかに訪ね
いとおしそうに
眺めるシーンがとても好きたった。

だから、高柳徹が
父との思い出がいっぱい詰まった
生まれ育った生家を訪ね
柱の傷を嬉しそうに確かめる場面を見て

二人の徹さんが
澤田さんの演出によって
時を経て繋がっていくのを感じ

さらに

カメラという
「真実を捉える眼」を持った
ジャーナリスト・沢渡徹さんだけでなく

「ドイツ通」を製作した石原Pの手によるものなのか
役者自身の父親との思い出話さえも感じさせる
父の8ミリカメラのエピソード

父の葬儀の場面
強い眼でじっとそれを眺める
少年時代の徹くん

などなど

ここでひとつひとつのエピソードを
挙げはじめると、きりがないほどに
澤田鎌作の「ピュア」への思い入れを、感じた。

それがとても嬉しかった。



澤田さんの演出は
光と影、動と静のコントラストも見事。

困難な仕事にたち向かう
二人の男の躍動感が抜群だった。

社長と島男が並んで
人垣の中を歩いていく場面。
(それをサポートする警備員さんがこれまたいい味)

長いストライドで、颯爽と、堂々と
歩いていく社長。

それに必死でついていく
引き締まった表情の、でも心なしか
嬉しそうな島男。

「一緒にビジネスに行くんだ」と言った時の
社長の鋭い眼光に射されて
「はい!」と力強く答えた島男。

島男がおちた、瞬間だ。(←ホントかよ!?^^;)

そして
眩しい光の裏には必ず
濃い影がある。

やっと社長と解り合えたと思ったのに
あっけなくその信頼は裏切られた。

怒りをぶつける島男。
淡々と受けとめ、はねつける社長。

あの時の社長の
感情を無理やり押し殺したような
冷ややかな表情が
とても印象に残っている。

島男の悲しそうな顔。
こちらまで悲しくなった。

いままで見た中で
今日の島男が
いちばん人間臭くて、魅力的だった。



高柳社長自身の光と影も
あますところなく
表現されていた。

迷わない男が珍しく情けに迷い
恩人の痛々しい姿を切なそうに見つめ
恩人の元で働く従業員たちに真摯に頭を下げ

恩人が亡くなった途端に冷徹に会社を転売し、儲ける。

実際に恩人は高柳に感謝しながら亡くなったのだから
高柳の選択は筋が通っている。

しかし部下から「人間じゃない」と罵倒され

その選択に対して実は本人も心の底で
自分自身を攻めている。
傷つけている。

でも企業のトップとして
自分が決断したことだ。

それをおくびにも出してはならない。

修羅の道だ。

願わくば
ビジネスに徹するあまりに
犠牲にしてきたものに対する
罪悪感に
押し潰されてしまわないように

祈るばかりである。

(あらら、それじゃますます「インファナル~」のラウ^^;)

あたたかい気持ちを
信じられなくなっているのは

「徹さんのかたっぽの翼が、折れてる」から。

高柳徹の
ほんとうの顔がみえない。

たぶん、誰にも見せないだろうし
自分自身にも見えてはいない。

孤独な人だな、と思った。



ラストシーンの
静けさと余韻。
切なさ。

今までの人生で見た映画の中で
一番好きなシーン
「ニューシネマパラダイス」のラストシーンを思い出して

泣いた。

「ニューシネマ~」のトトは
幼い頃の宝物を観て
笑いながら、泣いていた。

高柳徹は
読みとることのできない
やるせない表情で
幼い頃の父との思い出を
眺めていた。

背中が寂しそうだった。

万の富と名声を手にしてもなお
埋めることの出来ない
高柳徹の「空虚」を

垣間見てしまったような
気がした。



・・・と
高柳徹のように
夜中にひとり
ビデオを見返して、思う
hakapyonなのであった。





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最終更新日  2005.05.20 16:09:39 コメント(6) | コメントを書く


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