暖房がめちゃめちゃキいていた。
外から来た面会の方はみな「この部屋暑いなあ~」とぼやいていた。
外の天気や気温は中にいるとほとんどわからない。
病院内は施設も新しく清潔で快適だった。
黄色と白の温かみのある健康的な室内の配色が、暗くなりがちな療養中の気持ちを明るくさせてくれていたのかもしれない。
手術前は大慌てで体をすっからからんにした。
廃棄前の冷蔵庫みたいだ。
手術後はまる一日水も飲めず何も食べれずで辛かった。
くちびるががさがさに乾いてしまった。
リップクリーム塗りてえ~と思った。
夜は熱がでて氷枕で頭を冷やした。
熱とキズとカラダに入った管の違和感でほとんど眠れなかった。
最初に口にしたものは看護師さんが持って来てくれたうがい用の冷たい水。
それを口に含んだ瞬間、救われた。
尿管、痛み止めの管、点滴エトセトラ・・・
管が一本抜けるたびに自由に動けるようになり、人間らしくなっていくような気がした。
手術後に食べたものはほとんど病院食。
それ以外ではプリン。手術直後何も口に出来ずに寝ていた時、プリンを食べる妄想に取り付かれた。
「あの冷たさ、あの甘み・・・ぷるるんとした食感。食いてえええー!!」
めでたくモノが食べられるようになった時にまっさきに母にリクエストしたのもプリン。
すると母はそれ以来、来るたびにプリンを買ってきてくれる(笑)
いくらなんでもそんなには食べられないよ、母・・・(食べたけど)
看護師さんがみな親切でとてもよくしてくれた。
あのひとたちはスゴイ。患者にとってまさに「白衣の天使」だ。
当然だけどひとりひとり声の調子や声のかけかたも違うしキャラも違う。
ゲンキバリバリの明るい方もいればおっとりとした癒し系もいる。
退屈な入院生活では人間観察が楽しい。
その点では次から次にあらわれる、いろんなキャラの看護師さんを観察するのは刺激になってイイ。
同室の方々もやさしかった。
寝たきり体勢のために肩がこって痛い!と嘆くhakaの肩を揉んでくれたおばちゃんは
親戚のおじさんと同郷の出身で、母と共通の知り合いの話題で盛り上がっていた。
母は耳の聞こえが悪いらしく、腹が痛くて大きな声の出ないhakaのつぶやきを
聞き違えてばかりいた。そのとんでもない聞き違いがおかしくて笑いをこらえるのに必死だった。看護してるのか傷口を開かせようとしているのか…どちらだよ、母!!
笑うこと、咳やくしゃみをすることが、こんなにも腹筋をつかうものだとは・・・知らなんだ。
入院中に読んだ本。
・「望郷」@森瑶子 ・・・ ニッカウヰスキー創立者夫婦のお話。スコットランド人の奥様の良妻賢母ぶりがスゴイ。
・「人生に無駄なものはない」@遠藤周作 ・・・ そのとおり!
・「のだめカンタービレ」@二ノ宮知子(1巻~14巻) ・・・ 退院前一日で一気読み。のだめギャグが腹の傷に響いて困った。
病室には家にあったクマのプーさんのぬいぐるみを置いていた。
入院時に旦那に無理やり持たされたものだ。
手術後、突然視界に入った旦那の顔を見た時に何故か泣きそうになった。
旦那はプーさんを持ってヘラヘラ笑っていた。
土曜日に退院した。
いつもは人でごったがえしているロビーにはだれも居なくて、がらんとしていた。
帰り際にふと廊下の張り紙を見たら
「当病院でノロウイルスの感染がありました」
って・・・オイオイオイ!?
みなさん、その節は本当にありがとうございました。
入院から二週間。今ではこんなにゲンキです
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