歌 と こころ と 心 の さんぽ

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2026.07.25
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♪ ドローンとリニアが運ぶ食料品フレッシュラインに鮮魚がおどる



 リニア新幹線の遅れている工事。大井川の水位が下がる問題で、一応の決着がつき工事が再開されることになった。それで、本当の難工事が始まることになる。


青はトンネル着工区 山梨県駅一帯は地上部となる

 標高3千メートル級の山々が連なる南アルプスの下を通す、全長25キロのトンネル工事。
 工事が始まっていなかった静岡工区。8.9キロと距離は短いが、「前例のない最難関工事」と言われて、本当の山場になる。


国土交通省

田代ダムと大井川 トンネルの中央部に当たる

朝日新聞

 ここでは主に2つのトンネルを掘る。1つはリニアが通る「本坑」(幅約13m、高さ約8m)。もう一つが、本坑を掘る前に地質などを調べるために掘る「先進坑」。本坑と並行していて、いずれは避難や保守作業のための通路となる。


朝日新聞

 なぜ、難工事と呼ばれるのか。朝日新聞の記事から・・

 南アルプスの下にトンネルを掘るため、静岡工区を中心に500~1千m級の「土(ど)かぶり」が続く。地表から天井までの深さで、「山の重み」と言えるもの。静岡と長野の県境付近では1,400mに達する。国内のトンネルでは、上越新幹線の大清水トンネルの1,300mが最深だった。それより100m深い。日本の山岳トンネル工事史上最大となる。


国土交通省

 さらに、もう一つの土圧。南アルプスは、フィリピン海プレートの沈み込みや伊豆半島の衝突によって隆起してできたもので、今でも世界的にも有数の年間3~4mmの早さで隆起している。そのため、水平方向からも強い圧力が岩盤やトンネルに加わることになるという。

 トンネルを掘れば、それまで岩盤を押さえつけていた力が抜ける。南アルプスは硬い岩盤と柔らかい岩盤が入り混じり、水平方向からも強い圧力を受けている為、トンネルも大きく変形する恐れがあるらしい。

 そしてさらに、南アルプスは東西から押し込まれる形で隆起したため、地盤が曲がりくねるように変形し、複雑に入り組んでいる。水平方向にトンネルを掘る際、さまざまな岩盤や断層にぶつかることになる。特に注意が必要なのが「破砕帯」で、割れ目が多く地下水の通り道になっている。工事で地盤が緩むと、大量に水が湧き出る可能性がある。

 映画「黒部の太陽」で、最も難工事だったシーンがそれだった記憶がある。水抜きトンネルを掘り、薬剤とコンクリートで固めながら(グラウチング)掘り進めるという当時では最新鋭の技術が導入され、難曲を乗り切っている。黒部ダムは1956年(昭和31年)着工で、その頃の技術は今とは比べ物にならないが、殉職者は171人にも及んだ。



 今回も薬剤を使って水を固めながら掘るという。
 当時はなかったシールド工法が誕生したことで、超深度地下を通るトンネルばかりの途轍もない工事が可能になった。しかし、自然の力は絶大なもので、こんなマシンでも追いつかない場面が出現する。
 その難問に挑戦する技術者の叡智と努力、もっともっとと向上心をかき立てるモチベーションには頭が下がる。

JR東海より

長嶋トンネル

伊奈山トンネル

南球磨トンネル

第二首都圏トンネル シールドマシン組み立て

第一中京トンネル



 私は、 2023年のブログ にリニア無用論的なことを書いています。にもかかわらずこのようなブログを書いているのは、上にも書いた「難問に挑戦する技術者の叡智と努力、もっともっとと向上心をかき立てるモチベーションには頭が下がる」という思いから、日本の現状を書いておきたいと。

 当初の想定費用は、 約5兆5200億円(2014年等の工事実施計画時点)だったものが、約11兆円(2025年10月のJR東海発表)と2倍に膨れ上がっている。
 開業予定は、品川〜名古屋間が2027年、名古屋〜大阪間が2045年となっていた。それが大幅に遅れ、先日の社長の発表では(具体的には言えない状態だが)「年内にはハッキリさせたい」とのことだった。今後「10年が目途」との思惑が見えるが、今の状況だともっと先になる可能性が大きい。

 ITやAIが普及して何もかもがネットで済む時代となり、ますます移動する必要性が低くなっていく。人が減って代わりにロボットが仕事をする社会が、急速に近づいている。飛行機からリニアにシフトするのは確かだろうが、所詮は東海道だけのもの。
 運賃も当初の「のぞみプラス700円、新大阪までプラス1000円」は物価高騰の現在でもあり得ない。10数年先に、リニアが完成した頃の貨幣価値はもっと下がっているだろう。

 新幹線で収益を保ってきたJR東海。果たしてリニアに投じた資金を回収できるのだろうか。国がカバーして破綻させることはないにしても、先の見通しは不透明。想定外の展開が待っているのかも知れない。









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最終更新日  2026.07.25 11:20:50
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Re:▲▼リニアの現状と未来(07/25)  
木原東子 さん
読んでいるうちに、何かの専門書あるいは新聞の特集記事を読んでいる、ような感じになってしまいました。すごい腕ですね。文章の流れ、写真などの取り扱い、説明のわかりやすさ、状況変化など、よくわかりました。

もう1週間以上?前に頂いた御返歌へやっと返信させていただきました。
申し訳ありません。あまりの素晴らしさに、ワーと叫んだものです。
返歌しましたが、短歌ではありません。ごめん遊ばせ。

ところで本日無事に81歳になりました。
87歳が日本女性の世界一7年?の寿命らしいですね。私が誕生した頃の平均は何歳となっているのか知りません、あるいはそんなことは無視されていた頃ですね。昭和20年。

名古屋の方が暑いみたいですね。何とか生き抜きましょう。
(2026.07.25 20:16:30)

Re[1]:▲▼リニアの現状と未来(07/25)  
sunkyu  さん
木原東子さんへ


褒めすぎです。
この暑いのに何故か、集中力があるのが不思議です。
自作の梅干しのお蔭かな。

先日、厚かましくも書き残した短歌、気にかけていました。どう思われるかあまり自信が無かったので・・。気に入って頂けたなんて木に登る豚の気分です。

終戦の年の、まさに戦後の日本を象徴するような貴重なお命なのですね。

この年生まれの平均寿命は、男性が23.9歳、女性が37.5歳だそうです。終戦直後の戦争による影響や、その後の食糧難・乳幼児の高い死亡率が反映された特異な数値らしいです。
昭和22年は、男性: 50.06歳、女性: 53.96歳と急速にアップしています。

現在の女性: 87.13歳。世界1位を40年連続維持しているとか。

どうぞ100歳まで、ブログをお続けください。想像を絶するような面白い世界が見られると思います。 (2026.07.26 10:56:24)

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◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
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