2006年09月18日
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カテゴリ: エッセイ
事の始まりは、仕事の関係であるキーワードを検索したことだった。

まあ、不明な言葉だったので検索していたのだ。
最近は、検索をかけると2ちゃんのログとか誰かのブログとかBBSとか
ありとあらゆるものが引っかかってくる。
でも、内容によってはそういうところの方が、言葉の意味の核心が理解できたりするので、
私は結構躊躇なく、いろんなところを覗いて見る癖がついている。

その日も引っかかってきたページを開いて、ついでにリンクとかにも飛んで見て・・・
なんてやってるうちに、なんだかすっかり迷子のようになり、
いつのまにか、BLサイトと呼ばれるページにたどり着いていた。

いわゆる男性同士の同性愛を扱った物の総称になっている。

確か、はじめに検索をかけた言葉は、それほど特殊な言葉ではなかったはずだったんだけど・・・
でも、深い森で迷子になったような気持ちになっていた私は、
そこに突然目の前現れた館に、明らかに自分の日常とは違う気配を感じながらも
闇の中に見つけた灯りが持つ温もりに触れたいような気分になって
その館の門に手をかけて中に入って行った。




私は昔から色気が無くって有名な人物。
中学から女子校に席を置き、周りがやれアイドルだ~、宝塚だ~と騒いでいるときに、
一人F1の特集記事が載った雑誌を抱え、
初めて日本でF1行われた『F1世界選手権・イン・ジャパン』のページを擦り切れるまで読んでは
「今週末は日本GPだぁ~。すっげぇイキテェ~~~」などどほざいている変な子だった。

ブラバムがリアのダウンフォースを確保するために、最後部にに大きなファンを搭載したBT46Bを走らたのもこの時期。

アイドルの歌声よりも、エンジンのエキゾーストノートに聞き惚れ、
宝塚の悩殺目線よりも、ティレルの6輪のノーズ書かれた「たいれる」というひらがなに心を奪われていた。

女子校というのは面白いところで、めちゃくちゃ乙女路線の子と
女同士なのにまるで男友達のような付き合いをするやからとがいて、

だから、彼氏を欲しいとも思わず、女10人近くで吊るんではあちこちフラフラ遊んで喜んでいた。
もてない口実だったのかもしれないけど、そっちの方が気兼ねが無くって楽しかったのだ。

夫と結婚することになったのも、私がモータースポーツが好きで、
弟のバイクレースのサポートをしていたこともあり。
当時公道で走り屋をしていた夫に、
「公道なんかで飛ばしたら危ないでしょ?走るんだったらサーキットに勝負しに行け!」
と説教をかませたことがきっかけだった。

漫画研究会で漫画を描いていたりしたけど、
目に星が飛びまくってるような、べたべたの恋愛物みたいなのは苦手だった。
ハーレクイン・ロマンスが流行ったころには、星新一さんのショートショートや向田邦子さんのエッセイなんかを読みまくっていた。


結婚してずいぶん経ってから、夫と車の話で盛り上がってて。。。。
「お前ってさ、ホント色気ないよな~。車の話とか結構できてそういう意味ではいいけど、なんか詰まんない」と言われたことがあって。
「え?なにそれ?」と思ったこともある。
まあ、夫と結婚したんだから、一応恋愛ごっこみたいなことはしたことはしたんだけど。
基本的に「恋愛」とか「エロス」みたいなものは苦手で、今考えると、
なんとなく避けて通ってきてしまった感じがする。


それが、この年になっていきなりBLって・・・さ~。どうなんだよオイ!って感じ?
でも、思い起こしてみると、昔読みまくっていた萩尾望都さんとか竹宮恵子さんの漫画には
少年愛的要素が含まれるものが多かったし、実は、BL作家の一人栗本薫さんは、
うちの学校の先輩だったりするんだよね。。。。
(会ったこともある人なんで、最近知ってびっくりした)





たどり着いたサイトの門を開いたのは、もしかしたら私の中にある遠い記憶がどこかで呼んだのかもしれない。
でも、一番の理由は、その小説のタイトルだったように思う。
そのタイトルになんか「ドキンっ」とするものを感じた。
なんていうか・・・切なかった。
別にものすごく切ない言葉で構成されているわけではなかったんだけど。。。
心のどこかの奥の方で、私が欲していた何かをそこに見つけたのかもしれない。

小説を置いているサイトにはよく、どんなジャンルの物を置いているのか説明書きがしてあることが多い。
そこのサイトも、BLサイトで、18禁の要素が含まれていることなどが書いてあった。
それと並んで、「甘く切ない」の文字があった。

それがどことなく引っかかった。
まあ、BLが何たるかなんて、これっぽちも知らないのだから、
「甘く切ない」と説明書きをされて突っかかる立場ではないことは重々承知していた。
でも、なにがどう甘く切ないのか、見せて欲しくなったのかもしれない・・・。

で、読み始めたら。。。

いわゆる18禁サイトですので、それなりの行為の場面も多々あり・・・
でも、なんていうか。。。。
ほとんど知識が無いわけですね、私。そのせいか具体的になまめかしいイメージが、私にはダイレクトにこないのか。。。?
(あ、表現がダイレクトの割りに、女性向けにちゃんときれいに書かれている・・・からなのかも知れません。つまり、作者の方が上手なんだと思います。)
そういう部分は、私的には実験のレポートを読んでいるみたいな感じでそれほど気にならなかった。
というか、そういう行為の端々にも、相手を思う気持ちが沢山隠れていて、その部分を見つけると私は、その人の気持ちの方にフォーカスしてしまうので、行為の具体的な内容はあまり気にならなくなるのかもしれない。
(ただ、すべての方がそう思うとはとても思わないので、無理に読もうとしなくてもいいと思うけど)
それと、BLに出てくる人って、構いたがりの人が多いみたい。
その構われている景色って、女性が男性に求める理想の姿なんじゃないだろうか?
なんてことも思った。


でもほんと、切ないんです。
一途に一途な青年。でも、いわゆるノーマルな関係ではないんで、いろいろあって悩むんですね。
最初は片思いで、両思いになってそれなりに関係を築けるようになっても不安が拭えない。
一生懸命に人を愛そうと努力して、大人になろうともがいている。。。。
その姿にやられてしまいました。
かなわぬ恋だから切ない。
でもそれだけじゃなくて、誰かのことをとっても大切で好きだと思う気持ち
そしてその気持ちを受け入れてもらえることの喜びと幸せ・・・
そんなことの全部が、切なくて甘くて、胸の中でドクンと音とを立てる。
この気持ちを若い人は「萌え~」というかな?なんてね。。。

人が人を好きになるときって、理屈じゃない部分で惹かれるからなんだろうって
物語でありながら、その文章を読んでしみじみと考える。
まあきっかけは、かわいかったからとかカッコよかったからとか・・・
それなりにあると思うんだけど、でもそんなエネルギーは恋のうちで使い果たされてしまう。
それから先に進もうとするとき、やっぱり・・・もっと強いもので惹かれた部分がないと
いかれないのかも知れないって。
それはもう理屈じゃなくて、魂と魂 みたいなもののつながりなんじゃないかな?って

だから、見た目が男と女だからノーマルに見えるだけで
それが男同士でも女同士でも、それは個人のちょっとした好き嫌いの違いだけ。
たとえば、ジャニーズの同じグループの中で、A君が好きな子とBクンが好きな子がいる。
みたいな、ほんの小さな違いのような。

大事なのは、自分が好きで愛しいと思う人をいかに大切に思い、真摯に愛す努力をするか。
そういうことなんじゃないかと・・・。

読みながら素直に、
「私はこんなに愛してもらえてるかな?」とか
「私はこんなに愛してあげているかな?」とか、自分のことに置き換えて考えてしまったりもした。


恋は自分の気持ちを相手に示すことで、
愛は相手の気持ちを受け入れ許すこと。

なんとなくそんな風にも思った。




いつの間にか季節は移り変わり・・・
夏の暑さが引いてしまったことに、ほっとしながら少しさびしさを覚える。
そんな人恋しさを、偶然見つけたBLサイトの小説の中で
私は埋めようとしていたのかも知れない。

世界の中心ではなく、ネットワークの端っこで愛について語ってみる・・・。
秋の夜長、こんなことをまじめに考える日があってもいいかな? なんてね。


※ 今日の日記は、内容が内容なんで。。。
  なんじゃこりゃって思ったら、放置で結構です・・・。
  なんていうか、ちょっと言ってみたいと思っただけですので。 






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最終更新日  2006年09月19日 10時44分25秒
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